ということで性癖様の言う通り書きました
「で?話って何?」
地球寮の一室
地球産の茶葉で入れられた紅茶を楽しみながら、世間話の1つでもしようと思っていたところに、ミオリネが単刀直入に聞いてきた
「前に2人で話したこと、真剣に考えてみないか?」
「あんたと手を組むって話?」
話が早くて助かる
目配せをすると、隣に座っているサビーナがタブレット端末を差し出す
画面に表示されているのは
「事業譲渡契約書?」
ミオリネの隣に座っている、スレアティア・バルミオが書類の主題を読み上げる
「会社の代表は変わらずミオリネのまま、経営も実務も、君たちに任せる」
会社の運営的には、今までと今後で、何も変わりはないってことだ
空かさずサビーナが続ける
「校則の違反はあくまで起業に関してだ、既存の会社を使う分には問題ない」
「ミオリネは総裁の信頼を失わずに済む、水星ちゃんとスレアティアちゃんはエアリアルとユニコーンも守れる、俺はガンダム事業に一枚噛めればそれでいい」
新たな校則の性質上、ガンダムを扱う企業を新規に起こすのは不可能
そんなときにこちらの企業としての名義だけ譲り受ければ、あとは自由にしていいのだから、単純な損得勘定から、その契約書にサインしない理由はない
誰がどう見ても
「悪い話じゃないだろ?」
無表情のまま、興味なさそうに契約書を流し読みしているミオリネに問いかけると
「1つ確認、校則を書き換えたのはあんた?」
「………」
軽い笑みで答える
「沈黙は肯定と受け取るわ、この話、あんたにも私にも都合が良すぎる、そして、シャディク・ゼネリがこういうやり方を好むのは知ってる」
やはり、全てお見通しだったようだ
だが、見通したところで…
「それで?他に何かいい案は?俺以外の誰が君を救えるんだ?」
受けざるを得ない
そう仕向けた
だが、彼女は…
「1つだけあるでしょ?この学園ならではの、シンプルなやり方が」
契約書のタブレットを用済みとばかりに机の上に投げ置く
署名欄は、当然白紙だった
「止せ」
思わず制止する
そのやり方は、非論理的だ
君にデメリットしかもたらさない
「シャディク・ゼネリ、あんたに…」
制止が聞こえていないかのように、ミオリネは腰を上げる
君は、どうして、そこまで
「決闘を申し込む」
敵を見るように、俺を睨むんだ
◇◇◇◇◇
「決闘方法は6対6の集団戦を採用」
決闘方法は、基本的に受ける側が指定することができる
「リーダー機のブレードアンテナを破壊した陣営の勝利とする」
グラスレー寮に挑んだ以上、こうなることはわかりきっていた
「ālea jacta est.決闘を承認する」
だから問題ない
「集団戦!?そんな数のモビルスーツ、うちにはないですよ!?」
問題…ない!
「モビルスーツは、ベルメリアさんを通じてペイル社にファラクトを使えないか掛け合ってみるわ、私は作戦を考えるから、各自、助っ人を頼まれてくれそうな人がいたら声かけておいて…、解散!」
問題ないったらないのだ
◇◇◇◇◇
俺の人生で、これほどまでに苦悩することがあっただろうか
「グエル・ジェターク…」
「前も言ったが…、グエルでいい…」
「グエル、お願い…」
「ぐっ…!」
突然、スレアティアに声を掛けられたと思えば
地球寮とグラスレー寮の決闘、その助っ人を頼まれたのだ
隠しても仕方のないことだ、この際俺の意思を明示しておこう
“滅茶苦茶出たい”
あのスレアティアからされる初めてのお願いだ
当然、聞いてやりたい
決闘に助っ人として出て、スレアティアの前でいいところを見せたい
そう思ってしまうのは、仕方のないことではないだろうか
だが…
「すまない…、決闘は、父親に止められている…」
「そう…」
決闘は、できない
2度の敗北を喫し、ホルダーの地位を失った俺に、父親は決闘の禁止を言い渡してきた
ダリルバルデは引き上げられ、俺が乗れるモビルスーツもない
こんなときに、俺は…
「お父さん、大事、なんですね」
「スレッタ・マーキュリー…」
スレアティアと一緒に来ていた赤毛の女が、口を開く
「私も、お母さん、とっても、大事です、今回は、諦めます、お騒がせしました」
「ん、残念だけど、仕方がない、また、グエル」
「………」
スレアティアと共に、俺の前から去っていく
「…くそっ」
口をついた悪態は、夕焼けの空に消えた
◇◇◇◇◇
「今なら、まだ決闘を取り下げられる」
ミオリネの温室
夕焼けに染まる空を見ながら、中に話しかける
「君にとって、そこまでガンダムは重要じゃないはずだ」
その言葉を聞いたミオリネが、作業の手を止める
「私にとって、ガンダムは重要じゃない?」
ようやく帰ってきた返事には、明確な怒りの感情が含まれていた
「気に食わないのよ、会社は譲る、社長は私、経営にも口を出さない、さもいいことみたいに言ってるけど、それって結局私をシンボルにしておきたいだけでしょ?」
言外に、自分をレンブランの娘として見ているのだろうと、糾弾される
「あんたもクソ親父達と同じ、私を飾りとしか見ていない」
「違う…!俺は!」
「何よりも!」
堪らずハウスの扉の前に行き、俺の考えを伝えようとしたところを、強い語気に止められる
「私の本当に大切なものを、自分は理解できているって顔で話しかけてくる、あんたのその態度が」
この場で初めて俺に視線を向けた彼女
だが、その目には
「何よりも、気に食わないのよ」
敵意が溢れていた
「あんたは信用できない」
俺は…、君を…
◇◇◇◇◇
大丈夫かなぁ
6vs6の集団戦なんて俺初めてだし
こっちはエアリアルとユニコーン、チュチュぱいせんのデミトレーナー
残りの3機はペイルが貸してくれたザウォートだけど、乗ってるのは地球寮のパイロット科でもない素人3人
シンプルに考えて結構危うい勝負ではあるよね
そして、今一番心配してるのが…
「んっ…、ふっ…」
少し右足を動かしてみるが、うーん
最近全然調整できてないんだよね
ペイルからは、来週にでも俺個人にメンテナンス設備を受け渡してくれるって話だったけど
会社の方に行って皆にバレないように気を使ってくれる辺り、ベルメリアさんってばマジ優しい
初めて会った時なんて泣きそうな顔でハチャメチャに心配してくれたからな
あんないい人、これからうんと幸せになるに違いない…!
とまぁそんな感じで
ここ数週間程、身体のメンテナンスができてないんだよね
俺ってば色々弄繰り回されてるから、俺用の調整をしないとすーぐガタが来ちゃうんだなこれが
設計者は本当にこれでいいと思ったんか?
人間の身体として欠陥が過ぎるだろ
この前なんてスレッタにも右足のことがバレた、以来スレッタが時々すげぇ寂しそうな目で俺を見てくるようになっちゃったし
どうしてくれるんだよ~
ミオリネだけじゃなくてスレッタにも説明義務発生しちゃったんだが…
そういえばさっきはミオリネに
「いい?この決闘で無理はしないこと、負けてもその後のやり方はいくらでもあるわ、いいわね?絶対に無理はしないこと、わかった?」
と滅茶苦茶念を押された
そんな無理なんて今までしたことあんまりないけどなぁ…?
まぁとにかく、今はこの決闘の間にこの身体が変なことにならないでくれと祈るばかりでございます
ん?ていうか…
あ、もう始まってるやんけ
よーし、ユクゾ!!
事前のミオリネの作戦では、俺とスレッタを前衛に突き出して、残りがみんなで援護
ガンダム2機で敵を減らしつつ、地球寮のみんなを守るっていう寸法なんだけど
…
……
………
んー無理!!
うまいこと俺とスレッタがいなされて、相手がひたすらこっちの後続を各個撃破してくる
くぅ~、スコア3まで上げて、ユニコーンも覚醒状態なのに、ここまで時間を稼がれるとは…
シャディクとじゃれてたら、地球寮のみんなを撃破した奴らまでこっちに合流してきた
いや強いわ、グラスレー寮の皆さん
チームワークがえぐい、集団戦最強なだけあるよこれ
どうすっかな~
ん?ちかっ、てスレッタ?
え、いつの間にかエアリアルとユニコーンがこんな近くに…?
まさか
「誘導されたっ!」
◇◇◇◇◇
「最後のチャンスだ」
勝敗は決したも同然だった
「負けを認めろ、ミオリネの暴走に大事なモビルスーツを巻き込んで、壊してもいいのか?」
残るはエアリアルとユニコーンの2機
こちらは全機健在
ここから、盤面はひっくり返らない
『そんな言い方…、ミオリネさんのこと、好きなんじゃないんですか!?』
『私たちは、ミオリネのこと、信じるよ』
ミオリネ
君は間違えた
水星ちゃんとスレアティアちゃんは素直でいい子だ
まっすぐで、嘘をつかない
だが…
『スレッタ、3時の方向!』
『スレアさん後ろ!ブレイクしてください!』
君を守る力も
助ける視野も持ち合わせていない
『ととっ!?スレアさん…!?』
『!!…まさか、誘導されたっ…!?』
君に縋るだけの、ただの子供だ
「追い込んだ、仕留めるぞ」
『『『『『了解!』』』』』
こちらのモビルスーツ
ミカエリスとベギルペンデに搭載された機構を起動する
『えっ!?』
『ん…』
エアリアルのビットは制御を失い落下
ユニコーンは展開されていた装甲が収納され、紅い光が止まる
(アンチドート…)
グラスレーの、サリウス・ゼネリの執念とも言える技術
GUNDフォーマットのパーメットによる情報伝達を阻害し、ガンダムの根幹であるパーメットリンクを強制的に遮断させる兵器
「GUNDフォーマットがなければ、凡庸だな」
あとは、頭数で圧倒するだけ
『うぁっ…!?エアリアル?…エアリアル!?』
『………』
粛々と、事を進める
既にガンダムは俺の敵ではない
2機とも、先ほどまでの動きが嘘のように精彩を欠いた機動
「止めだ…」
そして、終わらせようとしたとき
「なっ…、それは!?」
突如として、紅い燐光が息を吹き返す
「馬鹿な…!ガンダムは使えないはず!?」
それに、なんだその輝きは
さっきよりも
ずっと眩しい…!?
『みぎ………、あげる………、……ら、……て、……コーン!!』
俺は、ガンダムを
『スレアさん!?』
『スレアティア!?今すぐそれを止めなさい!?あとはスレッタに…!!』
スレアティア・バルミオを
『……ミオを、まも…よ!!』
誤解していた
◇◇◇◇◇
「お願い、エアリアル!!」
スレアさんが、戦っている
「いつも頼ってばかりだけど、それでも…」
凄まじい強さだ
1人でもう2機を撃破している
「何ができるかわからないけど、スレアさんの、みんなの役に立ちたいの!」
それでも
「わがままかな?」
あの人の…
「よかった、やっぱり、そこにいたんだ」
みんなが、戻ってきてくれた
「ありがとう、エアリアル…、私たちでスレアさん、助けるよっ!!」
◇◇◇◇◇
『何なの、あんたら…、気持ち悪い…!』
『エナオ!!くっ、KP015ロスト!』
あれは
「ガンダムなのか?お前は…」
『シャディク!!』
「!」
無線の声に、ようやく目の前の異変から、戦闘へ意識を戻す
『シャディクを落とさせはしない!』
こちらに向かってきていたユニコーンを、サビーナが機体を使ってブロックする
「サビーナ!ユニコーンを任せる!イリーシャ!メイジー!エアリアルのガンビットを引き付けろ!」
こうなると短期決戦しかない!
リスクは承知、こちらの数的優位で以て、一気にケリをつける!
『私たちの邪魔、しないでください!!…うぁっ!?』
エアリアルの左足を捉えた
ただでさえ満身創痍の機体、あれで推進機構のバランスが崩れ、飛行を保てない!
「ここまでだスレッタ・マーキュリー」
地面に倒れたエアリアルの前に着地し、ブレードアンテナへ腕部ビームライフルの銃口を向ける
「ミオリネの隣に立つのは…俺だ!!」
引き金を引く
そのとき
『いいや、スレッタだよ…』
サビーナの機体、その頭部を凄まじい威力で吹き飛ばした、ユニコーンの放つ光弾は
『勝者、地球寮』
ミカエリスのブレードアンテナを、消し飛ばしていた
◇◇◇◇◇
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!スレッタ!!」
「ミオリネさん!」
救急医療ドローンの搬送先
学園に併設された医療施設、その救急処置室の前に、スレッタはいた
「はぁっはぁっ、んくっ…、容態は!?」
「それが…」
あの決闘の最中、ユニコーンが再起動したように、紅い燐光が再びあふれ出したあのとき
スレアティアのバイタルが、明らかな異常値を示した
「スレアさん、右…足…、が…もう…」
「っ……」
必死に無線で制止を呼び掛けたときには、もう遅かった
悪寒が止まらない
これまでのことが、頭を過る
“お前が考えている以上に、ガンダムの呪いは、重い”
“私はただ、GUNDの理想に魅入られて、あの人たちの真似事をしているだけよ”
“…ん、問題、ない、よ?”
“パイロットを殺すモビルスーツ”
“ごめん、ね、いつか、必ず、話すから、だから…本当に、ごめん”
知っていた…
私は、知っていたんだ…!
あいつが、自分の身体の不調を隠す奴だったことも
これまで何をされてきたのかも
今がどういう状態であるのかも
ガンダムが、どういうモビルスーツなのかも…!
それなのに、ちっぽけな意地とプライドを優先して、今回の決闘を申し込んだ
その結果が、これ…
私の愚かさのせいで…
“本当に辛かったなら、つべこべ言わず私に相談してみなさいよ!?”
できるわけがないだろう、こんな無能に
“辛かったって!”
辛いに決まっている
“苦しかったって!”
苦しかったに決まっているでしょうが…!
“素直に言ったらどうなの!?”
素直に言っていたら、今のこの状況をお前がなんとかできたのか…?
“バカ…”
思い上がるな、バカはお前だ
“ミオリネ?どうして…”
あのときも、私は…
「う……ううぅっ……」
「み、ミオリネさん?大丈夫ですか?」
“私を…怖がってるの?”
私が……!!
「うああぁぁぁ……!!」
「ミオリネさん!?ミオリネさん!?しっかりしてください!?」
スレアティアの未来を、奪ったんだ
完全に手癖と性癖と癖で書いてるんですが
少しアンケートを取らせてください
今後の参考にします
曇らせすぎ?
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今すぐやめろ、人の心とかないんか?
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やりすぎだ!加減しろバカ!
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もうちょっとこう、手心というか…
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ままええわ、いい塩梅や
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ここに追加でひとつまみ…wwww
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頂戴頂戴!そういうの頂戴もっと!!
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構わん、行け