SAO〜その武器無し、ENJOY勢〜   作:ポンノ

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評価1付けられてやんの俺www
ショックはでかいけどやりたい展開が俺にはあるからそれまでは頑張るぞー!

ゼットを曇らせるぞーーー!!!


3話 完成する『А to Ζ』

 

 茅場主催のデスゲーム宣言の日から何日経ったのだろうか。

 一日が長く感じるせいでか、体内時計が正確に働いてない気がする。

 今日は何曜日だったっけかな?

 今日は何月だったっけかな?

 

 今日は何人死んだのかな?

 

 

 

 

 ……んまぁ、そんな事はどうでもよくてだな。

 今、俺の平穏をぶち壊そうとする影が一人、俺の手を引いて襲ってきている。

 

「今日は寝るって言ったじゃん!寝るって言ったじゃん!!」

「クエストやりに行くのよバカゼット!!」

「いやーーーーっ!!!」

 

 誰か助けてくれ。

 のんびりする日があったっていいだろうが。

 この世界を楽しませてくれ。

 風を感じさせてくれよ。

 

 ……まぁ、そんな抵抗虚しく、この世界だと怪力おばけなエースちゃんに勝てるわけもなく、俺はクエストを受けることになってしまったのだ。

 可愛い顔したゴリラだよこんなの。

 

「……今なんかすっごく変なこと考えなかった?」

「まさか」

 

 エースちゃんから真っ黒な視線を感じる中、俺はすぐさま否定する。

 ……あぶねぇあぶねぇ。

 エースちゃんはナチュラルに勘がいいことを忘れていた。

 

「何も変な事は考えてないさ。ただ力強えなぁ〜って考えてただけ」

「そこから「ゴリラみたい」とか思ってたんじゃないの?」

「……」

 

 図星を付かれ、エースちゃんから視線をはずす俺。

 うっすらとだが、ぷるぷる震えるエースちゃんが見える。

 

 まずい。

 かなりまずい。

 

「……ゼット」

「はい」

「こっち向いて」

「嫌です」

「なら斬るよ」

「それも嫌です」

「……」

「……」

 

 インベントリから大剣をオブジェクト化させ、構えるエースちゃんを横目に、それでも信念を貫く俺。

 俺等の間を沈黙が訪れる。

 

「……散ッ!!!」

 

 そんな沈黙をぶち壊したのは、俺からだった。

 クエストが発生しているらしい場所に向かって、全力で走る。

 怒られるのも無論好きじゃない。

 

「あっ!待てコラ!!!」

 

 すぐさまエースちゃんが追いかける。

 が、大剣を装備したままのエースちゃんがこの俺に、武器無しの俺にスピードで敵うわけがない!

 

 そんな余裕を持ち、後ろ向きで広大な大地を駆け巡る。

 そして、そのエースちゃんを煽る。

 

「パワーはあってもスピードは無いもんなぁエースちゃん!」

「なにおう!!……って後ろ!」

「そんな事言って油断させようたってそうは行かないぜ!」

「ホントだから!ぶつかる!」

「ぶつかる?」

 

 エースちゃんの本気っぽい言い方を信じ、後ろ……もとい走ってる先を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 そこには、黒髪の剣士が居た。

 

「え?」

「へ?」

 

 走る足を止めれない俺と、何が起こっているのかわかってない剣士。

 ここから起こる展開なんて、もうわかるだろう?

 

「「ぐえっ!?」」

 

 そうだね、衝突だね。

 

「だから言ったのに……ほら、大丈夫ですか?」

 

 衝突から少し経ってエースちゃんが到着し、事故現場に近づく。

 

 それにしても、心配してくれるなんて優しい子だ、エースちゃんは。

 歩幅を変えずに進むエースちゃんは、俺を通り過ぎて、黒髪の剣士の方に向かった。

 

 

 

 

 

 はぁ?

 

「黒髪の剣士さん」

「あ、ああ。何とか……」

 

 はぁ??

 

「それなら良かったです……ほら、手を貸してください」

「ありがとう」

 

 はぁ???

 

「俺の脳を壊すつもりか!!!」

 

 黒髪の剣士に差し伸べられた手を弾き、ファイティングポーズを取る。

 俺のエースちゃんに手出してんじゃねぇぞこの野郎。

 

「これがNTRって奴かよエースちゃん!最悪な気分だぜ!」

「NTRって何よ……何も私たち付き合ってるわけじゃないでしよ?」

「そりゃそうだが……」

 

 確かに付き合ってるわけじゃない。

 が、だ。

 それはそれとしてそんなの、エースちゃんが誰かとくっつくのを見るのはとても嫌いな感じだ。

 俺は耐えられない。

 

「なんかムカつく!」

「何よそれ…………もしかして嫉妬?」

「んなっ!そ、そんなんじゃないですしー!」

「ふーーーん?」

 

 どこかニマニマした顔で俺に接近するエースちゃん。

 普段俺がしてるのってこんな感じのことだったんだな……って。

 

 反省はしないし後悔もしない。

 逆にこの瞬間は好機と言っても過言ではない。

 

 なんせ、こんな可愛いエースちゃんを見れるんだぜ?

 こんな調子に乗ったエースちゃんは珍しい。

 ……このまま眺めてるのもありだな。

 

「あの〜そろそろ良いか?」

 

 ……なんだ、まだ居やがったか。

 

「んだよ。てかお前誰だ……ってぇ!?」

 

 改めて見てみると、その顔にはとても見覚えがあった。

 なんせこの顔は、1年前に見たことのある顔だったからな。

 

「うるさっ。……何?そんな大声上げて」

「見てみろエースちゃん、このアバターのこの顔!」

「ん……?……あ!」

 

 どうやらエースちゃんも気付いたみたいだね。

 どこか中性的な見た目、夜空のような黒目、それと同等の色合いをした髪。

 

 この男は……。

 

「「桐ヶ谷 和人!」」

「ここではキリトだ!」

 

 かくして俺達は、『А to Ζ』最後の一人にして「to」担当である男。

 桐ヶ谷 和人改めキリトと出会う事になったのだ。

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

「つーか和人……じゃなくてキリト。半年ちょいぶりだな」

「元気にしてたの?」

「まぁ……そこそこ」

 

 照れてるからか、人と話すことに慣れてない故の不安からか、キョドりながら俺たちの質問に答えるキリト。

 やっぱ友達少ないんだなーって

 

「……んだよ」

「やっぱ友達少ないんだなーって」

「地の文そのまんまで言うか?」

「いやだって……お前今もソロじゃんか。仲間になったろか?」

「いらねぇよ。お前が居ても足手まといになるだけだろ」

「舐めんなぼっち」

「ほざいてろよトラブルメーカー」

 

 互いに罵倒し合う俺等。

 

 さてここで問題だ読者ども!

 バチバチし合う俺たち二人!

 ここから始まるものはな〜んだ!

 

「「やってやろうじゃねぇかカスが!」」

 

 そうだね!戦闘だね!

 キリトは装備している片手剣を、俺は頭に装着しておいたフルフェイス方ヘルメットを取り、戦闘態勢を取る。

 

「はっ!ヘルメットだけでこの俺に勝てると思うか!」

「それ、負ける側のセリフだぜ?……まぁ、これから負けるんだし間違いじゃねぇよな」

 

 俺達の間の空気に重圧感がかかる。

 多分、キリトはガチだ。

 俺もガチだ。

 

 どちらが先に動くのか、間合いを掴もうとする中、俺達の頭にとてもデカイ衝撃が走る。

 

「ストップしろバカ二人組!」

「あでっ!」

「いてっ!」

 

 エースちゃんが高高く掲げた大剣を、俺達の頭目掛けて振り下ろしたのだ。

 

「「何すんだよ暴力女!」」

「うるっさいわよゲーム廃人二人組!というかなんでゼットは私よりもゲーム好きになってんのよ!」

 

 このワチャワチャ感も久し振りだ。

 ……ホントに、久し振りだ。

 

―――――――――

 

『どうか先に天国に行ってください……』

『お前が行くんだよ!』

『ほーんとバカばっか……』

 

―――――――――

 

 あん時から時間も経って、場所も変わって、状況も変わったが、ここの関係は変わって無くて本当に良かった。

 懐かしさのあまり、俺の口から笑みが溢れる。

 

「ニハハハッ!」

「うわっ……久しぶりに聞いたはその笑い方」

「変わんねぇな、その笑い方」

「まぁ〜な〜」

 

 適当な返事をして、手に装着したヘルメットを装着する。

 長く顔を出しておくのは、かつての友の前であれど好きじゃない。

 むしろ嫌いだ。

 

 すると、前触れもなく何かの通知が届いてきた。

 その通知を開いてみると、誰かからの連絡とかではなく、運営からのお知らせでもない、βテストの時には無かった知らない表示が出てきた。

 

 

《SECRET MISSION達成》

 

 シークレットミッションだってさ。

 こんなん知らないんだけどぉ……?

 ……まぁいいか。

 どんな内容か見てやろう。

 

《かつての友と出会い、話をする》

 

 ……内容鬼畜じゃない?

 こんなミッション誰もクリアできねぇだろうがよ。

 いや、俺は出来たのか。

 

 

 

 まさか俺専用ミッションだったり?

 

 

 

 ……んなわけねぇか。

 

 取り敢えず、報酬をいただきますかね!

 アイテム受け取りの項目に移り、シークレットミッションの報酬を得ようとする。

 その内容を見て、今まで出したことのないような情けない声を出すことになるとは、開ける前の俺じゃわからなかったろう。

 なんせ……。

 

《BONUS ITEM》

《特殊防護服》

 

「ほわっ?」

 

 あまりにもシンプル過ぎる名前に、驚愕を隠せれなかったのだ。

 そんな驚く俺に、さらに新しい驚きを伝えてくれるのが、このゲーム『SAO』なんだろうな。

 また、何かしらの通知が俺に届く。

 

《必要なアイテムが揃いました》

《ユニークアイテム《プラーナ強制排出補助機能付初期型》のロックを解禁します》

 

「ほわぁっ?」

 

 さらに情けない声が俺の口から発せられる。

 

 先程調べてみたことではあるんだが。

 なんの変哲のないアイテムである《特殊防護服》。

 それがよくわからんアイテムである《プラーナ強制排出補助機能付初期型》

 それに加え、誰でも手に入れられそうなアイテムである《ヘルメット》

 

 この3つが揃った時、各々のアイテムが「真の力」を発揮できるらしいのだ。

 使ってみたいのは山々、ここで使うべきかどうかなのが怖いところだ。

 

 ……ま、いっか。

 

 俺はアイテムボックスから《特殊防護服》をオブジェクト化させる。

 すると、俺の装備が黒いコート以外が代わり、アンダースーツがその防護服に変わる。

 その見た目は、かつて見たことがあるものであった。

 

「「「仮面ライダー?」」」

 

 装着者である俺と、見ていた二人、合わせて3人の声が重なる。

 そう。

 このスーツ、どこからどう見ても「仮面ライダー」なのだ。

 が、知らないタイプだった。

 原点である『仮面ライダー』や、『The First』達とのスーツと比べ、どこかメカメカしい。

 知らないタイプだ。

 

 ……待てよ?

 じゃあこの《プラーナ強制排出……》長いから《排出機》で。

 これはもしかしなくても、『タイフーン』なのではないか?

 

 思い立ったが吉日、俺はすぐさまアイテムボックスから《排出機》をオブジェクト化させる。

 すると、俺の腰にベルトが装着される。

 

 ビンゴだ。

 やはりこれは『仮面ライダー』の『タイフーン』……って。

 

「「「メカメカし」」」

 

 3人仲良く声が揃う。

 こちらも俺の知らないタイプであった。

 俺が知らない仮面ライダー……「轟音(パチンコの奴)」か?

 

 ……まあいいか。

 

「……とりま始まりの村戻るか?」

「そうしよ。そこそこレベルも上がったし」

「キリトは?」

「……まぁ、俺もクエストが終わった所だしな。一緒に行くぜ」

 

 『А to Ζ』が今、ここに完成した。

 




クラン『А to Ζ』は既に解散してるクランである!
中学1年にその場の勢いで生まれ、中学1年の終業式の日にその場の勢いで解散したぞ!
理由なんてねぇよ!!!

……さて、遂にゼットが『仮面ライダー』の力を手に入れました
正直な話、もう少しあとでも良かったんじゃないかな〜とは思いましたが、まぁいいでしょう
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