タマゴのカラを割らないでっ! ―彼女づくりのサポートはしてくれるのにできなかったら皆殺しってマジ?―   作:すうどんたくろう

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1-3-11 「そこの居場所は、少なくともあるからさ。」

結局あの後、会長、部長、ハム、柄谷の4人でFLDのバトルロイヤルを始めたのだが、それがかなり白熱した。本人たちはもう俺らを置いてけぼりだ。残りの三人が退屈しないよう、俺は解説役として静乃達三人に説明していた。最も、刹那は会長とハムしか見ておらず、怜は時折引きつった笑いを見せていたことから、おそらくかなり我慢していたので、真面目に聞いていたのは静乃だけだった。静乃は何度も質問してきたりして、熱心だった。――――興味があるのは、本当なんだなと思ったのだった。結局、6回やって、会長と部長が2勝ずつ、ハムと柄谷が1勝ずつ、といった結果だ。とはいえバトルロイヤル方式をとっていたので、2位以下も含めた勝率を考えると、誰が勝ち越してるのかはよくわからない。火種を撒いた静乃は結局、「陰キャらしく、陰キャ戦法使った遼のやり方がいい気がしてきた。」なんてことを言うもんだから、みんな肩をすくめていた。ハムはタイマンだと会長には勝てないことを悟ってしまったのか、闘志メラメラ燃え盛っていた。刹那も最初こそハムへのあたりがきつかったものの、3回戦目あたりからハムが現状理解して素直になり、刹那に反論しなくなったため、どう対応したらいいのか悩んで、微妙な対応を取っていた。

 そのあと別のゲームで盛り上がったり、だらだらおしゃべりし、気づけば時刻は9時半近くになろうとしていた。柄谷が机に突っ伏して寝てしまったため、部長とハムはサシでFLDの特訓。会長、静乃、怜、刹那はそれをBGMにしつつ、茶を飲みながら雑談していた。とはいえ、刹那はうとうとしており、まともに会話に参加はしていなかった。で、俺はというと―――

 

「ほらみんな、国広スペシャルですよ~」

 

せかせかと裏方に回っていた。女子四人が歓談し始めたころ、怜が「食材はあるから遼、何か軽食作ってよ。」なんて言ってきて、まあ場所を提供してくれてるからなあとしぶしぶ飯を作っていた。国広家は叔父さんと有希の3人暮らしゆえ、飯を作ること自体に抵抗はない。美味いかどうかは別として・・・。んで、さっきからつまみを作っては出し、茶を入れ、また飯を作り・・・を繰り返している。俺を飲食店の店員かなにかと勘違いしているんじゃないか???ただまあ、手持無沙汰だったのは否定できないので、いいんだけどさ。それに、女性陣からうまいうまいと感想もらえるのは気分がいい。で、国広スペシャルと呼んでいるのはベーコンに適当な野菜をまいて焼いただけの料理である。とはいえ、箸を使わずに食えるのは、ゲーム中の人らもおしゃべり中の人らもありがたいだろう。

 

「国広スペシャルって・・・ただのアスパラのベーコン巻きじゃないの。」

「まあまあ静乃さんや、そういわずに食ってみなさいよ。」

 

静乃は言われるがまま俺の料理を口に運ぶと、くすんだ目が若干明るくなった―――ように見えた。

 

「――――ま、美味しいけど名前負けしてるね。」

「静乃も素直じゃないですね。―――国広君、これならキッチンも担当できそうですね。」

「よしてくださいよ。会長には及びませんから――――――はい、ついでにサラダも用意しましたよ。」

「気が利くじゃない遼、あなたうちのシェフにならない?金なら払うわよ。」

「ならん!――――え?バイトのお誘い?」

「残念、ならないって言ったからこの話はナシね。」

「そんなあ!」

「・・・遼、こっちのサラダのほうが美味しいじゃん。こっちに国広スペシャルを名をつけてあげなよ。」

「駄目だ、俺は肉が好きなんだ。」

「遼はぶつくさいいつつもなんだかんだやるから、働かなくても主夫としてやっていけそうだね。」

「え?静乃が養ってくれるの?俺ヒモになれるん?」

「問題なのは、こいつを養ってくれそうな人は現れそうにないことかなあ。」

「そんなあ!」

 

なんて馬鹿なやり取りをしながらその場を離れ、部長たちのところにもつまみを持っていく。

 

「ありがとう国広。」

「サンキュー!」

 

そうして彼女らはいったんプレイを止め、手を料理に伸ばし始めた。さて、空いた皿も片付けておくか・・・。

 

 

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10時過ぎになったころ、さすがにもう解散しようとの話が上がった。んで、さすがに女子5人を一人で帰らせるわけにもいかない、ということになり、ハムは率先して刹那を送ることを提案した。勿論刹那は反対したが、会長が「今回ばかりは受け入れてあげてください。むしろほとんど帰り道同じなのだから、個別に帰るほうが難しいじゃないですか。」と説得してきたし、刹那も寝ぼけていてうまく判断できず、しぶしぶ一緒に帰っていった。会長たちについては、静乃が「実は従姉に迎えをお願いしています。蘇芳先輩方も乗っていってください。」と提案したことで、会長、部長、静乃の三人も問題ない。となると柄谷だけだが――――こいつ爆睡してるし、俺が送ってやらんとなあ・・・。

柄谷と怜以外の全員を玄関で見送った後、俺は爆睡している柄谷をゆすった。静乃の従姉には会ってみたかったけど、まあ別の機会があるか。柄谷は寝ぼけ眼をこすりながら、ゆっくりと時計を見た。そして、かなりの時間が過ぎていたことをだんだんと自覚し始め、焦り始めていた。

 

「ま、とりあえず帰り支度しよっか。帰りは送ってくよ。流石に時間も時間だし。親御さんが迎えに来るなら大丈夫なんだけど・・・。」

「い、いえ、今日は二人とも家を空けてますので、助かります・・・。」

 

その後、帰り支度を済ませた柄谷と一緒に、怜の家を出た。ゲーム機とかは、柄谷を送った後に回収しよう。

 

 

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「今日はいろいろありましたねぇ。」

「だな。」

 

てくてくと柄谷の家まで歩みを進める。大体歩いて15分くらいなので、全然遠くはない。俺――というか有希のところに泊まりに来たりするくらいだから、そこのところは問題ない。

 

「でもやっぱ私の一番の驚きは、部長がスナイパーできたってことですよ。」

「やっぱそこ気になる?」

「そりゃそうですよ!いくら練度は高くないってことが後から分かったとはいえ、あの時は自分の居場所がないかもって本気で思ったんですからね!」

 

ぷんすかと怒る柄谷を見ると、ほんわかとした気持ちになる。ぷりぷりしちゃって可愛いじゃん。

 

「まあアイデンティティがなくなるかもってのは、なかなか怖いよなあ。わかるわかる。」

「―――先輩にはわからないですよ・・・」

 

ぽつりとそうつぶやいた柄谷は、さっきまでの怒りがすっと引けており、ちょっとぞっとした。ちょっと無神経だったかな・・・。

 

「ごめんごめんって。――――まあなんだ、俺の相棒はやっぱお前しかいないって。そこの居場所は、少なくともあるからさ。―――これじゃダメ?不十分かな?」

 

たははと笑う俺を、柄谷は足を止め、じっと見つめた。ちょっと気恥ずかしくなって、思わず目をそらし、右手で頭をポリポリと掻いた。そしてちらりと柄谷を見やると、彼女は笑顔で

 

「――――不十分じゃないですよ。ヘンタイな先輩ですけど、信用はしてますから。今の言葉、忘れないでくださいね。」

 

そう答えた。街灯に照らされているせいか、彼女の笑顔はより輝いて見えた。俺はまた気恥ずかしくなって、両手を頭の後ろで組み、

 

「もち!とりまさっさと帰るぞ!」

「ですね!―――――ああ、そうだ、先輩、言い忘れていたんですけど・・・」

「何?」

「私たちをオンゲでボコボコにした<nameless>っていたじゃないですか。アレの正体、<ペロペロハウス>のメンバーでした。・・・負けるべくして負けたって感じですね・・・。」

「マジで言い忘れてんじゃん・・・」

 

さっきまでの変な空気はどっかにいき、この後は今日のFLDを振り返りながら、歩幅を彼女に合わせて送っていったのであった。

 

 

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柄谷を家に送ったあと、私物を回収しに怜の家に戻ったところ、そこは怜と竜崎が二人して話していた。

 

「お疲れ様、国広君。今日はすごい日だったね。イベント盛りだくさんでフラグもたちまくりだったな。」

 

竜崎はなんと、あの場でさも動くのが当然かのように自由にしていた。事前に動いている姿を見たことがある会長と、事情を察している静乃はあまり驚かなかったが、残りのメンツはかなり物珍しく見ていた。ただ、竜崎は竜崎でやることがあるとか言って途中から怜の部屋にこもっていたので、俺らの会話に混ざって何かしたわけではなかった。

 

「ほんと疲れたわ。途中から俺、マジでシェフになってたし・・・。どっかの誰かさんが飯作れとかいうから・・・」

「いいじゃないの。女性陣からの評価は気持ちよかったでしょう?」

「そりゃまあ、そうだけど・・・」

「ま、コーヒーでも入れるわよ――――あ、もう寝る?11時前だし、カフェインとっちゃまずいわよね・・・」

「・・・むしろ怜はこの時間からコーヒー飲むの?」

「そうね、私は寝る時間割と遅いから、この時間から仕事することもあるというか・・・」

「へえ、てか、こんな時間まで俺と一緒にいるのはいいの?夜は竜崎の干渉なんじゃないの?」

 

俺がものを片付けながらそう言うと、怜は口をもごもごさせながら、

 

「まあその、これでも申し訳なさと、今日一日頑張ったことをほめたい気持ちがあるというか・・・ねぎらいもせず家に帰すのも気が引けるというか・・・察しなさいよそれくらい!なんかやってほしいことがあるならやってあげるから!」

「なんか理不尽に怒られたな・・・。」

 

やってほしいことか・・・怜はこれも仕事のうちだと思っているんだろうなあ。俺の恋愛のサポートをするっていう・・・・・・。今日一日、怜は普通の高校生のように楽しんでいるように見えた。けど腹の中では、仕事と割り切っていたのかな・・・。高校生活は、仕事じゃないんだけど―――――ん?高校生活?

 

「・・・・・・なんか急にニヤニヤし始めてるけど――――え?もしかしてヘンタイ的なナニカ?そんなのだめよ!何考えてるの!」

「怜さん!?ちょっとそれは飛躍しすぎですよ!?!?―――――そうだな、とりあえずコーヒーを二人分入れておいてくれ。俺はまず、このクソデカ私物を家に置いてくるから。」

「わかったわ。」

 

怜はそういうと、コーヒーメーカーの前に立ってドリップの準備を始めた。俺は俺で、さっさと私物を持ち帰ることとした。――――家にあるアレを持ってこねば。

 

 

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「――――これは何?」

「何って日本史の教科書とノートだが?」

「いやそれは見ればわかるわよ。なんでわざわざ持ってきたのかって聞いてるの。」

「そりゃ、教科書使う目的なんて一つしかないだろ。」

「――――本気?」

「ああ、本気だ。」

 

俺は家から日本史の教科書とノートを回収して、机の上に広げた。怜はMAXでも年末までしかいられない。だから、テストの点なんてどうでもいいと思っている。勿論、実利の伴う理数系は真面目にやっている―――というか、すでにやれているというか・・・。ただ、本当に関係のない日本史については、真っ赤な答案が返されている。このままだと、補習も乗り切れるか怪しいだろう。

 

「たとえ年末までしかいないとしても――――今この場にいることが仕事だとしても、俺らと同じ年齢なんだろ?前にも言ったけど、学生としての本懐は遂げてほしいわけ。これが俺の、やってほしいことだ。」

「なるほど、これは怜、一本取られたな。こういわれちゃ、やるしかないな。」

「――――わかったわよ。あきらめる。遼はこんな日でも、クソ真面目になれるのね。」

 

怜はそういうと、自室に戻って新品同然の教科書とノートを持ってきた。

 

「叔父さんと有希には夜通し勉強するって伝えてあるから問題ない。みっちりやれるな!」

「私はやりたくないけど・・・」

 

げんなりする怜の隣に座って、俺もノートを広げた。さ、勉強会第三ラウンドだ!

 

 

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時刻は深夜3時に差し掛かろうとしていた。勉強を始めて、もうかれこれ4時間になる。基本は俺が小学生レベルの解説をし、怜は教科書とノート、タブレットを交互に見ながら内容を確認する、といった流れ。ただ、怜はやはりすごくて、ちょっと開設したらすぐ理解してくれる。おかげで、あっという間に現代まで到達してしまった。だからもう終わり。ベースを理解しているので、後はそれを肉付けするだけなので、もう一人でも勉強できるらしい。なんて理解力なんだ。そしてその4時間の間、怜は学校での出来事には一切触れず、ただひたすらに勉強をしていた。ちなみに、竜崎はもう寝てしまった。

 

「さすがに疲れた・・・」

「遼が先にダウンするとはね。まだまだ徹夜に慣れてないようね。」

「こんなのに慣れたくないわ・・・。」

 

怜の言う通り、俺は疲れで目がしょぼしょぼしている。もとより夜更かしする方ではないので、今はかなりきつい。気を張ってないとマジで寝ちまう。一方怜はぴんぴんしており、今も3杯目のコーヒーを飲もうとしている。どんだけカフェイン摂取するんだよ。

 

「・・・なんで学生の本懐を遂げてほしいって思ったの?所詮他人事じゃない?」

「あー・・・。」

 

張り詰めた糸が緩んだように、俺の思考はいまぼやついている。今にも眠りに落ちそうだ・・・。

 

「すぐ――ではないけど、来年にはこの地に高確率で居ない。だから、来年の事なんて考えてなかった。考える必要もなかった。だから、留年なんて気にもしていなかった。―――それが、その態度が、気に食わなかったんだ。」

 

今の俺はストッパーがかかっていない。思ったことをただ垂れ流すだけの機械と化していた。

 

「怜からは神のオーラが全く感じられない。普通の女子高生に見える。そんな娘が――大切な学生時代を無駄にしてしまうのではないかと思うと、嫌な気持ちになったんだ。―――――どうせいなくなるにしても――――せめてその間は、普通の女子高生として過ごしていこうぜって、言いたかったんだよ、要は。」

 

俺がそう言い切っても、怜からの返事はなかった。というよりも、もう俺の意識はそこで途切れていた。いつの間にか、眠りに落ちていたのだった・・・。

 

 

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6/28(日)

 

 

 重苦しく瞼を開け、視界にぼんやりと映るのは俺の日本史の教科書。あたりは明るくなっており、だんだんと意識が覚醒し、自分が今怜の家にいることを思い出した。時刻は朝八時。俺は机に突っ伏したまま5時間も寝ていたのか・・・。

ゆっくりと立ち上がろうとすると、長時間腰を曲げていたせいもあり、うまく立てず、後ろのソファに勢いよく倒れ込んでしまった。大きな音が鳴り、ソファが壊れてないかヒヤリとしたが、問題なかった。再度ゆっくり立ち上がって机の上を見ると、そこには怜の日本史の教科書とノートがあった。怜の教科書には、昨晩にはなかった書き込みが多数あり、ノートもびっちり埋まっていた。こいつ、俺が寝た後もちゃんと勉強してたんだ。

 

「真面目な奴なんだな・・・。」

 

大きく伸びをすると、バキボキと腰で大きな音が鳴った。

 

「てか、あいつはどこ行った?さすがに寝たか?」

 

俺はトイレに行きたい気持ちもあったので、リビングを出てちょろっと探してみた。すると、竜崎が廊下をとことこと歩いていたのが分かった。

 

「おはよう国広君、昨晩は怜を思いやってくれてありがとう。」

「いや、お礼を言われることでは・・・。」

「国広君の言う通り、怜はこの下天を仕事だと思っている。学生生活は仕事なんだと思っている。けれど、あまりそうやって肩ひじ張ると、相手に違和感を与え、サポートがぎこちなくなってしまう可能性もある。――――上司の私から、『仕事じゃなくて普通に楽しめ』なんて言えないから、国広君がそう言ってくれて助かった。」

「まあそこまで言うなら・・・。てか、怜はどこ?」

「六時くらいに部屋に入ってきて、睡眠をとっている。そっとしておいてあげてほしい。好きな時間に帰っていいよと言っていた。」

「そっか・・・じゃ、竜崎も帰る?」

「ああ、いい加減、自分のハウスが恋しいのでね!」

 

俺は手荷物をまとめて、怜の家を出た。激動の一日を終え、また日常が始まる。この自称神様とそのサポーターとともに、俺は本当に彼女をつくることができるのか。そして、もしできなかったら皆殺しにされてしまうのか、その時の俺は、深く考えてもいなかった。ただ、日々を楽しく過ごせれば、なんて思っていた。そんな日々に亀裂が入るなんて、一般的な男子高校生に予想できるはずもなかったのだった。 

 

 

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

 

 

 鈍く機械音を響かせて紙が印刷されるまでが緩慢に感じられ、ひどくじれったい。ようやっと印刷が終了し、私は飛びついてその紙を見た。いつもと同じことしか書かれてなかった。

 

「unchanged・・・」

 

私はそのプリントを床に投げ捨て、部屋を後にした。リビングに戻り、机の上を見ると、私が今朝まで勉強していた教科書の類が開きっぱなしなことに気づいた。

 

「『神のオーラが感じられない』か・・・」

 

遼が眠りに落ちる前の最後の言葉が、のどに刺さる小骨のように、私の中に残っていた。

 

「しょうがないじゃない。オーラなんて出していたら、周りから浮いちゃうでしょ。」

 

それに、そもそも私は―――――――

 

 

 

 

第1部 完

 

 

 

 

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