壁際にめり込む運河棲姫。
榛名「硬いな…。」
手をブラブラと振る榛名。
榛名「それよりも…。雪風ちゃん!!!」
雪風に駆け寄る2人。
すぐに抱き上げ浜風の元へと走る。
比叡「酷い…………。」
榛名「よく頑張りましたね……!!もう大丈夫ですよ……!!!」
雪風に携帯修復剤を飲ませる榛名。
しかし治るはずの傷口に変化が無い。
榛名「………!!!雪風ちゃん!!!雪風ちゃん!!!」
比叡「落ち着いて榛名!あまりにもダメージが大きすぎて効き目が遅いだけだから!!!」
榛名「…………。」
無言で雪風を浜風に託す榛名。
浜風が榛名に言葉をかけようとするも榛名の様子を見て飲み込んだ。
目をこれでもかというくらい大きくかっ開き、巫女服以外の露出している肌全体には太くハッキリとした血管が浮いており、体をワナワナと震わせていた。
そして榛名は指を向こうに指す。
さっさとこの場から離れろという事だ。
比叡「榛名。今回は暴れまくっていいですよ…。全部あのクソ野郎にぶつけてやりましょう。」
比叡「浜風さん。雪風ちゃんを頼みますよ。」
2人は後ろを振り返り、勇ましく歩み始めた。
浜風は情けなくもどうにか踏ん張りできる限り2人の邪魔にならないようその場を離れる。
戦艦が2人大暴れする。私がいたら邪魔になる。
榛名は見るからにだったが比叡も同じであった。
丁寧に喋り平静を保っていたが確実にブチ切れていた。
畏怖に似た感情を抱いたが、それと同時に安心も感じたのだ。
浜風(お姉ちゃん……。ごめんね…。ごめんね…。)
泣きながら雪風を運ぶ。
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拳をゴキッゴキッと鳴らす榛名。
徐に体を起こす運河棲姫。
運河棲姫「…………ってぇな…。鼻血出てるよ…。」
運河棲姫「テメェ………よくも私の綺麗な顔に………顔に傷つけやがったなぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!!!!!」
大声で叫び洞窟が揺れる。
しかし全く動じない2人。
それどころか寧ろその叫びに殺意を抱く榛名。
榛名「何言ってるんですか?元から汚ったない顔でしたよ?寧ろ今ので返って綺麗になったんじゃないですか?」
ヤレヤレとポーズを取り煽る榛名。
運河棲姫は顔が豹変しており歯茎が見えるほど歯をむきだし顔に血管が浮き出ていた。
運河棲姫「テメェら全員殺してやる……!!!!バラバラにして殺してやらぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!」
比叡「下品ですね。」
榛名「こっちのセリフじゃ腐れ外道がぁぁぁぁぁっっっ!!!!!ウチの鎮守府のもんに手出しておいて何抜かしとんじゃこのクソタラズがぁぁぁぁっっっーーーーー!!!」
怒りのまま巫女服を脱ぎ捨てサラシ状態になり長身のドスを引き抜く。
比叡は空手の構えを取る。
運河棲姫「ウガァァァァァァッッッッーーーー!!!!!!」
こちらに向かい突進する運河棲姫。
榛名もそれに合わせ運河棲姫に向かい走る。
榛名「ぶち殺したらぁぁぁぁぁっっっーーー!!!!!!!!」
運河棲姫が勢いのまま右手を繰り出す。
榛名の顔に当たると思いきや、榛名は眉間にシワを寄せスライディングで下に潜り込む。
運河棲姫「!!!!」
そのまま両足で鳩尾目掛け蹴り上げ上に吹っ飛ばす。
上には比叡がおり回し蹴りをまともに受け壁際に叩き込まれる。
それを受けてか少し冷静を取り戻す運河棲姫。
運河棲姫(アイツら………。あの駆逐艦どもとは違う………。適当に暴れるだけじゃダメだ……。)
運河棲姫(冷静になるんだ……。平静を取るんだ私……。)
運河棲姫「……………。」
榛名「どうしたんですか?馬鹿みたいに突っ込むしか能が無いんじゃ私たちにかすり傷すら負わせれませんよ?」
手でクイクイっと挑発する榛名。
それでまたイラつきを覚え、また榛名に向かい突進。
それに合わせようと榛名が動くも急に止まり手のひらから黒い衝撃波を飛ばす。
榛名「!!!!!!」
ドガァァァァァッッッ!!!!
壁が大きくえぐれる程の威力。
それを何度も飛ばす運河棲姫。
2人は避けるものの比叡の方に一段と早い衝撃波が襲いかかる。
それが比叡に直撃。
ニヤッと笑う運河棲姫であったがすぐに目を開く。
比叡「こんな事も出来るんですね。」
衝撃波は円を描くように掻き消える。
運河棲姫「まわし…………受け………。」
榛名「見事。」
比叡「私も実は出来るんですよ。お姉様と比べたら屁みたいなものですが。」
拳に気を溜める比叡。
次の瞬間正拳突きを放つ。
しかしその拳は衝撃波を纏い運河棲姫に直撃。
またもや派手に吹っ飛ぶ。
比叡「正拳大黒突き。」
~艦娘解体真書【技の巻き】~
「正拳大黒突き」
金剛が開発した正拳突き。
七福神の大黒様を見て金剛が名付けた。
拳に気を溜めタイミング良く放つことにより拳の形を保った衝撃波を飛ばす。
金剛流空手の上級技である。
運河棲姫「……………。」
運河棲姫「……………まさか艦娘ごときに……これをするとは…………。」
運河棲姫「あの世で後悔しろ……………。」
運河棲姫「【深解】。」
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先程よりも更にドス黒いオーラが運河棲姫を纏う。
顔には骨が浮かび、背中が裂け8本の長く太い触手が飛び出す。
爪は更に鋭利に、顔もケダモノに近く変貌する。
服も破け、肩には数字の10と書いておりその上から大きく✕と書かれている。
比叡「……?何でしょうかねアレは…。」
榛名「なんか知らねぇが勝手に切れてやがる。」
2人も超化し改に。
運河棲姫「まさかお前らごときにこの姿を見せるとは思っていなかった……。」
運河棲姫「あの世で後悔しろクズどもがァァァァァァッッッーーー!!!!!」
比叡(早い!!!!!)
榛名に向かい突進。
しかし先程とは比べ物にならないスピードであり、榛名がヤクザキックを繰り出すも簡単に避けられる。
榛名「ブッッッッ」
吐血しつつ壁際まで押しつぶされる榛名。
後ろから比叡が殴りかかるも触手で弾き飛ばされる。
上から何度も殴り爪で突き刺す運河棲姫。
運河棲姫「ウガァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!!!」
運河棲姫「死ね!!!!!死ね!!!!死ねェェェェェ!!!!!!!!」
運河棲姫「死……………!!!!!」
拳振るう直前、榛名の目が合った。
超化した攻撃力で何度も殴られサンドバッグ状態の榛名。
これだけ殴られたら普通は良くて戦意喪失、もしくは死である。
しかし榛名は目が全く死んでおらず、目をかっ開きその瞳には殺意しかなかった。
まるでそれ以上やってみろ、殺すぞと言わんばかりに。
それに一瞬ビビった運河棲姫は触手を比叡に掴まれ地面に叩きつけられる。
比叡「面倒な触手ね……。榛名!!!大丈夫!!?」
榛名「……………。」
方鼻を抑え大量の鼻血を吹き、口から血をペッと吐き出す。
比叡「肩に10…………。なんの意味でしょう…。」
比叡「それに✕って書いてますね…。もしかして位?」
運河棲姫「黙れ………!!!数字のことは言うんじゃねぇぇぇぇっっっーーーー!!!!」
触手の先の針から黒い衝撃波を放つ。
避けるので精一杯の2人。
威力ももちろん手のひらからの衝撃波より遥かに強い。
正拳大黒突きはかなりの集中力が必要であり、常々動きまくる状態ではとても放てない。
運河棲姫「ウバァァァァァァァァァッッッッッーーーーー!!!!!!!」
そればかりか触手で直接殴りかかってくるので反撃の余地がない。
遂に2人の足が綻び体に直撃を受け壁際まで叩きつけられる。
比叡に限っては針が腹に突き刺さる。
榛名「ガッッッッッッッッ!!!!!!」
比叡「ブバッッッッッッッッッッ!!!!!!」
しかし触手の衝撃波を止むことはなく砂煙が巻き起こり2人が見えなくなっても連撃は続く。
次第に動きは落ち着き運河棲姫が息切れを起こす。
運河棲姫「ハァ…………ハァ………。」
運河棲姫「………………………。」
運河棲姫の脳裏には幹部クラスの深解棲艦。
肩に大きく✕を付けられ嘲笑われる場面が鮮明に映っていた。
運河棲姫「戻ってやる………。這い上がって見返してやる………………。」
運河棲姫「私をナンバー落ちにしたアイツらを………………!!!!!!」
顔を上げ前を見つめる。
流石にあれだけの攻撃を浴びせたのだ。
死んでいるだろうと思うも一応確認の為に壁際まで歩こうとした時。
鬼の形相をし、とてつもないスピードで榛名が走ってきたのだ!!!!!!!!!!
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運河棲姫「なっ!!!!!!!!」
全身血だらけ傷だらけにも関わらず殺意を全身に纏った榛名。
右手には相棒のドス。
それを大きく運河棲姫に振りかざす。
しかしそれを弾く運河棲姫。
なんだこんなものかと思うと弾いた瞬間からまたもや斬り掛かる榛名。
運河棲姫「おまっ…………!!!!テメェ…!!!!!!!」
榛名「散々殴りやがって…………!!!!!今度はこっちの番じゃボケがァァァァァァァッッッッッッーーーーー!!!!!!!」
腕だけでは間に合わないと判断した運河棲姫。
8本の触手も合わせ10本で太刀打ち。
にも関わらず運河棲姫が有利になるどころか数を増やした途端に榛名の斬り掛かるスピードが増した!!!!!!!!
運河棲姫「こんの野郎ガァァァァァァァァァッッッッッッーーーーーー!!!!!!」
榛名「ダラァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッッーーーーーーーーー!!!!!!」
火花が飛び散り洞窟内で衝撃音が何度も鳴り響く。
手数はこっちの方が遥かに上。
しかし榛名は互角の剣劇どころか益々スピードが上がる!!!!!!!!!!!
運河棲姫(なんなんだなんなんだこいつはよぉぉぉぉ!!!!!!こっちは10本なんだぞ!!!!!!!!2本どころかドス1本如きでなんでこんな早ぇんだ!!!!!!!!!!)
まるでドスで切りかかるまで永遠に攻撃が止まない殺人マシーンのような榛名。
負けじと応戦するも目の前の艦娘に殺意よりも恐怖心が勝ってくる。
そんな恐怖心を押さえつけ目に血管が浮かび上がるほど全力で殴りかかる運河棲姫。
運河棲姫「ウガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
榛名「ウォオオォォォァァォァァァァァアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
火花が大きすぎるせいで傍(はた)から見たら2つの閃光が迸っているようにしか見えない。
運河棲姫(ふざけんなふざけんなッッッッッ!!!!!!!!!こんなとこでやられる訳には行かねぇんだよッッッッッ!!!!!!)
深海棲艦(は~い。あんたは残念ながらナンバー落ちねぇ~♪)
深海棲艦(肩に✕ってwwwwwwプライドねぇのかよwww)
深海棲艦(ダッサ!!!!!!!!wwwwww)
運河棲姫(ふざけんなふざけんなふざけんな!!!!!!!!!!こんなヤツさっさとぶっ殺してアイツらもぶっ殺して!!!!!!!!!)
運河棲姫(私が………!!!!!私がトップに…………トップに……………!!!!!!!)
運河棲姫「私がトップに立つんだァァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッーーー!!!!!」
榛名の右膝と右肩を触手で貫く。
残る両手を榛名の首にまわし骨を折ろうとする運河棲姫。
運河棲姫「死にやがれええええぇぇぇぇぇッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッーーーーーーーーー!!!!!!!」
ドズッッッッッッッッッッ!!!!!!!
[newpage]
運河棲姫「…………………………。」
ゆっくりと首だけ振り向く運河棲姫。
後ろには比叡が居り、運河棲姫は両腕で体を貫かれていた。
目、鼻、耳、口から血が流れだす。
運河棲姫「お前………………死んでなかったのか……………。」
比叡「強いですねあなた…。ひとりじゃとても勝てなかった…………………。」
比叡「双颯器握(そうそうぎあく)。」
~艦娘解体真書【技の巻】~
双颯器握(そうそうぎあく)
本来、両腕を相手に瞬時に突っ込み、脳以外の臓物に付着している弾や毒を瞬時抜き取る技である。
ものの一瞬で事が終わるために相手にはあまりダメージは残らない本来ならば医療術の1つ。
しかし、それが瞬時に抜き取らず相手の臓物を掴めるが故に殺人術としても使えるので危険すぎる技として認められている金剛流空手の上級禁術である。
比叡は左手で心臓、右手で背骨を掴んでいた。
比叡「後ろからで悪いですね…。次生まれ変わって来る時は……………いい人になっててくださいね…。」
運河棲姫「お前ら全員……………呪い………コロシテやる…………。」
運河棲姫が触手で比叡の首を狙う。
比叡「………………………残念です。」
瞬間、背骨と心臓を握り潰される。
と同時に前から榛名がドスで首を刎ねた。
血まみれの戦艦2人。
足元に転がるのは運河棲姫の遺体ひとつであった。
運河棲姫vs雪風&浜風──
運河棲姫の勝利━━━━━━━━━━━━
運河棲姫vs比叡&榛名───
比叡&榛名の勝利━━━━━━━━━━━━