町田サイド
町田は次の試合まで時間があるので会場の外にいた。
会場にずっといると空気が薄くなるような気がしてゆっくりと休息が取れないのだ。
それに少し小腹も空いたので何か屋台でも探そうとしていた。
町田「にしても腹減ったなぁ…。でもまだ試合あるし、ほんまにちょっとだけでもつんくじれるような食べ物無いかの。」
そうこうしているとフランクフルトの屋台があった。だがその屋台を見る前に目の前を過った存在に気が向いてしまっていた。
町田「ん…あの子…。」
町田「ねーねー、君。もしかして会場の観客席に入ろうとしてた子かい?」
??「ほぁ?そーです!入ろーとしたらお金が無いので追い出されました!!!」
町田「賭け事みたいなもんやしなぁ…。お嬢ちゃん、艦娘やね?」
雪風「はい!駆逐艦雪風です!!野良艦ってやつです!!!」
町田「なんか野良艦だらけやな…。お嬢ちゃん行くあてはあんのかい?」
雪風「ありません!艤装使うのも下手くそで運が全く無いらしいので捨てられました!下水道です!」
町田「酷いことするやつもおるんやなー。可哀想に。お嬢ちゃんお腹空いてないか?」(やからこんな臭うんか…。世の中クソだな。)
雪風「ペコペコです!でもお金がありません!雪風はお金がありません!!!!」
町田「そんな自慢するほどの事じゃ無いけども…。ワシが奢っちゃる!フランクフルトでええかの?」
そういうと雪風は目を輝かせ前歯を出し笑顔になった。服もボロボロで持っている双眼鏡は目に当てる部分が片方しかない。よく見ると肌も傷だらけである。
町田「…………。ちょっと待っててな。買ってくるわ!」(臭いから店に近づけんなとか言われたら腹立つし、その方がええわな。)
雪風「ありがとうございます!しれぇ!」
町田「ん?なんでワイが司令官て知っとるんや?」
雪風「方に妖精さんがいます!」
言われるがままに右肩に目を向けた。
そしたら妖精さんがちょこんと座っていたのだ。
妖精「ドーモデス!テイトクサン!」
町田「なっ!艦娘はまだ2人しか鎮守府におらんで!?どないしたんや?!誤差か?」
妖精「コノバショデナカマニナッテクレルカンムスサンガイマス!ソノキマッタウンメーデウマレマシタ!」
町田「マジか!よろしくの!ヨシヨシ!!!」
町田は上機嫌でフランクフルトを2本買い、雪風の元に帰ってきた。
雪風は最初は元気よく喜んで食べていたのだが次第に顔に皺を寄せ泣き始めた。
それを見た町田は汚れなど気にすることなく雪風の頭をなでゆっくりと話し始めた。
今まで溜まっていたものが溢れ出たのであろう。
町田「もし行くとこ無いんやったら俺のとここないか?」(氣志團)
雪風「へ………。良いのですか…?」
町田「ボロボロでどうしようもないあばら家みたいな鎮守府で変な性格の艦娘もおるけども、それでいいんなら是非来てくれ。」
雪風「でも雪風…なんにも出来ないし、運もないです…。」
町田「関係あらへん。大丈夫や。おいでおいで。」
雪風「わかりました!!!ありがとうございます!!!!!」
雪風は町田に抱きつきぴょんぴょんと跳ねた。
妖精も笑っている。
町田も喜んでいるがそろそろ次の試合が始まる。決勝戦である。
町田「ほな行ってくるわな。ここおってな雪風ちゃん。」なでなで
雪風「はい!待ってます!」
町田は足取り勇ましく会場へと向かった。
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町田「なっ!!!!!海崎さん!!!!」
そこには単価で運ばれている海崎の姿があった。
ボロボロである。あの強さを誇る海崎を誰が追い詰めたというのか。
海崎「お…おう。町田か…。お前と決勝であえなくて…………残念だ…。お前の相手…気をつけろよ…。」
町田「大丈夫です!大丈夫ですから喋ったあきません!!!」
海崎「おりゃあ…女房に買い出しに行くって嘘ついて…大会に参加したからよ…情けねぇ…」
町田「そんなことありません……!絶対にないです!!!!お店を独り占めすること辞めてくれ言いに来たんでしょう!!立派やないですか!!!」
海崎「そうか…?ありがとう………な…。」ガクッ
町田「!!!!!」
ゴロツキ担架野郎「気を失っただけだ。お前もコイツみたいにならねぇよう頑張れや。」
海崎はゴロツキの手によって運ばれていった。
町田「フッーーー………、よし!やるか!!!!」
町田の試合である。
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アナウンス「次の試合!!!!!初参加ぁぁ!!!町田慎太郎おおおぉぉ!!!!そして対戦相手はぁぁぁぁぁ!!!!ボスの左腕ぇぇぇ!!!ヘヴィボーイだぁぁぁ!!!!!!」
観衆「うおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!」
観衆「ひねりつぶせー!!!!」
観衆「やっちまえーー!!!!」
町田「北斗の拳のモヒカンかよ…。て……………へ……!?」
町田の対戦相手のヘヴィボーイは身長4~5mはある巨漢であった。
ヘヴィボーイ「お前が俺の相手かぁぁぁ……。せいぜい楽しませてくれやぁぁ…!!!」
町田「いや北斗の拳かよ!!!!なんでそんなデカいんな!!!!」
ヘヴィボーイ「俺は深海細胞が入ってるからなぁ…!!!!」
町田「深海……細胞……!?」
ヘヴィボーイ「深海棲艦の血を飲んじまってこんな体よ……!最初からこんなでけぇわけじゃねぇぞぉぉ!!!!」
町田「何cmくらいやったんや!?」
ヘヴィボーイ「189cmくらいかぁ?」
町田「前からデカい!!!!」
ヘヴィボーイ「御託はいいいいいんんだよおおおお!!ボスの左腕としてひねり潰してやらぁぁぁ!!!」
町田「え?普通右腕とちゃうんか?左て…。」
ヘヴィボーイ「え…?でもボス左利きだからそれでいいんじゃね?」
町田「なんか噂で聞いたけども艦娘の子右腕なんやろ?なんかそっちの方が優遇されてへんか?」
ヘヴィボーイ「え…。でもこないだケーキ食べた時野分よりイチゴ1個多かったぞ…?」
町田「の割にはなんか観衆少なくね…?気のせい…?もしかして人気無いんじゃ…。」
ヘヴィボーイ「え…え?」
町田「あうぇ…え?」
ヘヴィボーイ「……………………。」
町田「……………………。」
カァァァァァァァン!!!!!!
ゴングが鳴った!!!
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ヘヴィボーイが突進をしかけてくる!
その巨体にぶちかまされたら為す術もない!!!
町田は間一髪のところで躱し背中に前蹴りを繰り出した!しかし!!!!
ヘヴィボーイ「痒いなぁぁぁぁ。なんかしたのかぁあぁ?」ニヤニヤ
町田「まるで効いてへんやんけ…。」
連続で殴りつけるヘヴィボーイ。
それを躱し流すしかない町田。
ガードなんぞしたところで上から潰されるのは明確だ。
ヘヴィボーイ「おらおらおらおらぁぁぁぉ!!!どうした提督よおおおぉぉぉぉぉ!!!!」
町田「くっ!!こっ!!ちょっ!!!!!!!お前…!!!少しは自重せぇや!!!!!!」
町田はヘヴィボーイの右腕のパンチを躱し、それを利用しヘヴィボーイの顔に膝蹴りを浴びせた。
シャイニングウィザードである!
しかし!!!!!!!!
ヘヴィボーイ「痛った!」
町田「そんだけかよ!!!!」
ヘヴィボーイ「歯折れたかもしれねぇ。ちょ、見てくんねぇか?」
町田「え…。ちょ口開いてy」
ドゴオオオオオオォォォッッッ!!!!
ヘヴィボーイの左腕の裏拳が町田に炸裂。
まともである。
町田「グッッッッバ…………!!!!」(やべぇ…!!!内蔵が………!!!!)
そのままリングサイドまで叩きつけられた町田。
ヘヴィボーイ「バカヤロ〜wwこんな時にそんな事いうかよ〜いい子ちゃんがぁぁ。」
観衆「し、死んだぞ!!!!」
観衆「あんなん誰も勝てねぇよ…!!!」
ワーワーワーワー!!!!!!!
ヘヴィボーイ「生きてるかぁぁぁ〜?」
ものでも掴むように町田の足を掴み宙ぶらりんにする。
町田「い……………いき……生きてるぜ…デカブツ…。」
ヘヴィボーイ「いいねぇぇぇ!!」ニヤニヤ
そのまま連続で地面に叩きつけられる町田。
観衆「出たァァァァ!!!!ヘヴィボーイ様の人間ハエたたきだぁぁぁぁ!!!!」
町田は何も出来ずに何度も叩きつけられる。
ドゴォォ!!!!
ぼごぉぉぉぉぉ!!
町田は叩きつけられながらも死に間際の思考を張り巡らさしていた。
町田(あかんわ…。これ死ぬわ…。ごめん…吹雪ちゃん…電ちゃん…それに雪風ちゃん…ていうかこんなバケモン参加したあかんて…。人間ちゃうがな。なんやねんこれ………。痛いしよ………。痛いしよ…。痛いし痛いし痛いしよぉぉ。痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え!!!!!!!!!)
町田「痛えつってんだろぉぉぉがボケがぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!」
バギィィ!!!!!!!!!!!!!
町田の拳がヘヴィボーイに当たり顔を歪ませそのまま倒れた。
ヘヴィボーイ「あえ…。なんでおでの顔…なんで鼻血出てんだ…?て…なぁんだ…お前もか。混じりもん。」
町田のははっきりと青白く光っていた。
観衆「な、なんだ!!ヘヴィボーイ様が殴られた!?」
観衆「それだけじゃねぇ!!!尻もちついたぞ!!!」
ワーワー!!!ワーワー!!!
町田「何ガタガタ言ってやがる………!!顔殴られてビビったんか!!!さっさとこんかい!!!!!」
ヘヴィボーイ「はっ、久々に血肉踊るぜ。ボスと戦った以来か…!!おい!!!アレ持ってこおおぃぃぃぃ!!!」
ゴロツキ「アレ修理出してます。」
ヘヴィボーイ「あ、そう?じゃあステゴロの殴り合いだぁぁぁぁ!!!!」
町田「うおおおおおおおぉぁぉぉぁぁぁ!!!!」
激しく殴り合う町田とヘヴィボーイ。
まるでドン・フライvs高山善廣を彷彿とさせる。
観衆は湧き上がり超大盛り上がりである!!!!
ドゴオオオオオオォォォッッッ!!!!
お互いにクロスカウンターがぶつかる。
少しの静寂…………
観衆が固唾を飲みながら見守る2人…
果たして…
ヘヴィボーイ「おめェ、名前は…?」
町田「町田…町田慎太郎……!!!覚えててくれや、ヘヴィボーイ………!!!!」
ヘヴィボーイ「楽しかったぜ……!熱き漢よ…!!」
どさぁぁぁぁっっっ!!!!
ヘヴィボーイが倒れ町田が立っている。
死にそうになりながらも町田は1秒ほど腕をあげ、ヘヴィボーイに肩を貸した。
お互いにいい笑顔である。
観衆「うぉぉおおおおオオオオオオオォォォ!!!!!!!!!」
決勝戦-町田の勝利-