付けてて良かった捏造設定ッ!
何も考えてませんでしたがこの作品ではそういうもんだと思ってくだちぃ……!
なにとぞ……なにとぞ……!
はい。続きです。
「うめ〜! 何だこの卵焼き。味が染み出てきやがる……! 鰹、いや昆布……? 何の風味っすかこれ」
「ん〜? んー、えっとそれはね! 鰹と昆布と鶏ガラの出汁を卵液に全部混ぜて作ったんだ〜!」
「実に贅沢な卵焼きですね。はむっ……! ……ほんとうに美味しい……」
「いやマジで美味いっすよこれ。ユメ先輩ってやっぱ料理上手ですよね」
「そんなに褒めてもお昼くらいしか出せないよ〜?」
お昼休み。軽い砂漠のような環境にあるアビドスにも爽やかな風が流れ込み、俺たちは比較的涼しく昼食を取っていた。
お昼のご飯はユメ先輩のご厚意に甘えて頂いているところである。
本当に申し訳ない。いやほんとに。
もうそろ生命線的にも家計簿的にも降り積もるユメ先輩の借り的にもさっさとバイトを始めなきゃならんのだが……昨日はやべぇやつらがカツアゲしてるとこに出くわしてそれどころじゃなかったからな。
しかしトイレットペーパーやらキッチンペーパーやらゴミ袋やらと、生活に必要なアイテムは大体買ってきたつもりだ。
さすがに成果なしじゃ不毛すぎるから頑張ったよね。
「そいや俺、昨日の帰りにミレニアムに行ってきたんすよ!」
「早速行ってきたんだね! 迅速果断だねカナタくん……!」
「もちろんです! それで歩くのも疲れたんで近場の路地裏で休んでたらなんかカツアゲされてる人が居て、めちゃくちゃ大変でしたからね!」
「……運が悪かったですね。ミレニアムは他の自治区と比較すると治安が良いですが、あくまで他の自治区と比べてです。……見たところ銃を携帯しているようにも見えないですし、最悪
さも当然のように銃器の購入を勧めてくるホシノ。
時々ユメ先輩の作ったお弁当をパクリと摘みながらめんどくさそうに話しかけてくる。
最悪気絶では済まない、ねぇ。やっぱ生徒って銃弾喰らっても気絶で済むんじゃね?
ということはあのチンピラ共は殺すつもりはなかったってことじゃねぇか! 申し訳ねぇ! けど悪いことしてることには変わりないから俺は悪くねぇ!
「銃……銃ねぇ……」
前世じゃ馴染みのない響き。
接点が微塵もなかった未知の言葉を口の中で転がして、思案し、そして決定する。
「うーん、あっても当たらないと思うし……多分銃弾より速く動けるからなぁ……」
俺には銃を使う技術もなければ財力もない。定期的なメンテナンスは欠かせず、銃弾もタダじゃない。
銃床とかストックを取り出して整備する姿には少しだけ憧れるが、無用な出費は避けたい。
そして何より、鉛玉を放つより走った方が速い。
そして多分石投げた方が強い。(神速ゴリラ)
音速以上で動き回り、1mの幅の鉄板でもぶち抜けそうなパワーを持って殴り込みに行けるのが俺だ。
ブルアカがアズ○ンだのアー○ナイツだのみたく銃火器による戦闘が主になってる世界観だったとしても、飛んでくる銃弾と並走出来る俺には大きな危険性はない。
しかし、問題はブルアカが超能力、異能、権能、ファンタジー上等のぶっ壊れ世界観だった場合だ。
因果の逆転。未来予知。即死能力。相手に勝つことを確定させる能力。過去の改変。時間操作。倍率の狂ったデバフ。自他問わず血液を操る力。石化。雷。空間操作。ピ○ピ○の実の能力者。言霊。呪言。平行世界運営。運命を思い通りにする力。あらゆる異能を無効化する力に、ベクトル操作だの。
いくらでも浮かんでくる俺を問答無用で殺せる能力たち。
……いいや、これは自惚れだ。特別な力がなくとも、何の強化もしていない俺を殺す手段は無数に存在する。
暗殺、人質、取り引き、食糧攻め、精神的ダメージ。
いくら強化しようと俺は人間だ。酸素が無くなれば呼吸できず死ぬだろうし、ご飯を食べなくても死ぬ。毒でも死ぬ……いや毒は腎臓強化すれば何とかなりそうだな。
それこそヘイローを壊されても精神ぶっ壊れコースだろう。多分。俺とチンピラのヘイローはなんと言うか……
俺は転生者だ。俺という存在によってこの世界が捻じ曲がり、イカれた要素が増える可能性もある。
明らかにファンタジーみてぇな見た目した黒服の存在もあるし、洗脳を防ぐ目的で試しに強化したヘイローも結局は物理的な身体能力があほ強化されるだけだった。
ファンタジーな力が足りない気がする。
「大丈夫だよ〜! 私でも当たるんだから、カナタくんなら練習すればできる! 頑張ろ〜っ!」
底抜けに明るい笑顔が眩しい……!
「……私たちのヘイローにも限界はあります。銃を持たないならせめて逃走する手段は確保しておくべきです」
というかユメ先輩も銃持ってるんですね……!?
俺が知らないだけかよぉ!
「そこは大丈夫! 俺マジで足だけは速いから。遁走の韋駄天たぁ俺の事よ」
「……まぁいいです。勝手にすればいいでしょう。そんなお金もないようですし」
「こらそこぉ! 聞こえてるからなぁ! 貧乏学生は自分の金銭の話題に耳聡いんだぞ!」
「……あっ! そうだカナタくんごめんね〜!!! あの……スマホの件は今日の放課後でいいかな?」
「もちろん大丈夫です! なんなら買いに行かなくたって大丈「大丈夫じゃないからねっ! 今日は早く帰っちゃダメだよ〜!」うっす……!」
俺たちのやり取りにホシノは疑問に思ったのか不思議な……いや怪訝な顔をしている。
「話の内容から推察するに……ユメ先輩はカナタくんにスマホを買ってあげるつもりなんですか……?」
冗談だろって顔してるなこいつ。俺もそう思うわ。たかが後輩に……でもユメ先輩の境遇を考えるとなぁ……。何ともいえねぇよぉ!
「うん! カナタくんスマホ持ってないから……これから2年間もスマホなしじゃ大変でしょ〜? それに家でホシノちゃんカナタくん私のグループでお話したいし!」
「能天気ですね。そんなことをしていたらカナタくんがユメ先輩の寄生虫になりかねませんよ」
「うっさいわ! わかっとるわ! めちゃくちゃ申し訳ないと思ってるわ! いや、ほんとすいません……2倍には必ずして返しますから……」
「あんまり気にしないでね……? 私がしたくてしてることだから!」
自覚してるつもりだったが、やはり改めて人から言われると心に刺さるな……。
いやほんとそうだよな。マジ寄生虫になりかねん。というかよくユメ先輩も騙されずここまで生きてこれ……。
……莫大な借金があるんだよな。アビドス高等学校の代表である生徒会長が直々に取り引きするカイザーコーポレーションとやらが課した借金が。
実際砂漠化は起こってるし、それに対する借金なのはわかるが……なーんか嫌な予感してきたぞ?
ユメ先輩やらかしてないか心配になってきた……。
「とりあえず今日だから! なんならホシノちゃんもカナタくんのスマホ選び、一緒に行く?」
「嫌です」
「即答すな」
「……嫌です」
「2回言えば良いというものでもないんだよ????」
至極めんどくせぇみてぇな顔しやがってよォ! ぶっちゃけ興味無いクラスメイトのスマホ選びに付き合うとか俺でも嫌だから共感しかできねぇ!
君とは仲良くなれそうな気がするよホシノくん。
「あはは……まぁそういうわけだから!」
「……バカップルのデートみたいですね」
確かに。放課後2人でスマホ選びデート……!? なんか字面がよくわかんないことになっているが人生初デートになるのか……?
だが一つだけ言ってやろうホシノォ! 俺が前世から知っているまこと残酷な世の真理を教えてやるよ!
「ばっきゃろーホシノォ! たしかにユメ先輩は可愛いしスタイル良いし料理はできるし責任感もあって優しくて笑顔が綺麗だけどなぁ!
「へっ……? あ、いや、えぇぇぇぇ///////!? わ、わたしもかっきょ、かっこいいとは思ってるけどお……!」
なにやら視界の端でユメ先輩が小さくなって両手の指を突っついてわたわたしているが、そんなことはどうでもいいッ!
「ユメ先輩ほど可愛い人が彼氏居ないわけねぇだろ! ただの買い物をデートなんて呼んだら俺がぶち殺されるわ!」
そうだ。これだ。これなのだ。前世の頃から俺は学んでいる。
「教えてやるぜホシノォ! 俺の友達の友達の話なんだけどな? 本当に可愛い女子は他校の生徒からも告白されるんだぜ」
「必死になって気を引こうとしてた女の子に実は彼氏が居たなんてありふれた話なんだよ……少なくとも当時クラスでぼっちだった俺にはその情報は入ってこなかった……知ってたら何もしなかったのに……あ、俺の友達の友達の話なこれ。俺じゃないから……!」
もちろん友達の友達の話ですけどね。ええ。例え話みたいなもんですよね。
ホシノはなんとも筆舌しがたい反応に困ったような顔をしている。
「……なんと言ったらいいんでしょうか……悲惨……間抜け……いや、昔から本当に馬鹿なんですね」
耳に痛すぎる。何この子心を抉るワードしか言わないんだけど。
「うっさいわ! まぁ俺が言いたいことはわかっただろう? てかホシノも彼氏くらい居るだろ!」
「……居ませn「居ないの!? 本気で言ってる!? ちっこくて冷たいけど何だかんだ優しいし、そんだけ可愛かったら1人や2人」そもそも! キヴォトスで男子生徒などカナタくんくらいしか見たことありませんし、母数が0であれば有り得ないことです」
早口でホシノが言い切る。
え? キヴォトスで俺以外に男子生徒見たことない???
瞬間、俺の脳に電流走る。
まさかブルアカ……
ブルアカ運営さん……ユニコーンを加味して男子生徒を全て存在しないことにしたんだろうが……極論すぎるやろ。
そんなん俺がどう足掻いても特別感出てまうやんけ……!
やるやつがやればハーレムだったということか。
まぁ中身が俺の場合は何があっても不可能だけどな! 悲しいことに。
というか俺ハーレムもの嫌いだし。
何なんだろうねあのなよなよしてんの。いやなよなよしてない主人公のハーレムものは別に嫌いじゃないんだけど、大抵のハーレムものは主人公がなよなよしてヒロインが押し通るみたいな感じだから苦手意識がついてしまった。
あれらの主人公って自分が相手してる女の子が自分と同じ1人の人間ってことに気付いてるんだろうか。真剣にタイマン張って交際すべきだと思います。とても。
……現実逃避はこれくらいにしておこう。
「待って。ということはユメ先輩も……?」
「……居ないよ!」
「WOW……」
話し続けていた場が沈黙する。空を飛ぶ鳥の声がうるさい。
……気まず。果てしなく気まずい。
あかんこと言ってもうた。しゃあないねん。わし好きな人にはモゴモゴするけどそれ以外の可能性のない人は割とどうでもいいから素直に言ってしまうタイプやねん……。(カス)
少し顔を赤らめて視線を宙へ向け右往左往しているユメ先輩。
無表情で食べた弁当を高速で片付けているホシノ。
あ、水こぼした。微妙に顔が赤い気もする。
「えっと……もうそろチャイムなりますし片付けましょ〜……!」
「う、うんっ!!!! いや〜流石の私も動揺しちゃったよ〜!! あは、あはは」
「……そもそも恋人なんて非効率な『き〜んこ〜んか〜んこ〜ん』……」
助かった……! 余計なことを口走ろうとしたホシノをよく止めたぞチャイム!
え、俺この雰囲気のあとホシノと2人で授業受けて放課後ユメ先輩と2人でスマホ買いに行かなあかんの?
きつ。
ちなみに作者も薄っぺらい理由で主人公に執着するヒロインがあまり好きじゃありません。
厚みが感じ取れないって言うんですかね……。
ちなみに転生3日目の夜にホシノちゃんとユメちゃんはモモトークで色々お話してました。
早く寝たいホシノに1秒経たず返信し、話題が尽きないユメちゃん。
おかげで少し寝不足だとか。
試しに書いてみました。
微妙にカナタくんへのホシノの好感度が低いのは得体が知れないからです。警戒しているわけですね。
そのうちこいつホンモノの馬鹿だと気付いてもうちょい上がると思います。
好感度基準
10→たまに喋る知り合い
30→友達
50→親友 (この辺りから恋人判定が始まる)
70→大親友、家族
80→最愛
85→ちょい病み。好き過ぎて変なことをしだす。
90→病み。監禁して、拘束して、その命を実感する。
100→愛。
『小鳥遊ホシノ』
鳥空カナタ への好感度→ 8/100
望月ユメ への好感度→ 23/100
『望月ユメ』
鳥空カナタ への好感度→ 22/100
小鳥遊ホシノ への好感度→ 31/100
『鳥空カナタ』
小鳥遊ホシノ への好感度→ 13/100
望月ユメ への好感度→ 17/100