聖姫騎士、もう一つの絆の力も手に異世界を駆ける 作:カオスサイン
EPⅠ「魔に魅入られし少年を救え!」
Sideクーガ
「着いたようだね」
「此処は何の世界なんだ?」
ゲートを潜り抜けて異世界に降り立った俺達。
俺はフィズにこの世界について問い質す。
「この世界は「賢者の孫」さ」
「ああ、そこか…」
「知ってるの?」
「ああ…」
フィズからの返答を聞いて俺はちょっとだけ顔をしかめた。
それを見たレオーネが聞いてきたので答える。
「傷付かなくて良い救われるべき人が救われなくて虚しい戦争を続けている…そんな世界さ…はっきり言ってやってる事は血鉄鎖旅団以上に愚かでしかないな…フィズ一応聞くけど魔人化した人達をドンブラの力で元に戻せるんだよな?」
「ああ、そこはヒトツ鬼を元に戻す要領で大丈夫ですよ」
第一部こそよくある展開だが第二部が本当に茶番でしかないのだ。
それを唆した屑野郎は始末するとして宿敵であり被害者でもあるオリバー・シュトロームや魔人化する人達は当然救うとする。
正直主人公であるシン・ウォルフォードに対しても俺はあまり良い印象は抱いていないのだ。
折角のチート能力を生まれ持ったというのにその扱い方がまるでなっていないのだ。
俺達がやらなくてもあれの力なら十分に戻せる事が可能な筈だ。
だが俺は一切その事を言うつもりはない。
なので基本は無視の方針でいくつもりである。
そう決めたその時だった…ドゴーン!
「「!/!?」」
物凄い音が聞こえ俺とレオーネは何事かと身構える。
「フィズ!今の時間帯は?」
「この世界の彼党が学院に入学した直後で間違い無い筈ですよ我が主君」
となると…カート戦か!
カートはアホ主人公のおかげで呆気無くブチころがされてしまう只の被害者でしかない。
だからこそ彼は救われなければならない…。
「急ごう!レオーネは結界の展開用意を頼む!」
「分かっているわ!」
俺の頼みを聞いてレオーネは駆け出す。
「ちょっと待ってくれないかな我が主君」
「?何だ?」
俺も急いで駆け出そうとしていた所にフィズから謎に待ったをかけてくる。
「今の内にチェンジして向かった方が良い」
「!そうか!」
フィズの進言に俺ははっとなった。
確かにあの状態でいけば周囲の動きをほぼ確実に止める事が出来るな!
【ドンブラスター!】
俺はドンブラスターを取り出し操作する。
<いよーっ!ドン ドン!ドンブラコ―~!アバタロウ~!>
「アバターチェンジ!」
<ドン・モモタロウ!よっ!日本一!>
ドンモモタロウにチェンジした直後に何処からともなく専用マシンであるエンヤライドンを載せた御神輿とそれを担ぐ天女集団が現れる。
てか結局この天女集団の謎は最後迄全く言及されなかったよな…。
「今度こそ行くぞ!」
「はっ!」
俺は神輿と共に担がれながら現場に向かった。
「はっーはっはっはあー!」
「「!?」」
「なっ!?…あの奇妙ないで立ちは何者なんだ?!」
高笑いしながら神輿に乗って現れるという俺の自分でもカオス過ぎると思う登場に周囲の後にアルティメットマジシャンズと呼ばれる者達はおろか、魔人化して理性をほとんど失っている筈のカート少年もおもわず驚き動きを止めた。
「やあやあやあ!祭だ、祭だぁ!袖振り合うも他生の縁、躓く石も縁の端くれ!
共に踊れば繋がる縁!この世は楽園!悩みなんざ吹っ飛ばせ!笑え笑え!ハー八ッハッハー!」
俺は構わず登場口上を続ける。
「「…」」
「???」
「ど、どういう事なんだ?…」
ドンモモの口上を聞いた面々は呆気にとられていた。
こちとら今ドンブラ脳ゼンリョクゼンカイなんだよ!
「いざ!勝負、勝負!」
「ぐおおおおー!?」
エンヤライドンを神輿から降ろしてから俺は飛び降り、ザングラソードを構えて魔人カートに立ち向かう。
奴は俺に狙いを替えて襲いかかってくる。
「お、おい!?…」
「テメエは大人しく下がっていろ!」
「で、でも!…」
「力がある癖にその扱い次第ってものをロクに考えずに人殺しの覚悟も無い半端なガキは下がっていろと言っている!」
「んなっ!?…どういう事だ?!」
「だからテメエは駄目なんだよ!…」
案の定交戦していたウォルフォードが文句を言ってくるが俺は反論する。
彼は呆気にとられるだけだった。
これ以上付き合っている余裕ではないので俺は再度ドンブラスターを構える。
「そら!」
「グおおおー!?」
ドンブラスターの弾丸を放ち魔人カートを怯ませる。
「レオーネ!」
「!了解!」
俺の傍に駆けよってきたレオーネに結界展開を指示する。
「なっ!?き、消えた!?…」
「い、一体何処に!?…」
急に姿が魔人と一緒に消えた俺達にウォルフォード達は困惑を隠せなかった。
「よし!…カート少年今お前をその苦しみから救い出してやる!」
「グオオオー!」
結界が展開され魔人カートを隔離した俺は再びザングラソードを構える。
襲いかかってくる魔人カートの脇腹にザングラソードを突き立ててエンブレムスロットルを回転させて必殺技準備に入る。
<秘技!気合!異彩!居合斬!>
「でやああー!」
「グオオオー!?…」
ドーン!
居合斬を繰り出し魔人カートを一閃した。
技の威力に耐え切れなかった魔人カートは一旦爆散し元の人間の姿に戻った。
「ふう…」
「お疲れ様」
「レオーネも結界助かった」
「えへへ!」
結界を解除させて元の場所へと戻った俺達にアルマジの一人であるアウグスト・フォン・アールスハイド第一王子が近寄ってきて質問してきた。
「君達は一体?それに魔人は…カート・フォン・リッツバーグはどうなったんだ?」
「落ち着け答えてやるからよ。
俺達は来たる時に備えてスーパー戦隊の意思とその力を受け継げる者を探し出す為に別の世界、異世界からやって来たんだ。
あの少年はそのスーパー戦隊の力の一つで元の人間に戻す事が出来ているぞ。
早く治療してあげろ」
「別の世界にすーぱー戦隊!?…手の空いている者はリッツバーグの治療を!」
「一から説明してやるから何処かゆっくり話が出来る場所に案内してくれないか?」
「あ、ああ、分かった…」
俺の話を聞いたアールスハイド王子は驚きつつもカート少年の回収を命じ俺達をアールスハイド城へと案内するのだった。
夜霧の末路
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封印し弾にして大賢者超エキサイティング!
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