Hello,Goodbye,Night City‼   作:不落八十八

39 / 78
三十九話

 スザンナに見送られながらテックルームに入ると、パンクな髪型にテッキーらしい格好の少女が居た。

 此方を見て警戒の色を見せていたが、ギャングらしい様子を見せなかったからか段々と落ち着いてくれた。

 

「君がジュディ・アルヴァレスで良いか? 俺らは《ジャッカルズ》、ジャグラ・カグラの子飼いだ」

「はぁ? あの子の子飼い……? そう、エヴリンを消しに来たの? 残念ね、此処には居ないわよ。もうナイトシティから高跳びしたわ」

「それは無いな。むしろ、そんな事したら見つけてくださいと言ってるもんだ。逆だ、エヴリン・パーカーを保護しに来たんだ。《Relic》について聞きたい事があってね」

「……どう言う事? 《Relic》があるなら依頼は成功してたんじゃないの?」

「情報を擦り合わせよう。九日前のニュースは見たな? 《機龍》の件だ。あの日、俺たちが潜入している時にアレが起きたんだ。《Relic》は回収できたが諸事情で受け渡しが困難な状態だった。エヴリンはあのニュースを見て失敗したと思ったのか雲隠れしちまった訳だ」

「はぁ? なんで今更……、随分と都合の良い話ね。信じられないわ」

「……オーケィ、恥を晒そう。俺があの日、アダム・スマッシャーに心臓をぶち抜かれて療養してたんだ」

「……普通、心臓ぶち抜かれたら人は死ぬんだけど?」

「あー、見せた方が早いか」

 

 シャツの前を外して胸元を晒す。

 其処にはパッチワーク宜しくぶち抜かれた跡を蓋する形でリアルスキンが張られており、傷口の膨らみが未だに残っていて歪な形を晒していた。

 背中も似た様な感じであり、綺麗に心臓の位置を弾丸が通り抜けたらしかった。

 

「あー……、うん、ごめん。サイバーパンクって大変なのね」

「俺らは恵まれてる方さ。其処らのリパーじゃ匙を投げる致命傷を受けてもジャグが治してくれるしな。普通、心臓ぶち抜かれたらそのままあの世行きだ」

「それって碌な死に方しない限り生き返されるんじゃ……。まぁ、いいか。信じてあげる。エヴリンの行方だけど私も分からないのよね。考えられるとしたら、古巣に戻ったのかもしれない。クラウドって言う高級ドールの店があるんだけど、そこ出身なのエヴリンは」

「高級ドール……、成る程、ヨリノブが気を緩める訳だ。自分好みにカスタムしてたからあの対応だったのか」

 

 つまり、エヴリンはドールの性質を利用し、演技をしてあの場に居た訳だ。

 本来なら出張のドールは客に会う前に既にドール状態になっている筈であり、客の個人データを取れない様に内部処理される。

 エヴリンはそこらを改造して記憶インプラントを持ち込んで詳細なBDを作り上げた訳だ。

 彼女の背後にはそれができるネットランナーか、テッキーの片方は居た筈だ。

 

「よし、クラウドに行って確かめてくるか。ありがとう、ジュディ。エヴリンに関して進展があれば連絡する」

「……ねぇ、エヴリンは、帰って来るわよね」

「さてな。依頼ならまだしも、確約は出来ない。嘘は吐かない主義でね」

「……それもそうね。進展次第でお願いするかも」

「あぁ、その時は任されよう。じゃあな、ジュディ」

「もしもの時は私が居るから安心して頂戴。プレイボーイは触れさせないわ」

「手厳しいなぁ……、っと!?」

 

 ジュディから投げられたそれを見遣れば、やけに派手な煙草ケースだった。

 裏側にクラウドの住所が書かれており、探す手間が省けた。

 願いを込められた視線にウインクを返し、ケースを懐にしまって部屋を出る。

 ソートンに乗り込み、H8メガビルディングへと車を走らせた。

 

「それでクラウドってどんな場所なの? ドールとかって言ってたし、成り切り系みたいな奴?」

「ドールってのは一種のトランス状態にして、差し込んだチップに応じて身体を任せた奴を抱いたり抱かせたりする風俗だ。ポート接続して事前に好みを確認しておいて、それに成り切らせる事もできるとか。トランス中は記憶に残らないから、潔癖な性格だけど風俗に落ちた奴とか、何も知らずに楽だからってのも居たりするな」

「へぇ、それはそれは」

「女性も普通に利用するからな。男女の両方ともドールは居る。見た目が良いだけの奴が、な」

「ヴィットはドールはあんまり好きじゃねぇもんなぁ。口説き甲斐が無いとか言ってたもんな」

「……はぁ。結局、ドールで性欲満たすってのは自慰と変わらないんだよ。BD見ながらマシーン動かすのと何ら変わらない。なら態々金出す理由無いだろ」

「……地味に矜持があったのね」

「まぁな。と言うか、自分好みの完璧な異性ってんならそのまま持ち帰りたいだろ。ドールは結局は肉人形だ、遊び終えたら返さなきゃならん訳だ。はぁー」

 

 口説き落として腕を組みながら部屋から出たら、途端に素になってさよならとか、風情がねぇ。

 

【やっぱりお前、俺よりも拗らせてるだろ】

(俺は口説き落とした良い女を抱きたいのであって、仕事でしてる奴としてぇ訳じゃねぇんだ。分かるだろ、ファンファッカー)

【……まぁ、分からんでも無いな。ヤってはい終わりってのは確かに風情がねぇな】

 

 ジョニーの賛同を得た事で場は2対2のイーブンだ。

 ……虚しくなってきたな、本筋に話題を戻そう。

 

「で、だ。クラウドって言うのはそう言うドールでも、高級なのを取り扱う風俗店だ。見てくれが良いとか、チップの性能が良いとか、そういうのをひっくるめた高級さを売りにしてるんだとさ」

「成程な、ヨリノブはそこのお得意様だった訳か。態々寝床に連れ込むぐらいには入れ込んでた、と」

「会話の様子からして大分逢瀬を交わしたんだろうな、それこそプライベートでも……」

 

 まさかと思うが、本当にエヴリンとヨリノブがそういう関係だったとしたら、どうだ。

 ヨリノブの持つ《Relic》の強奪を、形振り構わず逃げ出す様な相手から依頼されていたとしたら、愛する人への魔の手を知ってしまったとしたら。

 あの時のデータが素面の時の物だとすれば、エヴリンはもしかしたらヨリノブを守るためにも《Relic》を奪いたかったのかもしれないな。

 恐ろしい相手が手段を選ばないとなれば、命の心配をするのは当然の事だ、ナイトシティなら尚更だろう。

 だからこそ、依頼達成率百%のリトルボスに頼んだのだとしたら……。

 この依頼は必ず成功させなきゃな、じゃないと、申し訳が立たない。

 ジャパンタウンへと戻って来た俺たちは見上げる程に大きなH8メガビルディング近くのパーキングに止めた。

 

「……なぁ、ジャック。今更に思い出したんだが」

「……あぁ、ヴィット。お前もか、そういやここ等のシマって」

 

 入口から出入りするタイガークロウズの面々を見て、そう言えば風俗のシノギが大半だったなと思い出す。

 もしや、クラウドってタイガークロウズのシマでは?

 予想と言うか、何と言うかもう火を見るよりも明らかな考えに二人して頭を掻く。

 その様子を見ていたジョニーが、なんだこいつら、と言う視線で首を傾げていた。

 

【往来でゴリラの真似はウケが悪いぞヴィンセント、コントやりに来たのかお前らは】

「ちげぇよ」

(……っと、あぶね。リトルボスの保護者がタイガークロウズの裏看板背負ってるワカコ・オカダなんだよ。そう言う縁でタイガークロウズには色々と便宜を図ってんだよ)

【はぁ、成程な、雇い主に良い顔しなきゃならん訳か。大変だねぇ、わんちゃんは】

(喧しい野良犬だなぁ、濡れた時の臭いがきつそうだ)

【けっ、首輪趣味に言われたかねーよ。……まぁ、それなりにお行儀良くすりゃ良いだけじゃねぇのかよ】

(……それもそうだな)

 

 ソートンのボンネットに座って犬の真似をして茶化したジョニーとの会話で少し冷静になれた。

 別に依頼としてカチコミに行く訳じゃないんだ、肩の力を抜いても良いだろう。

 まぁ、シャーロック・ホームズの様にラリる程にはリラックスしないでおこう。

 

「普通の客として入って、ドールに直接聞くのはどうだ」

「まぁ、それが安牌か。よし、行って来いヴィット」

「あんまり待たせないでよね」

「生憎早漏じゃないんでね、出すにしても依頼中にはしねぇよ流石に」

 

 肩を竦めつつ二人に見送られ、目的地である十二階のクラウドへエレベーターで運ばれていく。

 ピンクのネオンめいた装飾のされたエントランスに出迎えられ、客の一人として入るために受付嬢に近付く。

 

「いらっしゃいませ、素敵な夢の案内場所、クラウドへようこそ。お客様は初めてのご利用ですか?」

「あぁ、評判を聞いて来てみた訳だ。青髪の可愛い子は居るかい?」

「あ、えーと、本店ではパーソナルリンクによる相性マッチングを採用しておりまして、ご希望であれば担当ドールの髪色を変える事もできます」

「……は? 専用機器以外のジャックインは御法度だろう、大丈夫なのかこの店」

「あ、あはは……、その、私も受付をしているだけなので、はい。お、お帰りは彼方です」

「……はぁ、まぁ、良いか。分かった、分かったよ。仕方が無いな……」

 

 と、言いつつ左腕のジャックケーブルを伸ばしてジャックインする。

 すると、脳裏に警告音が聞こえ、内部情報を読み取ろうとする私的なコードを弾いたと出ていた。

 ……どうやらこの店員、店の機械に細工して情報を掠め取る副業に就いていたようだ。

 睨み付ける様な笑みを浮かべれば、眼をぱちくりさせながら涙目でプログラムを自分で止めたようだった。

 本来のスキャンシステムだけが予定通り進んでおり、男性以外の全ての女性に対してマッチングしている事を示された。

 それを見た受付嬢はモニターと俺を二度見、三度見し、口元を抑えてニチャッとした笑みを浮かべていた。

 こんな所で働いている事もあって拗らせてんなー性癖を。

 依頼じゃなかったらさっきの件を出汁にこの受付嬢をテイクアウトしてたかもしれないが、適当に目についたスヴェンを選ぶ。

 マッチングにエヴリンの姿が無かった事からキャストとして居る訳ではないな。

 

「お客様、クラウド内に武器の持ち込みは」

「分かってるから車に置いてきている」

「し、失礼しました。えぇと、緊急停止用のセーフワードは如何されますか?」

「……ジョニー、だ」

「かしこまりました、少々お待ちを……。はい、これにて登録は完了です。お支払いの方をお願いします。……ありがとうございます。お客様のブースは……六番ブースになります。どうぞ、ごゆっくりとお過ごしください」

 

 ……地味に高いな、まぁ、必要経費か仕方が無い。

 スヴェンの居るブースは六番だったな……、中に入り、客たちの世間話などに耳を傾けつつ足を進める。

 ブースの一箇所にKEEPOUTのテープが貼られており、何かしらのの事件が起きていたようだ。

 そんなブースを面白そうな様子で覗き込んだジョニーは顎髭を遊ばせながら笑う。

 

【おい、ヴィンセント。中を見てみろ。事件の香りがするぜ。解決してみろよ】

(探偵になった覚えは無いんだがな。……血の跡があるな、見てみるか)

 

 ジョニーの誘いに乗り、クイックハックでブースを開ける。

 速やかに中に入り、扉を元に戻す。

 其処にはつい最近NCPDの検察が来た様で機材が残されたままだった。

 此処に居ないと言う事はドールで遊んでいるのだろうか。

 都合が良い、機材を使わせて貰うか。

 

「こいつはBD技術の応用品だな、店の監視データを……いや、これは客のだな。カメラが無い。見てみるか」

【他人のセックスを見る趣味たぁ、良い趣味してるな】

「絶賛頭の中のボックス席でマスかいてる奴に言われてもな」

 

 軽口を叩きつつ、機材を動かすと投射されたホログラムにより事件の詳細を明らかにした。

 ドールは……エヴリンだな、客は、知らん。

 足舐めプレイから女王プレイに入ろうとした時だ、エヴリンの様子がおかしくなり、しきりに頭を何処かにぶつけようと暴れ始めた。

 逃げ出した客がブースから去った事で映像は終了。

 

「居たなエヴリン。今のは遠隔ハックだな、見た事がある。元上司の十八番だった」

【鋭い嗅覚だったろ、感謝しろよヴィンセント】

 

 ドヤ顔のジョニーの顔を殴ってやりたいが、シャドーボクシングになるのでやめておく。

 しかし、これでエヴリンの裏に居た人物がネットランナーである事がほぼ確定した。

 クラウドに侵入してドールの一人であるエヴリンのみを標的にした遠隔ハックは、相当の実力が無ければ不可能だ。

 ネットランナー、それもネットダイブできる環境が整っているとなると、……割と居そうだな。

 絞り込みは難しそうだ、と機材のデータをコピーしてからブースを出る。

 六番ブースで待ちぼうけを食らっていたであろうスヴェンと言う女性ドールと対面し、即セーフワードを口にする。

 

「……え? 何か問題あったの?」

「悪いな、此処には客として来たが男としては来てないんだ。エヴリン・パーカーの事件について追ってる。前金はこれぐらいでどうだ?」

 

 さながら私服のNCPDの様な物言いで五百エディーを握らせ、スヴェンの隣に腰掛ける。

 先んじてエディーを握らせたのは実感を持たせて逃げられなくするためだ。

 スヴェンは顎に手を当て数秒程考えていたが、ラッキーなバイト代の方を選んだ様だった。

 

「エヴリン。エヴリン・パーカーね。ほんとはドールハウスの内情を話しちゃ駄目だけど、もう居ない人なら良いわよね」

「もう居ない? クラウドから退職処理されてるのか?」

「そそ、此処に来るまでに閉まってたブースあるでしょ、彼処でトラブったらしくて。……此処だけの話なんだけど、どうもフィンガーズに下取りに出されたっぽいんだよね」

【随分と物騒な話になってきたな】

「此処ってタイガークロウズのシマじゃん? だから、厄介な客とか身寄りが無い奴とかを処理するために、フィンガーズに送ってるのよ。あそこでサイバーウェアやらを取り外して迷惑料として回収、使えない身体はスカベンジャー辺りに流されてるって噂」

「……良いのか、其処まで喋って」

「ん、だって貴方ジャグラ様のとこの人でしょ? すぐに思い出せなかったけど、タイガークロウズとかで思い出したんだよね。最初からそう言ってくれればロハで良かったのに」

 

 ジャグラ……様?

 今の響きは目上や敬意で付けた敬称ではなく、別のナニカの様に聞こえた。

 けらけらと笑いながらスヴェンは煙草に火を付けて言葉を続けた。

 

「あれ、お兄さん知らないの? 《ドラゴンテイル》の事。って事は、秘密主義なんだなぁ、くぅーっ! カックィー! 流石はジャグラ様、私らなんかの予想を越えていくぅー!」

【……お前の記憶にはねぇな、初耳って奴だ】

「……その、《ドラゴンテイル》ってのはなんなんだ?」

 

 スヴェンはそれはもう幸せそうに笑みを浮かべ、神に祈るかのように指を重ねて胸元に下ろした。

 

「《ドラゴンテイル》は元は非公認のファンクラブみたいなものだったんだけどね。目出たく公認されて、お仕事を貰っているの。街中で起きた些細な噂や出来事をジャグラ様にお伝えする、それだけの組織。会員は会員証を持たないけど、会員番号は貰えるの。方法は様々あるんだけど、会員番号と内容を入力すると精査されてから百エディーが入金される仕組みでね。勿論、悪い事はしちゃ駄目、それもまたお伝えのネタになるから」

「……因みにどうなるんだ?」

「さぁ、次の日には居なくなるから知らないなぁ」

 

 然もそれが当たり前の様にスヴェンは笑っていた。

 ……いや、違う、居なくなって当然だ、と言う排斥を孕んだ表情だ。

 非常に嫌な予感がしてきた。

 しかし、ジョニーはそれを許さないようで顎で聞くように促す。

 

「何人くらい居るんだ?」

「さぁ? ホームレスにストリートチルドレン、其処らの子供にご両親、貧困層は大概入ってるんじゃないかな。だから、悪い事はしちゃ駄目だよお兄さん。誰もが見てるし、誰もがお伝えするだろうから」

【……もはや、カルトだな。主神があの嬢ちゃんで、教徒は隣の隣人たち。第三次……、いや、第二次企業戦争の頃にも似た様なのはあったな。誰よりも良くしてくれるから、誰もが縋ってみても良いと、信仰の様な気持ちを抱く。そして薬を渡され機体に乗り込んだ……。市民と言う名のミクロを集めて、密告の情報網を蜘蛛の巣みてぇに張り巡らせ、マクロ的なビッグデータの集積をしている訳だ。……市長よか市民の使い方を分かってるみてぇだな、あの嬢ちゃん。其処らの政治家よりもよっぽど怖い金の使い方をしてやがる】

 

 それから、スヴェンに礼金を渡してブースを出た俺はつい周りを見てしまう。

 あまり視線は無いな。そう思いながらエレベーターでエントランスに降りる。

 危機感知をオンにして出て見れば、視界に映る全員が赤かった。

 赤い輪郭で露わになる日常に潜む密告人たちの存在に気付いてしまった俺は背筋に冷や汗を感じていた。

 

「……これ、ジャパンタウンだけ、だよな……?」

 

 だなんて、答えが分かり切った事を呟いてしまった。

 そんな訳がある筈無いのに。

 日常的に潜んだ見えざる恐怖に気分が悪くなる。

 SAN値チェックに失敗した探索者の気持ちを今になって理解できてしまったのだった。




【Tips】

・ジュディ・アルヴァレス
コーポVとのロマンスの予定は無い。
後ろに居るムチっ♡ムチっ♥な色っぽいヴァリーに視線が向いた。
彼女の喧嘩っ早さにつられて後のフィンガーズでフィンを殴ったプレイヤーも多いとか。

そうすると以後リパーショップを活用できなくなるので、殴るのであれば欲しい物を買ってから存分に殴ると良い。
ジャグラくんちゃんの持っているサンデヴィスタンmk4や脚のエピックが唯一買える場所なので、短気は損気である。
もっとも、今作のフィンガーズは外観や内装が良くなっており、客からの評価もそこそこ良い。フィンのリパーの腕も上がっているので、他に選択肢が無いならまぁ行ってもいいか、ぐらいの評判を得ている。
ジャグラの指摘を受けて、どうせなら突き抜けろと言われ趣味のボンテ―ジ姿に変えて見れば客からの評判は割と良く、中途半端に変人だった事がキモさに繋がっていたとの事だった。
中途半端な変人よりも、突き抜けた変人の方が何故か評価が高い法則に従っている。

・クラウドのスヴェン
オリキャラのティーンエイジャー女性。
《ドラゴンテイル》の会員の一人であり、ジャグラくんちゃんを信仰している。
日々の生活が目に見えて向上してきた事により、ジャグラくんちゃんの良さを広めている。

・《ドラゴンテイル》
ジャグラくんちゃんのやっている慈善事業の一つ。
貧困層の救済を目的としており、副次効果として密告制度による治安の安定化を図ったらなんかめっちゃくちゃ作用しちゃってカルト風味になっている。
情報の精査はデラマンが行っており、複数の目撃情報や監視カメラなどからの外部情報と照らし合わせた結果、報酬を振り込んでいる。
報酬に当てられている資金は主にフードファクトリーの恒久的黒字から算出されており、平和になればなるほど幸福を満たすために食料需要が上がるので今のところ問題は無い。

尚、このシステムを開発したのはデラマンであり、当初は《トカゲのしっぽ》と名付ける予定だった。
このシステムの元になる『市民密告制度による、貧困層の恒常的な生活費取得によるケアと治安維持効果を期待する情報収集システム』のアイデアを出したジャグラは、誰が精査すんだよその情報を、と開発を投げたがデラマンが拾ってしまった。
デラマンがGOサインを貰うために聞いた際に、システム名を聞いたジャグラが「龍の形をした炎でも飛ばすのか?」だなんて意味不明な返答を受けた事により改名。
意味合いは文字通り、いつ計画を破棄しても問題の無い尻尾切りのしやすい市民を使う計画だったので安直に名付けた。
今となってはドラゴンタトゥーとも呼ばれているジャグラくんちゃんの後援もあり、それっぽい意味に落ち着いた。
言うまでも無く>ジャグラくんちゃんそこまで考えてないよ<案件の一つ。

システムが安定し、その成果をウキウキしながらジャグラくんちゃんに伝えたら素直にドン引きされてちょっとショックを受けたとか。
「その、今更止めるのもアレだから無理は言わないが、彼らの生活を脅かす様な発展はするなよ?」としっかりと釘を刺された。
なので、今後利用されるとしても市民に被害が及ばないような配慮がされる予定。
異様にフラミンゴに対して弱気な管理ディーヴァが請け負っているとか。
……尚、会員数は既に五桁を越えており、街のNCPD案件がごっそりと減ったそうな。
無論、既にジャパンタウンだけのシステムになっていない、会員数は右肩上がりである。

デラマンの学習方向が数字的で非人道的な方になる度に、ジャグラくんちゃんが懇切丁寧に優しく人道的な方向へ戻しているため、デラマンが人類に対して優しくなっている。
……もっとも、今回のケースの様にやり過ぎる事も多いので、隣にジャグラくんちゃんを置いておかないと大変な事になる可能性が高い。
なので、ジャグラから「お前、オレの隣に居るために態とやってないだろうな……?」と疑われて、無駄に上手な口笛を披露した結果、折檻されたとかなんとか。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。