子日のボディはサイボーグであった。
左胸には円形のキラキラと輝くクリスタルのような物が埋め込まれている。
そこを初雪はジークンドーの寸勁で殴ったのであるが傷1つ着いていなかった。
初雪「全身サイボーグかよ……。通りでなんか違和感あった訳だわ…。」
吹雪「あの陸型イ級をぶちのめした初雪の寸勁がまるで効いてねぇ…。」
金剛「ROBOT?デース!?」
霧島「いえ、お姉様。あれはサイボーグです。」
北上「ロボットは完全な機械。サイボーグは生身の部分と機械の部分がある言わばハイブリッド…。」
加賀「そういう改造があるのは話には聞いたことがありましたが…。」
町田「ホンマにあるとはな…。それがこの井森研究所か…。」
子日「出力上げるよっっっ!!!!」
ビュンッッッ!!!と風を切るような速さで動く子日。初雪が気がつく頃には目の前に子日の拳があった。間に合わない。
ドガッッッッ!!!
初雪「ガッッッ…………!!!!」
前歯が折れ、鼻血も出ている。
しかしなんのか殴られる直前に顔を後ろに逸らしたことによりダメージを軽減。
子日「ソラッッッッッ!!!」
子日の蹴りが初雪の横腹に直激。
モロに食らった初雪の肋は鈍い音が響く。
そのまま吹っ飛ぶ初雪。
初雪「ブッッッッッ!!!!」
初雪(見……………見えねぇなんてもんじゃねぇ…。早すぎる………。しかもその勢いで殴られるんじゃ溜まったもんじゃねぇ………!!!!)
徐に立ち上がる初雪。
意識も朦朧としており目の光も少しづつではあるが薄くなっている。
子日「まだ立つんだ…。やるね…。でもこの程度で倒れられても困るかなっっっ!!!」
またもや素早い動きで初雪を翻弄する。
初雪は必死にガードするので精一杯である。
しかもガード越しに攻撃が響くので限界が近い。
ドガガガガガガッッッッッ!!!!
龍驤「…………もうあかん!!!見てられん!どう見ても勝ち目なんかあらへん!!!」
加古「あの子日って子もやり過ぎだぜ!!私らも加勢するぞ!!!」
川内「…………………。」
吹雪「待ってください先輩方!!!!」バッ!!
腕を横に広げ仲間を制止する吹雪。
龍驤「なっ………!!あんた姉ちゃんやろ!?あのままボコボコにやられたら死んでまうて!!!」
電「吹雪の言う通りちょっと待って欲しいのです。」
加古「電……!!」
睦月「初雪ちゃんはあの程度じゃ負けないにゃしい。」
雪風「それにここで助けなんかしたら私たちが初雪ちゃんに殺されます!!」
天龍「ホントにヤベェときだけ動きゃいい。今はまだその時じゃねぇ。」
龍驤「…………………。」
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子日「このギアでも倒れないとは……!」
初雪(まだか………!!!)
子日「じゃあ更にギアを上げて…」
初雪(今だっっ!!)
初雪はガードを解き、左手の拳で斜め後ろを殴る。
子日「!!!!」
しかしギリギリで躱され、子日は初雪の頭部目掛けて蹴りを放つ。
初雪(ここだっっ!!)
体ごとしゃがみ、蹴りを躱す初雪。
そしてまた初雪から攻撃を仕掛ける。
子日「くっっっ!!!こんの………!!」
子日は高速で移動しながら初雪を攻撃するが間一髪の所で躱され反撃される。
とはいえ子日も躱しているのであるが。
子日(なんでこっちの動きがばれてるの……!??!!)
初雪「動きが単調過ぎるッッッ!!!!!動きが早くてもどこから攻撃が来んのか分かりゃ…………!!」
初雪が体をひねり後ろを寸勁で殴る。
それが子日の拳に当たり衝撃が走る。
子日「……………!!!!」
初雪「……………。」
ドサッ!!
初雪が膝をつく。
拳が当たったのは良いものの、初雪の左の拳は砕け複雑骨折し骨が露出している。
子日はそれを見て自分の右拳に違和感が走った。
クラックが入っている。
それに右指とか中指がショートし少し電撃が迸っていた。
子日「今の寸勁で………。うっ………!!!!!」
子日は自分の左胸を覗く。
見た上では何も無い。
しかし、子日はある事を確信した。
子日「…………………加速装置にダメージがある…。」
最初に放った初雪の寸勁が今になって効いてきたのだ。
内部破壊を目的とした寸勁。
表面を破壊する寸勁。
それの違いが子日には分からなかったのだ。
初雪「………………。」
町田一行が固唾を呑んで見守る。
子日は服装を整え
子日「今のでハッキリとわかりました。あなた方は敵ではありません。」
初雪に近づき座り込むと右足の脛の部分が開く。
そしてそこから緑色のドリンクを取り出す。
子日「今までの御無礼。許してください。」
それを初雪に飲ます。
すると初雪の砕けた拳とボロボロになった体が回復していく。
初雪「今のではっきりと分かったよ…。この井森ラボは本物だってね……。」
お互いに笑い合い、握手を交わす。
町田「ええ勝負やったな。」
吹雪「でも実力じゃ負けてましたよ。殺し合いならとっくに死んでる。」
電「実の妹に厳しすぎやしないのです?別に良いじゃねぇか。」
睦月「サイボーグ…………。凄すぎるにゃしい….。」
子日「皆さん、失礼しました。ではラボに案内致します!着いてきてください!」
町田一行は子日に続きラボへと入っていった。
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自動ドアを通り、その先の子日が網膜認証機械を見つめ更に奥へと進む。
周りには観葉植物やら本やらが置いてあり、研究員は数人程度である。
比叡「やけに人が少ないですね…。」
子日「はい。パパは本当に信用できる人しか中に入れませんから。」
するとメインラボと書かれた標識のある部屋に着いた。
子日「パパーー!!!連れてきたよー!!!」
ドアが開き中からオカッパより少し短く、ちょび髭の生えた中年男性が出てきた。その男性はニカッと笑う。
井森「いらっしゃい!!!よく来たね!!私が井森幸三です!!!さぁさ、中にお入りください!!」
町田「あなたが井森先生…。町田慎太郎と申します!よろしくお願いします!!!」
熱い握手を交わす2人。しかしとある事に気がつく井森。
井森「ん…?子日ッッッ!!!!!なんでお前素っ裸なんだ!!!!」
子日「機械だから恥ずかしくないもーん。」
井森「それ以前の問題だろう!!お前は女の子なんだぞ!それに客人の前だ!服を着なさい!!」
井森「というか!!なんであちらのお嬢さんも服がボロボロなんだ!!まっ……!まさかお前…!」
初雪「殴り愛をちょっとばかしね…。」へへ
井森「なんて失礼な事を………!!申し訳ございません!!!」バッッ
頭を下げる井森。
町田「まぁまぁ!!頭上げてください!!!それに子日ちゃんも井森さんの事を思っての事でしたから。な?初雪ちゃん。」
初雪「うん。」
井森「しかし………。なんで喧嘩なんかしたんだ子日!」
子日「だってここんとこずっとパパに変なやつら尋ねてきてるじゃん!!!だから確かめたの!!!」
目を瞑り叫ぶ子日。
井森「うぅ………。そうか…。いらん心配を娘に掛けてしまうとは…………。すまない子日。」
子日の頭を撫で申し訳なさそうな顔をする井森。
子日は満足そうな顔をして喜んでいる。
それはそうと服を着てきなさいと促し、井森は町田たちに顔を向き直した。
井森「話がずれましたね。申し訳ない。ささ、奥のソファーにでも掛けてください。」
町田一行は井森に案内されるがまま奥へと入っていった。
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北上「まさか鎮守府に来て早々改装とはねぇ〜。レベルあんのかな…。」
加賀「まぁいいじゃない。行きましょう。」
町田「案内人の人の話よぉ聞くんやぞ〜!」
電「うるせぇ余計なお世話なのです。」ケッ
吹雪「早よ行け。」コツンッ
ギャーギャー!!!ワーワー!!!
町田「騒がしいやっちゃの………。すんません、喧しくて…。」
両手を合わせ頭を垂れる町田。
それに対し良いよ良いよと井森は綺麗な歯を見せ笑う。楽しそうだ。
井森「良い提督さんなんだね。今のやり取りを見たら分かるよ。」
町田「ありがとうございます。でもどうなんでしょうね…。他と比べたらまだまだ情けないもんですよ。」ハハッ
井森「いやいや、最近は酷い糞のたまり場のような鎮守府が増えている。それこそ艦娘を道具や性のはけ口としか見ていない連中がね。」
町田「そんな所が…。」
井森「あるんだよ…。嘆かわしい事にね…。」
お互いに真剣な顔になり少しだけ静寂が流れる。
井森「こんなとこで立ち話もなんだ。私の部屋へ案内しよう。それに君についても話を聞きたいしね。」
町田「えぇ、是非ともお願いしますわ。」