艦これevolution   作:銀ノ森 睾

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第24話「解諾」

吹雪たちは助け出した捕虜たちとともに駆け抜けていた。

ほとんどが人間であるが中には艦娘も居る。

その全員が一丸となって脱出すべく走る。

 

初雪「姉ちゃんってマジで私の姉ちゃんなんかな!」

 

吹雪「何訳わかんねぇ事言ってんだ。さっきも睦月がそれっぽい事言ってたけどよ!」

 

睦月「取り敢えず今は脱出するのが優先にゃしい!」

 

すると目の前にはやはりと言うかイ級ヘッドがうじゃうじゃとおり、こちらに気づくと一斉に襲いかかってくる。

 

イ級ヘッド「逃がすなぁぁぁぁっっ!!!」

 

イ級ヘッド「バラバラにしてもいい!!!とにかく捕まえろぉぉぉぉ!!!」

 

吹雪「めんどくせぇな………!!!!いくぜ睦月!」

 

睦月「にゃしい!!!!」

 

2人は息のあった攻撃で次々に敵を蹴散らす。

人間の捕虜はそれを見て心強く思うも何か手伝いたいが、今は艦娘たちに任せる他ない。

 

イ級ヘッド「シャッッッ!!!!」

 

数体が舌を長く伸ばし、吹雪と睦月の間を通り捕虜を狙う。

 

吹雪「しまっ……!!!」

 

「瑞雲流!!!!華山雲(かざんぐも)!!!!」

 

イ級ヘッドが伸ばした舌が次々に切り裂かれる。

 

最上「戦える艦娘はその2人だけじゃないよっ!」

 

初雪「私も一応……。」

 

すると初雪がイ級ヘッドに華麗なまでの動きで殴り倒していく。截拳道(ジークンドー)である。

 

吹雪「ごめん!!助かった!!!!」

 

イ級ヘッド「ブリャァァァァッッ!!!」

 

唾を吐き散らかしながら向かってくるイ級ヘッド。しかし何者かに後ろから蹴り飛ばされ壁にめり込んでいく。

 

利根「なんじゃっ!?もう助け出してくれてたのか!!!」

 

雪風「さ…流石ですね…皆さん…。」

 

睦月「雪風ちゃん!!傷だらけにゃしい!!!腐る前に早く飲んで!!!」

 

睦月は雪風に修復材ドリンクを飲ませた。

見る見るうちに傷が塞がる雪風。

無論、利根にも飲ませた。

 

雪風「ありがとうございます!助かりました!」

 

利根「すごいの〜!まるで仙豆じゃ!」

 

吹雪「雪風!お前利根さんと会ったのか!!流石だぜ!!!!」

 

睦月「筑摩さんが待ってます!!!行きましょう!!」

 

利根「筑摩!?筑摩がおるのか!!!わかった!」

 

吹雪達は雪風と合流。

工場脱出を急ぐのであった。

 

[newpage]

ドドドドドドドドド!!!

 

町田「にしてもエラい広い………。こんだけ走り回ってんのに牢屋がどこにあるんかもわからん…。」

 

ドドドドドドドドド!!!

町田「てか何やねんさっきからこの音…。やっかましいの…。」

 

少女「…………………。」ピタッ

 

町田「急に止まってどないしたんやぽいちゃん!?」

 

少女「ぽい。」

 

ぽい。と一言町田に伝えると少女は廊下の奥の部屋を指さす。そしてどこかに走っていってしまった。

 

町田「どこいくねーん!!!なんや!?二手に別れようってか!?」

 

町田は指を刺された廊下の奥の部屋まで行くことにした。そこはどん付きで行き止まり。

しかし何やら少し変わった扉があった。

先程同様、カードキーが必要であったが問答無用で蹴り潰す。

そこには監視モニターが無数にあり、それを眺める影が居た。

 

「フッヒヒヒヒ、良くもまぁここまで来たなぁ。」

 

それは鼻がでかく、メガネをかけたらこ唇で頭には何かのヘッドセットを付けていた。

身長は100cmもなく、体は頭ほどのサイズしかない。しかし、黒と青の入り交じったその姿は深海棲艦の仲間だとすぐに気づく。

 

深海ドクター「ずっと見ておったよ。このモニターを。ワシは深海棲艦のドクター。フヒヒヒヒ。」

 

町田「気持ち悪い笑い方しよるの。謀あるやつの笑い方や。」

 

深海ドクター「ワシはな…」

 

そう言いかけるとドクターの目と鼻の先には町田の顔があった。

 

町田「いや!!!その先は言わんでええ!!!」

 

次の瞬間ドクターの顔は町田の拳がめり込み、勢い余って破裂した。

体が少し痙攣を起こしたが、すぐに動かなくなった。

 

町田「邪気しか感じんから先手打たせてもろたぞ。で、これモニターか!!!」カチッ

 

町田はモニターを確認し、吹雪たちの居場所を突き詰める。

 

町田「吹雪は……………第二倉庫の近くか!!!!みんな助けとる!サイコーや!!」

 

町田「電は……………どこや…。この黒なって見えへん場所におるんか…?一つだけ監視カメラ作動してへんのか…。」

 

町田「で………ぽいちゃんは……って!!!なんじゃあの顔面お化けは!!!!クリーチャーそのものやんけ!」

町田「なっ!!!!ぽいちゃん食われたと思たら内側から突き破りよった………。バケモンは死んだの…。」

 

町田「まずはぽいちゃん連れていかな!!!」

 

ウィィーーーン!!!ウィィーーーン!!!

どこからとも無く警報が鳴り響く。

画面にはWARNINGと表示されていた。

 

町田「あぁん!?なんなこれ!!!」

 

アナウンス「工場を放棄。10分以内に工場をデリートする。繰り返す。10分以内に………」

 

町田「………………へ?」

 

少女と吹雪の場所を覚え、町田は急いで部屋を後にした。

 

[newpage]

 

ル級「何でテメェなんざがここに居んだぁぁぁぁっっ!!!」

 

ル級はブチ切れながらもそのフードを被った少女を見る。先程電と戦った時の冷静さは欠けらも無い。

拳を血が出る程まで握りしめつつも、殴りかからないのは力量から来るものなのか。

それに対し少女は無言で少しづつル級に近づく。

ル級は後退こそしないものの、明らかに動揺していた。

少女との距離が近づくなか、ル級の後ろに影が現れた。

 

軽巡棲鬼「何してんの?ル級。戻るわよ。って………………ふぅん…。裏切り者さんじゃない。」

 

軽巡棲鬼「レ級。」

 

レ級「……………。」

 

ル級「何でお前もここに居るんだ……。ってお前それ!!!!」

軽巡棲鬼の両脇には双子棲姫が抱き抱えられていた。

 

軽巡棲鬼「情けない話し、この子ら負けたのよ。それに装置も壊された。」

 

ル級「はぁっっ!?!!!?何してんだテメェらはよぉぉ!!!」

 

軽巡棲鬼「落ち着きなさい。この失敗は確かに大きいけども、データはキチンと取れたわ。それにドクターも、多分もう殺されたでしょ。」

 

軽巡棲鬼「工場を放棄して帰還するわよ。向こうも援軍が来てどう考えても不利。」

 

ル級「っっっっ!!!!!!」グググ

 

軽巡棲鬼「大丈夫よ。まだチャンスがあるわ。メンバーに入りたいんでしょう?じゃ、次に活かさないとね。」

 

ル級「……………了解…。」ケッ

 

するとル級たちの体がブロック状になり足元から消えていく。

 

軽巡棲鬼「あなたもどっちつかずの行動ばっかせずに腹括りなさいな。」

 

軽巡棲鬼「さようなら。」シュンッ

 

レ級「……………。」

 

ル級たちは完全に消え、レ級と呼ばれる少女は倒れている電に何かを飲ませた。

 

レ級「………………ごめんね…。」バッ

 

一瞬で消えたレ級。

その部屋の空間は警報音が鳴り響くだけである、。

するとどこからとも無く足音が聞こえる。

 

町田「何処なここ!!!!あっ!!!電!!!」

 

町田であった。

直ぐに倒れている電をおんぶし、ぽいちゃんと共にその部屋を後にする。

 

町田「服はボロボロやけども怪我は1個もしてへんの!!!でも血まみれやな……なんやこれ…。」

 

町田「まぁええわ!!!早くみんなと合流しよう!!!」

 

少女「ぽい!」

 

[newpage]

 

金剛「ダァァァァァァッッッ!!!!!」

 

物凄い衝撃音とともに吹き飛ぶ魑魅魍魎。

周りを見渡すともう湧き出ていない。

死体だらけである。

ゴロツキ「ハァ…やったぜ…!!久々に大暴れしてやったわ……。」

 

ヘヴィボーイ「慎太郎と比べたら屁でもねぇや。大丈夫か!?お嬢ちゃんら!」

 

龍田「何とかね〜。助かったわ〜。」

 

霧島「後は皆さんが工場から出てくることを待つのみですね…。ていうか天龍大丈夫なの?」

 

天龍「…………那珂ちゃん…………。」

 

榛名「重症ですね…。」

 

比叡「こっちは終わりましたよ…司令。」

 

戦い疲れ座り込む比叡。

周りの皆も同じであった。

何百体と戦ったのかすら分からない。

 

霧島「……………ん?」

 

ゴロツキ「あっ!!!!あれ!!!」

 

指を指す方向は工場。

しかし、気づいたのはその工場から吹雪が出てきたのだ。大勢の捕虜たちとともに。

 

吹雪「帰りましたよーーー!!!!」

 

金剛「イエーーース!!!!ブッキー!良くやりましたデース!!!!!」

 

皆が大歓声を上げる。

そして同時に吹雪たちに駆けつけた。

疲労や栄養失調で歩けない捕虜たちを介護するゴロツキ。

金剛たちもそれに続いた。

倒れている天龍を除き…。

 

吹雪「あれ!?提督は!?」

 

睦月「電も居ないにゃしい!!!!」キョロキョロ

 

榛名「一緒じゃないんですか!?」

 

ヘヴィボーイ「取り敢えず慎太郎は工場の中には入った!迷ってんのかそれとも……!!」

 

ヘヴィボーイ「それにボスも居ねぇ!!!!」

 

先程の歓喜とは一変。

残りの仲間たちを心配する声が増えた。

しかし次の瞬間!!!!!

 

ドオオォン!!!!ホゴオオオォォン!!

 

工場が爆発し始めたのだ!

 

吹雪「え!!?!!!これやべぇんじゃ…。」

 

ヘヴィボーイ「とにかく今は逃げんぞお前ら!!!!!離れねぇと巻き込まれる!!!!!」

 

急いで少しでも工場から離れようとする一行。

雪風「しれ……」

ドオオオオオオオオォォォォォォォォッッッ!!!!!!!

工場が大爆発を起こした。

 

吹雪「うわぁぁぁぁぁぁぁっっっーーー!!!」

 

ゴロツキ・ヘヴィボーイ「ボスウウウウゥッッッー!!」

 

睦月・雪風「しれええええぇぇぇぇっっっーー!!!!電ああぁぁぁっっっーーー!!」

 

叫ぶも目の前に映るのは爆発を起こしメラメラと燃え上がるかつて工場だった建物のみ。

返事はかえってこない。

吹雪たちは膝と手をついた。

 

吹雪「そ………そんな事って……。」

 

睦月「そんなのって………そんなのって無いよ……。」

 

雪風「しれぇ……………しれえええぇぇぇっっっ!!!!!!」

 

すると何処からか声が聞こえる。

それはどこか町田の声に似ていた。

 

ゴロツキ「あぁぁぁっっっ!!!!上えええっっ!!!」

 

皆が空を見上げた。

すると上から町田たちが降ってきたのだ。

他には電や少女も居る。

 

町田「うわぁぁぁぁぁぁぁっっっーーー!!!誰か受け止めてくれえええぇぇっっっ!!!!」

 

ゴロツキと艦娘、捕虜が協力し肩を合わせガッシリと構える。

 

町田「みんなが構えてくれとる!!!ぽいちゃん!!!上手いこと落ちるんやぞ!!!!」

 

少女「ぽい!」

 

ドオオオオオオオッッッッンンンンン!!!

 

すごい衝撃が走るがなんとか電と少女をキャッチ。一同が一つになった瞬間であった。

 

町田「えっ!!???!俺はっっ!!??!!」

 

ズドオオオオォォォォッッッッンンンン!!!

 

町田はお約束のごとく、皆が構えてる場所から離れ地面にめり込んでいくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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