この作品の主人公、ヤバい奴なんだって
容赦一切なしにセクハラするんだよ……
それがゼットなんだよ……
それはそうとよ
お気に入り件数が2桁になって、評価9が一人、幻の評価10が一人増えてんだけど
いやまぁ、作者としてはとてもとても喜ばしいんだけどさ……
ホントにええんかいな?
……取り敢えず仮面大佐様、どこぞの機械好き様、こんな小説にあり得ないレベルの高評価をくださり、感謝いたします!
「ううっ……めっちゃお腹痛い」
作戦会議が終わった当日の夜、腹に残った違和感や痛み、衝撃を感じながらも俺はエースちゃんの隣を歩く。
「全部アンタが悪いのよ。無駄にカッコつけちゃってさ……」
「やりたいからやっただけじゃい。……もっとも、声がデカいやつが嫌いだってだけなんだけどな」
「結局は私利私欲かい!」
「あでっ!」
見事に俺の頭に大剣が振り下ろされる。
とても痛いが、ここに来てからこれが通常運転になりつつある。
悲しさ反面、嬉しいもんだ。
ま、こういう当たり前のやり取りがずーっとずっと続けばいいんだがな〜……と。
そう思うばかりだ。
「……ニハハハ!」
つい笑みが溢れる俺。
それを引き気味な顔で見つめ、低めの声で話すエースちゃん。
「……何よその笑いは。気味が悪い」
「そんな事言うなって……いやなんつーか、こういうやり取りも悪かねぇな〜……ってさ。幸せな感じで」
「……突然何よ、バッカじゃないの?」
冷たく当たってくるエースちゃんだが、耳が赤くなってるのは一目瞭然だった。
そんなのを見て、俺が調子に乗らないわけもなく……。
「んだよエースちゃん!お耳が赤いぜ〜おい!」
「んなぁ!やめろ!こんな人混みでぇ!」
「よいではないか〜よいではないか〜!!」
「何も良くない!ってか、胸を揉むなって言ってるでしょうがー!!!」
「ニハハハ!!!」
ホント、こんな日々が続いたらいいな……と。
ただただそう思うばかりであった。
その後、顔面に一発強い強打を貰ったのは、もはや言うまでもないだろう。
……さて、エースちゃんがキリトが住んでるらしい民家に、ぷんすか戻っていったの見送った後、俺はフィールド外へと足を進めた。
なんでそんな事をするのか……だって?
「そんなの、レベル上げに決まってるじゃないかよ、諸君!」
周りには誰も居ない。
つまり、今この瞬間、読者様と俺だけのゾーンが出来上がってるって訳だ!
……ま、そんなのはどうでも良くてだな。
「確かアルゴが言うには……」
あの後、アルゴとも出会ってから外に出たわけなんだが、そこで中々面白い情報を貰えたんだよ。
―――――――――
「ほーん、変身条件わかったと?」
「ま、不確かではあるんだがナ。……どうするんダ?」
「……払うよ。どうせここでしか使わねぇしさ」
「あいヨ」
こうして1500コルを代償にし、アルゴの言う「不確かな情報」を確認した。
「まず最初に、ゼー坊は初代仮面ライダーの変身方法は覚えてんのカ?」
「初代の変身方法?そんなの例の変身ポーズだろ?」
そう言い、右手を左上に突き出し、大きく回転、右上に到着したところで固定し、左手と勢いよく入れ替えて、変身ポーズを取る。
「……でも、こんだけじゃ変身できないぜ?」
「そりゃ、それはホントの変身方法じゃないからナ」
「んじゃあ何だってんだよ。その変身方法はよ」
「知りたいんナラ……わかるだロ?」
「……がめつい奴」
「情報屋なんてそんなもんダ」
アルゴの情報はほとんど間違いがない。
なんせ、コイツにゃコイツなりのルールがある。
だからこそ、他の情報屋みたいな無節操なハイエナってわけじゃない。
からこそ信用なるんだが……。
「金のとり過ぎは信用を無くすぞ……」
「それでも信用してくれてんだロ?」
「……けっ」
今度は1000コル払い、その変身方法を聞く。
ぼったくり値段でも払う俺も俺である。
自分で言うのも何だが、いいカモである。
「んで、初代の変身方法ってのはどんなんだよ。俺そんなの覚えてねぇぞ」
「……なんで初代から作品名が「仮面ライダー」になってんのか、ゼー坊は知らないのカ?」
「何でってそりゃ、仮面をつけたバイクライダー……あ!」
「ま、そういうことダ」
―――――――――
「風を感じる」
それこそが、仮面ライダーへとなる唯一の方法という訳だ。
しかし、これは今の俺にとってとても面倒くさい内容なのだ。
なんせ……。
「はぁ〜!バイクがねぇ!風吹いてねえ!そもそも免許を持っちゃいねぇ!」
オラこんなゲーム嫌だ。
……なんて嘆きはもうやめだ。
吉幾三になってもなんにも変わらねぇんだよ。
全ては行動あるのみ。
てな訳で……。
「走りながらモンスター狩りすっぞ!!」
それが、レベルも上げて、変身する可能性もあるというこの2つを優先した、ベストな選択だ。
我ながらかんぺき〜。
そんな感じで片っ端に見えたモンスターを《特殊防護服》に着いてたライダー用の手袋越しに殴って殴って、たまに蹴ってを繰り返した。
これ、そこそこストレス発散にもなるから素晴らしいのだ。
これからもやってやろう。
……さて。
「全然変身出来ねぇ!!!」
ちゃんとヘルメットは付けて、黒コートも前は外してタイフーンが風を感じやすいようにしてるってのに、変身できない。
タイフーンの風車ダイナモが微塵も動かない。
ホントにこれであってんのかよアルゴ。
これで間違ってたら黒ビキニ着させて町中闊歩させてやるからな。
覚悟しろよアルゴ。
――――――――――――
「へっくち!」
「どうしたアルゴ。風邪か?」
「いや……なんか悪い噂されてる気がしてナ……」
「悪い噂?」
「……なんか知らないけど、黒ビキニ着させられて町中闊歩されそうデ……」
「何だよそれ……そんな事考えるやつなんて普通は……」
「居ない」
そう言おうとするキリトの言葉は、とある普通じゃない男の存在によってかき消された。
その男は。
『ニハハハ!!!』
あの特徴的な笑い方をする例のトラブルメーカーであった。
(……
とても失礼である。
が、同時に事実である。
――――――――――――
「……今なんかすっげぇ失礼な事考えられた気がする」
……なんかムカつくから首輪も付けてやろう。
それが多分ベストなアンサーだろう。
自分の欲望に正直に生きよう。
さて、結局変身できないまんまで戦い続けて1時間ちょいは経っただろう。
「飽きた!」
まぁ、当然といえば当然ではある。
「……帰るか」
アルゴの処遇を考えながら、俺もキリトが泊まってるらしい民家へと入り、風呂に入る。
この世界、汗をかくという事はなく、汚れることはない。
のだが、入れるなら入っておきたい。
まぁ、これも人間の運命ってやつなんだろうな。
家に戻り、風呂場へと進む中、俺は新しいパーティーメンバーとも出会ったのだ。
「おや、アナタは……」
「……どうも」
そこで出会ったのは、キリト……いや、黒ぼっちが話しかけることのできた珍しい女性プレイヤー、アスナさんである。
「その湯気の感覚……風呂上がりですかい?」
「……えぇ」
……なんともまぁ、まだ警戒心マシマシだ。
こりゃ手懐けるのもムズいぞ。
手懐けるどころか仲良くなるのもムズいかもしれん。
エースちゃんとは根本的な何かが違う。
……まぁいい。
「そんじゃ、俺が入らせてもらいますね〜」
「……どうぞ。……あ」
「んお?どうかしやしたか?」
「いや……あの娘、まだ脱衣所に居るよ」
「あの娘……あぁ、エースちゃんね」
それに至っては何も問題ない。
エースちゃんはナチュラルに風呂が速い勢なのである。
故に、風呂が長そうなアスナさんがここに居るってことで、多分大丈夫だろう。
うん、大丈夫。
「まぁ問題ないよ。俺とエースちゃんの仲だし」
「そう……それならいいけど」
とまぁ、そんな感じの素っ気ない会話だけして、俺は脱衣所へと向かったのだ。
……さて、何とか脱衣所に辿り着いたんだが、ここでトラブルが1つ。
もしかしたらあるんじゃないかな〜……と考えてしまった、というか、男なら一度でも想像するような内容のトラブルだ。
「……へ?」
「……わーお」
そう。
ラッキースケベである。
風呂場の扉を開けたら、そこには下着姿のエースちゃんが居たのだ。
状況が追いつかないのか、固まるエースちゃんと、こちらもまた何が起こってるのか理解に時間がかかって、フリーズする俺。
俺達二人の時は、完璧に止まったのだ。
「
そんな中、先に発言したのはエースちゃんであった。
「な、なんでここにゼットが……!」
顔面を真っ赤にしながらも、ぷるぷる震えながら尋ねるエースちゃん。
それに答えるために、俺も口が動く。
「そりゃ、風呂に入るためだけど……まぁ何と言うか……」
俺は今思いつく最大限の行動をするべく、両手のシワとシワを合わせ、深々とお辞儀をし、言った。
「――ご馳走様でした」
「ーーーッ!!!」
……その後、この民家に特大の叫び声と俺の断末魔が響き渡ったのは、最早言うまでもないであろう。
―――――――――――――――
「酷い目にあった」
頭に大剣が深々と刺さった俺と、それを引き目に見るキリト。
男二人の風呂シーンとか、何処に需要があるんだか。
「……お前、体どうなってんだよ」
「わかんね。いつの間にか人間やめちまったのかもしれんな」
「っていうか、風呂場くらいヘルメット外せよ」
「やだね〜ん。これだけは外さねぇよ〜」
……とまぁ、そんな他愛もない会話を広げる中、キリトが真剣な顔立ちで語る。
「……なぁ、ボスの事なんだが」
「あ〜アレだろ?HPバー少なくなると武器変わるアレ」
「それなんだが……もしかしたらβの時から変わってるのかもしれない」
「……ほ〜ん。ま、そうだよな〜」
茅場がそんな簡単にこのデスゲームをクリアさせてくれる気なんてサラサラ無いのは重々承知の上だ。
仕様が変わってる可能性だって、普通に高い。
「……例えどうなってようと、こちとら楽しんでクリアしてやんよ」
「……ま、死ぬなよ」
「お前こそ」
そんな感じで俺は風呂から出て、夜風を浴びに向かった。
……どうせこの世界はクソゲーなんだ。
それなら、とことん楽しまなきゃ損って奴だ。
「……やってやんよ。この力でな」
まだ使用できてない《タイフーン》を眺めつつ、微かに吹く風を感じて、俺は明日のボスバトルへと備えるべく自室に戻ったのだ。
……さて、自分で書いててなんだが、これからの展開を考えると胸が痛くなる……
お前、ギャグ作なのに曇らせあんのな
どうか、今だけでも幸せにあれよ、ゼット!
……あ、不穏な事言っとくとここまでで出てきたキャラで一人は必ず殺します
ディアベルさんかもしれないし、それとも……
ニハハハ!!!
あ〜楽しくなってきたぜ!!!