堕落勇者に立ち上がり -ギフト・ソード・ワールド-   作:はんペソ。

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第3話

堕落勇者の立ち上がり

第3話「知識を活かして」

 

アルスが姿を消したのは直前だった。何故姿を消したか、モンスターだ。この洞窟には背中が岩のようになっている蜘蛛のようなモンスターがいるのだ。

そしてそのモンスターは大きな通路を作り穴を隠すようにして獲物を待つ、そして付近に来たところで糸で捕まえ引きずり込んでいくのだ。

 

「穴があるって事は[ホールスパイダー]です!!」

 

「えぇ!?めんどくさい奴じゃない!」

 

「とりあえずこの中に引きずり込まれたっぽいので行かなくちゃ」

 

だが穴はリリアでも通れないぐらいのサイズでアルスが通るのでギリギリと言う穴なのだ。ガタイの良いバリゲッドにはとても通れる横幅ではない、かと言ってリリアも通れないのでどうするか迷っていた。

一方アルスはと言うと糸に巻かれて動けなくなっていた、幸い剣は動かせそうなので糸は切れそうだ。だが動く事は出来ない、目の前には五体ものホールスパイダーがいるのだ。

ホールスパイダー達は知性が高い、その証拠に話し合ってアルスの処遇をどうするか決めている。アルスもそれは分かっていた、本に載っていたからだ。

だが防御力が高く鋭い爪で攻撃力もそこそこ高い。そんな相手に剣一本で勝てるわけがない、そう考えた。ただここで何もしないと死んでしまうだろう、相手を殺すチャンスはある。この蜘蛛達は神経が集中している背中の岩に衝撃を与えるとあまりの痛さに気絶するのだ。

この方法で殺すしかない、そして今は話し合っていて隙だらけだ。

 

「ここしかない!!」

 

そう叫びながら剣で糸を切り裂き立ち上がった。蜘蛛達もすぐに反応し戦闘体勢に入る、アルスは少しも止まらず特攻しまず一番手前の蜘蛛の岩を思い切り蹴った。すると蜘蛛は悶絶し動かなくなる、やはり本に載っていた通りなのだと次の蜘蛛も蹴ろうとする。

だが仲間がそれを許すわけがなくアルスの背中を斬った、血が噴き出す。アルスは背中を抑え膝をついた。

 

「血...爪で斬られたのか、だけど!」

 

すぐに体勢を整え再び攻撃しようとする、だが蜘蛛達は敵が重症なのを察知し一気に四匹で襲い掛かってくる。すぐに素人の構えで剣を振る、一匹は弾くことが出来たが他の三匹は問題なく飛び掛かった。

そしてアルスは左腕、右足、右肩に大きな切り傷を負った。だが痛みに涙を流す暇は無い、すぐに剣を握り一匹を振り払いそいつの背中を強く踏みつけた。すると蜘蛛は悶え活動を停止した。

 

「あと三匹!」

 

そう言った直後三匹は襲い掛かる、だが同じ動きの攻撃はくらわない。アルスは地面を強く蹴り跳んだ、そして無理矢理天井に指を食いこませ引っ付いた。これは勇者が持つとされる桁外れの身体能力があってこそのやり方だ。

そして天井から一気に飛び降り一匹の岩を粉砕した。粉砕までするとホールスパイダーは死亡する、その個体も例外ではなく一瞬にして気絶した。

 

「よし!」

 

そう喜んでいる間に次の攻撃を仕掛けてくる、頭が良いと言っても所詮蜘蛛だ。同じパターンの攻撃しかして来ない、アルスは軽々と交わし一匹の岩をボールを蹴るようにして粉砕した。先程の蜘蛛と同じく死亡して残り一匹だ。

勝てる、そう思った瞬間巣穴の奥から何か大きなモノが近付いて来る音が聞こえる。だが先にホールスパイダーを殺さなくてはいけないと思いそちらに集中する、だがホールスパイダーは音が聞こえると同時に奥に逃げて行ってしまった。

 

「なんだ?そんなヤバイやつが来るのか?」

 

そう思ったのも束の間そのモンスターが姿を現す。それは蜘蛛と言うには少し大きすぎる図体を持ち、鎌のようにデカい爪、そして背中には様々な鉱石を携えている。

 

「[ゲデンガルム]...ほんとにいたんだ」

 

その名も[ゲデンガルム]。成体になるまでにほぼ半数が不安の種の除去の為ホールスパイダーによって殺されるが成体になると洞窟の主として君臨するホールスパイダーの近縁種である。

そしてこのゲデンガルムの背中に付いている鉱石は非常に高値で取引される為こいつの強さをしらない冒険者などがよく殺されている、そんな凶暴なモンスターが今目の前に佇んでいる。

 

「終わった…」

 

ゲデンガルムは腹の部分にある心臓が弱点なのだがそこまで潜り込むことは不可能だ。しかもこいつを殺したところで取り巻きのホールスパイダーが調子に乗ってアルスを殺しに来るだろう、詰みと言っても過言ではない状況だ。

そして立ち尽くすアルス目がけて大きな鎌を振り上げる、そして逃げる暇も与えず振り下ろした。死ぬんだ、そう思った瞬間鉄の音が響く。

 

「大丈夫か!!」

 

バリゲッドが盾で攻撃を防いだ。だがあのサイズでは通れないはずだ、そう思い穴を見てみると破壊されている。凄く大きな穴に成り代わっている。蜘蛛達との戦闘に集中し過ぎていたせいで気づいていなかったがリリアが魔法で壊したらしい。

 

「アルスならモンスターの知識があって倒せるだろうと言っていたが本当か!?」

 

「はい!倒せます!」

 

「なら行け!こいつを倒さないと俺ら一緒に墓場行きだ!」

 

アルスは腹部に向かって走り出す。鎌は一本盾で止めている、だが一本だ。もう一本が余っている、ゲデンガルムは余っている鎌をアルスに向けてスイングした。

 

「アルス!!」

 

バリゲッドでは届かず防げない、絶体絶命だ。だがアルスは鎌の方なんて見ずただ弱点の部分を見つめ走り続ける、そして鎌がアルスの首を跳ね飛ばした。はずなのだがアルスは生きている。血が出ている、どういうことか理解できなかったがアルスは賭けに勝ったとゲデンガルムの腹部にある心臓に剣を突き刺した。するとゲデンガルムは悪あがきで暴れ始める、その暴れでアルスに被害が出そうになったその時後方から声が聞こえる。

 

『チャグニウスアルベッタ』

 

その瞬間ゲデンガルムが炎に包まれた。アルスはすぐに抜け出す、魔法を唱えたのはやはりリリアだ。そして三人はゲデンガルムが活動を停止するまで気は抜かなかった、そして完全に死んだのを確認するとすぐにアルスの傷を確認して回復魔法をかける。

 

『ヒール・アメイジング』

 

完全には塞がらなかったが充分回復した。そしてどうやってホールスパイダーを殺したのかを訊ねる、アルスはどうやって殺したかを説明した。そして勇者故の身体能力ということも言った、バリゲッドは固まっている。

 

「どうしたんですかバリゲッドさん」

 

「だって今...勇者って」

 

「はい、僕は勇者です」

 

「冗談はよしてくださいよ」

 

苦笑いを浮かべながらそう言うバリゲッドにアルスは髪の毛を一本抜き装髪剤を落とし見せつける、バリゲッドはすぐに髪を奪い取り隅から隅まで観察し本物だと判断した。

 

「というか勇者がいるってことは魔王も!?」

 

「それがわからないのーでもいるはずだから早めに剣を取り戻さないといけないのー」

 

「僕は勇者としては戦わないからね」

 

「あっははそうだったねー」

 

バリゲッドは着いていけない、だが目の前に勇者がいると言うのは事実だ。そして何故鎌に攻撃された時死ななかったのか理解する、アビリティだ。

 

「そうそう、僕は小さい時もアビリティのおかげで生きながらえた。もしかしたら死なないとかそう言う類のアビリティかなと思って半ばヤケクソで突っ込んだんだ」

 

リリアはアビリティの内容がが判明していない内にそんなことするなと説教をする、だがバリゲッドが「でもそれをやってくれなかったら負けていたかもしれませんし」とフォローを入れた。

実際リリアが心臓部に攻撃するのは難しい、なのでアルスが心臓を壊してくれたおかげで勝った。そう言う。

 

「まぁそうだね。あと勇者って事は秘密にしておいてね、ややこしいことになるから」

 

「分かりました...あとこの状況大丈夫ですか...?」

 

話していて気付いていなかったが周囲をホールスパイダー達が取り囲んでいる。だがリリアは杖を置き二人にも武器を降ろすよう命令する、二人も大人しく武器を降ろし手を上げた。

だが降参したわけではない、リリアが大きな声で言う。

 

「取引しよう!!!」

 

スパイダー達は一瞬動きを止めた、リリアはすかさず次の言葉を発する。

 

「共存しない?村の人たちにゲデンガルムの幼体を殺してもらうの、そうすればあなた達は天敵がいない状況で暮らせるの!...あと鉄鉱石も採らせてほしいな、あなた達の主食は普通の岩でしょ?」

 

リリアは怖気ずくでもなくむしろ図々しく取引を持ち掛けたのだ。スパイダー達は話し合い納得したようだ、そして鉄鉱石も採っていいとジェスチャーする。

 

「ほんと!?ありがと!じゃあ二人は鉄鉱石を取ってきて!私はゲデンガルムの幼体がいないか探して来るから」

 

そう言って立ち上がり多数のホールスパイダー達と洞穴の奥へ消えて行った。二人はあまりのスピード感にポカンとしている、だが少しして鉄鉱石を採らなければと立ち上がり穴をよじ登って採取を始めた。

その途中で下の方から轟音が聞こえる、恐らくリリアが魔法で殺し回っているのだろう。

 

「にしてもアルスさんが勇者だなんて...しかも剣を売っているだなんて」

 

「アハハ...でも僕は好きに生きるんだ、勇者としては生きない」

 

「なら何故剣を探しているんですか?」

 

アルスはリリアと会った時の事から勇者の事やアビリティの事など説明できていない部分を全てを説明した。バリゲッドは納得し「勇者ってかっこいいなぁ」と呟いた。アルスは戦う事を強要されるのは嫌だと反論した、そして剣も戦うために取り戻すのではないと念押しした。

 

「でもカッコいいものはカッコいいじゃないですか」

 

「まぁそうだけど...」

 

そう話していると穴からリリアが出てくる。そして村の人たちに管理してもらうだけだと言って休憩しだした。二人も相当な量を採ったのでこれぐらいでいいだろうと思い一緒に休憩を取る。

そして大分疲れが取れたので村に帰る事にした。外に出た三人は外の空気を目一杯吸い歩き出す、重い鉄鉱石を分担して持ちながら村の付近まで来た所で村人が出迎えてくれる。そして鉄鉱石はアルスの剣の為拝借されていった。

 

「あーちょっと長老と村人全員集めてー」

 

そう指示されたバリゲッドは走って全住人を集める、そしてリリアは何があったかを全て説明しホールスパイダーと取引をした事を説明した。すると村の住人は盛大に喜ぶ、やはり行商人などから買うと出費がかさむ、だが近くで鉄鉱石を採れるとなると相当手間と金の消費が省けるのだ。

 

「ただしっかりと約束は守ってあげてね!あの子達が卵の位置とかは教えてくれるだろうから壊してあげて、それと怒らせないようにね。まぁ変なことしなければ怒らないから大丈夫だと思うけど」

 

そう言って説明を終えた。長老は非常に感謝し長老自身が刀を打つと言う、相当期待できそうだ。アルスの今後の武器になる、超重要な武器なので長老となる人物が打つとなると心強い。

そして今日はもう休む事になる、二人は昨日と同じくバリゲッドの家に泊まらせてもらう。

 

「あまりにも堕落している!堕落勇者が!」

 

「声が大きい!」

 

リリアがそんな事を言うのでアルスがキレる。そんなじゃれ合いを見ているバリゲッドは益々仲間との冒険と言うのに強い憧れを抱く、だが自分には勇者の仲間になんてなる素質は無いと思いそんな夢は忘れ消し去る事にした。

 

「とりあえず日も暮れてきましたしご飯食べましょう」

 

そう言ってバリゲッドは夕食を作り始めた。そして出されたのはこんな小さな村とは思えない程豪勢な物だった、アルスはごちそうを前にフリーズする。こんな食事は王族だけがするものだと思い込んでいたのだ、ただそれは一般人が食べる普通の飯なのだが。

 

「おいしー!」

 

リリアはもう食べ始めている、アルスもすぐに食べ始め初めて食べた味に感動しながら夕食を終えた。そして片づけを行い軽く話していると疲れのせいか眠くなってくる、アルス達は明日には出発する予定の為もう就寝する。

やはりアルスは勇者なのだ、全く戦闘経験が無かったがフィジカルと知識で何とかなった。これからもこう簡単に行けばいいのだがそう甘くはいかないだろう。

 

そして翌朝目を覚ますと家の中にはアルスしかいなかった。外に出てみると二人がいる、あのリリアでも流石に人前では裸になっていなかった。

 

「おーい」

 

「お!起きたか!丁度剣持ってくるって言ってたよ」

 

「やった、楽しみだな」

 

そして待っていると五分程で長老が布の塊のようなものを持って近付いて来る、遂に来たとソワソワして待つ。長老がすぐそこまで来ると何も言わず布を取っていく。次第に見えてくる、黒い木で出来ている柄、綺麗な赤い宝石が入っている鍔(つば)、そして銀色に輝く刀身。バリゲッドはあまりの完成度に鳥肌が立った。

 

「さぁお手元に」

 

アルスはそう言われ柄の部分持ち剣を持ち上げた、その瞬間アルスにも鳥肌が立った。どういった剣が良い物なのか知らないアルスでさえも分かる、これは最高の剣だ。

剣は軽くしなやかに動く。そして試し斬りにでもと長老が薪を一本宙に投げる、アルスはそれを斬ってみる。音はならなかった、だが腰を抜かすほど綺麗に真っ二つに割れている。

 

「凄すぎる...なんだこの剣」

 

「お気に召していただけたのならこちらも」

 

そう言って次は鞘を差し出した。その鞘は村に来た時に襲っていた[ハウンジグキャット]の革で出来ていた、丈夫な革で鋭い刃を多い保護するのだ。アルスは背中にかけるような形で剣を持った。

 

「本当に凄いです!絶対壊さないようにしますね!」

 

「いいんですよ、壊れたら作ればいいだけですからね」

 

「いやいや壊しなんかしません!」

 

「そうですか、それはそれでありがたいですね。ではそろそろ出発した方が良いでしょう、宮殿の検問は混みますからね」

 

「そうだね、じゃあ行こうかアルス」

 

リリアは歩き出そうとする、だがアルスは全く動かない。皆何故止まったのか不思議に思っているとバリゲッドに話しかける。

 

「バリゲッド、行こう」

 

「え?」

 

「僕は君と一緒に冒険したい。ゲデンガルムの攻撃を君が防いでくれなければ僕は負けていたと思う、僕の戦闘スタイルだと君みたいなタンクが必要だ!だから、一緒に来てくれないか」

 

アルスは共に旅をしないかと言う。バリゲッドは言葉が出ない、だがリリアの顔を見る。リリアは勿論歓迎するよと言う。長老の顔を見る、早く盾を取って来なさいと言われる。最後にもう一度アルスの顔を見る、アルスは言う。

 

「さぁ行こう!」

 

「分かりました。ありがとうございます!すぐに取ってくるので待っててください」

 

そう言ってバリゲッドはほんの十数秒で盾を取ってきた。アルスとリリアは歩き出した、バリゲッドもそれに着いていく。ただ一瞬振り返る、長老を見つめる。長老は何も言葉を発さない、だが応援してくれている。そう感じ取った。

 

「行ってきます」

 

そう言って三人で歩き始めた。もう声が届かない程遠くへ行ってしまった三人を見て長老は呟く。

 

「わしはずっと待っていたのかもしれないな、勇者を」

 

その言葉を聞いた村人の男が言う。

 

「そうですね。似てますもんね、あの子達」

 

「あぁ。わしのかつての仲間、わしもああやって一緒に冒険させてもらった。これも運命と言うやつなのかもしれんな」

 

そう言って長老は三人の後ろ姿にかつての仲間を重ねた、二世代前の勇者達、勇者に、僧侶、そして才能の無いと言われ続けた鍛冶屋で出来た三人パーティーを。

村人も昨日のリリアの発言が聞こえていたのだ、だが皆長老と言う身近な存在に勇者をよく知っている者がいるのでなんとも言わなかった。ただ皆アルスにバリゲッドを託すのだった。

 

「さぁ早く仕事に移るぞ、十年も経たない内に抗争になるじゃろう。少しでも多く兵隊の為の剣を作るのじゃ!」

 

村の全員で一致団結しながら剣を量産する作業に取り掛かった。そこまで遠くない魔王との争いの為に。

一方アルス達は無いもない草原を歩いていた。宮殿は周囲の状況をすぐに確認する為に何もない平原に城下町と共に建てられている。そこへと向かうのだ。

 

「よろしくね!敬語使わないくていいよ!」

 

「分かった。改めてよろしく!」

 

「さて、これでタンクが揃ったわけだ!宮殿にいる私の知り合いは近接戦闘が得意な医師なの、だからパーティのバランスも取れて凄いありがたいわ!」

 

バリゲッドは嬉しそうだ。そして歩いていると次第に城壁が見えてくる、現状では一番可能性が高いのは城下町だ。ここにあってくれると非常に嬉しいが無かったとしてもリリアの知り合いがいる、その人を仲間に引き入れればそれだけでも相当旅が楽になる。

 

「広いから結構長い事探すことになりそうじゃない?」

 

「そうだね、普通に美味しい物とかも食べたいから七日間ぐらいかな」

 

「僕もすごい楽しみなんだ。初めての大きな街だから」

 

「俺は結構行ったことあるので案内しますよ」

 

「お!やったー!」

 

「初仕事だね!楽しみにしてるよ」

 

三人は楽しく話しながら宮殿の門へと向かう。何をして過ごすのか、どうやって探すか、全員これまでに無い程ワクワクしていた。だがアルスとリリアは忘れていた、存在を知られている老人の事を。

当人は鍛冶屋で客と話していた。

 

「そういや噂程度だけどあんたの地元の村で色々あったらしいぞ。商人が言ってた」

 

「そうか、とりあえず早く金を出せ」

 

「わりいな。ほい金貨一枚」

 

「まいど、次もよろしくのぅ」

 

「おう。あんたも体調気を付けろよ!」

 

客は店を出て行った。そして一人になった老人は店の中で少し口角を上げながらこう言った。

 

「来たか」

 

アルス達は今検問中だった。老人は一瞬にして察知した、そしてここに来るのを確信していた。そして来た時の為の準備もとっくに終わっている、後は待つだけだ。勇者がやってくるのを。

 

 

第3話「知識を活かして」

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