艦これevolution   作:銀ノ森 睾

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第41話「国の宝」

神通「まさか……まさかお前ら………。」

 

神通「財宝て………。子供は国の宝って事かよぉ!!!!」

 

神通「どれもこれも売りもんになるようなもんねぇじゃねぇかよ!!」

 

ミルク缶を放り投げようとするも、川内に睨まれたので辞める神通。

 

木曾「良かった…。どれもこれも無傷だ…。」

 

一つ一つ丁寧に確認する木曾率いる海賊たち。

 

町田「なるほどぉ…。確かに子供は国の宝やな。」

 

神通「ふざけんなよぉ…。」

 

電「にしてもなんでこんなもん探してたのです?」

 

金剛「バイキングの事ですから金銀財宝かと思ってマシタ。」

 

町田「…………。」

 

川内「どれもこれも最近の缶じゃない?」

 

睦月「深海棲艦が盗んだのかな?」

 

目で確認こそ出来ないが、手触りで最近のものだと判断する川内。

周りにはオムツやらミルク缶、その他の赤ん坊の食べ物があるが大人が食べれそうなものがひとつも見受けられなかった。

すると潮が小さく何かつぶやく。

 

潮「足りない……。」

 

木曾「?どうした。」

 

潮「足りません……。少なすぎる。」

 

それに応えるように海賊たちも眉間に皺を寄せ、怪訝な表情を浮かべる。

 

木曾「…………とにかくあるだけでも良い…。持って帰ろう。」

 

夕雲「どうするおつもりで?ここはだいぶ地下のはず…。」

 

川内「それなら大丈夫!ね!利根!」

 

利根「吾輩大活躍じゃのぅ!!!任せるのじゃ!!!………………はぁ、重労働じゃ…。」

 

利根がまた土砂岩堀で壁に大きな穴を開け、掘り進む。

しかし今度は上に登るのでさっきとは打って変わって大変である。その上大量の荷物がある。

次々と進む一行。

利根がいなければどうなっていた事やら。

 

町田「ん?利根ちゃんお尻赤ない?」

 

利根「お主らが吾輩を押したからじゃろうが!あの高さから尻を強打したのじゃ!!!」

 

笑いが起こる。

利根は可愛いしかめっ面を浮かべさせながら進むのであった。

 

睦月「電屁こかないでよ!!!」

 

電「うるせぇ!!!喰らえや!!!」ブォッーー!!

 

雪風「スーッ……」(すかしっ屁)

 

ワーワー!!ギャーギャー!!

 

吹雪「へへっ………大淀先輩。今から地上に出ます。準備しといてください。」

 

大淀「了解です。お気をつけて。」

 

大淀「どうやら全て上手くいったようですね。」

 

筑摩「良かった……!!本当に良かった…!」

 

海賊「よっし!!!!」

 

女海賊「やった…!!良かった…。あの………さっきはごめんね…。あんたら何も悪くないのに当たっちまって…。」

 

大淀「大丈夫ですよ。終わり良ければ全て良し!です。」

 

[newpage]

 

バッドトルピード号内━━━━━━━━━━━

 

全員が帰還し、荷物を船に乗せ既に出港していた。

すると後ろの禍深島が次々と大爆発を起こし、炎上。

 

霧島「……?誰か自爆スイッチでも押してたのかしら?」

 

榛名「まさか。深海棲艦が死んだら爆発する仕組みにでもなってたんじゃないですか?」

 

町田「もしかしてさ……電ちゃんと利根ちゃんのタバコなんじゃ…。」ボソボソ

 

電「えぇ…。ちゃんと消したはずなのです…。」

 

利根「危ないのぅ。」

 

神通「いや危ねぇのはお前らだっての!!もう少しで巻き込まれるとこだったじゃねぇか!!!」

 

町田「火の消し忘れだけは気つけての…。にしても悪いなぁ木曾。お前らのアジトまで送ってくれるってよ。そこでちょっとゆっくりさせてもらうべ。」

 

木曾「いや、礼を言うのはこっちの方だ。お前らが居なければ恐らく…いや、絶対に俺たちは壊滅してた。」

 

木曾「…………悪かったな…。あんな態度取ってよ…。」

 

町田「気にすんなって!!!確かにしばいたろかって思ったけどよ!!みんな生きて帰れるってほどええ事無いて!!!」

 

町田「それに……。」

 

後ろを見る町田。

それにつられ木曾も顔を上げるとそこには仲良く話をしている雪風と浜風が居た。

たまに電が食ってかかっていたが、電自身も満更ではなさそうであった。

 

吹雪「ほいじゃ、木曾先輩のアジトに着くまでゆっくりさせてもらうか…。」

 

[newpage]

 

ザザーンッ………

 

どうやらアジトに着いたらしく、バッドトルピード号は静かに寄港した。

 

小さな島ではあるが、民家などがあり人が生活している様子が見て取れる。

周りには農場や小さな市場、果物が生い茂る木々、どれをとっても美しい場所だ。

 

木曾「何ももてなし出来ないが、ゆっくりしてくれ。」

 

木曾「お前らァァァァっっ!!!帰ったぞぉぉっっー!!!!」

 

すると、わっ〜〜!!っと島の奥や民家から人がわらわらと出てくる。

子供であった。

その後ろから年寄りや母親たちであろう人たちもゆっくりと顔を出す。

全員赤ん坊をおんぶしてきたり、抱っこしている。

 

子供「木曾さーーーん!!!」

 

子供「父ちゃーーーーん!!!!」

 

子供「おかえりーーー!!!」

 

海賊「帰ったぞーー!!!」

 

海賊「いい子にしてたかーー!!!」

 

ワッハッハハッハッハ!!!!!!!

 

とても賑やかである。

ここだけ切り取って見れば、戦争のせの字も感じられないほどであった。

 

町田「なるほどな…。そういう事か…。」

 

吹雪「隠してたんすね…。」

 

睦月「ん?どゆこと?」

 

電「木曾のやろーたちのことですよ。この島と人のことを察しられないようにワザと冷たい態度取って人を遠ざけてたのです。」

 

雪風「なるほどぉ。深海棲艦にも目をつけられないようにする為にこの島もかもふらーじゅ?されてますね!」

 

金剛「バイキングの皆さんはファザーだったんデスネ!!!」

子供「あなただぁれ?」

 

子供「見た事ない人だー!」

 

金剛「よしよーし!可愛いデース!!!」

 

ワーワー!!!ワーワー!!!

 

木曾「見ての通りだ…。すまない。電の言う通り、ここがバレないようにあんな態度を取ってたんだ…。それに…みんなを守るためには強くなるしかなかった…。」

 

頭をさげようとするも町田に肩に手を置かれ前を見る。

 

町田「ええてええて!!!ていうかすごい立派やないか!!!よぅ今まで頑張ったな!!かっこええがな!!」

 

はにかむ町田たちを見て、少し泣きそうな顔を一瞬するも腕で涙を拭きシャキッとした顔をする。

 

町田「それよりこれ運ばな!!みんなやるでー!」

 

艦娘「おっーう!!!」

 

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村の中心部まで荷物を運ぶとふと何かに気がつく。

先程は遠目で確認出来なかったのだが、村の人たちの見た目がここに来てハッキリとした。

子どもも大人も含め、半分程度の人がどこかしら体の一部が欠損していた。

腕や手が無い者。足がなくボロボロの車椅子や杖をつく者。

目に包帯や眼帯を付けている者。

そんな人が大勢居た。

 

村人「ありがとうねぇ木曾さん…。」

 

木曾「いや…………すまん皆…。これだけしか手に入らなかった…。」

 

村人たちの人数を考えると確かに手に入れた食べ物は少なかった。

ミルク缶ですら、赤ん坊の数を考えると足りていない。

 

村人「何言ってんの!!あんたらが無事に帰ってきてくれただけでも嬉しいよ!!!」

 

村人「それにあんたらもありがとうね!!!こんなご時世とちんけな村に協力してくれてさ!!」

 

町田「いえいえ!とんでもないっすよ!!!」

 

村人「なんちゅう鎮守府じゃ?」

 

村人「どこから来たんだ?」

 

吹雪「檻巌鎮守府っす。」

 

村人たちからの質問責め。

最初こそ疑って怪しがられたが木曾たちが連れてきたのだ。

その疑いはすぐに晴れ、打ち解けた。

駆逐艦に関しては子供たちと遊んでいる。

天龍や北上なども子供たちに懐かれ、戦艦や重巡たちは大人たちと談笑していた。

 

町田「……………。」

 

すると町田はブツブツ呟きながら指をなにやら動かし、計算しているかのような動きを取る。

 

町田「あいてっ!!」

 

電にケツを軽く蹴られる町田。

 

電「お前そうとこあるよなぁ。お前の考えてる事なんざお見通しなのです。」

 

町田「電ちゃん…。」

 

利根「そうじゃそうじゃ。提督の分だけじゃ無しに吾輩らの分も使うとええ。」

 

金剛「ま!そんなとこも提督の素敵なところデース!!!」

 

神通「???あんだ?」

 

川内「大丈夫。あんたの分は使わないから。」

 

村人「?」

 

木曾「…………?」

 

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ラボ━━━━━━━━━━━━

 

井森「にしてもやっぱりいい提督と艦娘たちだ!!」

 

如月「最初はビックリしたけどね。今すぐにお金をくれ!!って叫んで…。」クスクス

 

子日「決して悪いことじゃないけど、所詮お金目的なのかなーって思っちゃった!!!」

 

井森「僕もビックリしたけども、これはしっかりと持ってきてくれたし約束だから報酬は渡したけども…。」

 

井森「まさかあんな風に使うとわ………。天晴れだ!!」ワッハッハー!!!!!

 

町田たちは次の日に井森のラボへと向かった。

そしてラボに着いてすぐに金を請求したのだ。

すこし動揺しつつ井森はお金を町田に渡したが、すぐにお金をせびるように見えなかったので最初は困惑したらしい。

しかし、その困惑もすぐに払拭された。

お金を受け取ると頭を下げ感謝し、市場に向かい食料と生活品を買い、すぐに町田一行はある場所へと向かった。

そう、木曾の村である。

島に着くと木曾たちはあれっきりの関係と思っていたのでビックリした。

この間のこともあり、村人たちは疑わずにすぐに顔を出した。もちろん、中には怪しいと思った者もいるだろう。

だがそれもすぐにいらぬ心配と判断された。

大量の食料と生活品を運ぶ町田一行。

 

木曾「お…………お前ら……いいのか……。」

 

潮「あなた方のお金なのでは…?」

 

浜風「皆さんの鎮守府は大丈夫なんですか…?」

 

みんなの心配を他所に町田たちは

町田「お金がいっぱい入ったからよ!みんなで食べようや!!!!」

 

吹雪「酒もタバコもあるぜ。銘柄は贅沢しねぇでくれよ。」

 

電「なのです!!!」

 

川内「ミルクもオムツもいっぱいあるよ〜。」

 

神通「私も金出したんだから遠慮なんかしたらたたっ斬んぞ!!!」

 

川内「出さなくても良かったのに。ここの鎮守府に所属してないんだから。でも〜、満更でも無さそうな顔してるよ?」ニヤニヤ

 

神通「まぁ……………悪くはねぇけど………。」

 

神通は金を出さなくても良かったのだが、自分一人だけ金を出さないその場の状況に居た堪れなくなり、半ばキレながら金を出したのだった。

物資を運ぶのを手伝う海賊たち。

木曾がまだ何か言おうとするも町田たちが笑顔で

町田「困った時はお互い様やないか!みんなで飲み食いしようぜ!!!」

 

木曾は涙を堪えきれなかったが、みんなにそのまま誘われ共に一夜を明かすのであった。

 

如月「お父様も行けば宜しかったのに。」

 

子日「せっかく誘われたのにー!」

 

井森「いやぁ、僕が行っても仕方ないさ!それにいつでも遊びに行ける。町田くんたちと仲良くし続けてたらね。」

 

井森「さて!僕たちもご飯にしようか!」

 

子日「わーい!!!」

 

如月「はい!」

 

研究員「今回はいいもの見れましたからね。腕をふるいますよ!」

 

ラボにも楽しい笑い声が響くのであった。

 

禍深島編-【完】-

 

檻巌鎮守府所属艦娘

 

吹雪・電・睦月・雪風・夕立・初雪

天龍・龍田・大淀・北上・川内・神通

利根・筑摩・加古・最上

金剛・比叡・榛名・霧島

龍驤

赤城・加賀

 

提督

 

町田慎太郎

 

 

 

 

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