『
さぁ始まりましたグエル&ラウダvsスレッタ&スレミオ邪魔する奴絶対殺す者の決闘
序盤はやはり中距離射撃戦から入っていくわけですが…
あー、やっぱり
2機とも動きが教科書通りというかなんというか
ラウダはともかく、グエルはいつものあの芸術的なスラスター操作と天性の戦術感が欠片も感じられませんね
いつものグエルなら、既に近接兵装が選択肢にチラつくくらいには距離を詰めてきてるだろうし
その絶妙な距離感から来る、ジェターク製モビルスーツご自慢の装甲と加速力で一気に近接戦に持ち込み、およそ並ぶ者のない駆け引きのセンスと操縦技術を駆使して瞬く間に勝利を収める
それが、グエル・ジェタークの勝ち方
ガンダムを除けば、作中最強と言って差し支えないパイロットのはずなんだが
そーんな気の抜けたようなサーフェシング、からのハエが停まりそうな上昇、見ててあくびが出るマニューバ…
間違いない、AIが操作してる
ヴィムCEOさぁ、元々アンタもモビルスーツパイロットだろ?
息子にこんな酷い機動させて恥ずかしいとか思わないんか???
こんなんその辺のパイロット科の生徒たちとやり合わせても精々勝率6割ってところだよ
う~~~~ん、グエルくんが可哀そうで仕方ない、後でフォローしてあげないと…
ま、これならスレッタとエアリアルだけでも勝てそうだし、私の出番はないかなー
………ん?水?なんか雨降ってない?ここプラントの中なんだけど…
ハッ!?!?そ、そうだった!!この決闘、向こうのクソ親父のせいで遠距離ビーム兵器が使い物にならなくなるんだった!?
忘れてた!!これだとエアリアルのビットが使えない!?
まっずーい!?スレッタがゴリゴリに近接戦仕掛けられてる!?
ええい!!邪魔だラウダ!!
あっ!!ミオリネ!?うん…うん…おk!!時間稼げばいいのね!?
任せろー!!バリバリー!!
◇◇◇◇◇
雨が、止んでいく
『スレッタ、スレアティア、後はアンタらが勝つだけだからね』
『ん、了解』
「ありがとう、ミオリネさん」
ミオリネさんが、スレアさんが、私と一緒に、戦ってくれている
それだけで、こんなにも力が湧いてくる
「エアリアル…、今度は私たちの番だよ」
皆が動いてくれる
こうなった私たちは、強い!
前回よりもずっと鈍い機動で、こちらの攻撃を回避しようとするグエルさん
その装甲を、着実に削り取っていく
防御ビットもまとめて吹き飛ばし、リチャージのために皆を呼び戻す、そのとき
「エラー?」
目の前の機体が、動きを止める
「でも…!!」
容赦はしない
ビームサーベルを抜き、ブレードアンテナを落とすために距離を詰め、一気に振り下ろす!
しかし
「!?」
突如再起動したグエルさんの機体が、両腕のビームサーベルでこっちの攻撃を受け止める
『これは…、俺の
そのまま、一気にスラスターを噴かし、圧倒的な推力でこちらを機体ごと押してくる
「さっきまでとは動きが違う…!?」
所々損傷した機体で、圧倒的不利な体勢からの限界領域での鍔迫り合い
そこから更に、どう御しているのか想像もつかない全力全開のスラスター噴射
堪らずこちらが巴投げの要領で受け流し、相手を滅茶苦茶な姿勢で上に押し投げても
「っ!!」
後ろに目でも付いているのか見紛う程に正確に、脚部アンカーを射出し、こちらの機体に噛ませてくる
そしてそれらの挙動を実現する、芸術的な姿勢制御技術
そのままこちらを振り回し、後ろの壁に向かって叩きつけるように投げられる
「この人っ…強い!!」
先程までの動きとは比べ物にならない、曲芸の数々
「でもっ、私とエアリアルは、負けません!!だって、だって…!!」
『このグエル・ジェタークが負けて堪るかよ!!』
投げられた壁に向かって垂直になるよう姿勢を整え、壁に着地
そのままこちらもスラスターを噴かし、一気にグエルさんに肉薄する!!
「やりたいことリスト、全然埋まってない!!」
推力そのまま、運動エネルギーで一気に勝負を付ける!!
こちらのビームサーベルが、確かに相手のブレードアンテナを捉えたと確信した、そのとき
『っ…!』
既のところで、相手の左腕が防御に入る
それとは別、右腕のビームサーベルが、こちらのブレードアンテナに伸びてくる
タイミングはこちらの方が早いけど、間に入った左腕で攻撃の軌道がズレる、これじゃぁ…!!
(負ける…っ!?)
そう思った瞬間
『させない…』
突如上から降ってきたスレアティアさんが、グエルさんの機体の右腕を叩き落としていた
私のビームサーベルは相手の左腕に止められていたけど、エアリアル自体にかけていた推進力、その慣性は止まらず、そのままグエルさんに突進する
二機が縺れ合うように地面に叩きつけられ、何とか転がりながら受け身を取り、機体を起こそうとしたそのとき
『勝者、スレッタ・マーキュリー』
決闘が、終わった
・
・
・
・
・
「ミオリネ、さん…?」
『勝ったよ、私たち』
「あ…、はいっ!!」
『アンタの退学は無し!』
「じゃ、じゃあ、エアリアルも、ミオリネさんも、セーーーフ…!?」
「そうっ!ざまぁみろっ!!クソ親父!!アッハハハハ!!」
どうやら、全て上手くいったらしい
ミオリネさんの本当に嬉しそうな笑い声が、無線越しに聞こえる
こ、これは、いけるんじゃないか…?
いや、きっといける!
「よ、よかったねっ、み、ミオミオ!?」
『はあぁ!?』
「ごめんなさいっ!?」
いけなかった
『何なの?ミオミオって』
「友達…、あだ名で呼ぶの、リストの結構、上の方で…、可愛くないですか?」
『却下、センスなさすぎ』
「うぅ…、じ、じゃあ!」
『却下』
「まだ何も言ってないですぅ!?」
ま、まぁ、既にこれはスレアさんで達成しているし
今後、もっと仲良くなったら、呼んでも良くなるかも知れないし…
『お疲れ様、スレッタ、ミオリネ』
「あ、お、お疲れ様です!スレアさん!」
『お疲れ様…、ってスレアさん…?スレッタ、あんたその呼び方』
「え…、え?」
なんだかミオリネさんがさっきよりも怖い顔でこちらを見てくる
『いつからその呼び方してる訳?』
「え、き、今日、というか、さっき、聞いてみたら、いいよって、言ってくれて…えへへっ」
『はあぁ!?』
「ご、ごごごごめんなさいっ!?」
何で怒られてるの私っ!?
「す、スレアさぁん…」
『あんたまた…!』
『ん、ごめん、スレッタ、ミオミオ、少し降りるね』
「あ、はい」
『誰がミオミオよ!?あんたまで…!!』
そう言って、スレアさんはコクピットから、降りて…
グエルさんのところに?
◇◇◇◇◇
いやーグエルくんはやっぱつえぇわ
ラウダくん(AI 99%)と遊びながらスレッタとグエルの戦いをチラチラ見てたけど
いざケッチャコを付けようってときに
(!?、やばっ!!)
万一に備えてすぐ近くまで飛んできていた甲斐があった
思ってたよりグエルが土壇場の近接戦の駆け引きに強かった
完全にスレッタの攻撃を見切り、カウンターを決めるような迎撃態勢をしていたが…
『させない…』
間一髪俺のインターセプトが間に合った
全く、まさかあの試合の趨勢を分かつ一世一代の読み合いに勝つとは、グエル、恐ろしい子!
だがスレミオの邪魔はさせん、誰でもない、この俺がな
何はともあれスレッタの勝利!
これで名実共にスレッタがちゃんとしたホルダー!
ミオリネの花婿!!
スレミオ!
スレミオ最高!!
あ~~~~、終わった後のスレミオの無線のやり取り…
染みわたってきやがる…
たまんねぇ~~~~
……
……なんかモビルスーツから這う這うの体で出てきたグエルくん見てたら、こんないい気分になってる自分にすげぇ罪悪感湧いてきたな
いつかフォローしてやろうと思っていたのは確かだし、スレミオ供給を逃すのは痛いが、ここはグエル君に構ってやろう
おーい、グエル~
◇◇◇◇◇
「グエル・ジェターク」
「………」
負けた
この俺が
敗北を喫した
「伝えたい、ことが、あって」
「はっ、負けた俺を笑いにきたのか?」
そんな俺に、態々目の前まで降りてきて、こいつは何事か俺に言うことがあるらしい
ホルダーの地位を失い
父親からの信用を失い
自信を持っていたはずの、強さまで、失った
俺には、あとは何があるんだろうな
「笑わない、だって」
「だったら…」
何の用だと、言おうとして
「貴方は、とても、強かった、1つ間違えれば、負けていたのは、私たち」
「…………」
なにを、いって
「途中のトラブルも、それまでの動きも、色んなしがらみが、あったんだと、思う」
おれはまけて、だから、おれは…
「でも、あなたは確かに、強かった、それは、本当」
…………
「いい決闘だった」
手を、差し出される
握手を求めているのだろう
思わず、その手を両手で取っていた
「っ…、なに…?」
「スレアティア・バルミオ」
この人しかいない
心から、そう思った
「俺と、結婚してくれ」
「……………………………え?」
◇◇◇◇◇
むかつく
「それで?スレッタにあだ名で呼ぶことを許したんだ?」
「うん、やりたいことリスト、だって」
むかつく、むかつく
「ふーん、それでそれで?グエルからの求婚はどうするの?」
「ん、よく、わからない、というのが、正直なところ」
むかつく、むかつくむかつく!!あー!!むかつく!!
「ねぇアンタ、私のことは何て呼んでたっけ?」
「?、ミオリネ・レンブラン?」
むかつく!
何より、何でこんなに自分がむかついてるのかよくわからないのが!
いちばん!!むかつく!!
「ふぅん、それで?私はアンタのことを何て呼んでたっけ?」
「……アンタ?」
はあああああぁぁぁぁ~~~~~~~~
何なのよ、本当にむかつくわ
「今後、私のことはミオリネ、と呼ぶこと、フルネームで呼んだらタダじゃおかないわ」
「…?なんで…?」
どうしてそこで疑問を挟むのよ、むかつく
「とにかくそう呼ぶこと、そして、私はアンタのこと、スレアティアって呼ぶわ、いいわね?」
「ん、問題は、ない」
問題?
何?スレッタとは自然にできて、私とは何か問題がある可能性がある訳?
「…ミオリネ、怒って、る?」
「怒ってないわよ!?」
怒る要素がないんだから怒ってる訳ないでしょ!?
「あぁもう!そこ!もっと根本から撒きなさい!」
「ん、わかった」
せっかく私のハウスにまで入れてあげてるっていうのに
「…………」
「…………」
こいつのいつもの無表情が、酷く遠いものに感じられて
…
……
………
…………
あぁ~~~~!!もう!!
むかつく!!
名前ばっか出して殆ど描写されないラウダくん可哀そう…
曇らせすぎ?
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今すぐやめろ、人の心とかないんか?
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やりすぎだ!加減しろバカ!
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もうちょっとこう、手心というか…
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ままええわ、いい塩梅や
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ここに追加でひとつまみ…wwww
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頂戴頂戴!そういうの頂戴もっと!!
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構わん、行け