ねずみ男 幻想郷に立つ   作:狸狐

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こんにちは、狸狐です。

 投稿遅くなりました。
 fgoのイベントにどハマりして、もう抜け出せませんでした。

 ぐだぐだイベントは何があってもしっかりやると毎年目標にしており、全てのアイテムを手に入れるために何度も周回。そしてストーリーもクソ楽しい。


 自慢ですが、今回のガチャで新選組が全員揃いました。元より沖田さんしか居なかったのですが、今回ので全員揃い、気分は最高。特に近藤さんの宝具がカッコ良すぎる。

 何回でも見れましたね。


 
 そんな毒気が抜けた私のハレンチ物語も終わりです。
 
 寂しさと変な興奮、すけべ心で始まったのももうやっと終わり。なんとか軌道修正して西洋妖怪編に繋げたいと思います。


 では──








[閑話]びびたし やっぱり最後は愛が勝つ

 

 

 

「えーと来年の7月から8月には“世界マラリンピック”を開催……いや、“オチンピック”でもいいな。…まぁ、名前は置いとくか。大々的にこのイベントを開催できれば……女を抱き放題だし、金儲けもできて……うひゃひゃひゃ!!」ムフーーーッ

 

 

 胸に輝く『性淫(せいい)大将軍』の称号。

 霊夢たちが完堕ちすれば後はパウチの能力で勝手に幻想郷は性の楽園へと生まれ変わる。そしたらねずみ男はその世界で王となり、民を支配する夢を掲げていた。

 

 そして今はパウチの根城に戻り、今後に向けて、性を題材とした楽しいイベントをたくさん企画している。やはり彼は常に未来を見ているのだ。

 

 

「他にもぉ〜、寺子屋では親たちが子どもの性長を見れるイベントも立ち上げて〜〜、あとは【女体研究部】なんて部活作っちゃうか。アイデアが無限に出てくるなあ〜。やっぱりボカァ天才だな〜」

 

 

 そっと目を閉じ、夢の世界を想像する。

 なんと最高なのだろうか。

 

 

「そういや、昔……鬼太郎と風俗に行ったり、ゲイバーによく行ったりしたなァ。懐かし〜」

 

 

 鬼太郎との思い出も振り返り、ヨッと言いながら立つ。

 さーて今頃霊夢たちは里の人間に無理やりされているんだろうなと期待して双眼鏡を取り出した。

 

 

「さーて、盛り上がってたら俺も混ぜてもらおうかねぇ。尼さんや女教師を一度抱いてみたいかっ……ンンッ!?や、やべぇ…っ、あの3人がやられちゃった……!」

 

 

 博麗霊夢、聖白蓮、上白沢慧音の3人が性騎士軍団に負けて、全裸で磔にされて里の男たちの棒を穴という穴に突っ込まれている様子を見て、悦に浸ろうと考えていたのだが、まさかの結果に恐怖していた。

 

 

「勝てなくても、パウチの出す理性を溶かす能力で次第に性欲に負けるんじゃないかと期待していたが……。あいつらの精神性はイカレてやがる。……まだグラマーな姉ちゃんとイチャイチャできてねえってのにィッ!!」ギリィッ

 

 

 悔しさのあまり双眼鏡を地面に投げつけた。

 割れたガラスには怒りに染まったねずみ男の顔が反射している。

 

 

「俺のハレンチ条例が……っ、マラリンピックが、女体研究部が……っ、くそぉっ、くそくそくそぉっ!」

 

『ふんっ』

 

 

 ドスンドスンと重い足音を立てて、パウチがやってくる。

 彼女もまた怒っていた。

 

 

『男のくせに毎度毎度ビビりすぎだ。縮こませるのはポコ◯ンだけにしときなって言っただろ!』

 

「でもよ、これはもうダメじゃねえか…?あいつらは強えぜ、特にあの小生意気なクソ巫女が!」

 

『元々、無能な性騎士どもじゃ足止めにもならないとは思っていたさ。こうなりゃアタイの真の力を見せてやる』

 

「真の……?」

 

 

 パウチはニタリと笑う。

 気づけば辺り一面に木彫りのクマが配置されていた。パウチの趣味なのかクマが咥えているのは鮭ではなく男性器を模したものだったが…。

 

 

『最終決戦だ。ハレンチが勝つか、はたまた下らねえ愛が勝つか。……決めようじゃねえの!』

 

 

 

 

 

 

 

 ※※※

 

 

 

 

「なに、これ…?」

 

 

 トイポクンオヤシ、ハンツテテク、小悪魔の3人の案内で山道を進む霊夢たちの前に、ずらりと並ぶ木彫りの熊。目はどれも異様に光沢を帯び、まるで生きているかのようにこちらを見つめていた。

 

 

「あんたらのボスの趣味?」

 

「……いや。前はなかった。……なぜ私の故郷の工芸品が……」

 

「ふぅむ。中々の技量だ。……一つ一つ丁寧に削り、彫られている。匠の技だ」

 

「そう?私にはよく分かんない」

 

 

 霊夢は無視して進む。

 トイポクンオヤシが不思議な表情をする一方で慧音が眉をひそめ、ひとつの木彫りに近づく。隣では聖も「悪意の気配は……感じませんが」と慎重に手をかざした。

 

 その瞬間──プシィィィィ……!

 

 熊の口から、淡い桃色の霧が勢いよく吹き出した。

 思わず吸い込んでしまった慧音と白蓮は、咳き込みながらふらりと膝をつく。

 

 

「うっ……何だ、この匂い……!」

「なんか、甘い…っ」

 

 

 視界が揺らぎ、鼓動が早まる。

 身体の力が抜け、まるで夢の中に沈むように意識が曖昧になっていく。

 

 

「毒っ!?」

 

 

 霊夢の声が響くが、二人は返事をする余裕もない。

 彼女たちの目には、いつの間にか周囲の木々……枝がとてもいやらしく見え始めていた。黒くて、太くて、立派で──女としての性本能を刺激するかのような感覚。欲しい。あれが欲しい。

 

 

「体が熱い…っ」

 

「あの枝を私の……、ぶち込みたい…」

 

 

 ヨロヨロと歩き、2人は周辺の木々に近づく。

 カチッ──…ズボッ!!

 

 

「「あ゛ひぃい゛ィィッ!?!?」」ブシュッ

 

 

 ばたんっ…

 びくっ、びくぅっ……!!

 

 

「お゛、奥に゛ぃぃぃ……っ♡」

「深い゛ぃぃ……っ」

 

「一体何が…。地面から何か飛び出して……!!」

 

 

 慧音、聖白蓮の2人は地面に倒れたままビクンビクンと痙攣している。動けそうにもない。

 

 

『あーはっはっはっ!!やっぱり極太デ◯◯ドの威力はいつ見ても恐ろしいねえ』

 

 

 笑い声が響き渡る。

 辺りを見渡すが、声が反響しているので正確な位置はわからない。

 

 

『おおっと下手に動くと地面の中に設置した極太ミサイルがオメエを貫くぜ。ケケケー!!』

 

「・・・ふん。くだらない」

 

『くだる、くだらねえは喰らってから言うんだな!淫乱ガス吸って股からぶっ倒れろ!』

 

「だからくだらないっての!!」

 

 

 霊夢はため息をつくと、御札を数枚取り出して熊たちに投げつける。

 一瞬の光とともに、木彫りの熊は次々と砕け散り、桃色の霧も風に溶けていった。

 

 

『なっ!?』

 

 

 さらに驚くべきことに霊夢はそのまま歩みを進めたのだ。

 凶器が潜んでいる地面の上を悠々と。

 

 

『ミサイルだらけの地面をどうやって…!?』

 

「要は踏まなければいいんでしょ。なら浮けばいい。……空を飛べば発動しないのよ」

 

『ぐっ、ぐぅうっ、なんて卑怯なんだろうねェ。今時のガキは正々堂々とか、敵の言葉を間に受けるなんてしやしねえ』

 

 

 薄暗い空気の中で、湿った土を踏む音が重く響いた。

 木々の影が揺らぎ、そこから現れたのは、今回の異変の元凶──【パウチカムイ】。たぷたぷとした腹と重たそうな腰を揺らし、そして何か液体が入った壺を持って現れた。まるで自分の重みそのものを誇るように歩み出てくる。

 

 

「く、くる…っ!!」ビクッ

「裏切り者の私たちはきっと殺される……ね」カタカタ

「私は裏切ってなんかない!無理やりですー!」

 

 

 性騎士たちはその姿を見て怯える。

 遂に霊夢とパウチが顔を合わせるのだった。

 

 

『ねずみ男から聞いた通り……一筋縄じゃいかなそうだ。性騎士たちが負けたのも頷けるわ』

 

 

 霊夢は霊符を構えたまま、睨みつける。

 

 

「……ねずみ男(アイツ)はあとでぶっ飛ばす。それよりも…早く幻想郷を元に戻してくれない。すごく迷惑しているんだけど」

 

『アタイは全く迷惑だなんて思ってないさ』

 

 

 パウチはそう言いながら、背中に背負っていた古びた弓を持ち上げた。

 

 

『人間が人間らしく生きているこのハレンチな姿こそが“普通”なんだ。お前がいつも見ている理性で本能を抑えつけた姿こそが異常なのさ』

 

 

 彼女は矢の先端を壺に付ける。

 

 

『この世は根本から間違っている!肉欲に塗れた姿を恥ずべきものだと隠し、見えないようにする……。だからこの世から性犯罪が無くならないのさ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!──なぜ、それが分からない!』

 

「詭弁ね。アンタの価値観や考えはご自由に持ってればいい。だけど押しつけた時点で間違ってんのよ」

 

『ぺっ!……処女といくら話しても無駄のようだ。まぁ、いいさ。性騎士たちみたいに──』

 

 

 そしてどっかりと腰を落とし、弓を構える。

 引き絞られた弦が、ギシギシと悲鳴を上げた。

 

 

『無理やりにでも分からせてやる、よっ!!』

 

 

 ギュンッ!

 放たれた矢が空気を裂き、一直線に霊夢の額を狙う。だが霊夢は風のように身を翻し、矢は木の幹に突き刺さった。

 

 

『うまく躱わせたみたいだね』

 

「この程度……、ん?』

 

 

 矢が突き刺さった木を見て、霊夢は目を見開く。

 なんと枯れそうだった木の葉が青々と美しくなり、ぽこぽこと花をつけた。折れてしまいそうな幹も立派に太くなっていく。

 

 

「こ、これは……」

 

『あーはっはっはっ!!私の能力──【性本能(ラブ・デトックス)】はあらゆる生物の性欲を増減させることができる。増加させられたやつは誰彼構わずに発情するが……弱点があってねェ、時間がかかっちまうのさ。しかも理性が強い奴にはあまり意味がない』

 

 

 パウチが得意そうに話している間にも木は立派に美しくなっていき、花に虫が集まり、花粉と花粉が混ざり合い、いつの間にか受粉なんかしていた。

 

 

『だがこの私の体液【淫乱汁】を無理やり注入されたものは別さ。一瞬にして性欲ギンギンの猿に早変わり。男は何回でも復活する()()を手に入れ、女はどんな息子も受け入れられるくらいに緩くなっちまうのさ』

 

「? 息子ってどういう意味よ」

 

『・・・マジ?はっ!隠語も知らねえガキかよ!無知な処女をムッチムチなビッチに変えちまうのも面白いね!!』

 

 

 パウチはゲラゲラと笑うと、矢の束を壺にジュボっとつけた。そして再びギチギチと音がなるまで弦を引いてから次々に矢を放つ。

 

 

『喰らえっ!【肉欲流星群(エクスタシー・シャワー)】ッ!!』

 

「さっきから訳のわからないこと言ってんじゃないっての!」

 

 

 霊夢は全てを紙一重でかわす。

 その姿は、まるで風そのもの。矢が掠めた瞬間にはもう別の場所にいて、パウチの弓矢は全て外す。

 

 

『チィッ、すばしっこいねぇ……!』

 

 

 パウチが舌打ちした瞬間、霊夢の姿がふっと消えた。

 

 

『……なっ!?あれ?ど、どこに…!?』

 

 

 気づけば、霊夢はすでに目の前に立っていた。

 距離はわずか数十センチ。パウチの巨体を見上げながら、霊夢は冷たく言い放つ。

 

 

『ま、待っ──』

 

「待たない!!」

 

 

 霊夢の右拳が唸りを上げ、パウチの分厚い頬に深くめり込む。肉の鈍い音が森に響き、パウチの体がぐらりと揺れた。次の瞬間、彼女の巨体は木々をなぎ倒しながら吹き飛び、地面に叩きつけられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※※※

 

 

 

 

 

『ぐふっ、……ぐ、あァァ…ッ、ふざけやがってぇぇ…ッ。テメェ……よくもォッ、よくもッ…!!』

 

 

 敗北したパウチ。

 傷だらけ、血反吐を吐きながら悔しそうに叫ぶ。

 

 

『アタイがそんなに悪いことしたってのか!?誰だってヤルことじゃねえか。それを少しばかりオープンにしただけで……!!』

 

「少しばかり?アンタこそふざけてんじゃないわよ。あんな行為を大っぴらにされても困るの。普通に考えれば分かるでしょうが…」

 

『普通、だとォッ!?』

 

 

 パウチは目を赤くし、息を荒くしながら言う。

 

 

『お前らの“普通”とアタイの“普通”を同じにするんじゃない……ッ。○ックスってのは娯楽でもあんだよ。そしてそれこそがアタイの普通なんだよっ。ケケケ……!この世に淫欲の神として存在した時からずっとそうさ!!アタイにとってはそれが普通で当たり前なんだ!!』

 

 

 パウチはゆっくりと立ち上がる。

 彼女を動かすのは怒りか、それとも悲しみか。どちらにしても諦めてはいないのは分かる。

 

 

『全裸で踊って!浮気して!不倫して!会ったばかりのやつと抱き合って!──愛だの恋だの!そんなもの存在なんかしねえっ!気持ちよければなんでもいいのさ!』

 

 

『だから……ッ』

 

 

『だからアタイにお前らの普通を押し付けるなァァァーーーッ!!』

 

 

 パウチは飛びかかる。

 先程までは霊夢たちをハレンチの世界に堕としてやろうとしていたが、今回は違う。向けるは殺意で、与えるは死。殺す気で来たのだ。鋭い爪が霊夢の柔肌に突き刺さる──

 

 

『くたばれェェーーーッ!!』

 

「普通を押し付けるな?……アンタがそれを言うの」

 

 

 霊夢の冷たい声が、闇を切り裂いた。

 次の瞬間、彼女の白い脚がしなやかに振り上げられ、稲妻のような軌跡を描く。そしてパウチの分厚い頬に直撃。

 

 

『が、あぁ、あ……っ!?』

 

 

 ズドォン!と鈍い衝撃音が森に轟いた。

 霊夢の足はまるで杭のように深く食い込み、分厚い肉と骨を無慈悲に抉り沈める。パウチの顔面が歪み、両目が飛び出しそうに見開かれる。そしてそのままズルズルと地面に落ちていった。

 

 

「確かに自分にとっての“普通”は、誰かにとっては非常識に見えたり、あり得なく見える。だからといって普通を押し付けて、無理やり相手を自分と同じようにするなんて間違ってるし……」

 

 

 霊夢はパウチから、トイポクンオヤシ達の方に視線をスライドさせた。幹部たちはびくりと体が跳ねる。

 

 

「どんな理由があっても、それに加担するのも、同調圧力に屈するやつも私は許さない」

 

「「……ッ」」

 

「1人で逃げようとしているねずみ男ッ!アンタもよ!!」

 

「ギクゥッ!?」

 

 

 名指しされたねずみ男。

 性騎士たちは自分の過ちに気づき、頼みの綱のパウチもやられてしまった。逃げようと背を向けているねずみ男は【妙薬・淫乱汁】が入った壺をぐっと持ち上げて、霊夢たちにあかんべをした。

 

 

「黙れ、皆んなからの愛されもの!お前なんかにオイラを止めることなんかできねえぞ!んーふふふっ、この薬さえあればいつでも誰でも抱けるんだ。これで寂しい思いはしなくて済むんだもーん」ンヘヘ

 

「まだ言うのか!このすけべネズミ!」

 

「うひゃぁっ!?」

 

 

 霊夢は退魔針を投げつけた。

 ねずみ男は悲鳴をあげて飛び跳ねる。足元に針が突き刺さり、体勢を崩した。

 

 

「アラァッ!?おっ、ととっ、とっ……だっひゃあぁっ!!?」ずるん

 

 

 そのまま足を滑らせて、崖の下に落っこちるのだった。

 霊夢は落っこちていくねずみ男を見て、ため息をつくとパウチの方を向き直す。

 

 

「……さーて、みんなを元に戻してもらうわよ」

 

『は、はぃ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

「俺どうかしてたわ…。あんな婆さんを抱きたいなんて思うなんて……」

 

「俺なんか15歳の女の子に発情してたんだぞ。もしそうなって、後から無理やりやられたなんて言われたら俺は一生強姦魔って呼ばれていたぜ」カタカタ

 

「好きだからこそエッチに繋がってくるんだな。お互いに心から通じ合った上でやらねえと犯罪になっちまう」

 

 

 

 

 体を許すという行為。

 気軽なものに見えて、本来はとても重いものだと知る。

 

 

 

 

「彼氏じゃない男に興奮するなんて……。自分が恥ずかしい」

 

「それにさ誰とでもヤるってことは“病気”になるリスクも高まるよね?やっば…」

 

「これからは控えるわ」

 

 

 

 

 不倫や浮気はいけない。

 道徳的なこともあるが、性病を増やす原因でもあるということを知る。

 

 

 

 

 

「お客が帰ってきたー!」

 

「いつでも、誰とでも出来る……。聞こえはいいけど私らみたいな商売を売りにしてる者からすると最悪だったわ」

 

「私らの存在意義がないものね」

 

 

 

 

 その道のプロたちの稼ぐ手段も返ってくる

 

 

 

 

 

「最悪最悪最悪……っ」ブツブツ

 

「それはこっちのセリフよっ!!私にはそっちの気はないってのに!まさかアンタと……おえ゛ぇぇっ!!」

 

「吐きたいのはこっちだ!!燃やし殺すぞ!」

 

「やってみなさいよ!返り討ちにしてやるから!!」

 

 

 

 

 

 互いに体を求めあった不死者は再び殺し合う仲に戻る。

 

 

 

 

「た、大変ですっ!!諏訪子さまっ、神奈子さまっ!」

 

「どうした?そんなに慌てて」

 

「そーだよ。信者も増えたんだからさ、慌てることなんかないんじゃなーい?」ケロケロ

 

「実はその信者たちが一斉に離れていったんです!また0からやり直しになったんですよ!!」

 

「「・・・え」」

 

「ううっ、神聖なる洩矢神社が……ロリエロガキ神が鎮座するドスケベ神社なんて呼ばれて…っ」

 

「なんでそんな風評被害を受けなきゃいけないんだ!」

 

「・・・いや、これお前ら悪くね?」

 

「何がですか!?神奈子さま!」

 

「だって早苗がその胸で男を誘って、諏訪子が食ったからじゃん」

 

「「──!!」」

 

「そりゃあ冷静になれば、異常なことに気づくだろ。……まぁ、また1から頑張ろうな」

 

 

 

 

 

 体を売って増やした信者など簡単に消えてしまうことを身に沁みて知る

 

 

 

 

 

 

「小悪魔、覚悟はいい?」にこっ

 

「ぱ、ぱぱ、パチュリー様ぁっ!お、お許しを……!レミリア様は許してくれたじゃないですか?面白いからって!……パチュリー様も笑って流してくださいよ。ね?」ヘラヘラ

 

「レミィは快楽を好む吸血鬼。そりゃあ許してくれるでしょうね。……だけど私の場合は違うわ」

 

「へ?」

 

「小悪魔。あんなくだらない異変に加担した……と言うことは、貴女の主人である私にも責任があるということ。……私の顔に泥を塗ったのよ」

 

「い、いやぁ…」  

 

「そんなにエッチなのが好きなら最近作った触手動物の実験にでも付き合ってもらいます」

 

「ふんぎゃああああ──」

 

 

 

 

 悪事に加担した者は罰を受けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パウチが齎した狂気のような夢から醒めた人々は【性行為が自由】であることの【闇】を知った。彼ら、彼女らは自分たちの行いを反省し、そして学び、そして行動を改めていかなければならないと誓うのだった。

 

 

 

 もちろん、この男も──

 

 

 

 

「・・・はっ!い、生きてる!木の枝に引っかかって助かったんだ!!」

 

 

 ねずみ男はそのまま無事に地面に着く。

 しかし助かったは良いものの、自分の欲望を叶えるための妙薬が入った壺は空になっていたのだった。

 

 

「……さらば俺の夢よ。だが諦めてたまるかってんだ。いつの日か、この俺もたっくさんの女を侍らして……」

 

『はっ、はっ、はっ』ビンビン

『ふーっ、ふーっ』ビンビン

 

「・・・え」

 

 

 ねずみ男の目の前には“大蛇が鎌首をもたげたようなイチモツ”が2本。バクバクと少し触れただけで暴発しそうなくらいにそそり立ったものを持った猿のような妖怪が2体立っていた。

 

 

「な、なんだてめぇら。なんだソレぇぇぇっ!?なんでそんなに興奮して……はっ!?まさか!!」

 

 

 

 ねずみ男が落下した時に、壺の中身は山の中に溢れていった。殆どは地面が吸ってくれたり、植物に当たったのだが、運悪く野良の猿妖怪たちに降りかかっていたのだ。

 

 性欲の塊がたっぷりと詰まった淫乱汁を浴びた生物は目の前の相手に狂ったように交尾をしてしまう。そう、彼らが見たのは──“ねずみ男”であった。

 

 

 

「嘘でしょっ、俺汚ねえぞ!風呂入ってねえぞ!いや、ちょっとなになになにィィィ……ッ!?く、くるなァッ!!」

 

『ウギィイイーーーッ!!』

 

「あぐわっ!?」

 

 

 

 1匹にあっという間に組み伏せられ、もう1匹に服を剥ぎ取られる。彼らの前にはあられもない姿を晒したねずみ男。ねずみ男の肛門が彼らの興奮をさらに高めた。

 

 

 

「ま、待て!待て待て待て待て!!ちょっとま───ア゛ッ!?!!!?」

 

 

『うほ♡』

『ほほほ♡』

 

 

 

 

 

 ずどん──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ア゛アアアァァァーーーーーー…… 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1週間後──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい。博麗神社にいらっしゃい。素敵な賽銭箱は……って、ねずみ男か。変態ねずみが何の用?」

 

「ぜぇっ、ぜぇっ……、れ、れいむちゃん。うっ、ううっ…!!」ビエーン

 

 

 杖をつき、ヨロヨロと歩くねずみ男。

 霊夢の顔を見た瞬間に大泣きして、彼女に土下座をした。

 

 

「何泣いてん──」

 

「俺が間違ってたよぅ…っ!」

 

「え」

 

「あ、ああ、愛が無かったら……、そ、それはただの暴力だったんだ!相手と肉体関係を結ぶならお互いに同意が必要なんだよなァッ!痛いほどに身に沁みてそれがよぉーーーく分かったよぉ…!」

 

「コイツがこんなに反省するなんて一体何があったのよ…!!」ゾゾゾ

 

 

 その2人のやり取りのせいでとある人物が目を覚ます。博麗神社の奥から目を擦りながらトボトボと歩き、やってくる。

 

 

「うるさいなぁ。なんの騒ぎ?」

 

「紫苑…!」うるうる

 

「ねずみ男!」

 

 

 霊夢に発情した紫苑はボコボコにされたあと、神社内で眠っていた。しかし2人の騒ぎに目を覚まし、やってくる。ねずみ男は目が合うと直ぐに飛びついた。

 

 

「きゃっ、ちょっと何!」テレテレ

 

「あんな酷いこと言ってごめんよ…。優しい紫苑に酷いこと言ったよなァ。けど目が覚めたよ。俺にはお前しかいないって気づいたよ!!」

 

 

 

 ぎゅーーーっ♡

 

 

 

「あへあへっ、悪くないな〜。あはは♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだ興奮してんのか、この男は」やれやれ

 

 

 

 

 

 

 

 

※※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「パウチ」

 

『……なんだ』

 

 

 ぐるぐる巻きにされたパウチ。パウチの側には元性騎士の2人が立っている。そしてその外の者たちの目の前には幻想郷の賢者である八雲紫が冷たい視線を向けて、質問をする。

 

 

「元の外の世界に帰る前に聞きたいことがある。……幻想郷にはどうやって入った?“ぬらりひょん”という妖怪に連れられてきたのか?」

 

『ぬらりひょん?知らないねぇ。……アタイはただ見つけただけだよ。内へと続く抜け穴を』

 

「抜け穴・・・」

 

『ここには大きな結界が張られているようだけど…。至る所が裂けて、穴だらけさ。気づいたらアタイはその穴を潜っていたのさ』

 

 

 パウチは誰かに誘導されたわけではない。

 幻想郷に呼ばれたのだ。

 元より幻想郷は【忘れ去られた存在が行き着く場所】である。本来は来ようと思ってこれる場所ではない。

 

 

 

「そう。分かったわ」

 

 

 

 これこそが【幻想郷】という地の力。

 世界中どこへでも繋がり、不必要なもの、忘れ去られたものを呼び寄せる。そして【博麗大結界】はその力を抑えるための壁なのだ。だが弱った今、幻想郷はきっと招き続けるだろう。

 

 

「とりあえず貴方たちは外に送り返す。二度と入れないように呪いをかけさせてもらう」

 

 

 紫の力によって開かれた隙間が、空間を縫うようにいくつも現れ、ひとつ、またひとつと異界の者たちを飲み込み、外の世界へと送り返していった。ハンツテテク、トイポクンオヤシは無事に故郷に帰れた。残るはパウチだけである。

 

 

(覚えてろよ、くそ巫女……。次こそはリベンジしてやる。もっとド変態な妖怪たちを集めて、幻想郷を変態郷に変えてやるからね)

 

 

 リベンジを胸に秘め、パウチは復讐に燃える。

 しかしパウチを元の世界に帰すための隙間は現れない。

 

 

「さっきの2人は穴のこと知らないわよね?」

 

『そりゃあそうさ。無理やり連れてきたんだから。……というかくだらない話はいいから、さっさとアタイも外の世界に帰しとくれ!』

 

「いえ。送り返す中に貴方は入っていないわ、パウチ」

 

『・・・は?……あ、れ…?』

 

 

 紫はゆっくりと扇を閉じ、空を見上げる。

 地面に転がるのはバラバラの肉塊。パウチだった物が見るも無惨に散らばり、鉄臭い匂いが周囲を包む。

 

 

「結界の穴を知っている奴を生かしておくわけない。しかも、また来て悪さをすることを企んでいる奴を、さ」

 

「紫様…!」

 

「藍。パウチの話を聞いていたわね」

 

「はい……。早急に」

 

「ええ。この地のどこかに外と繋がる穴が()()開いているはず。早く閉じないとまた厄介な物が流れてくる可能性があ、る……うぐっ…」

 

 

 そう、伝え終えた彼女の表情が少しずつ苦痛に歪む。

 額には汗が滲み、指先が震え、唇からはかすかな息が漏れる。音が夜気に溶ける。紫の膝が、わずかに震えた。

 

 

「紫様……!」

 

 

 駆け寄る藍の声。

 だが、紫はそれを制すように手を上げた。そして近くの岩壁に背を預け、そのまま、ゆっくりとしゃがみ込む。

 

 

(なんて妖力の低さ……。極度の疲労とストレスによるものか。今の紫様の実力は本気の私と同等くらい……っ。なんという事だ。幻想郷最強の存在である紫様が私と()()()()()()()()()()()()とは……!!)

 

「……少し、休ませて……もらうわね」

 

「紫様っ。少しと言わず、半年ほどお休みになられてくださいっ!不眠不休で結界の綻びを修正し続けるのはもう限界です。私が代わります!!いえ代わらせてください!」

 

「ありがとう。でも…まだ貴女の力では荷が重いわ。ただでさえ()()()()()()()()()()()()状態では無理よ」

 

 

 その声は、いつもの艶やかさとは違い、どこか遠い。まるで長い夢の終わりを告げるように、かすれていた。藍が言葉を探すよりも早く、紫の目が静かに閉じられる。藍は唇を噛み、紫の手を握るが、その掌は驚くほど冷たかった。

 

 

「……ならばっ、早く霊夢を修行の聖地(カイラス)に連れていけば良いではないですか…。なぜ躊躇するのです…!以前は無理やりにでも、と仰っていたではありませんか!」

 

 

 紫は目を閉じながら答える。

 

 

()()()()に断られたのよ」

 

「……え」

 

「ぬらりひょん達が攻めてきた後、私は霊夢を連れて行くことを伝えに行ったの。そうしたら……“自分から求めぬ限りは許さぬ”と一喝されたわ。確かに歴代の巫女達は自分から成長することを望んで、私はそこに連れて行ったのだけど、霊夢は一度も修行や成長を望んだことがない」

 

 

 紫は笑いながら言った。

 

 

「寧ろ、あの子は修行という行為自体を馬鹿にしている。いや、信じてなんかいない。そりゃあ断られるし、教える方も嫌でしょうしね」

 

「だから無理やり連れて行っても意味がないのですね……」

 

 

 少し休憩した紫はゆっくりと起き上がる。

 先程よりは顔色は良かったが、確実に弱っているのは分かる。正直な話、藍が本気を出せば確実に紫を倒せそうなくらいにまで弱っている。

 

 

「霊夢には圧倒的に不足している物がある。それこそが彼女の成長の足を引っ張っているわ」

 

「霊夢の足を引っ張っるもの?一体…」

 

「それは──」

 

 

 

 藍は驚いた。

 そんな物が成長するのに必要なのかと。いや、元よりそんな物要らないだろうと。しかし紫だけは違った。

 

 

 

「そんな物が必要ですか?生きる上で」

 

「必要よ」

 

 

 断言する。

 

 

「だからこそ魔理沙は幸せ者よ。あの子が“今の霊夢”を越すのは目に見えているわ」

 

「・・・私には信じられません。魔理沙が強いのは分かっていますが、霊夢を本当に超えるとでも?」

 

「ええ、必ず超えるわ。──でもね、それじゃあダメ。霊夢こそが幻想郷で真の最強になってもらわなくちゃ困る。その為にもあの子には自分の真の能力に目覚めてもらわないと」

 

 

 

「でも──」

 

 

 

「霊夢をその気にさせるのは骨が…折れそうね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ありがとうございました。

 なんとか軌道修正完了。
 
 とりあえずハレンチなお話は終わり。自分も落ち着きました。
 パウチの求める世界は所詮、【自分にとって都合のいい世界】であり従わないやつは【無理やりにでも合わせさせる】。そして周りも皆んながやっているから自分もやる【同調圧力】。まるで今の社会のようです。

 だからこそ自分をしっかり持ってくださいね。
 周りに流され、自分の望んでいない世界で喜びを無理やりに見つけるなんておかしいですから。







 
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