SAO〜その武器無し、ENJOY勢〜   作:ポンノ

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このタイトル『The Next』の主題歌なんやけどな……
まぁええやろ

Chosen Soldier
その意味は『選ばれし戦士』



……さて、前置きはこんくらいにしといて
遂に評価に色が付いた!
それもオレンジ!
転デモよりも素晴らしいではないか!!!
そんな熱い期待を一心に受けるこの今作、今回は大見せ場!
ゼット、初変身です!
俺のちっぽけな信念として、初戦闘がある初変身は、最終変身と同等くらいにかっこよく、大胆な文字で魅せると、決めております
『選ばれし戦士』の力をお見せしよう!!!

初変身かっこいいってコメント待ってるよ


6話 Chosen Soldier

 

 2022年12月3日

 第1層 森のフィールド

 

 ボス狩り当日である今日、俺達は先陣をきって進むディアベルの後に続いて進んでいた。

 先陣をきるのはディアベル、その後ろにあのうるさいサボテン頭、キバオウも居て、中盤くらいんとこに助けてくれたエギルが。

 そんで、一番後ろに俺とエースちゃん、黒ぼっちとアスナさんが居るって感じだ。

 

「俺等にゃボスは倒させてくれないのかね〜」

「そうなんじゃないの?あくまで私達の役目は雑魚狩りなんだし」

「は〜〜〜……つまらん、くだらん、気に食わん」

「なにその三連単……ほら、文句言わず付いてくる」

「ひえ〜〜〜」

 

 気だるげに歩く俺の手を引き、先へ先へと進めようとするエースちゃん。

 その手からは、焦りのような感情が掴み取れる。

 

 ……仕方ない。

 仲間のメンタルケアをすんのもメンバーの役目だ。

 俺の手を引っ張るエースちゃんの手を片手で掴み、こちらに抱き寄せ、俗に言うあすなろ抱きの体制を作り出す。

 

「ちょっ、ゼット!?」

「言動だの行動だのから焦りを感じるぜ〜エースちゃん」

「……そ、そんなこと」

「あるでしょ〜……ほれ、安心しろって。少なくとも俺は離れねぇよ」

 

 そう言い、少し強く抱く。

 これで俺の思いも伝わってくれりゃ良いんだが。

 すると、エースちゃんは俺の抱きついた腕を優しく握りながらも言う。

 

「……うん、ありがと。元気出た」

「そいつは何より。……うん、柔らかさも安定してる」

「揉むなバカ」

 

 普段の説教とは少し違う、優しい笑みを浮かべて俺の頭を小突くエースちゃん。

 どうやらガチで不安だったらしく、普段よりも声のトーンが優しい。

 こんなエースちゃんを見るのは初めてだ。

 ま、俺のセクハラが役立ったのなら何よりだな。

 

「……よし、それじゃ着いてこっか」

「了解!『А to Ζ』再始動だぜ!」

 

 元気も出たようで、いつもの調子に戻ったエースちゃんが俺に指揮を取り、それに従う。

 そうそう。エースちゃんはこうでなくっちゃな。

 

 さて、そんなやり取りをする中、『А to Ζ』の「to」を担当してる黒ぼっち兼キリトはというと……。

 

「……あれで付き合って無いのが嘘みたいだろ?」

「……だね」

 

 アスナさんとぺちゃくちゃ喋りながら進んでやがったとさ。

 聞こえてんだよその話し声!

 なんか耳よくなってるしよ!!

 

 ……いや、何でなんだろうな。

 昨夜から身体能力というか、体の構造が少し可笑しくなってるっていうか……。

 お腹も空かないし、何が起きてんだろうか。

 

「……ん?どしたのゼット」

「おあ?……あぁいや、なんでも無いぜ。こっちの都合だから気にすんなや」

「そう言われると気になるのが人間……ってうわぁ!」

「気にすんなや」

「胸揉みながら言うなこの野郎!!!」

 

 ……まぁ、セクハラする気力はあるしいいか。

 

―――――――――――――――

 

 そうこうしてる中、どうやらボス部屋に辿り着いたようで、先頭に居たディアベルが扉に手を添えて、こちらを振り向く。

 

「聞いてくれ、皆。俺から言うことはたったひとつだ」

 

 少しの間が空き、覚悟の籠もった目で俺たちに言う。

 

「勝とうぜ!」

 

 その発言と共にディアベル達はボス部屋へと入り、それに合わせて他のプレイヤー達も入っていく。

 当然俺等も。

 侵入直後はなんとも無かった部屋も、プレイヤーの入場によって条件が発動したのか、床や天井が怪しく光だし、奥の玉座に偉そうに座っていたボス、《イルファング・ザ・コボルドロード》がこちらに向かって飛びかかる。

 その着地とほぼ同タイミングで三体の《ルインコボルト・センチネル》が出現、それに合わせて《コボルトロード》は雄叫びを上げた。

 

「攻撃、開始!!」

 

 ディアベルの指示に従い、先陣をきっていた部隊が突撃。

 《コボルトロード》に向かうものと《センチネル》に向かうものとで別れる。

 当然俺もエースちゃんも動く訳で、指示通り《センチネル》に立ち向かう。

 

「エースちゃん!スイッチ!」

「了……解!!」

 

 拳で《センチネル》の武器を弾きつつ後退し、力を込めた大剣で《センチネル》を倒す。

 この協調性、まさしく無敵である。

 ただ、エースちゃんの火力が高すぎて壁が穴だらけになんのは玉に瑕ってやつだな。

 まぁ、風通しが良くなるからいいんだけど。

 あのブラックボッチの方を見てみると、俺が思ってるよりもアスナさんと連携が取れているようで、順調に倒せていっている。

 

 それにしてもあのブラックボッチ、動きが速くて黒いから実質Gよな。

 

 

 

 ……うわ、自分で言っといてなんだけどめっちゃ嫌だ。

 これから距離取っとこ。

 

 さてさて、気味が悪い程に順調にボス討伐は進んでいって、ディアベルの指揮もあってか、いつの間にか《コボルトロード》のHPバーは残り1本となった。

 そう、それが武器変更の合図であった。

 

 雄叫びを上げつつ骨斧と盾を投げ捨てて、腰に装填しているであろう湾刀(タルワール)に手を伸ばす。

 

「情報通りみたいやな」

 

 余裕綽々な態度で呟くキバオウ。

 だが、そんな簡単にゲームが進んで良いものか。

 

「下がれ、俺が出る!」

 

 そう言い、何故かでしゃばるディアベル。

 ここは全体攻撃を仕掛けるのがセオリーというものなのだが……。

 そう考えていた俺の頭は、《コボルトロード》が取り出した武器を見て、思考が変わった。

 

 《コボルトロード》が取り出したのは、湾刀ではなく野太刀。

 キリトや俺の予想通り、βの時と設定が変わっていたのだ。

 

「駄目だ!全力で後ろに飛べ!」

 

 俺より後に気付いたキリトが静止させるために叫ぶも、それでは遅い。

 既に《コボルトロード》は、攻撃体制を整え、既に仕掛けていたのだ。

 多分、誰もが「ディアベルは死んだ」とでも思っただろう。

 

 

 

 ―――たった1人の奇人を除いて。

 

 迷うよりも先に。

 言葉をかけるよりも先に。

 攻撃が飛んでくるよりも先に。

 俺はディアベルの元に駆け出した。

 それはもう、今まで史上最大の速さで。

 

 ……そう、最大の速さで。

 

「させるかぁ!!!」

「ゼット!?」

 

 黒コートの前部分が外れ、風を受けれるようになり、エースちゃんのめちゃめちゃな攻撃のおかけで隙間風が吹き荒れていた。

 

 風を感じるには、十分過ぎる条件下であった。

 

 風を一心に浴びた《タイフーン》の風車ダイナモが高速で回転し、俺の体に生き物の体に宿る生命エネルギー、生命の息吹の形、その名も《プラーナ》が駆け巡る。

 装着していたフルフェイス方ヘルメットはその姿を変形し、よく見慣れたあの深い緑色の仮面に成る。

 一心に受けた風は無限に拭き続け、《特殊防護服》から俺の体を駆け巡る《プラーナ》が輝く。

 吹き荒れた風はまだ収まることはなく、愛用の赤いマフラーが、ライダーの証が風でなびく。

 そして、《プラーナ》が充分に圧縮された事を示すべく、仮面の目が赤く発光する。

 今ここに、この絶望しか無いデスゲームの世界に、あり得ない、あり得てはいけない存在である男が……

 

 

 

 ―――『仮面ライダー第1号(選ばれし戦士)』が、降臨した。

 

 

 

 瞬時に変身できたことが、俺にとってもディアベルにとっても幸運で、振り下ろされた野太刀をギリギリで蹴り飛ばし、攻撃をディアベルからそらす。

 それでも連続攻撃を仕掛けようと企む《コボルトロード》の斬撃を、拳で吹き飛ばす。

 その攻撃は運良く本体にも命中し、ノックバックでふっ飛ばす。

 

「……よし、セーフだな」

「き、君はいったい……!?」

 

 あり得ない方向からの、あり得ない存在による救済で、戸惑うディアベル。

 俺の正体を尋ねるディアベルに、俺は仮面の目を輝かせて答える。

 

「名乗るもんでもない……強いて言えば、『仮面ライダー』……『仮面ライダー第1号』」

「仮面……ライダー……っ!まさか!」

「あまり正体は探るもんじゃないぜ……ほれ、ポーション」

 

 アイテムボックスからポーションをオブジェクト化させて、ディアベルに投げ渡す。

 

「それ飲んで休んでな。後は『仮面ライダー』のお仕事だ」

「……すまない、ゼッt」

「『仮面ライダー』だ。今はそっちの名前で呼ばれるのは好きじゃない。それに、そこで聞きたいのは謝罪の言葉じゃない。託して貰いたいもんだ。その方が心がスッキリする」

「……あぁ、後は任せたぞ。仮面ライダー!」

「おう、任された!」

 

 体から風の音が吹き荒れる中、ジャンプでエースちゃんの元へ。

 そして、俺はすぐさまエースちゃん達と合流する。

 

「お待たせしたね、エースちゃん」

「……なんか色々と聞かなきゃならない気がするんだけど」

「説教や解説は後々だ……さぁ、行くぞ!」

 

 3度目の発光。

 これだけで色々と伝えられるから便利なものだ。

 

 「1号」のあの構えを取り、エースちゃんと共に《コボルトロード》と立ち向かう。

 

「スイッチ!」

「おう!」

 

 先程とは前衛後衛を変え、エースちゃんが武器を吹き飛ばし、その油断ができたとこを目掛けて拳を入れる。

 そんな感じで引いては殴って、弾いては切ってを繰り返す「ヒットアンドアウェイ戦法」を取りながら、着実とダメージを与えていく。

 担当していた《センチネル》を倒し終えたらしいキリトたちも合流し、四位一体の行動、先頭で《コボルトロード》のHPを削る。

 

「「スイッチ!」」

「行くぞキリトォ!!!」

「任せろォ!!!」

 

 キリトの斬撃が《コボルトロード》のHPをごく僅かなものへと変え、トドメの一撃として、高く跳び上がり、空中で一回転してから放った俺のライダーキックが《コボルトロード》にクリティカルヒットする。

 見事に命中した《コボルトロード》はポリゴンとなり、割れたガラスのように砕け散った。

 《コボルトロード》が倒されるのと同時に、残っていた《センチネル》共も《コボルトロード》同様に砕け散る。

 

 かくして、初陣にしては長すぎる上に過酷すぎた戦闘は、死者0人で幕を閉じることになった。

 しかし、この戦闘こそが、これからのさらなる飛躍の物語の第一歩、じゃんけんで言うところの「最初はグー」であることは、まだこの世界のプレイヤーには知られていないことである。

 勿論、『仮面ライダー』本人も……。

 




『仮面ライダー』
それは人類の希望にて、正義の象徴である






しかしそれはテレビや映画だけのお話である

この男が、ゼットが成る『仮面ライダー』に、その様な綺麗事は無い
ただそこにあるのは、己の信ずる『信念』を貫く精神のみである
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