エロゲー乙女たちの欲望全開ダンジョンバトル!!   作:はめるん用

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練習用リターンズ。

 やたらとご機嫌な未来の鬼畜ショタとの楽しいアイテムクラフトを終えたリンドウ。

 薄々ながら「ヤベェwwガチめに気に入られてるかもしれねぇww」と感じているものの、凡人である自分が賢い外道に逆らうのは寿命を縮める行為であることを理解していた。

 

 嫌われるよりはマシであると自分を騙しつつ、学校からの帰り道に気分転換を兼ねて晩ごはんの食材を購入するためスーパーへ。

 当然店内で商品を物色しているのは主婦ではなく主夫の皆さんなのだが、性別が入れ替わっている以外はリンドウの感覚からしてもいたって普通の光景である。

 

 この世界でのリンドウの両親はいわゆる“仕事人間”と呼ばれる部類であり、どちらも幼い頃から朝早くに家を出て夜遅くまで帰ってこない。なのでこうして夕食は自分で用意する必要があるのだ。

 

 あべこべ世界であることを考えると、幼い男の子をひとり自宅に置きっぱなしというのは色んな意味でどうなんだ? と思うこともあった。

 しかし愛情はともかく稼ぎは良いのでセキュリティ的には安心できるマンションに住めているし、中身が中年男性のリンドウは別にひとりで寂しいと泣いたりはしない。

 

 まぁ、つまり。親族からはホイホイ言われることもあるが、それなりに悠々自適な日々を満喫できているのだ。

 

 もっとも。リンドウがそんな調子なので両親も心配する必要が無くて助かると、ますます仕事にのめり込んで帰ってこなくなっているのだが。

 

 

「さて、今日の晩飯はなににしようかな……。自分で料理をするのも面白いんだけど、たまにはお惣菜なんかでパァ~っと楽して豪遊しちゃおうかな~?」

 

 子どもへの愛情とは稼いだ金額に比例すると本気で考えている両親のおかげで、リンドウが使える生活費にはかなりの余裕があった。

 それでも将来に備え金銭感覚が狂わないよう贅沢はなるべく控えるようにしているのだが……やはり、たまには景気よく散財したくなることもある。

 

 学校の帰り道、空腹の若い肉体、店内ではライトアップされた照り焼きチキンやエビフライなどのご馳走の群れ。

 そこに自由に使えるお金を、それもひとり分の食事代としてはかなりの金額が手元にあるとなれば……なにも起きないワケがなく。

 

(あぁ……前世ではとても食べられなかった、揚げ物だらけの買い物カゴ。なんて美しい黄金の光景だろうか……。でも食ったぶんは普通に脂肪になるからな。ちゃんとトレーニングして絞らんと。やっぱ健康は若いときから意識しないとダメだよなぁ~)

 

 すっかり中年男性のような思考回路をしているが、実際に思考回路は中年男性なのでなにも問題はない。声にさえ出さなければ。

 

 

 

 

「へぇ~? 豚カツにコロッケにエビフライ? なんだか男らしくないチョイスしてんねぇ~? そんなんばっかり食べてるから無駄にデカくなっちゃうんじゃないの~?」

 

「ハッ!? この声は……ッ! 誰でもいいか。さっさと帰ってメシ食べよ」

 

「うぉいッ!? そこまで反応しておいてウチのこと無視すんなよッ!! かぁ~ッ! ったく、これだからリンドウは見た目通りに可愛さの欠片もないんだから……」

 

「見た目が女受けしないのは自覚してるよ。でも装備の錬成は魔力だけじゃなくて体力も使うからな。そっち方面で稼げるようになるためにも、いまからしっかり身体を鍛えておかんと」

 

「そりゃあ……まぁ。ウチだって知ってるけどさ。別にイマドキ男は家庭に入るべきだ~なんて時代錯誤なこと言いやしないけど、もう少しぐらい気を遣おうとかさぁ~」

 

 実にわざとらしく肩を竦めてやれやれとタメ息を吐くのはリンドウの取り引き相手のひとり『小牧山アオイ』である。

 彼女もまたゲームには登場していない人物であり、避けられるリスクはなるべく避けたいリンドウにとって安心して話すことが出来る相手であった。

 

 

 アオイが指摘した“見た目が可愛くない”という評価と、リンドウの“女受けしない”という言葉の通り、この世界では身長が高い筋肉質な男は基本的にモテない。

 具体的には身長が160センチを超えた辺りから恋愛対象として見るにはデカ過ぎると言われるようになる。

 

 そんな世界に産まれながら、リンドウの身長は堂々たる175センチ超え。

 ちなみに魔性の男としてこれから暗躍する予定のカナメが146センチほど。

 

 本人としては満足の数値なのだが、多くの女たちが自分より身長の高い男と並んで歩くことを嫌がることを思うと……やっぱりちょっと複雑な心境になってしまう。

 

「ま、世の中にはいろんな需要があるから。俺みたいな鍛えてる男が好みだって女の人も、世界を探せばひとりぐらいはいるだろうよ。たぶんな」

 

「別に……世界を探さなくたって、いると思うけど。探索者やってる女の中にはホラ、男に甘えた~いとか言うヤツもいるらしいからね」

 

 例えば目の前にいる小牧山アオイなどが該当する。

 

 原作となる『隷属ハーレムマイスター』では様々な手段とシチュエーションで主人公のカナメが女性キャラを堕とすことでユニットとして加えることが出来るのだが、当然女性キャラたちにはそれぞれに性癖というステータスが設定されていた。

 

 残念ながらR15タグ程度では、具体的な性癖の種類やカナメが選べる選択肢について説明することは不可能である。

 なので大雑把に解説すると、ソフトなものであれば純愛ごっこをしながら甘い言葉で脳を洗ってしまったり、ハードなものであれば人間らしさを否定するような激しいアレやコレで逆らえないようにしてみたり……と、いった具合だ。

 

 そこまでいかなくても、人間であれば誰だって健全な性欲のひとつやふたつは持っているもの。

 なのでリンドウがアオイとしっぽり出来るチャンスがあったりするだろうかと期待するのも健全であるし、アオイがリンドウに甘えながら《自主規制》が《自主規制》で《自主規制》して欲しいとか想像しちゃうのも健全な証拠なのである。

 

 

「甘える、甘えるねぇ~。膝枕でもして耳掃除しながら頭でも撫でればいいのかな?」

 

「え? それ値段設定いくらぐらいでやるつもりなの? 2500円辺りが相場らしいけど。いやウチは詳しいことはなんにも知らないんだけど」

 

「なんだよ値段設定って。──あぁ、もしかして執事喫茶のオプションとかそういう話? たまに広告とか表示されるヤツな、興味なくても何度も見てると頭に残ったりするんだよなぁ~!」

 

「そうッ!! それッ!! ほんっとに困るんだよねあーゆーのさぁッ!! ウチはぜんっぜん興味ないのに勝手に表示されるの迷惑なんだよねぇッ!!」

 

「もしかして今日って俺の知らない間に大きな声を出したらなにかもらえるキャンペーンとかやってるの?」

 

 あの手のオンライン広告が、ユーザーのアクセス傾向から興味がありそうだと判断されたものが表示されているという話は有名である。

 

「しかしなるほど、そういうのもあるのか……」

(そういえば原作ゲームでもいたな、デロデロに甘えて依存したいってキャラ。攻略するためには主人公であるカナメのステータスとスキルの振り分けとか序盤から考えないとダメだったっけ)

 

「え、ちょっとリンドウ? なにマジになって考え込んで──ハッ!?」

(ま、まさか本当に耳掃除のサービス業を始めようとしてるとかッ!? そのための身長、あとそのための筋肉、ってコトぉッ!? でもそうだよね、いくら錬成で体力を使うからってリンドウの鍛え方は普通じゃないし……。そ、そんなにお金に困ってるなら、金額次第では更なるオプションが──ッ!!)

 

 お金に困っている男がいたらチャンスと思え、そして真心込めた札束ビンタで黙らせろ。それが探索者として生きる女の嗜みである。

 

 いくら死なないとはいえ、死ぬほど痛い思いをして迷宮から資源を持ち帰っているのだ。

 そのお金をどう使おうと探索者の勝手だし、それでひとときの快楽──もとい、癒しの時間を求めるのも正当な権利であろう。

 

 

「あっとー? もうこんな時間かー。ウチ、明日の迷宮攻略の準備があるから帰るねー。いや、別になにがあるってワケじゃないんだけど。こう、たまにはね? 自分がどれだけ稼げ……ゲフンッゲフンッ、強くなったか腕試しってヤツも必要だからさ。いや、本当に。結果的にお金も稼げるかもしれないけど別にね?」

 

「手ぶらで帰るのか。お前スーパーマーケットになにしに来たんだよ」

 

 もちろん偶然を装って気になる男子と日常会話を楽しむためである。

 しかも合意の上でセクハラできるチャンスを買えるかもしれないという価千金の情報まで仕入れることが出来たのだ、悠長に買い物なんてしている暇はない。

 

 明日の放課後にでも迷宮に突撃しモンスターを狩って狩って狩りまくる、そして稼いだお金でお楽しみまくるべしッ!! 

 

 まぁ、全ては小牧山アオイの勝手な妄想でしかないのだが……。

 

 だがしかしッ!! 気になる異性からご褒美をもらえる自分を想像して気合いを入れるのもまた若者ならではの青春というものッ!! その心意気を止める権利が誰にあるものかッ!! 

 

(うーん、やっぱりアオイは迷宮攻略に熱心なタイプかぁ。錬成したアイテムを買ってくれることはあっても、異性として見られることはなさそうだな~。普通のギャルゲーでいうところの、色恋に興味のない男友達みたいなヤツか。う~むむむ、これから少しでもエロに興味持ってくれればあるいは……?)

 

 少しどころかお金の力で男にセクハラかまそうとするぐらいには興味津々である。

 

 エロを楽しむチャンスは向こうから、女の子のほうから飛び込んでこようとしていた。

 だがリンドウはそれに気付けない。何故なら自分の身体がこの世界の女性陣には受けないことを知識として知っているから。

 

 女の子にエロいことをするチャンスを狙い続ける水澄リンドウ、彼が自分こそが狙われている側だと知る日が来るのかは……誰にもわからない。




目標は、ボー◯ボのあらすじ紹介ぐらい勢いのある文章。
やっぱりギャグはリアリティーより勢い優先でしょう。

辻褄を合わせることよりも勢いで押し切るほうが大事って、たぶん誰かも言ってます。

誰も言ってなかったら私が最初に言った人です。やったぜ。
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