タマゴのカラを割らないでっ! ―彼女づくりのサポートはしてくれるのにできなかったら皆殺しってマジ?―   作:すうどんたくろう

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2-2-5 「そんなの、自分の胸に手を当てて考えてみてくださいよ。」

 ~静乃視点~

 

 怜、刹那、蘇芳先輩のトランプ勝負は無難にポーカーとなった。怜は普段から身分を偽って過ごしている以上、この手の勝負は強いはず。とはいえ、普段の蘇芳先輩を見ていると、ポーカーフェイスくらいたやすいだろう。そんな二人を相手にする刹那・・・まあ・・・勝てないだろうなあ・・・。

 

「十回勝負でいこ。」

「望むところです。」

「ポーカーなら私でもわかるわよ。私、結構強いわよ?」

 

 よしよし、怜、そのいきだ。決着はすでにつき、羞恥プレイが決まった以上、もはやこれ以上のものを失うことはないだろう。無敵の人となったぼくは、思う存分目先の勝負に邪悪な感情をぶつけるのだった。全体重をソファに預けたのち、サイドテーブルに置いてあったコーヒーを手に取った。

 

「怜、頼むよ。勝って誰を辱めるか、わかっているよね?」

「え?ああ――――――」

 

 ぼくは蘇芳先輩に指差し、目配せをした。

 

「――――――善処するわ。」

「蘇芳先輩、最底辺でぼくは待ってますからね~」

「静乃さん・・・人の不幸を願うものではないですよ?」

 

 会長は半ばあきれてこちらをみやった。ぼくは再びコーヒーに口をつけ、やり過ごすことにした。

 

「んじゃ、まずは一回戦目行ってみようか!」

 

 

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 場は静まり返っていた。この静寂は、皆が息をのむことで引き起こされたものだ。

 

「・・・刹那ちゃんは、店で見たからまあいいよ。可愛いよ。ただ・・・」

「ええ・・・」

「残り二人のインパクトが・・・なかなかに・・・」

 

 ポーカーは結局、実質怜と会長の一騎打ちとなった。結果は怜5勝、会長4勝、刹那1勝となった。怜は会長を指名したため、水着撮影の辱めを受けるのはぼくと会長、刹那となった。 

 

「―――――――――いや~~~~結衣、どんな気持ち?ねえどんな気持ち?あんだけ私たちをボコボコにして勝ち誇っておきながら、結局こちらの目論見通りになっちゃってさあ!」

 

 静寂を打ち破ったのは、やはりこの人、宮永先輩である。蘇芳会長のまわりをくるくる回りながら、カシャカシャとシャッター音を鳴らしながら、煽り散らかしていた。

 

「か、会長の水着姿・・・最高にお似合いです!」

 

 刹那は自分今の姿を忘れているかの如く、目先の会長にうっとりしていた。ぼくはその光景を、腕組みしながら呆れてみていた。

 

「静乃―――――うすうすわかっていたけど、スタイルいいわよね・・・」

 

 怜は自分の胸元とぼくの胸を見比べた後、大きなため息をついた。

 

「栞ちゃん、見てよこのおっぱい、スタイルいい会長よりも一回りでかいよ?腕にしっかり乗ってるじゃん。栞ちゃんできる?」

「有希ちゃん、つるぺたをいじるのは罪が大きいよ・・・・・・部長さんも泣いてるよ?」

「ちょっとまって?栞ちゃん、なんでいま私の名前を出したのかな?」

「そんなの、自分の胸に手を当てて考えてみてくださいよ。」

「ちょっとまって?結衣、誰がうまいこと言えって?」

 

 ぼくへのいじりは、宮永先輩へのいじりへとシフトしていった。そうしてワイワイガヤガヤしながら、撮影会は行われ、すべてのことが終わった後、ぼくと会長、刹那はぐったりとソファに横たわるのだった。

 

 

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 撮影会の後は、宮永先輩が「せっかくだしご飯食べていかない?」と提案し、会長がそれをしぶしぶ承諾。みんなで近くのスーパーに買い出しに行った後、会長と有希ちゃんとの合作料理をみんなでいただくこととなった。有希ちゃんは普段家でも料理してることもあって、なかなかうまかった。家庭的と言ったらいいだろう。一方会長は、お店で出るような小奇麗な料理を出してくれた。すべてを平らげたあと、解散の流れになるかと思ったが、ここで何気なくSNSを見ていた宮永先輩が、神妙な顔つきでその投稿を見せてきて、状況は一変したのだった。

 

 [高校生の友達が札幌市西区◯条□丁目で性的暴行を行われました。]

 [3時ごろから7時ごろまでの記憶がなく、意識を取り戻したのは△公園です。]

 [友達は『気付いたら公園の草むらにいて、何者かに襲われていた。』そうです。]

 [どなたかこの時間帯で怪しい人を見かけた人はいませんか?警察にも通報しました。]

 #拡散希望 #札幌市 #RTご協力お願いします 19:41

 

 本当かウソかわからない投稿ではあったが、場所がこの家の近くだっただけに、さすがに動揺が走った。この家の近くに、レイプ魔がいる可能性がある。

 

「・・・皆さん、 家族が迎えに来れない人は、私の家に泊まっていってください。」

 

 会長は間髪入れず、そうみんなに告げた。

 

「・・・まあ、そうするのが妥当かな。栞ちゃんと有希ちゃんは?」

 

 宮永先輩も、これまでのおちゃらけ具合から一変して、シリアスな対応を見せた。ここら辺は、やはり先輩なんだなあと強く想った。

 

「お家の人は多分大丈夫です!ただ、軽自動車なので、乗り合わせるなら私を入れて3人までです・・・。」

「―――――まあ、家の近さを考えると、有希と怜を乗せていくのが妥当かな。家隣同士でしょ?ぼくは泊まらせてもらおうかな・・・。刹那は?」

「―――――――――多分、呼べば来てくれるとは思います。けど・・・」

 

 刹那は煮え切らない態度をとっていた。――――――もしかして、ただ会長の家にお泊りしたいだけ???

 

「ちなみに、龍華さんはどうするんですか?」

「私?私は久々に結衣の家にお泊りしようかな~~~~夜通し語り明かそうぜ!」

 

 宮永先輩は蘇芳先輩の肩を組み、ダルがらみしていた。さっきまでのシリアスな先輩はどこかに飛んでいった。ただ、ダルがらみする前に一瞬刹那のことを見ていた―――――ような気がするから、これも計算かもしれない。刹那の残りたい気持ちと、その気持ちを押しとどめる重苦しい空気を察した末に行ったことなのかもしれない。ぜんぶぼくの妄想だから、確証はない。実証もしたくはないけれど。

 

「まあいいですけどね?刹那も泊っていきますか?」

「じゃあ・・・すみません、お願いします!」

 

 こうして、後輩二人と怜はここで解散、残った四人でお泊り会をする運びとなったのだった。

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