そんでもって、クモオーグ戦はガチで神だって事を伝えたい
……あ、そろそろ皆さんから募集したオリキャラ達が活躍するんですが、ここで一つお願いが
どんな喋り方が良いかを教えてくださるとすっごく助かるんです
解釈の不一致以上に気持ち悪いのはありませんから……
「ガハッ……」
「…………は?」
突然俺を吹き飛ばしたかと思えば、エースちゃんが血を吐き出す。
その腹には、クモオーグの腕が深々と突き刺さっていた。
血がどくどくと流れる中、クモオーグは突き刺したその腕を引き抜き、エースちゃんを投げ飛ばす。
「エースちゃん!!!」
投げ飛ばされたエースの元へ、震えていた足を無理矢理動かし、抱き寄せる。
「エースちゃん!エースちゃん!!!」
いつもの服が赤く染まっていくエースちゃんを揺さぶり、何度も名を呼ぶ。
しかし答えとなる言葉は帰ってこない。
「無駄ですよ。その女はもう長くありませんので」
「……どういうことだ」
「貴方は知らないとは思いますが、私以外にもオーグメントは居ましてね。その中に毒を自在に操るオーグメントが……腐れ縁のイカレた女が居るのですよ」
クモオーグは淡々と、己の行った行動に何も問題がないとでも言うかのように解説する。
「その名はサソリオーグ。……彼女の力を使うというのは、私にとって不愉快極まりないのですが。仕方なく、彼女の毒を調達することにしたのですよ。……もっとも、彼女は既に処理されてしまいましたがね」
聞くに、サソリオーグとやらの毒……その名称《SV1》は、俺等が持つ《プラーナ》でも対処不可能なもの。
それこそ、今の不完全な俺の《プラーナ》であれば、対処不可能なものだろう。
「貴方は親愛なるオーグメント仲間ですからね、本来なら殺す予定はなかったのですが……もういいです」
ゆっくりと、一定の歩幅でこちらに歩み寄ってくるクモオーグ。
「古来よりバッタは災いの象徴ですしね。ここで始末しておきましょうか」
「……そうか」
抱き寄せていたエースちゃんをゆっくりと床に降ろし、マフラーをきつく締める。
「来いよ蜘蛛野郎。テメェの余裕そうなその態度、へし折ってやるぜ。……『シン・仮面ライダー』としてな」
もう優しさや慈悲なんてものは必要ない。
「何も出来なかったくせに……オーグメントのなり損ないがほざかないでください。……まぁいいです。邪魔者に死を。それが私の仕事ですので」
そう言うと、クモオーグの後ろから先程の怪しい仮面を付けた何者かが10名ほど現れる。
2体は短刀を、残りの奴らは棍棒を所持している。
そいつら、下級構成員ども等が俺に向かって歩み寄る。
「多数戦か……面白い!」
勢いよく右手を左上に突き出し、仮面の赤い目を光らせる。
一致団結の行動力で動き出す戦闘員は俺を囲み、所持していた棍棒の先端から電撃を放たせる。
まず一斉に俺の頭を狙い、一斉につく。
それをしゃがんで躱すと、その瞬間を狙い下をつく。
それを今度はジャンプで躱すとともに、エースちゃんから離れた位置に着地する。
その方が本能のままに戦いやすい。
一度、この仮面に支配されてやろう。
この仮面の闘争本能とやらに、この戦闘を託してやろう。
俺がジャンプで離れると、すぐさま追いかけてきた戦闘員がそれぞれの戦闘態勢を取る。
電撃を纏った棍棒を弾きつつ、戦闘員の一体に拳をぶつける。
たった一発。
ただそれだけの衝撃で赤い血飛沫を上げながらポリゴン状となす。
それでは怯まぬようで、今度は三本の電撃が俺を抑え込む。
「ぐっ………こんなもんでぇ!」
だが、怯まないのは俺も同じ。
抑え込んでいた一体の顔面に拳を叩き込み、そいつは赤い花を咲かせながら消滅する。
それにより抑え込みの体制は崩され、戦闘員は離れる。
そこからは俺のターンだ。
一体一体着実とその拳を当てて砕き、当てては砕きを繰り返す。
あたりで死んでいく仲間を見て、それでも恐れず突撃を仕掛ける戦闘員。
こいつらに「恐れ」という感情はないのか?
……そもそも、感情がないのか?
……そんなことどうでもいいか。
たとえ自分の意志がなかろうが、こいつらが俺の敵であることに変わりはない。
容赦なく殺すだけだ。
今の俺は、そうしなければならない。
それが俺の使命だ。
感情もなく突撃する戦闘員を、その足で壁に蹴りつけ、俺の足が赤く染まる。
吹き飛ばして倒れた戦闘員が起き上がろうとするのを、顔面目掛けて蹴り上げる。
そこを狙い電撃を与える戦闘員の棍棒を奪い取り、そいつを腹に刺し、顔面を踏みつける。
そいつがポリゴン状になって戦闘員と、黒い赤に染まった足を見届けて、遠くから見つめるだけでいたクモオーグの元に跳ぶ。
互いに攻撃せず、一定の間合いを保ち合う飛蝗と蜘蛛。
「私は人間が嫌いです」
腕を後ろで組みつつ、突然語りだすクモオーグ。
ファイティングポーズを取りつつ、その話を聞きながらも歩幅を合わせて俺も歩く。
「その人間を捨てたオーグメントの為に、人間をこの手で殺す」
「ふざけた思考回路だ……な!」
不意を突き拳を当てようとするも、癪に触るが華麗な動きでそれを回避する。
「それが私の幸福」
そんなつまらん幸福の為にエースちゃんを……。
怒りに震える手を抑えること無く再び拳を当てようとするも、それを回避し、仮面から糸を放ち、ダムの上へと移動する。
「逃がすかぁ!」
足に力を溜め、力を勢いよく解き放つ。
有り難いことに、俺はバッタと人間の昆虫合成型オーグメント。
その跳躍力は66.30m。
この程度の壁など、ひとっ飛びというわけだ。
たった一度の跳躍で、見事にダム上に着地し、クモオーグに攻撃を仕掛ける。
「良いですね……その近接戦闘能力!ですが、当たらなければ何も問題ありません」
何処か楽しげに、なおかつ冷静に言葉を述べつつ、俺の攻撃を回避し続けるクモオーグ。
「私の戦闘員への殺害行為、実に見事でした。貴方も、人間を殺す幸せを、知りましたね!」
「殺す幸せだと……?」
俺に目掛けて射出した糸を、お気に入りの黒コートで防ぎ、クモオーグに覆わせる。
「違う!そんなつまらない幸せなんぞ、俺には無い!」
視界が塞がれたことにより、回避不可状態になったクモオーグ目掛けて、拳をぶつける。
その拳には、今までのふざけたセリフへの怒りが込められていた。
「俺の幸せなんぞただ1つ、エースちゃんと楽しく過ごすだけの、何の変哲もない日々だ!」
拳に怯んだとこを狙い、もう一度拳を入れて追いやる。
こいつの言う幸せは、全てにおいて気に食わん。
大嫌いだ。
うめき声を上げつつも頭を抑え、頭を震わせるクモオーグ。
「いいですね……この打撃力」
くだらんセリフを聞きながら、ゆっくりと歩み寄る俺。
「既に人間ではないあなたと、分かり合えないのが……残念です!」
そう言い、歩み寄る俺から逃げる為か、ダムから後ろ向きに飛び降り、糸を駆使しつつ地面に着地する。
「……」
それをただ無言で眺める。
頭の中を、とても単純な殺意が支配している。
「……今更か」
今度こそトドメを刺すために、飛び降りる俺。
しかし、それはクモオーグの罠であった。
「何っ!」
着地した僅かな隙を狙い、6本の腕で絞め殺そうとするクモオーグ。
「見て下さい!この圧倒的な殺傷能力!人ではない喜び!あなたも同じオーグメント。なのに!この幸せが何故解らんのです!?」
「ぐっ………!」
よりきつく締めつつ、俺を壁に押し付ける。
このままでは限りなくマズイ。
ここで復讐できず、相手の罠にハマってその生涯を終えるなんて、俺が許さねぇ。
「そんな死に方……死んでも死にきれん……!」
ただ抗うために、クモオーグの腕を強く掴み剥がそうとする。
が、抵抗虚しく。
それでも負けず。
「さぁ……あなたも死んで、私の幸福の一部となって下さい」
「こんな所でぇ……死ねるものかぁ……!」
壁から離れるべく、拘束されていない足で壁を蹴る。
その反動で少しだけ腕が緩み、多少の呼吸が可能となる。
「死ぬのは……貴様だぁ!」
足に力を勢いよく溜め、高く高く跳び上がる。
高く飛びつつ、空中で超高速で回転し、その遠心力でクモオーグの腕は徐々に外れ、分離する。
回転によるメリットは分離だけではない。
「風が……吹き荒れているぞ!」
俺の中で暴れに暴れていた暴風が、その激しさを増す。
俺の生命力……《プラーナ》が暴れ出している。
「ヤツを殺せ 」
そう叫んでいる。
「……言われずともだ」
俺の背の翅状のプレートから放たれたプラーナが、虹色の光を放つバッタの膜翅のように形どる。
「しまりました! 空中では私が圧倒的に、不利ィィィ!」
己の不利を悟ると同時に、その腹に無慈悲なる一蹴りが命中する。
その一蹴りは、対象を必ず殺す技。
故に『必殺技』
――ライダーキック
ライダーキックの命中により、俺とクモオーグは勢いよく空から大地へと堕ちる。
勢いをつけて、一直線に堕ちるライダーキックは、クモオーグを一本の柱に叩きつける。
柱に張り付いたクモオーグを、キックを決めた足と反対の足で蹴り、大地に降り立つ。
今度こそ完璧に絶命したクモオーグは、緑色の目の光が消え、その体をポリゴン状へと変える。
「…………ふぅ」
その一部始終を見届け、真っ赤に染まった己の手を見つめる。
「これが殺人……いや、相手は人じゃない。……なら、なんだ」
ふと、自分のカーソルを見上げてみる。
俺の頭に浮かんだカーソルの色はオレンジ。
犯罪者の証だ。
「……このゲームは、オーグメントは人間とでも言いたいのかよ」
オレンジを殺してもオレンジにはならないはずなんだがな。
残念なもんだ。
―――――――――――――――
「………」
戦闘を終えた俺は、急いでエースちゃんの元に戻る。
そこには、ただ目を閉じて、静かに眠っているエースちゃんが居た。
そのHPは、既に赤くなっていた。
「……エースちゃん……ごめん」
「……」
ただ、無言で目を閉じているエースちゃんに、俺は話し続ける。
通じてるかどうかなどわかったものではない。
が、思いだけでも伝えておきたい。
情けない男だ。
「一応敵討ちはしてきたぜ。それで喜んでくれるかはやぶさかじゃないけど」
「……」
「まぁなんだ。そのおかげで俺もオレンジプレイヤーの仲間入りってわけだな!ニハハハ!」
「……」
「んでさ、俺これからもSHOCKERの奴ら倒してくぜ」
「……」
「アイツら、総じて碌な精神してなさそうだしさー。それに、そっちのほうが『シン・仮面ライダー』っぽいでしょ!」
「……」
「……」
《タイフーン》の右横にあるスイッチを押し、身体の《プラーナ》を放出させ、仮面を外す。
俺の顔から何かが流れ出る。
「おやおや……こいつは不味い。涙が溢れ出して止まらねぇや」
「……」
「なぁ……返事してくれよ、エースちゃん」
溢れ出る涙が、勢いを増す。
「エースちゃん……俺……何したら良いんだよ……!」
「……」
「こーやって減ってくHP見て、俺はどんな感情でいりゃ良いんだよ……!」
「……」
膝から崩れ落ちる俺。
すると、エースちゃんの手が伸び、俺の涙を拭う。
「……エース……ちゃん?」
「……泣かないで、ゼット」
そして、今にも果てそうな、途切れてしまいそうな声で俺に話しかける。
「言ったでしょ……私……人生に後悔は無いって」
「……でも、それは」
「それは……今も同じ。……ゼットを救えて……ホントに良かった……」
「エースちゃん……」
既に1ミリもあるかないか程のHPになってしまっているエースちゃん。
そんなエースちゃんは、俺のマフラーに手を伸ばし、微笑んで言う。
「マフラー……中々似合ってたよ」
「……んだよ、それ」
「……生きてよ」
マフラーを強く握り微かな声でそう言うと、エースちゃんの手は力をなくしたかのように地面に落ち、HPバーが消える。
手を伸ばそうとするも、ポリゴン状となって砕け散ったため、もう掴むことは出来ない。
もう、触ることも出来ない。
「……そんなの、最期に聞きたく無かったよ」
震える手で赤いマフラーを外し、ただただ見つめる。
「……まだこの世界で……生き続けなきゃ、ならなくなるじゃねぇかよ……!」
今の俺には、その場で泣くことしか出来なかった。
――――――――――――
「……クモオーグのプラーナが消えたか。サソリに続いて、アイツもか……」
また知らぬ別の場所にて、何者かが玉座に座り、一人呟く。
「それに加え、バッタオーグが改めて活性化。……計画は順調のようだな」
白いローブ越しに、腰に巻いたドライバーを撫でつつ、その男はとある写真を取り出し、見つめながら言う。
「そこから、その絶望から跳ね上がってみせろ。バッタオーグ……いや、絶斗」
不敵な笑みを浮かべる男。
その男の企むものは何なのか……。
――――――――――――
涙を流した男からは、既に涙は枯れきっていた。
「死ぬ」なんて考えはもう捨てた。
「生きる」という忌みのない選択を選ぶことにした。
それが、「後悔のない人生」 なんだと、俺は思うことにした。
生きて生きて、生き続けて、俺の名をこの世に轟かす。
『シン・仮面ライダー』?
いや、その名はもう名乗れない。
罪は背負うが、正義にはなれないし、信念も貫けない。
もっとも、大切な人1人として守れない男がその名を語るのは、あまりにも愚かすぎる。
だからこそ、今の俺は……
「『バッタオーグ』とでも名乗っておくか」
《サイクロン号》に跨がり、風を感じて走る。
その姿は、まさしく『嵐』であり、『台風』。
走り去った跡には、何も残らないように、すべてを一網打尽に粉砕し尽くす。
かつてまで靡かせていたコートも、マフラーも今はない。
その男、名は『バッタオーグ』
己の
はい、今まで散々死ぬ死ぬ言ってたキャラがわかりましたね
さらばだエースちゃん
いつから、メインキャラは死なないなんて錯覚してした?
……とは言え、次回は救済編ですよ
お楽しみに