聖姫騎士、もう一つの絆の力も手に異世界を駆ける 作:カオスサイン
Sideクーガ
何ら予定外の邪魔もなく俺達はハナブサの街へと辿り着く。
「!」
受付からそれぞれのルームキーを受け取り付近に来た時の事だった。
バタ…今の今迄姿の無かった筈の金髪ツインテールの少女がいきなり現れたかと思うと倒れてしまった。
この子は!…
「レオーネ、ミリア…今すぐ悲鳴を上げてくれ大声で…そしてフィズ…」
「承知致しました!」
「わ、分かったわ」
フィズにこの惨状を引き起こした屑野郎の監視を頼み、レオーネ達が悲鳴を上げる。
ほどなくしてレオーネ達の悲鳴を聞きつけて何だ何だ何事なのだと従業員達が駆け付けてくる。
「一体何が起きたのです?!」
「殺人事件だ…他の客をどうにか留めておいてくれないか?」
「りょ、了解しました…」
従業員達にそう指示を告げる。
これは屑野郎を逃がさないようにする為と他の者に見られないようにする為の処置だ。
「よしこれで人払いは済んだな後は…」
俺は懐からロストドライバーとあるガイアメモリを取り出す。
そして少女にドライバーを付けさせてガイアウィスパーを鳴らす。
<ソウルリバース>!
「戻ってくるんだ!」
『ソウルリバース!♪~』
<命(魂)の再生>の記憶を司るメモリをドライバーに装填し少女を蘇生させた。
~その頃、Sideフィズ
「少しばかり不味い事になったみたいだな…」
「不味い事とは貴様が今迄に無意味な人殺しをしてきた事かね?」
「!?」
『何奴!?』
「何時迄も未練がましく現世にしがみついている悪霊は大人しくしておき賜え」
我が主君の命を受け賜った私は高遠夜霧達の宿泊している部屋の中に姿を現す。
そんな私に対し壇之浦 智千佳に憑いている胡散臭さしか感じぬ霊が仕掛けてくるがすかさず下級の眼魂を投擲して奴を閉じ込める。
『ぬお!?…全然出られぬ!?…』
「モコモコさん!?…」
「…アンタ一体何のつもりだ?…」
「それは此方の台詞ですね、只々危険極まりない力を無作為に振るい翳し不要な不幸を振り撒くだけの存在でしかない愚か者が!」
「【死ね】…」
「無駄だよ」
「なっ!?…」
私は高遠夜霧の首をストールで締め上げて告げる。
「今回の所はこの程度で許してやろう、だがいずれ貴様には必ず我が主君が相応の報いを下す!」
「ぐっ…がはっ…」
「聞いちゃいないか…」
私は奴を離し部屋を出て我が主君達と合流した。
Sideクーガ
「う…あ?…」
「気分はどうだい?」
「我が主君よ只今戻りました!」
少女が喪失させられた魂をメモリの力で取り戻し目を覚ました所にフィズが戻って来る。
「…ひ!?…」
少女は己の命が消える瞬間がフラッシュバックしてしまったのか怯えを見せる。
「もう大丈夫だ!…君の事は俺が守るから!」
「貴方は?…」
「通りすがりの最高最善の英雄さ…」
「…」
俺はそう言いながら彼女を優しく抱きしめてやる。
「落ち着いたか?」
「…う、うん…でもユウキと連絡が取れない…どうして?…」
「まず間違い無く一度死を迎えた事で【恩恵<ギフト>】の能力によるリンクが断たれたのでしょう…如何なされますか?」
「うーん…少なくとも俺は会わせない方が良いと思うんだよなあ…」
「な、なんで?!…」
「君が慕っている橘 祐樹という男は君が想っている程の男なんかじゃない…」
主人公が人として屑過ぎて(そもそも人間の皮を被った化物なのだが)影に隠れがちになるが橘も男として最低の部類に入る奴だ。
彼女が死んだというのに探しにすらもいかなかったからな…奴は現状仲間にした女を替えの利く道具だとしか思っていない。
しかもエウフェミアというダークエルフの少女を手に入れるその為だけに彼女が過ごしていた村をわざわざ襲撃をかけて壊滅に追い込んだとんだ馬鹿野郎なのだ。
「ですが橘祐樹の持つギフトは後々必要になります、なんとか彼に真実を話して説得し此方側に引き込む必要もありますが…」
「しゃあねえな…けどこの子に対して可笑しな発言等をしたらちょっとはお仕置きしてやらないと俺の気がすまないからな」
かくして俺達は少女、エリカと共に橘の居るダンジョンへと足を運ぶのだった。
夜霧の末路
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封印し弾にして大賢者超エキサイティング!
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