「よっ、霊夢。またやってるようだな。」
そう言いながら魔理沙は箒とともに着陸する。
「しょうがないでしょ?結局考えをまとめたのは私一人じゃないけど、皆に大して言い出した以上、私が弱くちゃ話にならないわ。」
『弾幕ごっこ』と名を付けられた妖怪と人間の平等な
…血気盛んな妖怪たちがどれだけそれを守るのかは分からないが。
「この勝負は、技そのものが意味を持ち、美しさを持つ…ね。お前らは『スペルカード』決まったのか?」
「私はまだ…」
「私もー…」
ちゃんとルールが働けば、これからの勝負の新ルールとなる「弾幕ごっこ」の門出なのだ。
技…『スペルカード』も慎重に決めたい。
「私はスペルカード決まったからな。とっととお披露目しちまいたくてウズウズしてるんだが…ま、それは本番までのお楽しみってとこだな」
「魔理沙はいいわよねぇー… 今までも散々撃ってた魔法そのまま撃つだけなんだから」
「それを言うなら霊夢も、巫女の技みたいなのを弾幕にすればいいんじゃないか?」
魔理沙はいい加減なことを言うが、流石に…
「巫女の技なんて封印とかでしょ?それをどう弾幕に流用するってのよ…」
しかし霊夢はなんか納得した顔で。
「…いや、それ意外とアリかも。確かに、今まで練習してきた技をこっちで使えれば…!」
「…本気?」
それから数日経った。
しかし、二人は中々いい感じにスペルカードが思いついてるらしいが、私は一向に決まらない。
「と、いうことで何かネタになるようなものないかって来たんだけど_」
「弾幕ごっこの技の元ネタ…ねぇ?むっずかしいこと言ってくれるねぇー」
とちょっと悩み顔で返すは「鈴奈庵」の店番本居小鈴ちゃん。
「無茶…というか曖昧過ぎるってのは分かってるんだけどさー、ここは一つ頼むよ。『弾幕ごっこ』の話だって真っ先に持って行ってあげたじゃん」
「んなこと言われてもねー」と言いながら彼女は本棚をあさっている。
「どんなのをモチーフに作ろうと思ってるの」
「いやー、それが決まらなくて…ここに…」
「そんなあいまいに言われても… とりあえずこんなのとかどう?」
と言って『幻想郷百景+α』と書かれた本を持ってきた。
「美しさと、意味が必要なんでしょ?両方ありそうな本って言ったらそれだと思うよ。風景とそれの解説まで書いてあるの。」
しかしその本…
「…死ぬほど分厚くない?」
人一人ほどの部厚さを誇っていた。
「幻想郷の美しい風景を全て納められたらしい書物だからね。ちなみにこれ一冊で上中下外四巻の内の一つだけど…」
「…うーん、頑張って読んで見るよ…」
せっかく借りた幻想郷百景を読み(流石に全て網羅はできないので気になるところだけ)、スペルカードのイメージと、名前は固まってきてはいる
…気はする。
しかし、これは遊びでもある。
弾幕を撃つ楽しみ、避ける楽しみ、そんな弾幕にしたい。
私は頭に浮かびつつある弾幕のイメージを書き写した後、床に就くのであった。
心情描写って難しいですね