気付いたら今作がランキングに載ってましたァ!
嘘だろ……? ブルアカ×ホシノブーストが素人を天へと射出するッ!
読んでくださる皆さまのお陰です……!
ぶっちゃけると作者はそんな都合よく行くものなのか戦々恐々としてます。
とりあえずランキング作品見て小説の書き方勉強しようかな……(向上心と見せかけたただの趣味)
はい。続きです。
早朝。
未だに太陽も僅かにしか顔を出していない時刻に、俺は麗らかな鳥の鳴き声に耳を傾かせ、砂に沈んだアビドス……旧アビドスとも言うべきだろうか……をランニングしていた。
火照った身体に冷えた気温が妙に心地よい。
本来なら爆睡をかましてしかるべき時間帯なのだが、先日の黒服とやらの意味深な発言。
それを踏まえると何もしないままただ惰眠を貪れば幸せではあるだろうが、今後の人生が続く保証を得ることは出来ない。
……言ってしまえばいつ、いかなる時だって命の保証なんてものはないんだけど、出来ることはやっておきたい。
故にこんな馬鹿みたいに早くからランニングしているというわけである。
存外、前世ぐうたら日本人の俺でも命の危機が間近に感じられれば精力的に生きられるものである。
インチキフィジカルに心が踊っている点も否定はできない。
ランニングと言ってもただのランニングじゃないのだ。
黒服の様子とピカピカと光るラブホ照明みてーな俺のヘイローを考えると安易に行うヘイローの強化は予期せぬ事態を招きかねない。
おそらくヘイローがピカピカに光り、
というわけでヘイローを強化せず、今まで通りの身体能力そのものの強化の練習をしているのである。
「……足を踏み出し、地面に当たる瞬間……」
俺の強化は反射的に出来るものじゃない。
強化が行われていない時にもし銃弾が脳天を狙ってきた場合、大人しく脳漿をぶちまけ俺は成仏するだろう。
だからこそこの訓練。
インパクトの瞬間にだけ足と上半身を強化し、体幹を維持したまま即座に強化を切り、そしてそれを繰り返す。反射的に強化を行うための瞬発力の訓練。
この訓練方法はH○NTER × H○NTERのビ○ケを参考にしました……。
マジでね。日本の漫画って異能力とかの訓練方法の宝庫だと思うんだよね。
なお結果は芳しくない。まだ初日だしな……とそう悠長にすることも出来ないのが辛いところだ。
……にしても。
「……キヴォトスの空は綺麗だな」
宙に見える円環。何の意味があるのだろう。
▽
「おっはよーうございま〜す!」
スキップ毎に強化の切り替えの訓練をしながら登校し、鼻唄を歌いながらルンルン気分でガラガラと教室の扉を開け放つ。
流石にこの早朝にはホシノも来てないだろう!
誰もいない教室に一人、モーニングでエレガントな朝を迎えることは前世から持つ密かな夢だったのだ!
前の高校は家と遠かったからなぁ……ぐうたらだったというのもある。
「……おはようございます。随分と早いですね」
開けられた扉から見えた窓側の席に座るピンク色の影。放たれた声は涼しさすら感じさせる濁りのないものだった。
……なんか居るゥ!? 7時だぞ今! 登校するにしたって早すぎだろ!
「え、なんで居るの……」
「私が朝早くに来て、何か問題でもあるんですか」
「ないです……!」
えぇ……(困惑)。
真面目ちゃんかよォ! マジでこんな早朝に何しに来たんだ?
疑問に思いつつホシノの隣に座り、色々持ってきた勉強道具たちを机に並べる。
「こんな朝早くに学校来て何してんの?」
「……高校の授業が何をするものなのかはわかりませんが、配られた教科書の形式を考えると中学のものとやり方そのものは変わらないでしょう」
「つまり……予習!?」
「何を驚いているんですか」
マジかよ……! 優等生の真面目ちゃんかよォ!?
1番お前がアウトローじゃん! なんだったら今も机の横に長い銃掛けてるじゃん!
そんなやつが、予習て……!
ギャップ萌えすぎる……!
予習なんてまともにしたことなかったぞ俺。偉すぎる。
よくよくホシノの手元を見れば数学の問題集を開いていた。紙面には消しゴムで消したあと、片手にはシャーペンを持っているのがわかる。
……。くそぉ……! そんなの見たら俺もやるしかないじゃん!?
「ホシノ……俺は君を見くびっていたのかもしれない」
「なんですか藪から棒に……失礼な人ですね」
いやほんとにね。見くびってたよね。
少しだけホシノはこちらに目を向けると目が会い、高速で逸らされる。
そいやお互い反対の目の色なんだよなぁ……。なんか意味あんのかね?
「……はぁ……俺もやろっと……」
別に勉強出来ないわけじゃない。授業はちゃんと聞いていれば理解出来るが、すぐ忘れて点数はぼちぼち。
だからといって家で復習をすることもなく、そこそこの成績を取っていた前世。テスト前の一夜漬けでどうにかしていたぐうたら具合。
俺は勉強が好きでも嫌いでもなかったのだ。
めんどくさくはあったけどネ!
ペンを取り、どうせならホシノと同じ数学をやろうと思い同じ問題集を開く。
あー、高一の数学なんて覚えてないよぉおお!
俺は推薦使おうと思ってたんだ……!。まぁ共テ模試とかは受けてたけどさぁ!
それでも脳……というか魂かな。肉体違うし。ともかく問題の解き方は精神に刻み込まれているらしく、公式を見れば何となく問題は解けた。
数秒手が止まることはあれど、概ね淀みなくページを捲る手は止まらない。
なんか楽しくなってきたぞ? パズル宜しく解けてる時は楽しいんだよなぁ。
気付けば、ひとつの単元が終わっていた。
「……ふぅ〜……」
「意外ですね」
「っふ……!?」
すぐ真横……というか耳元から落ち着いた声が聞こえ、勢いよくそちらの方向に顔を向ける。
やめろォ! 俺はASMR大好きマンだったんだぞォ! ゾクゾクしちゃうだろ!? 同じクラスの女子にゾクゾクするとかなんかやだわ!
オンドゥルルララギッタンディスカー! ホシノォ!
「……なんですか。変な声出して」
「びっくりしただけじゃい!」
「そうですか。にしてもあなた勉強出来たんですね。本当に意外です」
「それは遠回しに俺が勉強出来なさそうと言っているわけだな?」
「ええ」
「否定してくれよぉ!」
小生意気なガキンチョめぇ……! 高一が高三に勝てると思うなよォ! 絶対近いうちに勉強マウント取ってやる……!(カス)
「……非常に癪に触りますが……効率が悪いですし……カナタくん。授業が始まるまで私に数学を教えてください」
小声で何かをつぶやいたと思えばこちらを見て指導のお願いをしてきた。微妙にハイライトがない金と蒼の瞳が俺を見つめる。
マウントを取る決意キメてたら、早速おあつらえ向きの機会が来やがったぜぇ!
「教えられるほど出来るかはわかんないけど……やるだけやってあげようじゃないか! ……んふっ……」
やばい。嬉しすぎて顔がにやける。誰かに教えるとかしてみたかったんだよなぁ!(ぼっち)
しかも無愛想で物騒なやつではあるが、桃色美少女に教えられるとか前世ならお金払ってもいいレベルだァ!
ふははははは!
「……やはりやめておいた方が良かったでしょうか」
「大正解ですぅ!」
そう深刻そうな顔すんなって! いけるいける!
▽
「……そろそろ、ですね。ありがとうございました」
「いえいえ〜! どうかお気になさらず〜!」
んふ。楽しい。楽しいぞ!
フィクション特有のぶっとんだ頭の良さを露わにするかと思えば、そういうことはなく。
概ね理解力に優れた普通の学生くらいの学力……!
めちゃくちゃ教え甲斐があった……!
ホシノは地頭が良く、わからないところを正確に掴み、何がわからないかを即座に伝えてくれる。
俺の説明でいまいち理解できないときは具体的にどう計算するのか理解するために実際に一緒に解いて欲しいと言ったり……!
自分で学び取ろうとしてるからこそだな〜……!
多分何してもこいつなら成績良いだろう。
「……カナタくんが浮かれてる様子を見るとなんだか……」
「なんだか〜……?」
「とても腹が立ちますね」
「なんでや!」
とても腹が立つらしいが……まあいい! 普段の俺なら気にするが、今の俺は有頂天、天上天下唯我独尊よォ!
「教え方はわかりやすいのが逆にうざいです」
「……そうでしょ? わかりやすいでしょ〜! いやぁそうだよね〜わかりやすいよねぇ!」
ふぅ……もうそろやめておこう。いくらでも惚けることは出来るがそろそろマジで鬱陶しいだろうしな。
なお手遅れという言葉は受け付けません。
「やぶ蛇でした……」
コツコツコツコツ。
既視感を覚える足音が廊下から聞こえてくる。
「おっはよ〜! うん! ふたりとも居るね!」
教室に入ってきたユメ先輩の服装は転生初日で見たワイシャツのようだ。昨日よりもより元気になっているように見える。
「おはようございますユメ先輩!」
「おはようございます」
俺が挨拶すると追従して隣から声が飛ぶ。しっかりと挨拶は欠かさないのがホシノらしく感じられる。
「昨日の今日で大変だと思うけど、我慢してね? これからアビドスの時間割の仕組みを説明します!」
ドンドンパフパフ〜! わァ~!
セルフ効果音を脳内に流し、生き生きとしているユメ先輩にそっと傾聴する。
「アビドスは基本中学校と同じようブルーレイディスクで勉強します!」
あっ、ブルーレイなんだ……! 教師とか居ないんだ……。
わかんねぇとこ聞きに行けねぇとか困りそうだな〜。
まぁ近未来日本ならスマホで調べれば1発か?
「それで教科の割り振りなんだけど〜……最低限のコマさえ設定出来ればあとは自由ですっ!」
自由……? 大学みたいな形式ってことか……?
「自由、ですか?」
「うん! 私が1年の時に、3年生の生徒会の人から聞いたんだけどこれがアビドスの伝統らしいよ〜!」
「あっ、聞きたいことはこれじゃないよね。えーっと、細かく説明するとね! 教科ごとに1年間に取るべき最低限のコマ数があるんだけど、やりたい教科をクラス全体で決めてみんなでやっていくって感じなんだ〜!」
……個人で取る科目の違いとかはないのか。
「カナタくんとホシノちゃんだったらやりたい科目を決めて、1週間の時間割を振っていくって感じかな〜!」
「え、じゃあもし俺が体育6時間やりてぇ! って言ってホシノがOK出したらそうなるってことですか?」
「うんっ! でもそれで1年間に必要な最低限のコマ数をクリア出来なかったら留年だから気を付けようね〜!」
なるほどな……。要はクラス単位の大学生みたいなもんだ。
先程のユメ先輩の口振りからして中学校から生徒を指導する先生に当たる人物が存在しないんだろう。
学園都市キヴォトスには全体的に先生が存在しないのか? 青春×学生なのに?
それにしてもアビドス高等学校。
徹底的に生徒の自主性を担保してくるわけね……!
取りたい授業ややりたくない授業。それらを本来なら30人程で話し合い、クラスの総意を作り上げると。
コミュニケーション能力が磨かれる真新しい仕組みじゃねぇか。
だが残念なことにうちのクラス俺とホシノだけなんだよね。
……よ○実みたいにクラス間での生徒の優劣とか、テストの点数によって退学するという可能性も考えられる。
これからはちゃんと勉強しよ……。
「わかりました」
「カナタくんも良いかな?」
「っはい!」
ぼーっとしてたらなんか言われた。
「じゃあ、理解出来たようなので、これにて私はどろん! またね! あとは若いお二人さんでごゆっくり〜!」
嵐のように去って行ったな……。
「嵐のように去っていきましたね」
思ったんですけどこのくだりとか要るんでしょうかね?
作者としては勝手に脳が存在しない記憶を作り出していくので全部書いてるんですが……。
ブルアカほとんど関係ない独自の部分は要らなかったらすいません。
まぁそんな人なら1話目でブラバしてるか!
HAHAHA!