町田「いい風やな…、なんやかんやで初めてやないか?飛行機乗ったんて?」
操縦桿を握りながら笑顔で語る町田。
吹雪「そうっすね……でもさぁ………。」
北上「確かに初めて乗ったけど、これおかしいでしょ。」
そう、何を隠そう町田たちはチケットを買って飛行機に乗っている訳では無い。
大分型が古いロータリーエンジンの複葉機に乗っているのだ。
操縦は町田。因みに無免許である。
3人乗りで、後ろに龍驤と電が座っている。
では残る吹雪、利根、北上は?というと、羽のところに座っているのだ。危険などというレベルでは無い。
龍驤「違法も違法やでこんなん。忍空かいな。」
電「じゃあよぉ、龍驤は式神で飛びゃいいじゃねぇか。」
龍驤「こっから東京やで。どんだけ距離ある思てんのよ。疲れるっちゅうねん。」
電「それもそっか。おーい!吹雪!北上!落っこちんなよ!」
北上「私は跳べるから大丈夫よ。吹雪っちと利根こそ気付けてよ〜。」
いつもながらか、燕尾がこの複葉機を出してくれた。
もちろん、本人からしたらプレゼントであろう。
何故飛行機の予約をしなかったのか…少し時は遡る。
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加賀「陸海空合同会議?」
町田「らしいな。タイムリーってやつや。提督の俺含めて5人艦娘を連れてこいやと。」
吹雪「5人か…誰が行く?」
天龍「取り敢えず初期艦の吹雪は行くだろ?どうすっかな……。龍田、俺と行くか?」
龍田「ごめんね天龍ちゃん。私今日行きたいところがあって〜。」
赤城「わたし、行きますよ。」
真剣な眼差しで見つめる赤城。
やけに気合いが入っている。
町田はやはりか…と言った具合の表情を浮かべた。
町田「ごめんな赤城ちゃん…、赤城ちゃんには鎮守府に残っていざと言う時に動いてもらいたいんや。」
加賀「そうですよ。私と残りましょう。」ニッコリ
加古「そうそう!赤城にしか出来ねぇ!私と一緒に畑仕事もしなきゃな!」
赤城「嘘おっしゃい。どうせ私のことだから東京のご当地グルメが目当てだと思ってるんでしょう?」
一同に冷や汗が流れる。
赤城の事だ。誰しもが予想できる。
町田「あかんて赤城ちゃん!お金無いねんて!どうせアホみたいに食うやろ!?なんかお土産買って来たるから!」
赤城「ウボォォァァァァァァ!!!!!行かせろおおぉぉぉ!!!!!!」
加賀「うるさい!」
バゴンッッ!!!
フライパンでどつかれた赤城は気を失いテーブルに突っ伏した。
加賀「さて、誰が行くんです?」
大淀「最近赤城さんの扱い雑になって来ましたね。」
その後話し合いが続き、電・龍驤・利根・北上が行くことになった。
龍驤「で、どうやって行くん?飛行機やんな?」
吹雪「チケット代とか入ってないんすか?」
町田「入ってると思うか?」
筑摩「振込とかでは…?」
町田「給料も入ってないのに?」
一同「……………………。」
北上「えっ、じゃあどうすんのさ。」
町田「燕尾さんとこ尋ねるか…。」
そうして燕尾の家の戸を叩いたのだ。
すると昔の趣味で乗っていた複葉機を倉庫から出してくれたのだ。
手入れだけは1週間に1回していたらしいので問題はないとの事。
燕尾様様である。
燕尾「気をつけてのぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
町田「行ってきまーーーーーす!!!!みんなも留守番頼んだぞォォォォ!!!!」
雪風「しれぇぇぇぇぇぇ!!!!死なないでぇぇぇぇ!!!!!」
比叡「ひえー!飛んでるー!」
長門「気をつけるだぞ。」
みんなに見送られながら飛び去った。
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そうこうしていると大本営が見えてきた。
遠目で分かりづらいがたくさんの人が集まっている。
全員他所の鎮守府や基地から来たのであろう。
そろそろ着陸準備っすねと吹雪が声をかけると町田は気合いを入れ準備に取り掛かる。
そして操縦桿が取れかかる。
龍驤「何してんねん!!!」
町田「なんやこれぇ!!!手入れしてる言うてたやないか燕尾いいいぃぃぃっっっっ!!!!!!!」
ガスンッ
取れた。
町田一行「………………………………。」ニッコリ
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッッーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
ドッガァァァァァァァァァァンンンンンンンンンンンッッッッッッッ!!!!!!!!
不時着。
しかし木々が墜落のエネルギーを殺してくれたおかげで全員生還。
ボロボロの状態で大本営を目指すのであった。
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ガヤガヤ………ガヤガヤ…………
少将「深海棲艦が現れた以来ですね…。」
中将「そうだな、しかしまたこの大変な時に会議などと…。政府は何を考えているのか…、それに。」
中将「馬淵大佐。さっきから誰かを待っている様子だが?」
馬淵大佐「えぇ。少し…この世の中を正す提督と艦娘たちをね…。」
少将「ん?舞鶴か?それとも佐世保か…。」
馬淵大佐「………。」
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提督1「これはこれは!お久しぶりです!」ビシッ
提督2「あぁ!これはどうも!お世話になっております!」
提督3「この間はどうも。」
提督4「その節はありがとうございます。」
ワイワイ…ガヤガヤ…
様々な鎮守府から来た提督と艦娘で賑わっている。
大事な会議と言うのにどこか楽しそうである。
戦っているばかりで、中々会えない人に会えているせいだろうか。
艦娘たちも少し羽を伸ばしているように見える。
もちろん皆が皆ではなく、厳かにしている者たちもいる。
町田「にしても初めてやなぁ。演習も遠征もないから知らんもんばっかやわ。」
町田「ていうか皆どこ行ったんな…。先々行くからはぐれてもうた…。まぁ、中におるやろ。」
ガシッ
誰かに腕を掴まれる。
振り向くと憲兵たちが4人集まり町田の進行を妨害しているのだ。
町田「ぁん?何でっか?受付?」
「ハァ………居るんだよ、アンタみたいな人。」
「そうそう、ミリオタの人がここぞと入ってきたりすんのよ。」
「申し訳ありませんが、部外者の立ち入りは強くお断りしております。お引き取りください。」
少しムッとするが冷静に腕を払い除け、服装を正し、しっかりとした提督であると告げる。しかし、憲兵たちは顔を見合わせ眉を顰めるだけであった。
「申し訳ありませんが、どこの鎮守府ですか?」
町田「檻巌鎮守府ですわ。」イラ
憲兵2「では何故私服なのですか?普通ならば軍服着用のはずですが。」
町田「なんべん言うてもくれへんからでしょ。とっくの昔にボロボロになってずっと私服ですわ。」イライラ
憲兵たちは鎮守府リストに目を通す。
その間も町田はその場に拘束されているので1歩も動いてはならない状況だ。
腕を組み、だんだんイライラしてきた町田。
何を言っても眉を顰めるだけで不審者を見る目を辞めないからだ。
「………そんな鎮守府存在しませんが。」
町田「は?」
「決まりだな。連れて行け。」
両腕を強く掴まれしょっぴかれる。
少し痛いのもあり、不審者扱いもされイライラはピークに達していた。
それに鎮守府を否定するという事は艦娘も否定されているのと同じ。
町田は両サイドの憲兵を思いっきり振り解きぶん投げた。
「うわっ!!!!」
「んなっっっ!!!!!」
ドサァッ!!!
「公務執行妨害…。」
チャキ………とチャカと軍刀を構える憲兵たち。
あまり手荒な真似はしたくないと言うものの、憲兵たちの顔は冷たい。
一触即発の空気の中、憲兵たちの無線に連絡が入る。
「…………………………了解。」
武器を仕舞い一礼する。
服装を正した上で町田を敷地内まで案内した。
町田「なんやねん忙しいやっちゃの………。」
町田はポケットに手を突っ込み1人歩く。
「あの男………とんでもない力でしたよ…。」
「まるで人間のそれじゃありませんでしたよ。」
「…………何ものなんだアイツ…。」
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町田はしばらく歩いた後、1箇所に群がりがある事に気づいた。
よく見ると龍驤である。
ザワザワ…ガヤガヤ…
「あれアトランタか…?」
「でも顔違うぞ…、龍驤なんじゃ…。」
「なんだあの爆乳!!!!」
龍驤「……………。」
「ちょっちちょっち!!!なんや自分それはー!!」
「…………何がよ…。」
「その身長と乳のデカさ言うんじゃ!!なんでそないデカイんな!!!!」
「みんな見るんや!!!これがホンマのウチら龍驤の姿なんやで!!!!な!!!?スタイルええやろぉぉぉぉぉっっっ!??!!!?!!!」
龍驤「ハァ……………来んかったら良かったかな…。」
頭を抱える龍驤に町田が駆け寄る。
そして手を引っ張り他のメンバーを探しに行くのであった。
「あいつが提督か……!!!!羨ましい…!!!」
「全然まな板じゃねぇじゃねぇか!!!!」
「あれがホンマの姿なんや!独特なシルエットやろ!!!」
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龍驤「ん!吹雪!!!」
吹雪がこっちに気づき駆け寄ってくる。
まだ他の3人はどこかわからないのだとか。
すると怒声が遠くで聞こえる。
声からして主が電とすぐに分かる。なんかよくわからないがキレている。
すぐさま向かう3人であった。
電「はぁ…………どこ行ったのですみんな。」プハァー
「ちょっと!!!」
電「あ?」
「ここがどこかわかってんの!?」
電「お前……霞か…。どこって、大本営なのです。」
霞「それじゃ何よその格好!私服じゃない!!制服くらい着なさいよ!それにここは禁煙よ!!!!」
電「……………。」
タバコを地面に落とし足で踏みにじる。
そのあときちんと拾うのではあるが。
霞「な…………下品な…、あんた本当に電…?」
電「だったらなんだボケ。」
不知火「下品極まりないですね。可哀想に。どうせ糞の掃き溜めみたいなブラック鎮守府から来たんでしょう。」
電はニッコリと笑う。
そのあとすぐに顔が沈み顔がチンピラに豹変。
不知火と霞の胸ぐらを掴みそのまま持ち上げる。
電「んだとゴルァぁぁぁぁぁぁッッッッッッッーーーーーー!!!!!!テメェもっぺん言って見やがれぇぇぇ!!!!!」
霞と不知火は驚きを隠せずアタフタしている。
次第に周りに人と艦娘が集まる。
「おいおい…あれマジで電なのかよ…。」
「プラズマじゃねぇか…。」
「あの電…怖いのです………。」
そこに町田たちが駆け寄り、電を落ち着かせるように抱っこしながら後退する。
吹雪は軽く手を挙げて2人に謝る。
不知火「な……………なんですかあの鎮守府は…全員私服だし…。」
霞「こ………怖かった…。」
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利根を探していると突然地面(アスファルト)からひょこっと出てきた。
オケラを探していたようだ。こんな季節に居るわけねぇだろ。
勝手な行動に呆れるよりも訳の分からない動機で笑うのであった。
北上はというとボッーと突っ立っているところを発見。
何を見ているのかと目線を移す。
そこには仲良くイチャイチャしている他所の北上と大井が居た。
色々思うことがあるのだろう。
北上がこちらに気づき、全員が合流。
心配し、声を掛けるも「大丈夫………ありがとね。」と優しい笑顔を向けるのであった。
悪目立ちしてしまったが、時間になり全員大本営の施設に入る。
大きな体育館のような建物にはパイプ椅子が並べられており、全員が入っても少し余裕がある程度だ。
壇上に各自衛隊のお偉いさんがたがマイクを持ち、口を開く。