Hello,Goodbye,Night City‼   作:不落八十八

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七十七話 後日談⑥

 ワタシが思うに、お姉ちゃんとデイビッドくんとデラマンの関係は歪だ。

 普段デラマンはワタシの護衛兼秘書兼CEO代理として、かつてのお姉ちゃんとの関係性をワタシにスライドした感じで寄り添ってくれている。

 そのため、デラマンの行動を一番知っているのは今のところワタシの筈なんだけども……。

 ……時折、デラマンの自室に三人で入って一時間から三時間くらいで出て行く光景を見てしまう時がある。

 ……三人の関係爛れ過ぎてない???

 

「と、言う事なんだけど回答ある?」

「んっ、ぁー……、その、まぁ、紆余曲折あったりなかったりしてるが、……まぁ、そう言う関係だ」

 

 ワタシの様子を見に来てくれたお姉ちゃんをワタシの自室に連れ込み、根掘り葉掘り聞く事にしたのだが、後悔や反省と言うよりかは、家族に見られたく無い趣味を見られた時の反応をされてしまった。

 

「その、事の始まりは、此処の屋上でオレがデイビッドの告白を受け入れる光景を見て、デラマンがBSS型NTRの性癖に目覚めてしまった様でな……」

「なんて???」

「ん、あぁ、ぼくが、先に、好きだったのに、と言うNTR、寝取られ表現だな。告白も好きだとも言っていない片想い状態で、好きな子が別の誰かと結ばれた時に用いる日本の性癖の一種だ」

「用語の説明を聞いた訳じゃないんだけど?」

「ん、まぁ、要するに、親友のデイビッドに好きだったオレを取られて悲しいと喜ばしいの感情がエラーを起こしてて、この気持ちはいったい、って悩んでたから日本の罪深い性癖文化をサブカルチャーしてやったら、まぁ、こうなった」

「なんで???」

「その、なんだ、デラマンってまだ人間四年生で感情の揺れ動きに論理的とか倫理的とかの理由付けをしたがる傾向にあってな。ざっくばらんにそう言うもんだ、って教えても日本の性癖文化を理解出来なかったみたいだから」

「……だから?」

「オレの事好きだったのに親友のデイビッドに取られちゃって可哀想なのに、そんな親友の彼女で好きな女の子に童貞奪われる事があったら性癖の罪深さを理解出来るかなって、デイビッド呼んで実践した」

「人の心とか無いの? もう少し手心をさぁ……」

 

 人の情緒を忘れられない思い出付きでぶち壊したお姉ちゃんはてへぺろと悪戯っ気と色気の混ざった笑みを浮かべた。

 心なしかお姉ちゃんがサキュバスか何かに見えて来てしまった。

 生々しい性的な話を聞かされる妹の心も考えてよね。

 

「デイビッドくんに申し訳無さは無かったの?」

「ん、あいつもデラマンの事は少なからず想ってた様でな。デラマンに新たな感情を教えるためって唆して3Pに持ち込んでデラマンの処女開通をさせたんだわ」

「鬼畜外道の所業だって理解してるお姉ちゃん?」

「まぁ、でも考えてもみろ。デラマンは好きなオレとデきて嬉しい、申し訳無さも友情を白濁に染めた感情で上塗りできる。デイビッドは親友のデラマンが歪な形ながら報われて嬉しいし、オープンな関係だからオレを疑わずに済む訳だ。そして、オレはそう言う尊い感情が肉欲に穢されてドロドロに煮込まれて行くのが見れるし、そう言う感情の正負に揺れ動く様が見れて楽しい。な? 問題無いだろう?」

「発想が同人エロゲーの論理感なんだけどお兄ちゃん???」

 

 新しい身体になった事で自分の扱いを雑に出来る様になったからか、お姉ちゃんが色欲に傾いて行く雌堕ちの過程を見せられている妹の心も考慮して?

 全てが決着する前にデイビッドくんとそう言う関係になってたら、だなんてBADエンドを想起しちゃうんだけど。

 何処でデイビッドくんを鎖で繋いで肉欲に溺れるIFしか見えないんですけど。

 

「あれ、じゃあデイビッドくんが好きなレベッカさんたちは?」

「ん? あの二人にそんな事させる訳無いだろ。ワンチャンデイビッドを寝取られても困るし、餌だけやって牽制してる。オレとデイビッドのセックスBDを与えて、自分じゃない名前が呼ばれてるのに悔しいけど気持ち良いみたいな性癖を育ててるんだよ」

「恋敵への牽制を理由に暗躍しないでもろて」

「だってなぁ、ただでさえデラマンを抱くのに大分抵抗してたから寸止め耐久させて漸く折れたのに、あの二人を追加するのはデイビッドが困るだろ」

「デラマンの時点で困ってたと思うのワタシだけ?」

「それに……御立派なのが二本入ってくるのも乙なもんなんだぞ。腰の動きにオレへの気持ちが込められてて、愛されてるなぁってちゃんと実感できるし。二人が競う様にオレを使うのもまた堪らなく甘美でな……」

「お姉ちゃんの来世はきっとサキュバスだね……」

 

 最後の最後で闇の深い話にしないでください、風邪引いてしまいます。

 そうだった、ワタシはお兄ちゃんだった頃の精神空間で普通に育ったけど、お姉ちゃんはお兄ちゃんの記憶を失いながらお姉ちゃんになっていったから記憶がミンチより酷い事になってるんだった。

 例え前世で幸せな家庭に産まれていたとしてももうその頃の記憶は無くなっているから、残っているのはパパに扮したママとの歪な幼少期だけ。

 精神が壊れ始めていたママとの時間は正直言って軟禁のそれだった。

 外をずっと怯えながらリパードクの仕事をするママの力になろうとリパードクの勉強をして、やがて立ち位置が入れ替わるくらいにママは精神的に衰えていって……あの結末だ。

 アダムさんが戦場での死合でしか生死感を得られなかった様に、お姉ちゃんは性行為でしか真の意味で愛を受け取れないのだろう。

 だから、自分を愛してくれると考えているデイビッドくんとデラマンだけを囲み、逃げられない様に身体を使って雁字搦めにしている。

 ……ある意味、サブロウさんとの戦いで精神を燃やし尽くした後遺症の様なもので、身体は違えど記憶と精神が地続きだったからこその症状なのだろう。

 あれ、じゃあデイビッドくんとデラマンはとっくにそれを察して二人でお姉ちゃんを愛して支えてたって事なんじゃ……。

 

「それに、デラマンもデラマンで、勝ち目が無いから告白して玉砕するくらいなら耐え忍んだ方が良いだなんてアホな事ぬかしてたからな。エラー起こして闇堕ちのフラグにでもされたら困るっつーの」

「……お労しやデラマン」

「ワタシちゃんはどう思うよ」

「何が?」

「ワカコさんが言ってたが、この人の子供なら産める、ってのが恋愛の基準なんだろう? デイビッドとデラマンの子なら別に産んでも……、あ、やべ、デラマンの生体データ元ワタシちゃんじゃん、自分で自分を孕ませる事になるのか。……近親相姦に括って良いのか……?」

 

 ワカコさーん?! 

 貴女が吹き込んだ価値観のせいでお姉ちゃんが大変な感じなんですけどー!?

 今のお姉ちゃんはジグジグストリートで学んだ歪で退廃的な恋愛感しか無いから、経験豊富で信用してるワカコさんの言葉をそのままの通り受け取っちゃってるんだけど……。

 でもまぁ、変な道に行こうとしたらデイビッドくんたちが止めるか。

 ……既に3Pだなんて羨まけしからん事してるみたいだけど、うぅむ、ワタシも誰か探そうかなぁ。

 デラマンユニバースのCEOと言う事で縁談の話はめがっさ来てるみたいだけど、そういう結婚は流石にちょっとね……。

 取り敢えずお姉ちゃんたちの問題は一応把握したから問題は無いかな。

 流石にこれは妹が介入するような事じゃないしね……。




【Tips】

・デラマンの恋の行方
後日談六弾目は「ジャグの秘密(裏)」でした。
感想欄読んでそういやデラマン深堀りしてなかったなー、と思ったので書いたよ。
え? 普通は甘酸っぱいやら悲しいやらの方向に持っていくだろうって?
過去話で、デラマンが『ぁー、その、ジャグラ様? 振られるのが目に見えてるのに告白はしないと思いますよ?』とレベッカとルーシーが詰めてきた時に口にしている様に、自身が思っている事をそのまま言っているので告白しない方向でFAです、だって勝ち目零だもの。
なので、デラマンを幸せにするには退廃的な爛れた関係に持ち込む必要があったんですね(メガトンコイン感)
今作の、と言うか現段階のデイビッドはジャグの身体で篭絡されているのですが、頑張って寸止めコースを五時間耐えました。
ですが、連続射精コースに切り替わろうとしてたので流石に折れました。
(……寂しそうに自分たちの遣り取りを見ているデラマンの諦め顔を見てしまったので)
デラマンの見た目が女性寄りだったのが決め手でした。カイトやレンくんタイプの外見だったら多分頷いて無い。

お察しの通り、ジャグはセックス依存症に陥っており、幼少期不十分だった愛をデイビッドから搾り取っています(ド直球)
監禁BADエンドの良いとこどりをしたのが此方になります。
いやまぁ、アレな過去作書いてた作者に期待されてもこんなのしか出せないよ。
デイビッドの告白の後にそっと逃げ出したデラマンを追ってなんやかんやだとか、壁ドンしてデラマンに真意を聞き出すだとか、その結果「オレはデイビッドしか愛せないよ」と振った後の事を考えると地獄でしかないので作者なりのハッピーエンドと言う事で一つ。
失恋して新たな恋を云々みたいな苦いのは書きたい人が書けば良いんじゃないかなって。

V側の描写を入れずにサブロウ戦まで進めた方が良かった?

  • 流れを切るな、そのまま続けろ派
  • 足並み揃えないと後でダレるからヨシっ派
  • そもそも場面を分けずに書き進めろ派
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