シン・ゴジラVSメカゴジラ 作:志木@好きに描き、好きにやる
2023年 東京
「もうあれから、12年か。」
けたたましく鳴り響くセミの鳴き声と、活気を取り戻しつつある人々の声の中で一人つぶやく。
「……いたた。腰が…歳かな。まだ51なんだが…」
「ふう、缶コーヒーは、ジョージアに限るな。」
矢口蘭堂。元巨災対事務局長にして、現内閣副総理大臣兼巨災対事務総局長。
「……まだ、俺に出来ることがあるだろうか」
12年前、現実に舞い降りた虚構、ゴジラ。その大規模破壊により、生じた残留放射能により東京は死の都市と化し、日本の首都は半永久的に人が住めない都市と成り果てた。この1件以来、日本は米国に半ば取り込まれる形で、その体裁をなんとか保っているような状況と化した。
しかし、そんな逆境に負けず、抗う人間の力強さに矢口は年甲斐もなく、胸を踊らせていた。
「……この国は、強い。」
「ここに居たか、矢口。」
「!……赤坂総理。」
赤坂秀樹。元内閣総理大臣補佐官にして、現内閣総理大臣。
「総理はやめろ、まあ確かにそうだが、赤坂と呼んでくれ。それと、まだお前の方が若いんだ。腰がとか言われたら困るんだが。」
「そう言うな。……で、どうした。」
「パタースン副大統領補佐官が、お前に直々の電話だ。……逢瀬か?」
「馬鹿言え。彼女はビジネスパートナーであり、戦友だ。そういう中じゃない。…すぐに向かう。」
「…ふ…相変わらず冗談が通じんやつだな。」
「……矢口、俺にはお前が必要だ。お前が思う以上に。」
「さて、私も動かねばならない時が来た……か。」
「ゴジラ……。」
内閣副総理事務室
「ハーイ!元気?Mr.ヤグチ!」
カヨコ・アン・パタースン元米国大統領特使。現米国大統領補佐官兼対GODZILLA対策本部副長。
「…相変わらず元気だな。パタースン副大統領補佐官」
「あなた相変わらずDryね。何回も電話してる仲じゃない!でも、そういうとこ嫌いじゃないわ。」
「で、要件とは?」
「んもぅ、急かさないで!そんなに私と…んんっ…わかったわ。Siriusな話よ。……GODZILLAについて。」
「!?…内容は?」
「たった今、高官達の間で秘密裏に進んできた対G殲滅作戦。その作戦の概要及び司令権がようやくおりたわ。というより、やっと戦う準備が出来た。と言った方が良いかしら。」
「当然今になって逃げ出すなんて事はないわよね?Mr.ヤグチ。」
「…聞こう。Ms.パタースン。」
「…対GODZILLA殲滅兵器…目には目を、GODZILLAにはGODZILLAを。って所かしら。」
「……メカゴジラ。別名《機龍》か。」
ズズズ……
ドクン……ドクン……