前世の記憶を思い出してから1年が経ち、僕は6歳になった。前世の記憶はあるがそれは知識みたいなもので情緒は歳相応だとわかった。だからよく泣く。
畑仕事が終わって今は修行を重ねている。内容は1キロを走り、腕立て伏せなどの筋トレ、素振りにお爺ちゃんと打ち合う。内容はお爺ちゃんが考えた。
お爺ちゃんは神ゼウスと僕に告げたが僕の希望により恩恵はまだない。聞いた限りだと僕はステータスに振り回されそう、いや確実に振り回される。だから技術を先に学ぼうと考えて実行している。それにまだ若いし。
またそのほかの時間はお爺ちゃんお手製の英雄譚を読んでいる。世に出回っているものと違い、原典となる本だ。私の英雄譚『アルゴノゥト』は私の望んだ通りに書かれていて嬉しかった。それとは別に史実もありそれも読んだ。さすがは神かと思った程に事実だった。
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ある日、家の戸が叩かれた。出てみるとそこには銀髪のキレイな若い女性が立っていた。その人は僕を見ると僕を抱きしめて泣いた。誰かわからないが僕も抱きしめた。戻ってこないことに不審を感じたのかお爺ちゃんもきた。
「よくここがわかったのアルフィア。さあ入りなさい。」
テーブルについた時には泣き止んでいた。そして両目を閉じている。
「ほれベル挨拶しなさい。」
「はじめましてお姉さん。私はベル・クラネル、6歳です。」
「・・・私はアルフィアだ。お前の伯母だがお義母さんと呼べ。」
理不尽そうな人だ。
「ベルよ少し出ていてくれないか?」
「わかった!外で遊んでくるよ!」
遊ぶといっても修行だが。
「ここに住むのかアルフィア?」
「そうだ。・・・会わないつもりだった。本当は遠くから一目みたら帰るつもりだった。でも見たら会いたくなった。妹の・・忘れ形見だからな。」
メーテリアが命をかけて産んだんだ。それに父親譲りの紅い目以外似ていて、ほっとくことができなかった。
「病気はどうなった。あと何年生きられる?」
「相変わらずだ。魔力を使わなければ最低5年程。・・このままならな。」
生まれつきの難病がスキル化したことにより不治の病となっている。治る可能性があるのはスキルのみ。神の力(アルカナム)は下界での行使は禁止されているため不可能と同じ。
「・・・改宗(コンバージョン)する気はあるか?」
違う神の眷族になったら新たなスキルや魔法を発現する可能性がある。強く願えば望んだ効果のスキルを得ることができる。それにアルフィアはLV7。その身にある経験値(エクセリア)を考えれば、病気を克服することができるスキルを発現できるかもしれない。
「ベルは親の愛に飢えている。中途半端なことはするな。でなければ出ていけ。」
「・・・改宗(コンバージョン)してくれ。」
「あいわかった。」
「・・・ベルには与えたのか?」
「いいや、与えておらん。だから気をつけろ。」
「ああ。」