私はやるべきことを行い、魔物と堕ちてなお報告の義務を全うし、天に召される事ができた……ハズだ
死んだハズなのに私は意識がある? なぜ?
「やぁ起きたかい? カルロちゃん」
誰だ?
私の名前を呼ぶのは……
「僕かい? 僕はこの世界を作った者の1人だ」
は、はぁ
「まぁそう言われてもピンと来ないだろうね。作ったといっても天使達に声が届かなくなり数千年も経つからね」
私は神というのは信じていないのですが……天使は人類の敵ですし
「まぁそうだね。天使達は人間を助けるために生み出されたのに守ることを奴隷にするとはき違えた」
は、はぁ?
「難しい話はわからないか。まぁいいや、わかる話をしよう。君は過去の勇者の血を濃く受け継いだ……いわば先祖返りだ。勇者とは異世界からやって来た者達の事でね。ここより進んだ世界から何の因果かこの世界に時折やって来るんだ」
「天使に反乱を起こし、大陸から天使を追い出した始まりの勇者……これは神々が暴走する天使を止めるためになけなしの力を使い、異世界とパス……道を作った」
「その者は勇者としての役割を果たしながら帰る方法を探し続け、ついに帰ることはできなかったが、道を開く方法を発見した」
「それには膨大な魔力か生け贄が必要だけどその方法を人々に残した」
「それから始まりの勇者が世界中に石碑をばらまき、時折運が良いものが石碑を発見して勇者が呼ばれるんだ」
「新たな国ができる時に勇者が生まれる……聞いたことはないかい?」
古い言い伝えとして聞いたことがあります
「それから数千年、時折勇者が現れては国を作り、滅ぼし、また作られて今の世界が出来上がった」
勇者が居ないと世界は発展しないのですか?
「そんなことはない。初めの人類は魔法を使うことができなかった。ドワーフもエルフも獣人もそうだね。魔族は元々は魔法を使える人々の事を示していたんだ。いつの間にか姿が変わっていったがね」
「で、そんな勇者は歴史の中で何百人、何千人と呼ばれ、現地の人々と混ざっていった」
「そうすると現地の人の中からも魔法が使える者、勇者と同じ才能を持つものが現れ始めた」
「その中でもカルロ、君は強靭な精神力と高い勇者の適性を持っていた。だから僕とコンタクトが取れたんだ」
は、はぁ
「すごいことなんだよ? 基本神は世界に干渉できない。神は世界を見守ることしかできないからね」
魔物とかも作ったのはあなた達なのですか?
「この世界には魔力が満ちているだろ? だから時折動物が変化してしまったり、魔力が溜まってダンジョンができる。ダンジョンの仕組みを作った神は人類に富と繁栄を与えるために作ったものの、災厄扱いされて酷く悲しんでいるがね」
私は結局何のために話しているのですか?
「高い勇者としての適性があると言ったろ? 神の子として地上に戻る事を許そう。君の魂は美しい。まだ地上にて輝けるハズだ」
生き返れるということ……ですか?
「そうだね。地上ではとある天才勇者が勇者召喚の方法を解析し、僅かな時間で勇者を大量に呼ぶことのできるシステムを作りあげた。君が死ぬ原因となったヒムラー公爵だったかな? その領土には大量の勇者が居たんだ」
訳のわからない魔法は勇者の魔法ということですか
「さあ、僕は見守るだけさ」
ペテル様の復活は
「無理だね。魂がもう無いもの。無いものを復活させることはできないよ」
そうですか……
「1つ助言というか忠告だ。僕が絡んだことにより君は天使……大天使として復活してしまう。差別意識が根強いから過去にも僕らと喋った勇者の先祖返りは居たけれど、見つかり次第再び殺されてしまっている。もし運良く生き延びる事ができたのなら強くなれ。魔物を倒せば強くなれる。どこまでもね。それが勇者だから」
意識が覚醒する
森の中だ……見覚えがある
私が死んだ場所じゃないか?
足元を見ると私が居た
涼しい季節だからとそれほど日が経ってないからか腐ることもなく原型を留めたままだ
「あれが神様っていうものなのかな?」
頭を触ってみると天使には付いていると言われるエンジェルリングがある
丸じゃないんだ
俺達が見れば蚊取り線香みたいだなと言われるような形をしたリングが浮いていた
掴んで顔の方に持ってきてまじまじと見る
「……ヘンテコな形……渦巻き? なんか凄い光ってるし」
天使の特徴として白い翼があるとされているが、背中を触ると大きな白い翼が生えていた
「本当に天使になったんだ……私……生き返ったってこと?」
とりあえずやることも無いので足元に転がっている私の亡骸を見つめる
「そう言えば腕も戻ってる……お腹も穴も無く綺麗……」
全裸であるが私の亡骸は血だらけで着るのはなんか嫌なのでそのまま自身の亡骸を埋めることにした
「土魔法で穴を掘ってっと」
生前と同じように魔法を使い穴を掘り、自身の亡骸を埋めていく
するとブーンガタガタと何かが近づいてくる音がした
慌てて身を隠す
「でさぁ……なんだあれ?」
「ん? どうした?」
「あそこの木……何で翼が生えているんだ?」
「木から翼? 幻覚でも見え……本当だ」
バイクとサイドカーに乗って先頭を走っていた俺達はその異様な光景を見てバイクを止める
「どうした?」
後続のバイクも止まり、下車する
「あそこ……なんかいるぞ」
「真っ白の翼だな……なんだありゃ? 隠れてるのか?」
「体隠して翼隠さずってか? あんな翼の持った魔物なんか居たか?」
「wikiには載ってないな。新種か?」
「知能ある生き物だったらテイムしてみよっかな~」
「お前顔厳ついから懐かねーよ」
「うるせーな、成長したらイケオジが約束された顔なんです!」
「それを老け顔って言うんだよ」
俺達4人は翼の生えた木の方向に歩く
銃を構え、呼び掛ける
「隠れてるつもりかもしれないが翼が丸見えだぞ。大人しく出てこい。もし言葉がわかるなら両手を上げてゆっくりと出てこい」
ば、バレてる……翼が丸見え? あ、……大き過ぎて木からはみ出てるじゃん
聞き覚えの無い声だ……ヒムラー公爵の兵か?
でも天使と分かれば攻撃されるかもしれない……
「出てこないなら攻撃するぞー」
(えぇい! ままよ!)
私は両手を上げて木から出ていった
彼らは丸い帽子? の様な物を被り物、魔道具を突き出してこちらを見ている
4人の兵と目が合う
「天使?」
「美人だな」
「美人というより可愛いな」
「天使もぇ~」
「「「おい!」」」
「ゆ、言うことを聞くので攻撃しないでください」
「お、おう。何でこんなところに全裸の天使が?」
「天使って人類の敵なんじゃねーの?」
「メガテンの天使みたいに話が通じないって感じじゃねーな」
「何で白い蚊取り線香頭に乗っけてるんだ?」
「いや、エンジェルリングだろあれ」
「蛍光灯みたいだな」
「……あ、あのぉ」
「あぁ、すまない。ちょっと待ってろ。今の君の姿は目に悪い……夜営用の毛布あったろ」
「ちょっと待ってろ今荷台から出す」
話が通じるようで毛布をもらい、体を包む
「で、君の名前は?」
「カルロです。ウッド騎士団の魔法兵をしていました」
「ウッド騎士団……え? ウッド騎士団? 天使の兵士が居たのか?」
「まー、こっちも魔族居るし不思議じゃないんじゃねーか?」
「いや、あの元々人間でした」
「人間でした? え? 天使って人間から変化する感じなの?」
「いや俺に聞くなよ。わかんねーよ」
「詳しく教えてくれるかい?」
「は、はい」
私は神様に出会ったこと、昔の勇者の血が濃かったから神様と話して生き返らせてもらったこと、神様と話したから天使へと種族が変わったこと
他に戦闘で負傷して、この森で力尽きたこと、力尽きた後はオバケとなってペドロ卿に戦闘の詳細を伝え、レベル審問官に浄化してもらったことも話した
「ずいぶんと凄い話だな」
「神様は勇者が沢山いるって話してたんだろ?」
「あ、はい」
「まぁ俺達も勇者なんだわ。うちのボスことヒムラー公爵も勇者、そこらのパン屋とかも勇者なんだわ」
「そ、そんなに沢山……そりゃ負けますわ」
「いやぁそっか、過去の勇者の先祖返りか、確かにその可能性を考えてなかったわ」
「魔族ってそう言うことね」
「ダンジョンを作った神様がいるってことはやっぱり多神だったか」
「あ、あの……ウッド領はどうなるのですか?」
「ペドロ卿が錯乱の上で戦死したからヒムラー公爵領に編入、娘さん達はヒムラー公爵が保護する感じになるな」
「ペドロ様……ペテル様を溺愛していましたから……そうですか。レベル審問官は?」
「敗戦の責任を取って自害したよ。何人かの神父も一緒に、そして神父やシスター、神官騎士達は領外に逃げたね」
「あの……私はどうなるのでしょう」
「ヒムラー領は天使だろうが魔族だろうが受け入れるからな。まぁ最初は辛いかもしれないが、魔物もいっぱい居るし馴染むだろ。なんならテル様達の護衛をすれば良いんじゃないか? 死んでもなお旧領主のウッド家に忠誠を誓っているんだろ」
「は、はい!」
「とりあえずうちのボスが今戦争の報告で領外に居るから戻り次第だな」
「ねぇカルロちゃんも勇者なんなら掲示板使えるんじゃね」
「流石に無理だろ」
「分からんぞ~とりあえずパスを繋いでみようぜ」
52:名無し俺達
はい、続報、天使ちゃん勇者なので現地民だけど掲示板が使えた
53:名無し俺達
マジ?
54:名無し俺達
今やり方を教えてる。掲示板もこっちの世界の文字だから順応できるでしょ
55:天使(仮)
こうですか?
56:名無し俺達
天使ktkr
57:名無し俺達
現地民俺達の誕生である
58:名無し俺達
俺達のアイデンティティーがー
59:名無し俺達
言うて現地民血統ガチャSSR引いた感じだし、天使の話だと勇者と知らないまま亡くなったり、天使として復活しても敵として殺されるらしいぞ
60:名無し俺達
まぁ話聞いていた感じオバケになっても進化しないで自我と生前の記憶を保持できるのは凄い精神力だわ
61:名無し俺達
一応敵だった訳だけど大丈夫なん?
62:天使(仮)
攻めたの私達ですし……皆さんは理不尽とは思いますが防衛していただけなので……領主の家族も保護してくださいましたし
63:名無し俺達
まぁ本人が納得しているんなら良いわ
64:名無し俺達
掲示板は面白いぞ~、wikiや皇帝ラジオ聞けるし
65:名無し俺達
というかヒムラー領は面白いことばっかりだと思うぞ
66:名無し俺達
才能も俺達基準になったのなら冒険者やろうぜ
稼げるぞ
67:聖女ネキ
ヤバい私のアイデンティティーが
68:名無し俺達
お前は銭ゲバって個性があるだろ
69:名無し俺達
うちの仲間の腕の再生に金ぼりまくったの許さねーからな
70:聖女ネキ
でも次回70%offのクーポン付けたじゃん
71:名無し俺達
最初から保険適応代金にしてくれや!
72:聖女ネキ
初見さんからボッてクーポンで固定客にしないと稼げないじゃん
73:名無し俺達
本性出てるぞ
74:天使(仮)
なんか凄い……個性的なんですね皆さん
75:名無し俺達
そりゃここは本心がさらけ出せる場所だからな
76:名無し俺達
ヒムラー公爵領のモットーは実力主義かつ自由だから
自由にやって成果を出して稼ぐのが結果的に領土を豊かにするから
77:名無し俺達
勇者限定の魔法が幾つかあるから魔法wiki覗いてみな
やり方とかもわかるよ
http://xxxxxxx
78:天使(仮)
この文字をどうすれば?
79:名無し俺達
意識して押すと念じるとページに飛べるよ
80:名無し俺達
しっかし現地民勇者とはな
81:名無し俺達
探せばいるのかね?
82:名無し俺達
でも天使の彼女のレベル22でしょ?
83:名無し俺達
魔物を倒す経験がなければそんなもんでしょ
84:名無し俺達
戦争で人を殺したら上がるっぽいから
あと年齢での自然上昇
85:名無し俺達
ステは年齢で劣化するがな
86:名無し俺達
なんとか天使の素材をいただいて天使型のホムンクルスが作れないだろうか
87:名無し俺達
あ、ホムンクルスの事や禁術系バレるやん
刺激強いんちゃう?
88:名無し俺達
あー確かに
89:名無し俺達
遅かったでー、魔法wiki見て今悲鳴あげてる
90:名無し俺達
そりゃそうよ
91:名無し俺達
言いくるめ頼んだ
92:名無し俺達
まぁ優しく新たな仲間を迎え入れようぜ
93:名無し俺達
これから彼女もこっちにどうせ染まるでしょ
94:名無し俺達
わかんないよー
95:名無し俺達
天使だから飛べるのかな?
96:名無し俺達
あー色々実験してー
97:名無し俺達
ほどほどになー