遅くなって申し訳ないです。
本当に本当に仕事だけが忙しくて、残業に、教材研究に、頭がめちゃくちゃ!とりあえず何とか書き終えました。
ではどうぞ!
それは誰かの記憶。
誰かの夢。
「なんだよ、また負けたのかよ。しょうがねえか!お前は
「負けたことなんか気にすんな!いいか?常識をぶっ壊せ。うるせえ…、いいから、ぶっ壊すんだよ……!!常識も、ルールも、俺たちを縛るもん全部だ!そしたら世の中サイコーに笑えるぜェッ!がはははっ!!」
「なぁ、正邪!アリみてえにクソボケ強いお前が、圧倒的に強いやつを支配した時の景色は絶景だぜ。全てがひっくり返った“下剋上”の世界…!最高だろうなあ!」ギャハハ
別にあいつの言うことを聞くつもりはねえ。
あいつのことなんか大嫌いだし、ウゼェし、くせぇし、弱え。
でも、……でも、そいつの夢だけは、私も見てみてえと思った。弱い奴が玉座に座る世界を想像して、ニヤニヤした。
あいつが死んだ。
は〜あ、ガキに負けるとかクソだせえ。
お前の方が雑魚じゃねえかよ。
弱えくせにイキってるからだ。
だから。
だからお前に置いてかれた夢はアタシのもんだ。
お前の見たかった物をアタシが見てやる。
ザマァ見ろ。
お前の夢は私が奪ってやるよ。
弱いやつが頂点の世界。
強い奴にはたっぷりと挫折を味わってもらう。・・・好き嫌いはさせねえよ。私もあいつも食ってきたんだ。強い奴らも気にいるさ。
【六文銭に入りたい?お前みたいな小娘がァ?ギャハハ!!】
【そう笑うな、たくろう火。ここのルールは知っているだろう】
【あ?地位が欲しけりゃ奪ってみろ、だろ。襟立衣。俺は記憶力がいいんだ。もちろん知っているさ。実力主義万歳だ。シンプル最高だね。・・・よし、それなら俺に勝ってみろよ。俺に勝てたら畜生道の称号は譲ってやるよ】
【やれやれ。たくろう火の弱いものいじめが始まったか】
【かつては河童たちをこの紅蓮の業火で奴隷にしたんだぜ!この俺、たくろう火様はよぉ〜〜〜っ!!お前みたいなガキは一瞬にして炭火焼きステーキにぃぃぃ………】
【まさか、たくろう火が倒されるとはな】
【不思議だ。お前みたいな小鬼にたくろう火を消し飛ばすほどの力があると思えないが・・・】
【まぁいい。弱い奴が強いやつと入れ替わる。それがここのルールだ。歓迎しよう、六文銭に。名乗れ、お前は畜生道の──】
※※※
鬼人正邪の拳が藤原妹紅の腹部を吹き飛ばす。
文字通り、吹き飛ばされ、あたり一面に臓物や骨が地面に散らばる。それを見て正邪は笑い、妹紅は驚愕する。
「お…まえ……だ、れ…ぁ」
『いつまでも立ってんじゃねえよ!!』
胸あたりを蹴り付けると簡単に倒れる。
体に穴を開けられ、背骨なんかも吹き飛んでいるのに、立っているなんて化け物すぎるなと心に思いつつ、一瞬の決着の余韻にすぐに浸る。
『私が誰か?教えて欲しいか?教えてやんねー!!』
倒れた妹紅。一斉にキョンシー達が群がり、屍肉を頬張る。バリバリ、くちゃくちゃと汚い咀嚼音が出しながら永遠に満たされることがない欲を満たそうと髪の毛一本、血の一滴も無駄にはせずに食べ続け、あっという間に妹紅が存在した痕跡さえも消してしまった。
『六文銭とか関係ねえ。ここから支配してやるよ、幻想郷……!!』
ジュ……ッ
『ん?』スンスン
何か焦げ臭い。
そう。昔、ウサギを捕まえて焼いた時に焼き過ぎて黒焦げにした時の匂いだ。これは肉が焼ける音。だがいったいどこから。門の内側で人間たちが肉でも焼いているのか?
『Aaaaaa……gyaaaaーーーッ!?!?』
『な、なんだァッ!?』
一体のキョンシーの口から炎の柱が立つ。
轟々と燃え上がり、周囲のキョンシーたちが巻き込まれる。炎の柱を放つキョンシーは既に焦げる……を通り越して、炭になっていた。触れば崩れてしまうくらいにスカスカな状態になっている。
「いや〜〜驚いた、驚いた」
ぼこっとキョンシーの腹から腕が出てくる。
その衝撃で炭になったキョンシーは崩れ落ちて、先程食われたはずの藤原妹紅が現れた。炭で全身が真っ黒だが、腹の傷は完全に塞がっていた。無傷の状態で現れたのだ。服も元通り。まるで戦う前に戻ったかのようだ。
『さ、再生能力・・・?あいつの能力って炎を出す能力じゃあ無かったのかよ』
「生憎だが、私はお前には倒せないさ」
『ナンダッテ!?アキラメルシカナイカー……って、ばーか!それを聞いて、やめるわけねえだろうがよ!!』
復活したばかりの妹紅へ正邪は走る。
妹紅は別に何もすることはなかった。ただポケットに手を入れたまま正邪の動きを観察する。
『その軽い頭!吹き飛ばしてやるよ!!オラァッ!』
「・・・」ジッ
ぽこっ
「・・・は?」
『あ"っ、
正邪の全力の拳は妹紅の頬をむにゅっと押した。あの一撃を予想していた妹紅は口をぽかんと開ける。拍子抜けだ。
(何だこいつ。さっきのアレはなんだったんだ…?)
死ぬことがなく命的に余裕があるので、とりあえず敵の能力や実力を測ろうと観察していた。そこで得られたのは“この敵は戦闘のど素人”ということだ。
(動きに無駄がありすぎる。それにパンチも弱すぎだ。今の何だよ。私の腹に穴をあけたのは何だったんだ?)
『クソが。能無し共!こっちにこい!』
思考している間に、正邪は光る心臓を取り出すとギュッと握る。門を叩いていた別働隊のキョンシー達が一斉に妹紅を見た。口をぱかっと開き、涎をダラダラと垂らす。
「・・・それがこいつらを動かすためのコントローラーってところか」
『大ハズレ。べー』
妹紅にキョンシーたちが飛びかかる。
肉食獣のような爪と牙を剥き出しにして妹紅を食ってやろうと猛攻を仕掛ける。あっという間に囲まれて、正邪の姿はどこにも見えなくなった。
『GuuRuuuuーーーーッ!!』
「ちっ、お前ら多すぎるんだよォッ!!」
炎の拳で殴りつければ、キョンシーの脳みそは沸騰し弾け飛ぶ。炎の蹴りで蹴り飛ばせば空中で肉体が破裂する。あっという間にあたり一面が臓物だらけ。しかしキョンシーに仲間への想いや恐怖はない。だから特攻してくるのだ。
『・・・』
こっそり妹紅とキョンシーの戦いを眺める正邪。一瞬にして無惨にやられていくキョンシーを見て、冷や汗を流す。
『あっ……ぶねぇ〜〜…。興奮して時間切れをすっかり忘れてたぜ。だが、まぁ……能無し共がいれば幾らでも時間は稼げる。全く良いもんくれたよなぁ、あの青女』
“好きに使ってね”
そういって渡してくれた。ここへ来る前に青女こと、霍青娥から貰った秘密アイテム。キョンシーを自由自在に操れる心臓型のコントローラーだ。これを握りながら頭の中で命じるだけでキョンシーたちを思いの儘に動かせる。元より霍青娥の命令でしか動けないものを手足のように動かせるのだから、かなり当たりのアイテムだろう。
『さぁて、隙はいつかなァ……ん?あれ、どこ行った!?』
「そこに居たか!卑怯者!!」
『ハァッ!?おいおいおいおい……!』
妹紅が足から炎を発射して、ロケットのように空へ舞った。更に不死鳥のように炎で羽を形成し自在に飛んでいる。一般キョンシーに飛行能力なんてない。空中に逃げられれば、唸りながら見上げることしかできないでいた。
『能無しどもは何やってんだよ!!』
「隠れて見てるなんて、まどろっこしいことはやめて、正々堂々とかかって来い……と言ってもお前みたいな輩は来るわけないからこっちから行ってやる!!」
『きっ、来たァッ!?』
「“不滅『フェニックスの羽』”ッ!!」
『あああっ!?!?能無しィッ、私を──』
炎の塊が飛んできて直撃した。
なんという火力だろうか。
周りにいたキョンシーたちは炎が地面に直撃したのと同時に、熱波で吹き飛ばされる。
『ひぃぎゃあああああッッッ!?!?』
正邪の悲鳴だけが響く。
炎の中で転がり、苦しみ、もがいているが、消えることはない。のたうち回ることしかできない。
『熱いっ、熱い熱いっ、だずげでぇぇぇ……』
「ふん。そのまま焼け死ね」
『だぁぁぁ…げぇぇぇ……』
相手にはしない。
どんなに懇願されても敵は敵だ。更には自分の腹に風穴を開けたやつに容赦なんてする義理はない。いつの間にか声は聞こえなくなっており、燃えたまま地面に伏しているのだった。
『──』
「ふん」
正邪は焼死体となり地面に転がっている。
不思議と辺りは静かになっていた。
「・・・どうやら、こいつらの動きも止まったようだな」
周囲を見ると、キョンシーたちは仁王立ちしたままぴくりとも動かない。どうやら司令塔が倒れたことにより、動くことができなくなったのだろう。
「今のうちに全てを燃やしてやるか」
静かさに豪ッと炎の爆ぜる音が響く。と同時に、パタパタと駆けてくる音が近づいてくる。
『背中が隙だらけだぜェッ!!』
「なっ!?がっ!!!?」
背中に太い槍のようなものが突き刺さる。
そのまま貫通し、腹部から得物が飛び出した。充血する目で見たのは返り血を浴びた正邪が笑いながら、血をぺろりと舐めている姿であった。
『へっへっへ、ぺろっ。……う"ぇっ!?ぺっぺっ、まっずぅ〜!』
「ごぶぅっ、げほっ……!!」
『アイツはよく血を舐めてたけど全然美味くねえっじゃんかよ。おぇ〜っ』
「ごふっ、く、そが…っ!確かに、焼いたはずだぞっ!?」
『あ〜、くくく。悪いな、アタシにゃ
「な、んだと・・・!?」
『お前ツイてねえよなァ。いや、全く。アタシはさ、どんな攻撃も効かないし、アタシの攻撃は一撃必殺。こんな無敵最強のアタシに狙われるとは可哀想だよな──』
グリィィッ!!
力を込めると裂けた腹から臓物が飛び出し、大量の血液が噴き出た。正邪が持つ武器は落ちていたキョンシーの肋骨の一本だ。大きく、そして丈夫に改造されているので武器としてはもってこいだ。
「があっ…、う、……」
『死んだ、よな?殺せた?やったよね。・・・へ、へへ。さっきはどんなマジック使ったかは知らないけど、ここまでやれば確実に・・・』
正邪は肋骨を抜くと妹紅の亡骸は倒れ伏した。それと同時に、ぼうっと妹紅の亡骸から熱風を感じる勢いで火柱が立った。死体は紅蓮の炎に包まれ見えなくなるがこの火力では黒焦げになるはずだ。
『はぁ!?』
しかし紅蓮の炎が意識を持つかのように動き、そして妹紅の全身を包み込むと瞬間炎は跡形もなく散った。そして、そこには今しがた串刺しにして殺害したはずなのに藤原妹紅が元通りに立っていた。服までが元通りだ。
これじゃあまるで──
『不死身じゃねえかよ……!?』
「その通りだよ」
『!』
「大嫌いで呪われたこの身体だが、こういう時は役に立つんだから皮肉だよな」
『・・・くそがよぉ』ニヤ
しかし、この時、妹紅に余裕は無かった。
理由は簡単。
相手の能力がいまだに不明だから。
炎による攻撃は効かず、あの拳の威力は本物だった。加えて、相手は1人だけじゃあない。大量の死体兵の群れもいる。能力不明の敵と死体軍団、これじゃあ守りきれない。いつかは里に攻め入られる。
(無敵の相手と死体たちにどれだけ持ち堪えられる・・・?)
そして、この焦りの表情こそが正邪の目論見通りだった。
(分かる)
(分かるぜ。そりゃあそうだ。アタシの能力が分からないんじゃ焦るもんなァ)
(それに不死身ねぇ。そうやって嘘をつかず自分の能力を言ってしまうところをみると、相当自信があるんだろ。いやぁ…、羨ましい。強者の中の強者だ)
(だァかァらァ〜〜…弱者に足元を掬われるんだよォ……!)
正邪は今までにないくらいの笑顔をした。
邪悪そのものだ。
しかし、それは勝利を確信した表れでもある。鬼人正邪の持つ能力ならば不死身である藤原妹紅を確実に殺すことができるから。
(そう。アタシの能力──【何でもひっくり返す程度の能力】があればな)
鬼人正邪。
種族は
そんな彼女の能力は【何でもひっくり返す程度の能力】。
この世の事象、常識、当たり前を反転させる。
例えば─
・戦闘力皆無の正邪の拳は何も壊せない→全てを破壊する拳。
・炎耐性はない→何があっても燃えない。
・空を飛べない→空を自由に飛べる。
・水中では呼吸できない→水中のみ呼吸できる
─というように、全てが反対となる。
つまり不老不死の能力を逆さまにすることで、藤原妹紅に死を与えることができるのだ。
ただしこの能力には欠点がある。
一つ、逆さまにできるのは一つだけ。
一つ、逆さまにできるのは触れたものだけ。
一つ、逆さまにしていられる時間は1分だけ。
一つ、一度使ったら次使えるようになるまで10分かかる。
だが──。
それらを知らない妹紅にとって、目の前にいる鬼人正邪という存在は想像以上の化け物へと変化していた。妹紅は正邪を“炎も効かない破壊力抜群の拳を持つ女”として認識してしまい、頭の中で勝手に強者にしてしまった。
『どうした?来ねえのかよ?不死身なんだろ。怖いもんねえだろうがよ。燃やしてみろよ。いひひひ』
「・・・」
妹紅は近づかずに一定の距離を保つ。
正邪はその行動を見て、思惑通りだと心の中で笑った。敵は完全にアタシを強者と認識したんだと。
『おいおい。随分と怯えやがって。来ないならこっちから行くぞ』
「!」
(ひひっ、強者が私にビビってる。なんて快感だよ、これ!!少し遊んでやるか!)
金槌を取り出した。
どこからか拾ってきたのか、彼女の手に収まるサイズであった。それを向ける。
『こいつは呪具だ。くたばりな、不死身女ァ!!』
(なんて嘘だよ。ただの落ちてた金槌だよ〜!)
「くっ!」
炎で迎え撃つ。
構え直した時にはもう遅い。目の前にはもう正邪はいなかった。
「いないっ!?」
『どこ見てんだよぉ』
「!」
振り向くと同時に頭にゴンッと衝撃が走る。
殴られた。
痛みはあるが、大きくは無い。後ろへ炎を放つが、すでに敵の姿はない。
「くそ…っ」
『遅いんだよ、ばーか』
両手から炎を出し、相手を見る。
敵は一瞬にして右から左、左から右、目の前に来たかと思えば、すぐに自分の背後に立っている。
『アタシのスピードは風よりも早い。お前如きじゃあ捉えられねえよなァ』
「それはどうかな」
『ア?』
はじめに正邪を燃やした時と同様に炎の翼を出す。
クエスチョンマークを頭に浮かべる正邪。その炎の羽はそのまま妹紅の全身を包み込み、鎧となる。肌に触れるギリギリのところで炎は留まり、彼女が動くたびに熱波が起こる。
「
炎の翼がばさりと羽ばたくと瞬く間に辺りが焼けていく。
不死鳥を身に纏うことで妹紅自身が一つの炎となる自傷技。この状態の妹紅は炎の核となっている。なので近づけば近づくほどに温度が高くなり、妹紅から離れると温度が低くなる。
『あっつぅ!?あちちっ、なんて熱だよ!!』
「どんなに素早くてもこれなら当たる」
『はっ!くっだらねえ!この程度で倒せるなんて考えが甘いんだよ。高速移動……』
とてててて。
『あ・・・』
「は?」
遅い。
確実に遅い。
気まずそうな顔をしてから、正邪はくるりと踵を返して背中を向けて情けなく妹紅から離れた。
「はぁあああああっ!?」
『無能ども、壁壁壁ェッ!!』
心臓を握りしめるとキョンシー達が立ちはだかる。
しかし、今の妹紅の敵ではない。死肉たちは妹紅に近づくだけで触れられずに燃え尽きてしまう。肉が焼け焦げ、灰になるほどの熱量。中心の妹紅も皮膚は溶けて、髪は無い。だが火力だけで立っている。気力だけで迎え撃つ。
「ぐぅ…、おおぉ……」
『やべぇやべえやべえ!早く、早く早く、時間早く経てよ!!』
肉壁では限界がある。
それに壁を壊している奴らも段々と減ってきた。無能どもを使いすぎた。これでは自分1人になってしまう。それだと負けてしまう。
「……げん、かい…っ」
炎が消える。
膝をついた妹紅の焼けた皮膚、溶けた髪の毛が再生していく。この技は伝説の不死鳥をその身に宿し、身に纏う。命が燃え尽きる前に効果は消え、発動中に起きたダメージは再生する。ただ気力だけは戻らない。自分が焼ける感覚は残り、何度もは使えない。つまり死んで何度もやり直しができない。
「はぁ、はぁ…っ」
『間に合った…!へっ、よく分からないけど、あんなに弱ってんならこっちのもんだ!
「この…っ!」
妹紅は近寄ってくる正邪の目の前に炎のカーテンを展開した。正邪は炎に怯まずに妹紅に向かって炎のカーテンを突っ切り踏み込んで来た。そして妹紅へと手を伸ばす。
「!」
『あっちぃいい〜〜〜っっっんだよ!!!!』
「オラァッ!」
無我夢中で突破する。
そんな正邪に妹紅は反撃を繰り出した。
『やっべぇ!!』
妹紅は右手に高熱量の炎を生み出し、殴りかかる。しかしその右腕を金槌で殴り落とされた。「大したダメージを与えられない金槌」を【超強力な攻撃力を持つ金槌】に反転させた。
「ぐぅっ!?」
『クソクソクソがッ!ビビっちまったァ!!』
金槌に殴られた腕が半円を描くように飛んでいく。顔を歪めながら次の手で放った妹紅の蹴りが正邪の右手を捉え、金槌を跳ね飛ばした。反転金槌が手から離れてしまい、正邪自身に妹紅を倒す手段が無くなってしまった。
『あっ!?──このやろうっ!!』
「ちぃっ!」
正邪は構わずに妹紅に組み付く。そのまま正邪は妹紅の顔面を2、3発拳で殴るが、対する妹紅は正邪を押し返すと元より力の無い正邪は投げ飛ばされてしまう。
『うぎゃっ!?』
「はぁっ、はぁっ、くそ……!!」
残った腕から炎を出し、傷口を焼く。
苦悶の表情を浮かべながらも出血を止めた。
『いってて、腕を飛ばしたってのに。怯みもしねえなんて、不死身の化け物だなァ…!!』
「よく言われるよ…っ」
痛みから汗が噴き出る。
そのような状態で妹紅は異変に気がついた。
(アイツの腕・・・)
『いでぇ…。くそぉ……』
正邪の腕には出来たばかりの火傷があった。
全身を燃やした時には火傷なんかせず不意打ちをしてきたのに、なぜあの程度の炎で腕を火傷しているのだ。
(火傷だよな。効かないんじゃなかったか?)
そういえば何か変だ。
腹に穴を開けられる力を持つくせに金槌を使ったり、炎が効かなかったはずなのに今は効いていたり、早いはずなのに遅くなったり、大したことのない金槌で腕を殴り飛ばされたり、言っていることと言動がめちゃくちゃだ。
(いやめちゃくちゃというよりも、逆さま・・!!)
逆さま。
ここにきて藤原妹紅、敵の能力に気づく。
余裕ぶった正邪が能力を使い過ぎた結果、妹紅は悟ったのだ。この敵の能力は『逆さまにする能力』だということを。
(確定ではないが、概ね合っているだろうな。なら発動条件は?)
奴の動きを見ていると基本的に敵自身の能力を変化させている。あとは金槌という武器くらい。あの女と持っているものだけ?いや、それならば不死身の私に挑み続ける理由が分からない。
もしかしたらあの女は時間稼ぎのためだけか?いや、違う。もしそうならもっと稼ぎようはある。炎に突っ込むなんてことはしない。つまり単身で私に勝てるつもりだ。そして、あの時私に手を伸ばしてきた。
手を伸ばしてきた。──そうか、敵が逆さまにできるのは敵自身が触れたものだけ!!
(・・・なるほど。反転させれば私を殺せるってわけか。……ふざけやがって。何が無敵だ)
『あー、動けねえよー』チラリ
「私がトドメを刺しに近づいてくることが狙いだろ」
『へ?』
「分かったぜ。お前の能力が」
『!?』
「お前は触れたものの性質や能力を反対にする。そして対象は一つだけ。そうだろ?」
『……ギ、ギギ、大当たりだ、馬鹿野郎!』
「確かにお前の能力なら私を殺せるな」
再び両手に炎が宿る。
正邪を燃やせ、悪を滅ぼせ、と拳と炎が叫んでいる。
「この能力を無くすことが私の夢だ。ずっと死にたかった。大切な人のところに行きたい、もう置いてかれるのは嫌なんだ」
『!……へ、へへ、なら!私なら!!私ならお前をその、大切な人…ってところに連れてってやれるよ!いやー、話して分かるならそっちの方が早い。ほら、今能力を使ってやるからよ!』
「ああ、お前が善人なら頼んでいただろうな」
『!!』
「だがお前はクズだ。弱い里の連中を狙い、いざ戦えば卑怯なことしかしないゴミクズだ。そんなお前を生かしていたら、
『くっ、くそ……!!変に覚醒しやがった。強いやつが更に強くなるなんてずるいんだよ!』
「覚悟しろ」
正邪は能力がバレたこと、自分の手数の無さ、相手の怒りに焦る。この能力は所謂、初見殺し。時間をかければかけるほど自分の敗北に繋がってしまう。それなのにふざけすぎた。
「
『あ、ああ……っ!?や、やべぇ!』
炎の爪が生える。
恐怖し、背を向けて逃げる正邪にその攻撃を叩きつける。
「デスパレードクロォォーーーッ!!」
『ひぃぎゃあああーーーっ!!』
背中を切りつけられるのと同時に、背中を焼かれる。
悲痛な悲鳴と共に地面に転がる。
『いっ、いだいっ、うぅっ、痛い痛い…っ』
裂かれ、その傷口は焼かれている。
ズキンズキンと痛みが広がっていく。痛い。耐えられない。負ける。殺される。辛い。彼女自身は別に強くないし、痛みに耐えられる体はしてない。虐めるのは好きだが、虐められるのは大嫌い。
(ど、どうすれば…)
どくんっ…
『はっ!?』
心臓型コントローラーが僅かに動いた。
その時に思い出す。
霍青娥に言われた、このコントローラーの最後の切り札。やり方は確か・・・。
『ぐぅっ、そういや私にはコレがあった』
「芸のないやつ。私には無駄だ」
『けっこーけっこー!強者様のかっこいいセリフにはもう飽きたよ』
「何だ、急に」
『弱者こそが輝ける世界を……!
死体操術【
心臓を強く握りしめると赤く輝く。
キョンシーたちが一箇所に集まり、継ぎ接ぎが解かれると別のキョンシーと合体。ぞろぞろと集まってきた30体のキョンシーが1体の巨大で凶暴なキョンシーへと進化した。
『カロッ、カロロロロ……ッ』
『お、おお…』
例えるならば恐竜であった。
長い尾と筋繊維むき出しの6本の腕を引きずりながら、合成死体魔はむき出しの歯をガチガチと鳴らした。妖怪を超えた化け物が血眼をギョロギョロさせて、涎をこぼしながら前進する。作ったくせに正邪は足元で引いている。だがそのくらい悍ましい姿をしているのだった。
「なんだ、こいつは・・・!?」
『さぁっ、やっちま──』
『◻︎◻︎◻︎◻︎ーーーッッッ!!』
命令する前に合成死体魔は突進した。
声を超えた叫び、眼と口から体液を飛ばして走り出す。力んでいるのかぎぃいいっと歯を食いしばる音がする。走る速度が電車と同等に達し、ラグビー選手のタックルのような体勢で妹紅にぶつかると、遥か背後へ吹き飛ばされた。
「───!!」
『◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎ーーーッ!!!』
吹き飛ばされた妹紅へ追撃。
妹紅の全身に4本の腕を同時にぶつける。咄嗟に一本しかない腕でガードをするがその腕が簡単にはじけ飛んだ。ガード不能な妹紅に残り2本の腕を振りかぶる。肉を抉るような形状の爪と指が直上へ、空気を引き裂きながら振り下ろされる。柔軟性によって加速した爪が妹紅に食い込み、頭からつま先まで真っ二つに切り裂いた。
約30秒の出来事である。
その30秒間で妹紅は死んだ。肉片がぼとぼとと落ちて、散らばる。
『つ、強えええ!!強え強え強えーー!あの藤原妹紅がこんな簡単に死んだぞ!』
『カロロロ……』
『あとは生き返る前に、この死体に私が触れれば……って、あーあー生き返るのが早えんだよ』
しかし、触る前に燃えて灰となる。
炎の柱が立ち、妹紅が復活する。しかし正邪は全く恐怖していない。今、有利なのはこちらだ。
今、アドレナリンが出てる。逆転している。痛みを忘れるほどに興奮しているんだ。アタシが勝っているんだ!!
『おはよー!妹紅ちゃん!』ニヒ
「・・・っ」
『何だよ、挨拶無しかよ。寂しいなあ。……でも、コイツはそんなお前でも好きだってよ』
「何言って──」
『げひっ!!』
ドンッ!!
大きな腕に壁まで押しつけられる。何という衝撃だろう。ビリビリと振動が伝わり、遠くの方の壁が崩れる。呼吸ができないほどにぎゅううっと押されて、カヒュウカヒュウ…と空気が肺から漏れ出ている。
「ぐふっ、うっ……!!」
『おお、情熱的な壁ドン!!』
『カロロロ……ぐじゅ、ぐじゅるルルルゥ…』ダラダラ
口から涎が溢れる。
同時にウネウネと触手が這い出てきた。内臓のようでもあり、ミミズのようでもあるソレは妹紅へと伸びていく。
『うっわ……、きひひ、きっつー…。愛してもらえよ、もーこーうー♡』
触手が迫る。
ぬらぬらと気色悪い光沢を帯びた触手がぐねぐねと伸びて、妹紅に巻き付き、雁字搦めに縛り、過剰な物量で締め付ける。
ぢゅぶぐちゅっ……にゅ゛ちゅぐっ!!!
「!!……や、め…っ」
巨大な腕で押し潰され、その太い指の間から触手が這っていく。妹紅の華奢な四肢に細かったり、太かったり、長さも太さもバラバラな触手が身体に這い、そして過剰な物量で締め上げていく。
ぐじゅ、じゅるる、ぐじゅぅぅぅ……!!
「〜〜〜〜っ!!」
炎を出そうにもこの不快感から上手く出せない。
最悪だ。このまま凌辱される。あの女の下衆な笑いがだんだんと大きくなる。
悔しいが、手も足も出ずに自分は──。
「お楽しみのところ悪いねぇ」
『?』
「とりあえず……潰れろ」
何か小さいのが飛んできた?
くるくると回転しているのか?
段々と見えてきた。あれは踵落としの流れだ。それが合成死体魔の頭上めがけて落ちてくる。
ゴンッッッ
鋼鉄のハンマーで一撃されるほどの音。
合成死体魔の頭部が地に叩きつけられて、グチャっと潰れる。ぽんっと目玉は飛び抜けて、その潰れたトマトのような頭部の肉片は至る所に飛び散った。
『──え』
ずるっと妹紅を押さえつけていた腕が落ちる。
解放された妹紅は咳き込みながら、助けてくれた相手を見る。それは自分よりも遥かに小さな少女であり、自分よりも遥かに強い存在。
「ぜぇっ、ぜぇっ……。助かりました、萃香殿」
「なーに。良いってことよん。でもあんな艶っぽい妹紅ちゃんを見れるなんて滅多にないから、助けるのはもうちょい我慢しても良かったかな」
「ご冗談を。……けど、まさか来てくれるとは」
「外でのやり取りは干渉しないよ。私が動くのは里に危険があったときだけって勇儀と約束したから、どんなにあんたが痛めつけられようとも動かないつもりでいたのさ。……そしたら、あのデカいのが壁壊したから、やっと私の出番だと思ってね」
伊吹萃香。
種族は『鬼』であり、地底最強の鬼の1人。
幼い体ながら星熊勇儀と同等の力を持つ。
『お、鬼は地底にいるんじゃ……!?聞いてた話と違うぞっ!?』
「さぁて、反撃たーいむ」
『お、起きろ、ウスノロ!ゴミ!クズ!能無し!!』
合成死体魔がゆっくりと起き上がる。
潰れた頭の中から新たな頭が生えてきたのだ。混世魔王と同様に上位キョンシーには再生能力が付与されているようで、傷の中から新たな物が再生されていく。失った目玉のために二つ以上の目玉が再生されて、全ての目玉で睨まれた萃香は楽しめそうだと笑う。
『◻︎◻︎◻︎◻︎ーーーッ!!』
「いい殺意だ。妹紅、少し休んでな」
「い、いや、そんな!私も一緒に──」
「いいから。酔い覚ましは1人でやるさ」
「うぐっ、わ、分かりました」
「待たせて悪いね。ほれ、木偶ちゃん。遊んであげるからおいで」
裂けた皮膚から見える筋肉が躍動している。それと同時に、その姿勢も変化する。今まではティーレックスのような姿勢だったのに、今はより前傾に、より低く。まるで蜥蜴のように地にへばりつく姿勢になる。
『〜〜〜〜〜ッッッ!!!!』ギリギリィッ
「何だよ。木偶って言われて怒ってんの?……こんなにちぃちゃい子の冗談にムキになるんじゃないよ。負けた時に余計にカッコ悪くなるよ」
『◻︎◻︎◻︎◻︎ォォォーーーーーーッッッ!!!!』
咆哮からの突進。
体格差で言えば小学生と新幹線。ぶつかれば負けるのはどちらか明白だ。萃香はそんな攻撃に対して、ただ手を伸ばすのみ。
ぎゅぅぅぅっ・・・!!
合成死体魔の顔面の皮膚をしっかりと握りしめ──廻すッ!!瞬間、合成死体魔の突進が前方へ向かう力の全て一方向に収束されるような感覚。そして、そのまま投げた。体が舞い、空気がビリビリと振動し、そして地にぶち当たる。相手の勢いを利用したので、合成死体魔の全身に
『カァ、ァッ……ァァ…ッッッ!?!?』
「“戸隠山投げ”。──ほら、言わんこっいゃない」
『ギィ〜〜〜ィイイイッ!
ギャアアァァァッ!!!!』
跳ねた。
合成死体魔が跳ね起き、そして牙を向く。死体には感情がない。心がない。それなのにコレはまるで『怒っている』ようだ。怒り、全身の筋肉が肥大化し、至る所でプシュップシュッと血が噴き出す。
体の芯まで響くような痛みを与えているはずだが、萃香の煽りが闘争心を燃え上がらせる。裂けた傷口から触手、触腕、目玉、顔面、歯、骨が生えてくる。再生能力の暴走だ。鋭い爪があった手足が肉に埋もれていく。武器を失ったかのように思えたが、新たな武器『極太な腕』を手に入れた。それは至る所から骨や歯が飛び出て、血管がどくどくと脈打ち、血が滴っている。
その合計12本の腕が萃香を狙う。
『ガアァァァルゥ……ッ』フシュゥゥゥ
「やれやれ。風情がないねェ」
『ゥ――――ギャアオオオォォオオオオ!!!!』
「見苦しいから終わらせてやる。勇儀と
萃香が全身を強張らせる。
力を溜め始めた。戦闘の際に動かないというのは普通であれば、自殺行為に近しいが、彼女は鬼だ。普通の人と鬼を同一に見てはいけない。
その隙に、合成死体魔が動いた。
体全てを使っての猛攻。無作為に、考えなしに、怒りのままに殴り続ける。1発1発を喰らうたびにジリジリと後ろへ下がっていく。だが、倒れることはない。
『◻︎◻︎◻︎◻︎ーーーッ!!!』
乱打─。
萃香の額から出血。
全身から出血。
乱打、乱打、乱打──。
あっという間に傷だらけになる。
しかし、いまだに萃香は倒れない。気を溜めながら、流れる自分の血を舐め、そしてニンマリと笑う。今の彼女は高揚しているのだ。全力を出せること、全力をぶつけて良いことに。弾幕ごっこでは味わえない命のぶつかり合いに魂、鬼としての闘争本能が震えているのだ。
「・・・にひぃっ!!」
流星雨の如き乱打は続いている。
滝の勢いが真横から押し寄せるようなめちゃくちゃな殺すことだけを考えた乱打。
それに耐え──。
力を蓄え──。
「ふんっ!!」
乱打の雨を強引に押し切るように、萃香の体が回る。
思い切り後方に振りかぶった右足が、彼女の足先が、合成死体魔の顔面に届く。
「“終いの宴”──『
全ての乱打を圧倒するほどの一撃。
超絶なる後ろ回し蹴り。その顔が音速の衝撃に弾かれ、上体が跳ね飛ばされ、顔面が弾かれ、全身が爆散した。肉が飛び散り、骨や歯が転がり、目玉が跳ねる。それらはピクピクと数秒動いてから完全に静止する。再生能力もここまでバラバラになれば、使い物にならないようだ。
『・・・は?お、おいおいおい!!動け動け、動けよ!!』
心臓型コントローラーを何度も何度も握りしめるが、用意してもらったキョンシーは底をついた。バラバラにされれば動かせない。所詮は動かすためだけの道具だ。動かす相手がいなければ何の役にも立たない。
『〜〜〜ッッッざけんなよ!!こんなゴミ渡しやがって!もっと凄いのがあれば、こんな闘い余裕だってのに………はっ!!』
「もうお前を守るものはいないぞ」
背後には妹紅がいた。
「私と萃香殿を前に、お前のあべこべ能力がどこまで通用するかな?」
『く、くぁ、ぅぅぅぅ……っ』
今ここで妹紅を不死身じゃなくしても、自分には殺せる力はない。
今ここで自分を最強にしても、1分間で2人をどうにかできるわけではない。
今ここで
「!!」
『ぅぅぅぅ……、えぐっ、ひぐっ、ごめんなさい…っ、ごめん、なさい……っ、ゆるじでぇっ、殺さないでぇ…っ』
「……マジかよ」
正邪渾身の土下座。
勝てない。
できない。
そんな彼女が唯一できたのは、降伏だった。
『ごろさないでくださいぃぃぃ…っ、殺さないでぇぇぇ……!!』
無様にも泣きじゃくり、命乞いをする正邪。
あんなに威勢の良かった女がこうも無様になると、開いた口が塞がらない。
「どうすんだよ、妹紅」
「萃香殿。どうすると言われましても、賊ですし」
「任せるヨォ。そうそう…。殺すんなら、頭蓋は残しててくれ。久しぶりにシャレコウベで盃がしたい」
『嫌だぁぁぁ…、ひぐぅ、じにだくないぃぃ……っ』
妹紅は眉間に精一杯の皺を作り、悩んだ後に言った。
「〜〜〜っ、分かったよ」
『うぅぅぅぅ………え?』
「お前は里を攻めたが結局のところ壊れたのは門の一部。手を出したのは私だけ。被害がかなり少ない。よって死刑にはしないでやる。でも人々を怖がらせたことは罪だ。天狗たちの元へ自首しろ。ついて行ってやるから」
「おぉ。やっさしー!」
『ありがとうございます…っ、ありがとうございますぅっ!!』
何度も何度も頭を下げて感謝をする。
そんな姿を見て萃香は妹紅に言った。
「殺されたんだよ。本当にいいの?」
「自分の命に重みはないんです。痛いのは嫌ですが、死ぬのは慣れましたし・・・」
(ただただ優しいだけのくせに、カッコつけやがってよ。……へへっ、最高じゃん)
そう言って、正邪に手を伸ばす。
「さぁ、立て。戦いの際には、お前をクズと言ったが、まぁなんだ。どんな奴もやり直せる。変わるんだぞ──」
『ありがとうございますぅぅぅぅ…』
パシンッッッ!!
「なっ!?」
『なんてな。へへっ、ばーーーーか!!強いやつってのは反吐が出るほどお優しいんだな!!』
差し伸べられた手を正邪は叩く。
そしてピンッと中指を立てた。
「反省したんじゃ……、いや、あれは嘘泣きか!!」
『誰が降伏なんかするもんかよ。私にはなっ、弱者が頂点に立つ世界を創るまでは死ぬ暇なんかねえんだよ!!』
正邪は待っていた。
10分が経つことをじっと待っていたのだ。
『あばよっ!!今回は見逃してやるぜェェーーーーー………』ピューン
「に・・・」
「に・・・」
「「逃げたァッ!?」」
目にも止まらぬスピードはその場から逃げ去る正邪。2人は対応できずにただ声を荒げるだけだった。
藤原妹紅vs.鬼人正邪
引き分け・・・?
ありがとうございました!
正邪の能力って面白いな…、でも詳しく分からないからどうしようかなと思い、こんな感じにしました。
幻想郷のどこかへ逃げた正邪。
彼女のリベンジはどうなるか。
因みに正邪の能力で妹紅の不死身は消せますが、1分経ったら普通に元に戻るので生き返ります。だから無駄だったね。しょうがない。