吹雪「どういう事だ…。私らがメシア…?」
港湾棲姫はコクリと頷く。
明石「なんかとんでもない展開になってますね……。」
天龍に方を貸す明石。
瞬時に修復剤のプロトタイプを作って、死にかけのぼろ雑巾のような天龍たちを助けたのは良いものの、満身創痍は満身創痍である。
天龍「ところでよ………………。」
最上「君は…?」
明石「工作艦、明石ですよ!本日からここ檻巌鎮守府に……お世話に…なるものです。」
ニシシッと歯を見せて笑うも、全身少し震えていた。
それもそうだ。
あのflagshipたちとの戦闘、普段ならば戦闘は行わず裏で指揮を取るはずの提督が全線で殺し合い。
普通の鎮守府とは違うと聞いていても、やはり怖いものは怖い。
それで震えているのだ。
町田「明石ちゃん………。大丈夫なんか…?やっぱり辞めとくか?所属すんの…。」
明石「それは…私が非戦闘タイプだからですか…?フフフッ………何仰ってるんですか…。私が居なければ今頃天龍さん方は死んでますよ…………。」
明石「私こそ…………私こそ、ここの鎮守府に最適じゃないですか!!!私は恵まれてますよ!!!」
震えを抑えつつ、魅せる眼差しは本物であった。
町田「そうか…………あり………が…とうな…。んで………さっきのはな…………し………。」
ドサァッ
町田は堪らず倒れてしまった。
アスタロッサとの戦闘で少しパワーを上げすぎたのだ。
気が途切れる直前、黒乳首が「後ですぐに会えるぜ…相棒」と言い放っていた。
しかしそれは町田にしか聞こえなかったであろう。
「提督!!!」
「司令官!!!!」
利根「クソッ……情報量が多すぎじゃ…!!!!吾輩頭悪いから何が何だか…………!!!」
北上「取り敢えず今は説明聞いてる場合じゃ無さそうだね。鎮守府を妖精ちゃんと建て直さないと。」
チラッと港湾棲姫の方を見る。
港湾棲姫「その方が…良い。それに………全員揃ってない。」
電「にしてもどうすんのです?半壊どころか全壊しちまったのです。直すのに少なくとも半日はかかんぞ。……ん?タバコ無ぇ…………。おい吹雪!!タバコ持ってねぇか!!」
吹雪「1本しか入ってねぇぞ。」ヒョイッ
霧島「これは………新章突入ね……!!!」メガネクイッ
吹雪「にしても何処で休むかだ…。ここじゃゆっくり出来ねぇぞ。」
「オネェチャーーーーン!!!!」
声がするほうを向くと港湾棲姫を小さくしたような深海棲艦が走ってきた。
港湾棲姫「ほっぽ!!!」
長門「!???!!!!可愛いなぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜!!!!!!」
榛名「わっ!!!!急に起きないで!!!ビックリすんじゃない!!!!」
赤城「うわっ!!!」ブボボボッ
大淀「臭すぎるうううううぅぅぅぅッッッッッッッッッ!!!!!」
ほっぽ「オネェチャン!!!マチノヒトハブジダヨ!!」
よく見るとほっぽと呼ばれる少女の後ろには燕尾たちが。
吹雪「燕尾さん!!!それに皆さんも!!!」
燕尾「お前さんら大丈夫か!!!!??」
市民「とんでもねぇぞ!!!深海教とか言うやつらが襲ってきて!!!!」
市民「でもこの子に避難誘導されたのよ!」
話を聞くと燕尾たちの地域にも深海教が現れ、勧誘されたのだ。
しかし、檻巌や提督、艦娘をしっかりと理解している燕尾たちは丁重にハッキリと断った。
するとどうだ、flagshipを引き連れた人間たちが一斉に襲いかかってきたのだ。
そこに現れたのが北方棲姫ことほっぽちゃん。
まだ幼いので人間の言葉は上手く喋れないが、必死に避難するように声を張り上げた。
最初こそ市民たちは深海棲艦の言うことなんか信じられるかといった具合であったものの、村長の燕尾がこの子なら信用出来ると一斉に避難。
ちなみに現在は那珂たちソングギャングたちが戦っていくれているらしい。
吹雪「すげぇな…………。やっぱり那珂先輩は強ぇや…。」
[newpage]
神通が町田を背負い、一行は燕尾たちの村に行くことに。
まだ帰ってきていない金剛と龍田には龍驤と加賀、赤城が艦載機で知らせる。
睦月「……………村が…。」
村に着いたは良いものの、ほとんど壊滅状態であった。
燕尾の家だった残骸に置き手紙があり、それを燕尾が読む。
どうやら全員片付けたらしく、那珂たちは深海教どもの遺体を処理し後のことは頼むとの事。
どうやら那珂たちは那珂でやる事があるらしい。
恐らく深海提督はヘヴィボーイが倒したのだろう。
燕尾「………………ありがとうのぅ……。」
燕尾「とりあえず集会所は無事じゃ。中に入ろう。電気がまだ通っていたらいいんじゃが…。」
肌寒くなって風が全身を掠る。
着込んでなければ外でゆっくりできる季節では無い。
艦娘たちと市民らは集会所に入る。
しかし全員入れるわけも無く、数十人は着込んで外で待機。
艦娘と女子供が優先的に入れられた。
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初雪「皆さん飲んでください。」
初雪、雪風、川内が暖かいココアを外で待機している者たちに配る。
「ありがとうな………。あんたらもフラフラなのによ…。」
「すまんのぉ………。」
雪風「皆さんを守るのが雪風たちのお仕事です!!!」
初雪「そうそう。命かけてでもな。」
「…………………………。」
初雪「………………。」
寒さもあるが、唐突な事なので口数はどうしても減る。
初雪たちもハッキリ言ってflagshipに適わなかった。
全員がこのままではマズイと思っていたが、どうすればいいものかわからない。
「何があったんデーーース!!!??!」
「みんな大丈夫!???!」
金剛と龍田の2人が戻ってきた。
空母たちが飛ばした艦載機でここの事を知ったのだ。
その前には鎮守府を修理している明石と初めましてをしたのだ。
時刻は18時を過ぎた。
夏とはうってかわり、暗黒が空を支配し始める。
それと寒さもあってか皆の心は不安定になる。
燕尾が尻を上げ屁をここうとしたその時であった。
明石「ただ今戻りましたよ………!」
汗だく油まみれの明石と妖精さんたち。
半日どころかたった5時間で鎮守府を修復。
それに加えて全員分の修復剤を運び、それぞれに飲ませた。
神通「……………。」バシッッッ
明石「わっ。」
川内「神通。イライラすんのは分かるけど失礼でしょ。新しく入ってきてくれたのに。」
睦月「明石さんが居なかったら死んでたにゃしい…。」
神通「わっーてる。わっーてるけどよ…………。悪ぃ、明石。」
明石「全然大丈夫ですよ。」ニコッ
天龍「さてと………そろそろ話「ブピピッ」……ちょっ、変なタイミングで屁こかねぇでくれ燕尾さん。」
燕尾「すまんwww」
燕尾「さてと………話してくれんか港湾さんよ。」
天龍「セリフも取られた。」
少しだけ周りに笑いが起き、心にちょっぴり余裕が出来る。
港湾棲姫「わかった……………。でも…………私よりも…あの人たちが詳しく話してくれる…。」
港湾棲姫「寒いけど…外に出てみんな…………。」
不思議に思いながらも外に出る一行。
すると集会所の近くの建物の上に数人の影が見えた。
町田「ん……………なんや…。」
長門「目が覚めたか提督。外に出るぞ。」
ほっぽちゃんを抱っこしつつ、町田を外に誘導。
町田「お…………お前らは!!?!」
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白露「犬咬隊!!!白露!!!」
時雨「時雨!!!」
村雨「村雨!!!」
夕立「ぽい!!!」
春雨「春雨!!!」
五月雨「五月雨!!!」
海風「海風!!!」
山風「…………山風………!!!」
江風「江風!!!」
涼風「涼風!!!」
「そしてワシ!!!犬咬隊隊長海上自衛隊!!!黒部嘉嗣(くろべよしつぐ)中将じゃぁぁぁぁ!!!!!」
バァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッンンンンンンンンン!!!!!!!!
吹雪「あれが…………夕立が言ってた犬咬隊か!!!!!」
電「………………なんで木彫りの仮面してんのです……?」
時雨「僕は野生の時雨!!!僕たちは全員艦娘の中の影。素顔を見せる訳には行かないのさ!それが仲間であってもね!!!!」
「…………………………………。」
龍田「………いや全員知ってると思うけど………。」
睦月「仮面してるの多分犬咬隊だけだと思うにゃ…。」
町田「絶対忍空読んで影響受けただけやろww」
川内「夕立ちゃんに関しては仮面してないしw」
時雨「とっ!!!とにかく!!!!!話を聞いてもらおうじゃないか!!!」
時雨「その前に………港湾。お陰様だよ。辛かったろう?スパイ活動は。」
港湾棲姫「うん…………。でも…それ以上にほっぽが動いてくれた……。」
長門に抱っこされているほっぽちゃんは笑顔である。
それを愛おしそうに撫でる長門。
時雨「さて、本題に入ろうか…。単刀直入に言うよ。深海棲艦たちを滅ぼすには君たちの力が絶対に必要なんだ。と言うより、君たち以外に深海棲艦は倒せない。」
利根「ハッキリ言うのぉ………。にしても何でじゃ?」
時雨「…………子,丑,寅,卯,辰,巳,午,未,申,酉,戌,亥。」
指を折りながら数えていく時雨。
時雨「なんだかわかるかい?」
町田「干支やないか…。」
霧島「干支?」
吹雪「古来より存在すると言われている、12の動物たちを当てはめたもんです。それが年に当てはめられています。」
大淀「角度や方角。物事の決まり事や占いなどにも使われていると言われているものです…。しかしそれが一体…?」
時雨「君たちの鎮守府の所属人数は24人しか所属していないはずだよ。」
町田「……………はっ!!!!!!時雨ちゃんっ!!!」
時雨「流石は提督だね。わかったんだね?」
町田「時雨ちゃんスカート引っかかってパンツ見えとんぞ!!!」
下を確認する時雨。
屋根の木の部分にスカートが引っかかっていた。
時雨「キャッ///////」
数人に頭をどつかれる町田。
町田「24方位か!!!」
時雨「そう。君たちはそれに当てはまるんだ。」
榛名「違いますよ!!!夕立ちゃんも入れたら25人です!!!それに!!!!!」
町田「それは……………それは違うで時雨ちゃん。2人………2人おったんや………。」
皆の背景には大井と古鷹が。
時雨「…………………すまない。…失言だった…………。」
時雨「それに夕立は確かに所属してるけども、本属は犬咬隊。それを抜きにして考えて欲しいんだ。」
利根「うんん!?よく分からん!?!なんで吾輩らがその24方位になるんじゃ!!?!」
黒部「鎮守府じゃぁ!!!!鎮守府にその力があるんじゃ!!!!」
町田「鎮守府……?どういう事でっか黒部中将!!!」
黒部「黒部、でいいぞ色男!!!お主らが務めてる鎮守府!!!檻巌鎮守府は24方位の艦娘と真ん中に座る提督が集まる言わば聖域!!!そこに還元されていく!!!本来は還元される鎮守府で檻巌鎮守府なんじゃ!!!!!」
町田「なんやと………………。せやから姉妹のひきあわせが多いんか………………!!!!還元されるから………!!!」
筑摩「その言い方じゃ…………12支もあると…?」
金剛「確かに。24方位は内側…つまり陰。そう考えたら陽の外側があるはず…。」
時雨「するどいね。その通り。そこは拾熄(しゅうそく)鎮守府………………。千葉県にある鎮守府だよ。そしてそこの所属艦娘は必然的に12人…………。」
時雨「提督の名前は……………………日畑藤大輝(ひばたふじひろき)少佐…………………。」
町田「な……………………大輝…………やと………。」
[newpage]
「まさかな………幼なじみだった俺らが………海上自衛隊に所属する事になるとはな…………。」
「それどころか小中高一緒やったけどな!ww凄い巡り合わせや。」
「確かになwww………なぁ慎太郎………。離れ離れにはなるけど……絶対に死ぬんじゃねぇぞ…………。生き延びて…………俺ら人間と艦娘たちが勝つんだ…。」
「当たり前や!!!!!お前こそ死ぬなよ!!!!大輝!!!」
町田「まさか…………大輝が………。」
吹雪「知り合いっすか司令官!!!」
町田「幼なじみや…………。自衛隊に入って……そっからは連絡取ってない………。」
時雨「どうやら知り合いのようだね。やっぱりか………。その陰と陽。2つの力が合わさって深海棲艦の親玉を倒せるんだ。」
榛名「深海教の親玉ですね!!!!今度こそぶっ殺してやらぁぁぁッッッッッッッッッ!!!!」
拳を握り全身に血管を浮かべる榛名。
時雨「確かに深海教は関係あるけど、それ自体を仕切っているのは深海棲艦だよ。……………………No.11深海日棲姫。でも親玉はそんなもんじゃない………。」
最上「勿体ぶらず言いやがれ!!!!その親玉の名前をよぉ!!!」
時雨「……………それの名前は……………」
━━━━━━━━━━━━━━━
「……………………………。」
ガチャンッッッッッ!!!!
ガシャンッッッッッ!!!!
腕に取り付けられていた何本もの丈夫な鎖が次々と壊されていく。
「ハァァァァァァ〜〜………………。全快では無いが……………回復出来た………。待たせたな…………お前ら…。」
目の前にはおびただしい数の深海棲艦。
1番手前にはNo付きの幹部クラスが。
深海雨雲姫「ちょ〜〜待ったんですけど〜。」
戦艦棲姫「待っておりましたよ……………。」
軽巡棲鬼「やっと本格的に暴れ回れますね…。」
飛行場姫「待ってましたよ〜神ちゃま♡」
「深海………………………酋長様……………。」
深海酋長「フフフハハハハッ……………………。」