艦これevolution   作:銀ノ森 睾

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第55話「天龍危機一髪!!!」

バイクを走らせる艦娘。天龍。

意外にもヘルメットはキチンと着用している。

 

天龍(アホ神通が…!!!こうなったら1人で小麦粉会社調べてやらぁ!!!)

 

と、言うもののとりあえずは心を落ち着かせるため岬に到着。

そろそろ逢魔が時である。

夕日に照らされた水面がキラキラとオレンジ色に輝く。

それは誰もが魅了される自然のアートだ。

 

天龍「……………やっぱり落ち着くなぁ…。」

 

するとジーパンの裾を誰かにクイクイっと引っ張られることに気がついた天龍。

そこには8~10歳程度の男の子がおり、横には5歳程と思われる女の子が居た。

 

男の子「姉ちゃん姉ちゃん、靴磨こうか?」

 

天龍「あぁ?靴だぁ?んなもん別に……」

 

よく見ると2人とも服はボロボロでやせ細っていた。

それだけで戦争孤児と言うのが見て取れる。

 

天龍「……………いや、やっぱりしてもらおうかな…。」

 

ニッコリと優しく微笑むと2人も笑顔を見せるのであった。

 

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天龍「僕、名前は?」

 

友吉「僕は友吉(ともきち)。隣にいるのが沙耶(さや)だよ。」ゴシゴシ

 

天龍「そうか…。立派なもんだな…。お父さんとお母さんは?」

 

友吉「お母さんは男作ってどっか行った。お父さんは…戦争に行って帰ってこない。」

 

天龍「………………ごめんな。」

 

友吉「全然大丈夫だよ。それよりもお姉ちゃん…友達と喧嘩した?」

 

ふとそんな事を聞かれたので天龍は驚いた。

何故そんなことを聞くのか。

そんな雰囲気だったからだと友吉は天龍の靴を一生懸命磨きながら話す。

 

友吉「大丈夫だよ。きっと仲直り出来るからさ。」

 

天龍「………………サンキューな。」

 

友吉「はい!出来たよ!」

 

天龍「おう、…………って!うぉっ!!!」

 

天龍の靴は鏡のごとくピカピカになっており、履いて歩くことが躊躇するレベルだ。

できれば家で飾っておきたい。

ビックリしつつも代金を財布から多目に払う。

余りは兄弟でなんか美味しいものでも買って欲しいからだ。

友吉と沙耶は喜びながら受け取り、そこで別れることに。

 

[newpage]

 

 

天龍「あの歳ですげぇな。めちゃくちゃ綺麗だぜ。」

 

さて…と、と気持ちを切り替え都市に向かう。

先程友吉から聞いた話、この先のビル群は食べ物関係の会社が多いらしくその中にギンコムがあるはずだ。

そう高を括り歩いているととあるビルのテナント、5階にギンコムの文字があるではないか。

足早にエレベーターに乗り、部屋を目指す。

 

天龍「ここか…。」コンコンッ

 

部屋をノックすると中年の男性がオドオドとしながら出てきた。

 

中年「あれ……………どなたでしょうか…?」

 

天龍「檻巌鎮守府ってとこからきた者だ。」

 

中には10人足らずの社員が居た。

事情を話す。

すると土下座をし、懸命に謝る男性。

名前は平野耕三と言い、深海棲艦にこの会社…もといビル群が脅されているというのだ。

 

天龍「頭上げてくれ。あんたが悪いわけじゃねぇ。」

 

平野「すみません…すみません………ッッッッッッッッ!!!!」

 

泣きながら額を床に擦り付ける平野。

ギンコムは小麦粉であるが、他の食べ物会社全て手中に収まっているらしい。

深海棲艦が食べるという訳では無い。

つまりは兵糧攻めである。

人は食べるものが無くなりそのまま飢え死に。もしくは食べ物を求め殺し合う。

深海棲艦が動くことなく人類が減っていく寸法である。

それを見て楽しんでいるのだ。

 

天龍「……………クズ野郎どもが…。」

 

血が滲む程拳を握りしめる天龍。

 

天龍「今日も来んのか?」

 

平野「え…?はい…今日の18時にまた来るらしいです…。また会社の者たちの前で…………小麦粉が踏みにじられるんです………。わしゃもう……悔しいて悔しいて……!!!!!うぅぅ………!!!!」

 

天龍「大丈夫だ。それら全部引っ括めてなんとかしてやらぁ。だからアンタらは安心してみんなに小麦粉を届けてやってくれ。」

 

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時刻は18時。

ギンコムの扉が下品に叩かれる。

 

平野「た………ただいま…行きます…。」

 

ガチャ…と開くと深海棲艦がズラズラと入ってきた。

数で言うと15人程度。

天龍は天井裏で動機を伺う。

 

天龍(アイツが軽巡鋼鉄棲姫………。手首に9の上から×って書いてんな…。赤城が言ってた型落ちってやつか…。)

 

軽巡鋼鉄棲姫「ほぉ!これが今月の分だなぁ〜!ご苦労ご苦労!!!」

 

平野「あの………。」

 

軽巡鋼鉄棲姫「あ?なんだよ。」

 

平野「何故…わざわざ小麦粉を作らせて…そんな事を…。それなら…それなら最初から会社を畳むなりさせれば良いだろう!!!」

 

軽巡鋼鉄棲姫「わかってねぇなぁ〜ハゲ親父。髪と一緒に脳細胞も死んでんじゃねぇのか?」

 

軽巡鋼鉄棲姫「目の前で踏み潰す事でお前らがいかに無力かっていうことを自覚させれるってのと、ほかの小麦を

求めてる下等生物どもに今は運悪く小麦粉が取れないだけっていう無駄な希望を抱かせる事が出来る。」

 

軽巡鋼鉄棲姫「分かったらさっさと寄越せや。」クイクイッ

 

しかし睨むだけで1歩も動かない平野。

全身震え、汗だくではあるものの男気である。

周りの社員もそうであった。

抵抗の意思がしっかりと感じ取れる。

 

軽巡鋼鉄棲姫「それ、どういう事?」

 

「こういう事だぜクズども。」

 

ズバァァァァァァッッッッッッッッ!!!!

 

軽巡鋼鉄棲姫「!!!!!!!」

 

周りの深海棲艦がバラバラに切り刻まれ、鋼鉄棲姫は顔面に強烈なストレートをかまし窓ガラス諸共吹き飛ばす。

 

天龍「よくやったぜみんな!!!怖かったろ!!!後は任せろや!!!一応避難誘導とかはしてくれや!!!」

 

そのまま割れたガラスから飛び降り鋼鉄棲姫を追いかける。

平野たちはビックリしつつも気をしっかりと持ち、周りの社員とともに避難誘導を始めるのであった。

 

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軽巡鋼鉄棲姫「いってぇ………。まさか俺が鼻血だすとはな……。お前、相当やり手だなぁ。」

 

ゆっくりと体を起こす鋼鉄棲姫。

天龍は刀を構え殺意を向ける。

 

天龍「てめぇは死んだ方がいい。生きてちゃダメだ。」

 

軽巡鋼鉄棲姫「艦娘ごときが調子のんなやッッッッッッッッ!!!!!」

 

天龍「!!!!!!!」

 

鋼鉄棲姫のパンチが天龍の顔を狙う。

天龍は改に超化。

それを紙一重で躱し、膝蹴りを軽く鳩尾に入れ刀を振るう。

しかし天龍の腕自体を掴み腹に強烈な前蹴りを食らわせる。

 

天龍「ゴブッッッッッッッッ!!!!」

 

轍のように足跡がアスファルトに残りつつ、天龍は急ブレーキかけ衝撃斬を放つ。

 

鋼鉄棲姫「キェェェェェッッッッッッッッ!!!!」

 

それを拳で破壊。

天龍はそれに合わせ急接近し木曽から教えてもらった容量で刀を突く。

 

天龍「毒一智伍(どくいちご)。」

 

ズバババババババァァァァッッッッッッッッ!!!!!

 

それに堪らず両腕で防ぐも天龍は止まらない。

紫色の鮮血が流れだし、もう少しで胴体が切断出来そうになった時であった。

天龍は何者かに横から殴り飛ばされた。

 

天龍「ガッッッッッッッッ!!!!」

 

受身を取りそれを確認する。

するとそこには20体の深海棲艦が並んでおり、当然のようにみなeliteである。

 

天龍「数が多いな…。ハァァァァ………!!!!」

 

全身に斑模様が広がる。

 

両サイドからの攻撃。

天龍は回転斬りなどで確実に一体ずつ仕留めていく。

 

軽巡鋼鉄棲姫「てめぇ!!!!!」

 

攻撃を避け顔面に蹴りを入れる天龍。

 

コ級「ガァァァァァッッッッッッッッ!!!!」

 

ドゴォォォォォッッッッッッッッ!

 

コ級のパンチがヒット。

しかし悶え苦しむのはコ級である。

 

天龍「俺の毒は水準越えでなぁ。」ザンッッッ!!

 

天龍(このまま行けば順当に始末できる!!!!あの元幹部野郎はロクに戦ったことねぇのかブンブンパンチばっかりだ!!!!)

 

天龍がツ級を袈裟斬りしようとしたその時。

 

軽巡鋼鉄棲姫「待てやぁぁ!!!!」

 

天龍「!!!なっ………!!!友吉!!沙耶!!」

 

2人がト級に捕まってしまった。

 

[newpage]

 

軽巡鋼鉄棲姫「ハァ………ハァ………。刀を捨てろぉ………。それともコイツらを見殺しにするか……?」

 

ト級の拳の力が強まる。

 

友吉「うぅ…………ぐ…。」

 

沙耶「く……………。」

 

天龍「…………………。」

 

カランカランカラ……

 

刀を地面に捨てる天龍。

それを見て不敵に笑う鋼鉄棲姫。

そして全身に力を入れる。

 

鋼鉄棲姫「深解!!!!!アストロ・アクセリアァァァァッッッッッッッッ!!!!!!」

 

鋼鉄棲姫の体が真っ黒に染め上がる。

顔には頑丈そうなマスクが覆われた。

 

鋼鉄棲姫「動くなよぉ…?動くなよッッッッッッッッ!!!!!!」

 

ドゴォォァッッッッッッッッ!!!!!

 

天龍「ゴボッッッッッッッッ!!!!!」

 

天龍(名のごとく鋼鉄化してんのかッッッッッッッッ!!!!)

 

大量に吐血する天龍。

サンドバッグの如く殴られる。

 

天龍「て………てめぇら…人質とって…こんな人数多いで寄ってたかって…………卑怯と思わねぇのか…。」

 

鋼鉄棲姫「全然。」ニチャァ

 

鋼鉄棲姫「ハァ………ハァ………よぉし、お前らぁ。コイツを抑えとけ。」

 

後ろからリ級とチ級に羽交い締めにされる天龍。

 

鋼鉄棲姫「よぉし!今からゲームだぁ!」

 

天龍「ゲ…………ゲーム…だぁ…?」

 

鋼鉄棲姫「ルールは簡単!今からてめぇの体を1箇所ずつ潰す。それにお前は悲鳴を上げるな。もし上げるもんならあのガキどもも同じ目に合わせる。なぁ?簡単だろぉ?」ニヤニヤ

 

天龍「ゴミクズどもが…………!!!!」

 

鋼鉄棲姫「おおっと!!辞めとけよぉ!俺に対する侮辱もあのガキどもに影響するぞぉ〜?」ハァハァ

 

鋼鉄棲姫「さぁて…!!!おいト級!お前がやれ!ガキ共に至近距離で見せてやれ!!!最初は足の指から潰せ!!!」

 

「目ん玉潰したいんですけどぉ、ダメですかね?」

 

鋼鉄棲姫「あぁ?お前目ん玉は最後ら辺だろうがよ。」

 

「最初に潰したいんですよね〜。そうしたら次に何されるか分からない恐怖に襲われるでしょう?」グビグビ

 

鋼鉄棲姫「あぁ〜…、まぁそうしたいならそうしろよ。………って何飲んでんだお前?」

 

ザンッッッッッッッッ!!!!!!!

 

鋼鉄棲姫のマスクは割れ、片目がたたっ斬られた。

 

鋼鉄棲姫「ギャァァァァァァァァァッッッッッッッッ!!!」

 

するとその正体は酒をグビグビ飲みながら自信満々に語る。

 

神通「天龍って日本酒だよ。」

 

 

 

 

 

 

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