ねずみ男 幻想郷に立つ   作:狸狐

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こんにちは。

 刃牙をネトフリで観たのですが、やっぱり面白いっすよね。何よりジャックとピクルとの戦いで「噛みっこだ」って言ってからのあの戦い…。まさかの結末にすごく興奮しましたもん。

 あとスースク2をアマプラで見ました。
 映画館でももちろん見ましたが、やっぱり何度観てもあれは面白い。ピースメイカーって本当に平和の使者だなぁって思うからこそ、平和って怖いものなのかなと思ってしまいます。後からは眠る時、白もっこりブリーフってのがめちゃくちゃウケますよね。




ビビビ相談事務所

 

 霊夢は空を見上げた。

 夜空には星が瞬いており、その光は幻想的な光景を創り出していた。星座が空に広がり、星々はまるで遠い神秘の国からの使者のように輝いていた。山々が翠緑に包まれ、その頂上には大木がそびえ立っていた。木々の間からは静かな風が通り、その風に乗って香り豊かな花々の香りが漂ってきた。

 

 とりあえず歩く。そしてさまざまな光景を見た。湖の畔には静寂が広がり、水面は月光に照らされて銀河を反映しているように見えた。静かに波紋が広がるその光景は、まるで神秘の力が水面から溢れ出ているかのようだった。木々の間から聞こえてくる鳥の囀りは、まるで神々の歌声のようだった。風に揺れる笹の葉が心地よい音を奏で、その音色は心を洗練された響きで包み込んでいる。

 

 

「どこよ、ここ」

 

『ここは原初の幻想郷。出来たばかりの頃の姿』

 

「・・・誰?」

 

 

 霊夢は声のする方を見る。そこには光の塊があった。人なのか、妖怪なのか、それとも神なのかは分からない。だが敵意は感じられない。

 

 

『我は〇〇。巫女であるお主に言葉を授けに来た』

 

 

 良く聞き取れない言葉があった。だが、目的はわかった。なるほど、これが神託というものか。

 

 

「言葉?」

 

『よく聞け、巫女よ。幻想郷に危機が迫っておる…。存在自体を揺るがす危機がな』

 

「へー。どんな物よ?」

 

『例えるなら、毒だ。遅効性で極めて重いな。……初めは大したことがない。だが、徐々に蝕む。先端を腐らせ、最後には核までも」

 

「恐ろしいわね。でも私に解決できない事なの?ねぇ、神様。自慢じゃないけど、私この幻想郷で最強よ?」

 

 

 誇張ではない。

 これまでに数えきれない強敵を倒してきた実力があり、これまでに様々な異変を解決してきた実績があるからこそ、本当に霊夢は幻想郷で最強なのだ。

 

 

『確かにお主は強いが、強さだけでは危機は突破できん』

 

「?」

 

『なぜなら、お主には“心”がない。思いやる心、理解する心、人の心が欠如しておる』

 

 

 

 博麗の巫女の存在。

 それは、幻想郷の秩序と存在を守るためだけにある。そこに心は要らない。そうやって『巫女』として幼い頃から育てられてきた霊夢には、人を思う心は存在しない。

 

 誰かを助けるのは、義務のため。

 異変を解決するのは、秩序のため。

 

 そんな彼女に友はいない。もし魔理沙が、幻想郷に仇なす存在になったのなら、容赦なく叩き潰すだろう。

 

 

 

『今後必ず起こる危機は、心の無いお主に救えない。幻想郷は救えても、そこに住まうものは誰も救えん』

 

「私の仕事は幻想郷を守る事よ。そこに住むものは含まれていないわ。責務を果たせるのなら、幻想郷の全員が敵になっても構わない」

 

『我は……我はそのような展開は望まない。博麗の巫女の最期は必ず1人だ。我はもう見たくない。・・・だからこそ、彼奴を呼んだのだ』

 

「それって、ねずみ男(あれ)!?本気で言ってんの?汚い、ただのおっさんでしょ!?」

 

『ふふふ。奴が、我に触れた時に、奴の心を見た。そして、この幻想郷に爆発的な変革を起こすと確信した。人間と妖怪を知る者だからこそ、お前にはできないことができるかも知れんとな。──だからこそ博麗の巫女よ。お主は彼奴と協力して幻想郷を救え』

 

 

 初めて神様というものと会話してみたが、何だろうか、この親しみやすさは。もっと厳格なものだと、冷たいものだと思っていたが。

 

 

『解決するまで彼奴は帰さん』

 

「性格わるすぎない?」

 

『それにこれは罰でもある。彼奴は我に触れたのだからな』

 

「大体、神様ならアンタが解決しなさいよ」

 

『元々、信仰を集めさせすれば我が何とかするはずだったのだが、な』

 

「くっ…」

 

『くく……くははは!! 神というのは試練を与えるものよ!乗り越えよ、博麗霊夢!!くはは、ふはははは!!』

 

 

 

 

 

 

────────────────

 

 

 

──────────

 

 

 

─────

 

 

 

──

 

 

 

 

「…幻想郷に何か大きな危機が迫っているんだって。そして、それを解決するキーがアンタだっていうお達しが来たのよ」

 

「俺が・・・キー!? んなバカな!?」

 

「私だって納得いかないわよ。あとそれを解決するまでは帰さないって」

 

「ゲゲゲェェーーッ!!めちゃくちゃだ!」

 

「神様が言ってんだから、認めなさい。・・・ここで正式にアナタを幻想郷で生きる事を認めるわ。面倒だけど一緒に頑張っていきましょ。・・・はぁあ……」

 

 

 そう言って、霊夢は説明をしながら、封筒を渡した。

 

 外から迷い込んできた人、通称『外来人』。彼らは幻想郷に来た場合、二つの選択肢が与えられる。一つは、元の世界に帰ること。これが1番多い。妖怪のいる世界で力を持たない者が生きていくのは怖い。2番目は、この世界で生きること。普通は選ばないが、外の世界に戻ったところで生きる希望もない者はここに永住する事を選ぶ。

 

 2番目を選んだ際に、博麗の巫女はここで暮らすための永住権を渡す。これを持って、里に行き、守護者である慧音に渡すことで家を与えてもらえるのだ。

 

 

 

「く、くぅうう!!危機だろうが、異変だろうが、やってやるよ!俺は元の世界に帰らなきゃなんねえんだからな!!」

 

「あら、泣き喚くと思ったけど」

 

「ふん!これでも俺はどんな時も必死に生き延びてきたんだ。ここでも生き延びてやる!!」

 

「・・・とりあえず今日は(うち)で休んでいきなさい。明日になったら、里まで送る。途中で死なれても困るしね」

 

「死ぬ?どういう事だ?」

 

「そうか。ここのルールを教えとくわ。ここと里以外で妖怪に襲われても自己責任っていうルールがあるの」

 

「は、はぁっ!?」

 

「元々、ここは妖怪のための場所。言い方は悪いけど、人間は妖怪のための家畜。博麗神社から里までは、かなりの距離がある。移動してる時に食い殺されるなんて日常茶飯事よ。だからアンタも気をつけなさい。自分の身は自分で守るのが基本。……半分妖怪だから大丈夫だとは思うけど、肝に銘じておきなさい」

 

(…鬼太郎。俺やっていけるかなぁ……。お前と一緒にいた時の方が安心だったよぉ……)

 

 

 ねずみ男が持ってきた卵を見て、霊夢はニコォっと笑う。実はこの神社、かなりの貧乏神社。参拝するのが難し過ぎるし、ここに来た人しか助けない。そして人付き合いが苦手な霊夢のせいで賽銭箱はいつも空。何も食べない日なんて普通にある。だからこそ、こんなに大量の卵を見て、めちゃくちゃ喜んでいた。

 

 

「ほら早く手を洗ってきなさい!今日は卵のフルコースよ!!」

 

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 次の日の朝。

 ねずみ男は、人里にやってきた。博麗の巫女と一緒に歩いている事と外来人という理由から、全員に注目される。

 

 

「慧音、いる?」

 

 

 寺子屋の前に立ち、大きな声で呼んだ。

 すると少し待っててくれ、という返事が聞こえ、2、3分後にチョークで白く汚れた女性が出てきた。青く長い髪、そして同じ色の青いスカートに、頭には赤いリボンをつけた女性だ。

 

 

「すまん、巫女殿。授業中だったので遅れた」

 

「良いのよ。いきなり押しかけたこっちに非があるわ」

 

「それでどういった……、なるほど」

 

 

 ねずみ男を見て、大体の事情は察する。

 霊夢は封筒を慧音に渡して、中身の永住権を確認する。永住権を受け取り、しまう。

 

 

「ねずみ男、何かあったらお賽銭持ってきなさい。相談くらいには乗ってあげるから。じゃあ、後は任せたわ」

 

「承知した」

 

 

 霊夢は飛んでいった。

 それを見届けると、慧音はねずみ男の方を向き直す。

 

 

「巫女殿から聞いていると思うが、改めて自己紹介しよう。私は『上白沢(かみしらさわ) 慧音(けいね)』。こそばゆいが、里の守護者とも呼ばれている。よろしくな」

 

「ご丁寧にどうも!俺はねずみ男。これからよろしくな」

 

「ねずみ男、か。よろしく頼む。それにしても…巫女殿に送って貰えるとはツイてるな。普通なら外来人は、ここに辿り着く前に妖怪の餌食になってしまうからな」

 

「失礼かもしれないが、やっぱりそういうの聞くと、幻想郷って怖く感じるぜ。こんなにもイキイキとしてるのに」

 

「・・・ここのルールだからな。私はあまり納得していないが、上が決めた事だ。だが安心しろ。里にいるなら何があっても守ってやる」

 

「そりゃどうも。あっ、家を紹介して貰えるって聞いたんだけど」

 

「勿論。外来人のための家を紹介しよう。……だが、少し待ってくれないか。まだ授業中でね。今は自習にしているが、目を離すと遊び出すんだ」

 

「授業?」

 

「そうさ。私は子どもたちに勉強を教えている。ここしか、学び場がないからな。あっ、そうだ。良ければ外の話をしてやってくれないか?子どもたちもきっと喜ぶ」

 

「まぁ、暇だし構わないぜ。本当なら講演料1人一万円なんだけどよ。今回は出血大サービス。面白いのを期待してな」

 

「おお!感謝する!では、入ってくれ」

 

 

 

 教室では20名ほどの子どもたちが、黒板の前で座布団に座っていた。

 ねずみ男が入ってくると、自習に飽きていた子どもたちは一斉に目を輝かせる。慧音先生が言うには、外からきた人が授業をやってくれるらしいとの事だ。外来人が何かをやってくれるのは初めてだ。そんな子どもたちにねずみ男は手を振って応え、冒険譚を話してくれた。

 

 

「〜〜〜が襲い掛かったんだ!!そこに彗星の如く現れたのは、この俺!」

 

 

「全て燃やす火焔が世界を包み、生き物が静止する氷の世界が手招きをする。そこで俺は〜〜」

 

 

「髪の毛針ィッ!体内電気!リモコン下駄ァッ!霊毛ちゃんちゃんこッッ!!俺の部下が〜〜」

 

 

 それは、ねずみ男の経験したこと。

 鬼太郎との思い出を誇張し、大袈裟に、そして途中途中で嘘を交え、自分を主人公にした物語を語り始めた。例えば、“がしゃどくろ”と戦ったり、“河童”と泳いだりと色々な話に、子どもたちは“おぉー”っと反応をした。その反応は心地よく、いつもなら猫娘や目玉親父が邪魔してくる筈だが、ここで真実を知る者はいないので何でも話せた。2時間から3時間ほど喋り尽くし、終業時間を迎えた。

 

 

「慧音先生、ねずみ男さん、さようなら!!」

 

「「「「さようなら〜!!」」」」

 

「ああ、気をつけて帰るんだぞ」

 

 

 子どもたちは満足して帰って行く。

 ここの寺子屋の対象年齢は、6から12歳程度だ。13歳以上は自由参加であり、基本的には13歳になれば働いても良いのだ。ここで学ぶのは社会に出ても困らない程度の知識。そしてここで生きる全ての大人たちは、慧音の元教え子となるだろう。

 

 

「いやー、ねずみ男殿!楽しいお話だった!特に、君の部下である“鬼太郎”?という少年は実に強いんだな!」

 

「俺じゃないんかいっ!?」ズコッ

 

「ははは!子ども達も大喜びだった!是非、また今度頼む!」

 

「ケッ、次は金取るからな!それよりよ」

 

「ああ、分かってる。ではついてきてくれ」

 

 

 慧音は、ねずみ男を居住区に連れて行く。

 この里は、幻想郷出身者の居住区と、外来人の居住区は分けられている。別に差別というわけではない。外来人居住区は外の生活様式に似ているようになっており、ただ元からいる人にとっては住みにくい。だから分けているのだ。

 

 

「ここだ。この3番号だ」

 

「へー、中々だな。外の世界だと、家持ってないからラッキーだぜ」

 

「なら良かった。好きに使って良いからな。家具は元々備え付けられているので我慢してくれ。増やしたいなら自分でな。食糧庫は小さいが庭にある」

 

 

 大体15畳くらい。キッチンとリビング、トイレと風呂がついている。電気はないので、風呂は自分で湯沸かしたりするが、トイレは汲み取り式である。家具は布団一式に、ちゃぶ台、座布団、蝋燭がある。

 

 

「3番号ってことはお隣さんいるのかな?」

 

「あー…いや、外来人はお前だけだ。1番、2番号には元々住んでいたんだが、中で自殺してしまってな…。その処理で少し手間がかかっているんだ」

 

「あ、そーすか」オエッ

 

「ま、まぁ、何かあったらすぐに私の所に来てくれ。私の家は寺子屋の裏の家だから直ぐに分かると思う」

 

「慧音ちゃん、質問でーす」

 

「どうした?」

 

「俺って働いて良いの?こー…露店開いたりとか」

 

「構わんよ。だが外来人は苦労すると思うから、一応働き口も私に相談してくれ。肉体労働などなら紹介できる。最悪、お前は教師に向いてるから、寺子屋の教師も良いと思うがな」

 

「まっ、そんときゃ頼むわ」

 

「ではな!」

 

 

 慧音が出て行くと、早速ねずみ男は作業を始めた。適当な板に、部屋にあった墨と筆を使い、つらつらと文字を書く。 完成すると、それを家の前に立てかけた。

 

 

「完成っと!」

 

 

 

──『ビビビ相談事務所』

 

 

 

「・・・俺が危機を救うとか、そんな柄じゃねえさ。俺はやりたいようにやる。好きなように生きてやるのさ。・・・さぁて!!困ってる人見つけに行こうっと」

 

 

 

 

 

 

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 里の商店街通り。

 いろいろな出店が並んでいる中、ねずみ男は大風呂敷を床に敷いて、他の人にも負けないくらいに大きな声で始めた。

 

 

「さぁさ、道行くお父さんお母さん!不思議な事件に、怖い妖怪、怪奇現象に困っておりませんか!外の世界で色々なお化けを倒してきた私が、相談料たったの1,000円でなんでも聞きますよぉ〜!勿論、解決料は別ですがね!ニヒヒヒヒ」

 

「・・・」

 

 

 しかし、誰も相手にしない。そりゃあそうだ。突然現れた外来人の話なんか、どうでもいい。そんな事は百も承知。ねずみ男だって長年色々な仕事をしてきたから分かるものだ。だが、諦めはしない。冷たい目で見られようとも頑張り続ける。だって、この世のどこかには必ずいるもんだ。悩みを言えない人が。

 

 

「あのぉ…」

 

 

 ほらね、やっぱり来た。

 博麗神社に行くのが困難だからこそ、中々心霊現象を解決できない人がいる。さらに里では妖怪が暴れてはいけないという理由がある。それがあるから話を信じてもらえない人もいる筈だ。

 

 

「どうも。いらっしゃい」

 

「お話聞いてもらって良いですか?」

 

「へへへ、どうぞどうぞ。詳しいお話は事務所でお話ししましょうか。こちらですよ」

 

 

 

 

 

 

────────

 

 

 

 相談者、古木(ふるき) (なえ)

 年齢は23歳。婚約者がいるとのこと。最初は良い女だと思ったが、人妻と聞いて、口説くのはやめた。

 

 

「本当は、慧音さんの所に相談に行けば良かったのですが…」

 

「行けない理由があるんですね」

 

「実は、結婚し、慧音さんには新築を建ててもらうのに協力してもらったのですが、その新築の家で怪奇現象がありまして…。引っ越そうと思っているのです。あんなに色々してくれたのに引っ越すなんて申し訳なくて……」

 

「分かります分かります。そして、ここに来たのは正解ですヨ!まっ、とりあえず相談料は頂きますね!にひひひ」

 

「は、はい、千円です。どうぞ」

 

 

 千円を受け取ると、直ぐに自分の懐にしまう。

 

 

「それで一体何が?」

 

「実は……」

 

 

 

 

 1週間前の事です。

 

 18時ごろ、私は旦那と共に夕飯を取っておりました。そんな時に地獄の底から響くような恐ろしい笑い声が、家の中から聞こえてきました。声の主の姿は見えず、震え上がっているとガタガタと家の中が揺れ出して、食器が浮き、家具が浮くといった現象が起き始め、我々夫婦は家から追い出されてしまったのです。

 

 朝になると、物が動くといったことは起きなくなり、家の中に戻ると、そこには食器や家具で『デテイケ』とありました。

 

 ですが、建ててもらって1週間しか経っていない。恩人がせっかく建ててくれた。それらの理由から我慢していこうと思ったのですが、もう無理です。旦那は病に伏せてしまい、今は実家で休んでおります。悔しいのですが、誰にも頼れない。だからこそ、外の世界から来た貴方の力を頼ろうと思った次第であります。

 

 

 

 

「なるほど。典型的なポルターガイスト現象ですね」

 

「分かるのですか!?」

 

「簡単な話ですよ。犯人は──『家鳴り』。間違いありません」

 

「家鳴り?」

 

「まぁ、家を揺らして、物を動かすことしかできないチンケな小鬼ですね。相手が分かったら、対策は簡単ですよ。私に任せてください。今日中に解決してみせますから」

 

 

 ねずみ男は魚屋に行き、鰯の頭をもらう。魚屋的には頭は捨てる部分なので、むしろゴミを出さずに済んで、有り難がってくれた。袋いっぱいの鰯の頭とマッチを持って、その古木家に向かう。

 

 

「鰯の頭なんて何に使うのですか?」

 

「昔から鬼ってのは鰯の匂いに弱い。この鰯の頭を焼いて、家鳴りたちを追い出しましょ」

 

「博識なんですね」

 

「へへへ、そうじゃなきゃ怪奇現象を専門にしませんよ」

 

 

 全ては目玉親父の受け売りだ。

 あの親子と長ーい間一緒に過ごしてきたからこそ、一般的な怪奇現象や妖怪への知識はついている。

 

 

「さぁて、やりますか。少し待っててねん」

 

 

 時刻は18時。

 ねずみ男は家の中に入る。家の中はとても静かで、嫁入り道具で持ってきたのか不明だが、甲冑が鎮座していた。その隣にねずみ男は座り、袋からバケツの中に移し替えた鰯の頭を置き、火を放った。焼けた魚の匂いが充満して行く。

 

※実は焼く必要なんて、全くない! 鰯の匂いさえあれば良いのだが、焼いた理由は、事件が解決した後に自分の夕飯にしようと思ったからである!いやーセコいね!!

 

 

「良い匂いだぜ。あー、腹減った。一個食べちゃお。あむ……あちちっ、うま」

 

 

 

──ガタガタ…

 

 

 

「お!きたきた!苦しんでるナ」

 

 

 家全体が軋み始める。

 家の中の物が浮き始め、ねずみ男は予想通りだと笑った。

 

 

「・・・あり?おかしいな。何も出てこないぞ?耐えてんのか?あの、家鳴りが?」

 

『……エゼ』

 

「ん?」

 

『俺は、家鳴りじゃネエゼ!!…と言ったんだ!マヌケェ!俺の家から出ていけぇ!!』

 

 

 燃える鰯の頭が入ったバケツが浮く。

 そして、それに気づかないねずみ男の頭に被さった。そして、ねずみ男の頭部が炎上した。

 

 

「アッッッチャアァァァッ!?!?」

 

 

 火だるまのねずみ男。

 家の戸を突き破り、里を抜けて、近くの川へざぶんと飛び込んだ。その光景に道行く人たちはなんだ何だと大騒ぎ。とりあえず火は消えて、濡れねずみとなって帰ってきた。

 

 

「死ぬかと思った。ぜぇ…ぜぇ…っ」

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「まぁ、何とか。古木さん!相手は強敵のようだ。とりあえず今日はこの辺にして、また明日にしましょ」

 

 

 家鳴りじゃない。ていうか、絶対に俺1人でどうこう出来る相手じゃない。こうなったら逃げるが勝ちだ。

 

 

「えっ、でも今日中に解決できるって…」

 

「素人がプロに意見するんじゃなーい!!とにかく、今日は──」

 

「何の騒ぎだ?」

 

「「!?」」

 

 

 2人の間に、聞いたことのある声が。

 振り向けば、慧音が立っていた。というか、慧音だけではなく、一般の人々もこの家に集まってきていた。

 

 

「火だるまの男が走り回ってると報告されてきてみれば、ねずみ男、それと…苗?2人は一体何をしてるんだ?」

 

「え、ええと…」

 

「実は─」

 

 

 隠しきれない。

 いや、慧音に隠し事をしたくないと、苗は今までの経緯を全て話す。怪奇現象に悩まされていたこと、引っ越したいこと、慧音に申し訳ないこと等、自分の気持ちを伝えた。

 

 

「馬鹿だな、私がその程度で怒るわけがないだろ」

 

「ごめんなさい…」

 

「はぁ…。顔を上げてくれ、苗」

 

「慧音さん」

 

「私にとって大事なのはお前だ。私は、ここのみんなが傷つくのが私は耐えられないんだ。・・・待ってろ、直ぐに解決してやるからな」

 

 

 そう言って、優しく苗の頭を撫でる。

 里の皆んなが慧音の言葉に感動し、やっぱり里の守護者はこの人しかいねえな等と褒め称えた。これこそが彼女の持つ圧倒的なカリスマだ。里で、慧音を尊敬しない者はいないのだ。

 

 

「ねずみ男。お前も外の世界で色々解決してきたんだろ?」

 

「え?それが何?」

 

「私だけでは心持たない。ついてきてくれ」

 

「やだよ!絶対にや、だ……」キョロキョロ

 

 

 ここで断れば、今後に関わる。

 死にたくはないが、信用に繋がらない。信用がなければ仕事が入らない。仕事がなければ金がない。泣き叫びたい気持ちをグッと堪えて、必死に余裕をアピールするために作り笑いをする。

 

 

「……なーんちゃって!ま、まま、任せてよ!」

 

「よし。ならば退治しに行くか!」

 

 

 2人は、ゆっくりと家の中に侵入する。

 先程とは違い、辺りは静かだった。そして部屋の中には『妖気』が充満していた。確実に何かいる。

 

 

「ここにいるのは分かっているぞ。姿を現せ、妖怪!! 里の中のルールを知ってての狼藉か!!」

 

『知らねえな。そんなルールゥゥ!!』

 

「「!!」」

 

 

 

──バタンッ

 

 

 

 戸が完全に閉まる。

 いち早く気づいたねずみ男が本気で開けようとするが、びくともしない。どんどんと叩いたり、タックルしたりしてみるが、戸が動くことはなかった。

 

 

「閉じ込められた!?開かないっ!出れないよっ!」

 

「落ち着け、ねずみ男!」

 

 

 慧音も手伝おうと、戸に向かう。

 ねずみ男の方を向くために背を向けた瞬間、その背後には包丁、トンカチ、食器などが浮かんでいた。そして刃先が一斉にこちらを向く。包丁が空中を舞い、恐るべき速さで慧音らに向かって飛んできた。顔面蒼白なねずみ男は叫ぶ。

 

 

「慧音ちゃん!後ろ!!」

 

「──っ!」

 

 

 慧音の目は冷徹なまでに鋭く、その瞬間、彼女の身体は動き出した。髪をなびかせる中、彼女は優雅に体を捻り、まるで舞踏を踊るように包丁の刃を避けた。床を蹴り、ジャンプ。ねずみ男は瞬時の判断で動き、包丁を避けるたびに微妙なバランスを保っている慧音の様子を見て、揺るぎない自信を感じさせた。

 

 

──タンッ

 

 

 

 ねずみ男の鼻先で包丁の刃が、戸に突き刺さる。

 あまりの出来事に固まり、絶句していた。しかし、そうやって固まっている暇はない。次々と色々な物が飛んでいき、慧音が躱す度に、全てねずみ男の周りに壁に刺さって行く。

 

 

「──し、死ぬぅ!?」

 

「背後から狙うとは、卑怯だと思わないのか!?」

 

『へっ、妖怪に説教か?女ぁ。俺は卑怯で結構だゼ』

 

 

 

──ガシャンガシャン…

 

 

 

「こ、今度は甲冑かよぉ〜っ!?」

 

 

 重厚な甲冑がゆっくりと動き出す様子が、その場の空気まで重く感じられるほどの緊張感を漂わせていた。鎧の鋼鉄が微かな響きを立てながら、それはまるで古代の巨獣が目覚めるかのような畏怖を感じさせた。

 

 最初は静かな金属の音が響き、次第にその音は増幅されていくかのように響き渡った。甲冑の動きはゆっくりとしたものでありながら、その威圧感は圧倒的で、見る者たちは心の奥底で戦慄を覚えた。

 

 

「なるほど。貴様がこの騒動の原因だな…。来いッ!!」

 

『・・・!!』

 

 

 闘いの始まりは瞬時に訪れた。先に仕掛けたのは甲冑。甲冑の刀が縦横無尽に振り下ろされ、空気を切り裂く音が家の中に響き渡った。対する、慧音はその動きを見切り、しなやかな身のこなしで攻撃をかわし、瞬時に反撃へと移行した。

 

 

「そこ!!」

 

 

 刀を振るったことで、胴体がガラ空きとなる。その瞬間を見逃さず、重い蹴りをぶち込んだ。耐えきれなかったのか、蹴られたのと同時に崩れ落ちる甲冑。ねずみ男は大手を振って喜ぶ。しかし、慧音はこの甲冑との戦いを経て、()()()()()()()()()

 

 

「やったー!!倒したぞ!」

 

(いや、あまりにも軽い。中身なんて初めから無かったのか。いや、そうか──)

 

 

 慧音は倒れた甲冑ではなく、その上部分に手を伸ばし、ギュッと握った。ねずみ男からしたら、いきなりグーパーグーパーと手を動かしてるようにしか見えないのだが。

 

 

「・・・捕まえたぞ」

 

「捕まえた?何を?」

 

「ねずみ男、これを見てみろ」

 

「これは……」

 

 

 慧音の手の中には、白い()()()()()()()のような生物が握られていた。見たことのない生物に目をぱちくりさせる。

 

 

「何だこのチンチクリンは」

 

木霊(こだま)だ」

 

「木霊ぁ!?あの木の精霊!?」

 

「そうだ。どうやら、物を動かしていたのはコイツらのようだ」

 

 

 慧音が上を向く。

 ねずみ男も一緒に上を向くと、天井にフワフワと木霊たちが舞っていた。かなり色が薄いので目を凝らさないと見えないが、確かに大量に発生していた。

 

 

「こ、コイツらが犯人!?」

 

「いや木霊は悪さをするような精霊じゃない!」

 

「じゃあ何でコイツらは俺たちを襲ってくるんだ………ん?」

 

 

 足に何かを感じる。

 そう思い、下を見ると、縄が足に巻き付いてきた。縄の周りには木霊たちがくっついており、縄を操り、逃げようにもあっという間に全身に巻きついた。そして引っ張られる。

 

 

「うわあああああっ!?お助けェーーッ!!」

 

「ねずみ男!!──くっ!?」

 

 

 ねずみ男はそのまま、この家の大黒柱の前で『逆さ』に固定される。慧音にも同様に縄が飛んできたが、躱し、動かしていた木霊を払い除ける。すると慧音には木霊による攻撃が通用しないと分かったのか、段々と大黒柱から妖気が溢れ出し、強まっていった。次第に柱の木目が、動き、逆さ向きの人の顔のようになる。

 

 

「妖気……!お前か!犯人は!?」

 

『ご明察の通りィッ!』

 

 

 木霊たちが一斉に動く。

 自由気ままに動く精霊たちが、一国の軍隊かのように美しく幾何学模様を作り出した。

 

 

『全ては、この『逆柱(さかばしら)』が起こした騒動よ!!』

 

 

 

 家の中心にあった柱。それはこの家を支え、守るはずの大黒柱。この柱こそが、この騒動の原因。 妖怪─『逆柱』である。

 正しく生えていた頃のように使われた木材は建物を支える重要な存在になるのだが、生えていた時と違い、向きを変えて使うと、このように『逆柱』という妖怪へとなる。

 

 この逆柱を使った建物には不幸が起こるとされており、物が浮くポルターガイスト現象の他にも、悪夢を見る、病気になるといった例が見られる。

 

 

 

「お前が木霊たちを操り、人間たちに危害を加えていたのか!なぜこんな事をする!」

 

『知りたいか?俺の大いなる計画を!!』

 

 

 逆柱はニヤリと口角を上げて、闇の中で妖しい微笑みを浮かべた。その笑みは陰鬱な空気と相まって、周囲の者たちに寒戦を覚えさせた。

 

 

『この幻想郷の全てを“逆さ”にしてやるのだ!!そして、俺の基盤となるこの家を手始めに逆さまにする!』

 

「・・・?」

 

『な、何だその顔は?』

 

「訳がわからん」

 

『フッ、頭がトロい奴には我が理想を理解できんよなァ!俺は逆さまが好きなんだ!!だからこの世界を変えてやるのだ』

 

「自分の好きなものを他人に強要するな、と教わらなかったのか」

 

『生憎、俺は学校に通う必要が無いんでね』

 

「なら私の寺子屋に来るか?席は空いてるぞ」

 

 

 逆柱の周りに、浮いていたはずの木霊が集まってきた。更には、逆柱の身体からポロポロと木霊がこぼれ落ちてくる。争いを好まない慧音は会話で解決できるなら、それで解決したい。だが、相手は会話はする気はなさそうだ。目を鋭くし、殺気を飛ばし始める。

 

 

『断るッッ!!──静かな騒霊(ポルターガイスト)ッ!!』

 

 

 壁に刺さっていた包丁。バラバラになった鎧武者。布団や衣類、縄に食器。家にあるものが木霊たちが持ち上げる事で、一斉に浮く。

 

 久しぶりだ。弾幕以外で戦うのは。本気で殺しにかかってこられる、殺気を向けられるのは何とも懐かしい感覚で血が踊る。慧音のもう片方、彼女の中に眠るもう1人の自分。()()()()()()()()

 

 

「今日は……三日月か。30%ってところだな」

 

 

 慧音の瞳は冷静に、その流れるような包丁を見定めていた。風のような音が響き、慧音は俊敏な動きで足を前に蹴り出し、瞬時に側へと飛びのいた。包丁の一撃が彼女のいた位置に突き刺さる。その間にも、彼女は次の家具の攻撃ルートを読み取りつつ、地面に着地した。

 

 

『は、早いっ!? これなら…どうだ!!逆・通夜雰囲気(ダンスパーティー)

 

 

 瞬きも許されない速さで、大小様々の家具が慧音に向かって迫る。彼女は一点に視線を集中させ、弾幕の一部分を見つけ出す。その一部分には微妙な間隔があり、そこに身をかがめることで家具の包囲網をすり抜ける隙間があることに気付いた。

 

 

「──ふっ」

 

 

 身のこなしを変え、踏み込む一瞬を逃さずに、慧音はその隙間に飛び込んだ。その瞬間、彼女の身体は、あたかも鳥が瞬時に風を切るように、弾幕の中を駆け抜けた。風が髪を舞い上げ、空気の振動が感じられる中、慧音は完璧なタイミングで弾幕を避けることに成功した。

 

 

『なっ、何ィィィイーーッ!?!? 何だっ、あの速さ、あの身のこなしはっ!?人間が出せるわけがないッ!』

 

 

 慧音の身のこなしは、まるで舞踏家のような優雅さと、獣のようなどっしりとした確かな技術が融合したようだった。逆さまに吊し上げられたねずみ男は息を呑み、その一瞬の美しさに見とれていた。慧音は敵の猛攻を乗り越えることで、戦いの流れを一気に自分のペースに引き寄せたのだった。

 

 

「この程度か?」

 

『うっ、うぅぅぅぅ…っ』

 

「そうか。なら良いことを教えてやる。この程度の弾幕は、ここでは()()だ。ましてや室内で当てられないとは情けない」

 

『クソが!?クソクソクソがァッ!! 木霊どもが無能のせいでェ…っ!』

 

「先程から聞いていれば、お前は誰かに『強制する事』しかできないのか。自分で戦う事はできないのか!!」

 

『うっ、うるさいっ!!強制して何が悪い! 皆んな、俺に合わせれば良いんだ!生まれた時から俺は違う!なら、皆んなが俺の基準に合わせた世界を目指して何が悪い!!』

 

 

 

 逆柱、彼の能力──『木霊生成/操作』。

 

 木である自身の身体から木霊を無限に生成する(産み出す)ことができる。そして木霊の意思は関係なく、無理やりに操作をすることが可能だ。これらを使い、ポルターガイスト現象等を引き起こす事ができる。

 

 つまり逆柱自身には何もできないのだ。生まれてから自分だけが逆さまであり、他者とは違うからこそ、周りと同じになりたい願望が暴走したのだろう。

 

 

 

「元々はみんなを支える存在なのに、逆さまになって、性格が歪んだようだな。ならば教えてやる──」

 

『うおっ!?』

 

 

 慧音は、逆柱の前まで移動する。

 そして両手で、ガシッと柱を捉えると、力を込め始めた。ミシミシィッと柱が悲鳴を上げ始めた。

 

 

『やっ、やめろ!! 俺から手を離せっ!!』

 

 

 途端に焦り出す逆柱。司令塔である逆柱が、ちゃんとした指示を出さないせいで、木霊たちは一斉に持っていたものを手放し、統率が取れていないので全員がバラバラに動き回る。

 

 

「誰かに分かってもらいたいならっ、まずは自分が相手を分かる努力するんだ!!そうすればっ!周りもお前のことを理解してくれるッ!はずッッ!!ダァァァアーーーッッ!!!」

 

『ヤメロォォォオオーーーーッッッッ!?!?』

 

 

 

 スポンと柱が抜けた。

 力士10人がかりでも動かせない程に、丁寧に埋めてある柱を抜き、そして180度回転させた。そして、再び地面に埋め直す。なんと凄い怪力か!?

 

 木霊たちは一斉に元逆柱の体の中に戻っていく。家の中の妖気も消えていく。正しい向きになった元逆柱の表情は、とても穏やか。まるで正月元旦の朝に早起きして、初日の出を見た時のように、清々しい顔になっていた。

 

 

 

『先生…、僕が間違ってました…!!』

 

「分かれば宜しい…」

 

「け、慧八(けいぱち)先生だ…!」

 

 

 

 その後…。

 博麗霊夢の手記──(霧雨魔理沙からの情報を参考とす)

 

 慧音の活躍により時間は解決。またもや彼女の株は意図せずに上昇した。里の守護者として期待しているので、ますます頑張って欲しい。

 

 意外にもねずみ男も、「外来人なのに妖怪に立ち向かうなんて男だね!」と、里の人から称賛された。自分が解決する予定だったが、まぁ良いかと妥協する。ほんの少しだけだが、彼の商売が軌道に乗ってきたらしい。

 

 古木夫婦は無事にこの家に帰ってこれた。旦那さんの病気もすぐに良くなり、家も慧音の計らいで作り直すことになった。勿論、大工には木の向きのことを注意してもらって。

 

 だがここで、一つ疑問が生じた。

 

 逆柱となってしまった大黒柱が、幻想郷の『神木』から作られていることがわかった。古来から幻想郷に生えている木は神木として崇められており、触れてはいけないと決められているのだが、何者かに切られていることも分かったが犯人は不明である。

 

 

 因みに逆柱はどうなったのか?

 夫婦の家に使おうとしたが、やはり怖いということで、慧音は悩んだ挙句、寺子屋に連れて行った。

 

 

 

「はい。では…、そうだな。……柱!この問題解けるかな?」

 

『えっ!?えぇっと……わっ、分からないです』

 

「ふぅむ。柱は計算問題が苦手なようだ。では、柱くんを助けてくれる子いるかー」

 

「はい!」

 

『べ、勉強って大変だぁ』

 

 

 

 今は子どもたちと一緒に勉強したり、遊んだり、中々上手くやっているらしい。子どもたちからは「柱くん」「柱ちゃん」と呼ばれてなかなかに人気者だ。寺子屋の柱の一部となってしまったので動けないが、木霊を使い、サッカーをしている姿を以前見たが、問題も今のところ起きず、上手く行っていて何よりだ。

 

 

 

「・・・認めてもらえたのはいいけどヨ。今回!1,000円しか稼げてなァーーーい!!」

 

 

 その千円札も、酒代に消えてしまった。

 何もない床の上に寝っ転がり、何と愚かなことをしたんだと後悔をする。だが彼の辞書に反省という文字はない。

 

 

「俺は慈善活動家じゃねえ…。もっと効率よく稼いでやる!俺なりの方法でな!!ケーッ!ケッケッケッ!!」

 

 

 

 




ここまでのキャラクターパワー(0から5)

博麗霊夢 
 パワー4
 霊力 5
 
 彼女は幻想郷を守る使命を持った巫女。守るためなら友人でさえも倒す。普通の戦闘も弾幕勝負も負けなし。空を自由に飛び、封印をする。


霧雨魔理沙

 パワー 1
 魔力 5

 博麗霊夢の相棒的存在。困っている人を見たら助けずにはいられないので色々な人から好かれている。趣味は異変解決で、異変が発生したら解決せずにはいられない。そして魔法道具の製作にもハマっている。ミニ八卦炉は作ってもらったものであり、自分もこのようなものを作りたいと努力しているが、これまで作ったものは「宴会用道具」になってしまう。



上白沢慧音(通常時)

パワー 1
妖力  0

 里の守護者と呼ばれている白澤とのハーフ。つまりねずみ男と同じ半妖怪。基本的には里の相談役や、寺子屋で授業をしている。


上白沢慧音 (三日月時)

パワー 3
妖力  3

 月が出ている間、白澤の部分が現れる。力が増し、妖怪としての姿が見られるが、妖怪としての『能力』は使えない。
 ※月の満ち欠けによって変化ある可能性あり
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