ある程度星野アイ   作:パフリン

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原作を読むとつくづくアニメスタッフの皆様は、原作をリスペクトして、原作に忠実にアニメを作っていることが実感出来ます。


今からガチ恋❤始めます

 ─ドラマ『今日は甘口で』打ち上げパーティー─

 

 「こうやって見ると……改めて多くの人が関わってるんですね」

 

 「そうよ」

 

 俺は有馬かなと今日甘の打ち上げパーティーに来ていた。

 

 「私達の仕事には、多くの人の生活が関わってる。結果を出さなきゃいけないし、スキャンダルなんてもってのほか、特にアイは絶対に恋愛禁止よ」

 

 「ですよね~~、アイドルは恋愛御法度ですもんね~~つらいな~~つらいな~~仮に恋をしても諦めなければならない私はアイドル!つらいな~~つらいな~~♪」

 

 ちなみに俺が恋愛する場合恋愛対象は男なの?女なの?………私みたいに男だか女だか分からない気持ちの悪い存在なんて、誰からも愛されるわけないよね、つらいな~~つらいな~~♪ウジウジしたTSヒロインが大好きです!

 

 「……ちなみにアイは好きな人とかいるの?」

 

 「私はかな先輩大好きですよ!今日甘で凛々しくメンバー達を引っ張っていくかな先輩を見て改めて惚れ直しました!」

 

 「そ……ふーん…ま、今回の仕事はモデルさん達の宣伝がメインで私はあん「あの」

 

 有馬が何やらぶつぶつ言っているとどこかで聞き覚えのある声が話しかけてきた。

 

 「有馬かなさんとお連れの方ですよね?」

 

 あっ、原作者の吉祥寺頼子先生ちーす!

 

 「あっ先生……」

 

 吉祥寺先生は一歩有馬に歩み寄ると頭を下げる。

 

 「この作品は有馬さんの演技と演技指導に支えられてたと思います、ありがとうございました」

 

 有馬かなの目に浮かぶ涙、良い話だなぁ。この世界は幼女に厳しすぎる!

 

 「いえ私の力なんて、それより馴れない演技に真っ正面から取り組んでくれたモデルさん達や、それを支えてくれたスタッフの皆様、いつも私を支えてくれる友人達のお陰ですよ」

 

 照れて少し赤くなる有馬かな。可愛い可愛い。

 

 少し俺のスカートをつかんでる、可愛い可愛い。

 

 「ふふ、有馬さんは本当に良い友人をお持ちのようですね」

 

 そう言いながら俺に笑いかける吉祥寺先生。ヤバイ!俺は空気でも壁でも無い、肉体を持った見て触れる美少女だった!

 ヤバイ!ナイフで刺されたら俺は死ぬ!ヤバイ!

 

 「あっ、有馬の友人の星野アイと言います、この度は素晴らしい作品を提供してくださり本当にありがとうございました」ペコリ

 

 急に話を振られ俺も赤くなってしまう。あと緊張で少し震えてる、意外と小心者の俺、可愛い可愛い。

 

 「やぁやぁ、その節は世話になったね」

 

 すると突然鏑木プロデューサーが話しかけてきた。そりゃそうだ、ここはパーティー会場。パーティー会場とは人が人と会話を交わす場所、みんな黙って黙々と飯を食ってるだけなら食堂と変わらん。

 

 「あっ、鏑木プロデューサー、私こそワガママを聞いてくださりありがとうございました」ペコリ

 

 完璧なアイドルスマイルで答える俺可愛い。

 今日のドレスは黒のゴシックロリータ俺可愛い。

 

 「ちょっといいかな?」

 

 おい!一言ドレスを誉めろ!高かったんだぞこれ!その辺のコスプレゴシックとは生地から違うんだぞ!

 

 「もちろんです、じゃあ吉祥寺先生私はこれで、かなは後でね」

 

 内心では二桁ゴシックを誉められ無かったことに憤慨しながらも、俺は完璧なアイドルスマイルでスカートの裾を少しつまみあげて挨拶を済ませ、鏑木さんの後をついて行った。また焼肉でも奢ってくれる話かな?それとも寿司?ラーメン?牛丼?コンビニ弁当?

 

 

 

☆☆☆

 

 「恋愛リアリティーショーですか?」

 

 残念ながら仕事の話だった。プクーッ

 

 「興味ないかな?」

 

 「興味も何も、私もうすぐメジャーデビューを控えたアイドルですよ?そういうお話は事務所を通していただかないと、私からは何とも言えません」

 

 とは言え無下に断ることも出来ないんだよなぁ、俺がこの話を断った結果、黒川あかねが死んだら目も当てられない。アイは黒川を救う!

 

 「うん確かにそれはそうだ、つまり事務所を通せば良いんだね?」

 

 「はい!私斎藤社長を信頼してますから!」

 

 

 

 

☆☆☆

 

 「え?出ちゃって良いんですか?メジャーデビューを控えたアイドルの私が?」

 

 壱護社長の答えは意外にもOKだった。なら俺にも出ない理由はない。

 

 「恋愛リアリティーショーなんてのは体裁の良いタレントの顔見せ興行だよ。マジで恋愛しようと思って出るタレントなんて出演者のうち1割もいないよ。カップル誕生も無くはないがほとんどビジネスカップルだね。中には本気で付き合う人達もいるけど、それはどこの世界でも一緒さ」

 

 「そういうものなんですか?」

 

 「そういうものそういうもの、まっ、アイドルなんてやってるとなかなか普通の学校生活を送る機会もないし、そうなると普通の学生の気分も味わえない、それはアイの役者としての幅を狭めることにもなりかねない。つまり俺はアイに普通の学生気分を味わって欲しいってわけよ、あっガチ恋しても表沙汰にはせずに避妊はしっかりしてね」

 

 俺の恋リア出演を受諾した理由を説明する社長。まぁだいたい予想はついてた説明だ。

 

 「分かりました、普通の女の子やって来ます」

 

 これは要するに黒川あかねを守れという天の意志だな。主人公たるもの救えるものは全て救うべき。これ世界の常識!

 

 

☆☆☆

 

 ─今からガチ恋❤始めます─

 

 鷲見ゆき ファッションモデル 高校1年

 

 熊野ノブユキ ダンサー 高校2年

 

 黒川あかね 女優 高校2年

 

 森本ケンゴ バンドマン 高校3年

 アイ インディーズアイドル 高校1年

 

 アクア・マリン 役者 高校1年

 

 

 以上6名が今回の出演者らしい、やっぱりマイナーな若手タレントの顔売り番組感半端ない。

 

 俺の微かな記憶では、芸人さんとかが遊園地みたいな場所で、なんかやってたのを何となく覚えてるくらいの興味が薄い番組だ。元々恋愛自体に興味が薄いからな俺、ただし二次元は別、みんなもそうだろ?

 

 

 

 今回の俺の目的は黒川あかねのメンタルケアと保護、番組内の役割り的には本編のMEMちょに近い感じかな?

 

 番組のメインは鷲見ゆきと熊野ノブユキと森本ケンゴの3人に任せて、俺、あかね、マリンの3名はみんなで仲良く壁の花で問題無いだろう。

 

 壁の花、みんなでやれば恐くない。俺達は空気だ!エア 真心を君に

 

 

 

☆☆☆

 

 「えっ⁉アイさんもこの番組に出るんだ?」

 

 俺に気づいたあかねが早速話しかけてきた。知らない場所に知ってる人がいたら話しかけたくなるよね?

 

 「年下にさん付けとかあかねさんらしくて良いけどアイで良いです。あと出ます、何事も経験というか、泡よくばB小町の宣伝もしたいというか、まぁ出演理由はわりとファジーですけど」

 

 アイアム ファジー シュレイディンガーの性自認恋模様TS娘

 

 「ファジーなんだ?あっ、じゃあアイ、私のこともあかねって呼んで、敬称略で。正直に言うと私こういう番組向いて無い気がするんだけど……アイが居るなら多少気楽にやれるかも?」

 

 少しホッとした顔であかねが言う、良し、順調順調、来たぞ来たぞあかねちゃん♪

 

 あかね、俺はいつだって君の味方だぜ。キリッ

 

 「その意気ですよあかね! ガンガン気楽に成りましょう!そもそもバラエティー番組なんて遊びなんだから眉間にシワを寄せて、肩肘張ってやるようなもんじゃ無いんです!家でジャージ着てポテチ食べながらアニメ観るくらいの気楽さで丁度良いんですよ!」

 

 「……そういうものなんだ?」

 

 俺の説明に訝しそうな顔を見せるあかね、こういう真面目な子ほど思い詰め易いから注意が必要だ。

 

 「そういうものです!恋とバラエティー番組は本気になった方が負け!これ世界の常識でテストに出ますからね?しっかりとメモして覚えてください」

 

 「……恋とバラエティー番組は本気になった方が負け…」メモメモ

 

 しっかりとメモを取るあかね、よ~~し!黒川あかねのメモいただきました!可愛い!可愛い!可愛い!

 

 

 あっ、お可愛いこと♪




アニメを観るとつくづくアニメスタッフの皆様は黒川あかねが好きで、黒川あかねを可愛く描こう可愛く描こうと思って、アニメを作っていることが実感出来ます。プクプク
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