長男「ヒムラーお前も軍に加われ」
ヒムラー「今それどころじゃない」
プロレスとはいえ南部諸藩との戦争中
長男「ほーん、参加しない? じゃあ見せしめで死ね」
こんな理由で攻められることとなったヒムラーであったが、軍事経験の乏しい長男の軍勢約2万5000人にとって、どんなに頑張っても5000人の兵数を集められるかどうかのヒムラー領は例年多くの食糧や魔道具(魔剣の類)を輸出していたため、集められた兵達のガス抜きと武器と食糧を確保できる土地であると認識されていた
一方ヒムラー達は吸収した騎士団をも動員して約2500名の兵を長男の軍勢を止めるためにデポン平原という場所に陣を敷いた
「今回の作戦の目標は相手の殲滅だ。相手の領地を占領することではないことを念頭に置いてもらいたい」
ヒムラー騎士団長ことヒンデンブルク大佐は司令部にてそう話す
ヒムラー側の戦力は先程述べた通り2500名
うち1000名が新規吸収した騎士団なので使い物になるとは思っておらず、実質1500名+αがヒムラー騎士団の戦力であった
更に内訳を見てみると
まず全体を1つの連隊としており
機動魔導中隊4部隊
(1中隊200名 バイク50両 トラック25両 大砲20門)
機甲中隊2部隊
(1中隊150名 ケッテンクラート20両 戦車30両 ハーフトラック10両)
補給中隊
(150名 ハーフトラック50両 炊事車10両)
司令部
(100名 ハーフトラック25両 戦車5両 ハウニブⅡ改5機)
ハウニブ飛行中隊5部隊
(1中隊ハウニブ12機)
竜騎士隊60騎
ゴーレム部隊
(特殊ゴーレム300体)
これに1000名の吸収した騎士団が数合わせで加わる
本来ならば連れてくることはないのだが、ヒムラー騎士団のやり方に疑問を持つ連中が一定数居るので連れてきた感じだ
「ハウニブの初実戦だな」
「竜騎士も実質初実戦ですよ」
「相手も少数の竜騎士が居るらしいが、2万5000人の人海戦術で攻めてくるだろう」
「万単位で移動できる道は限られていますからね……旧スズカ伯爵領を通りヒムラー領に入るにはここしかありませんからね」
「住民の避難は?」
「問題ありません」
「よし、では防衛作戦白を開始する」
「なんだ? 敵はこれっぽっちかよ」
「ヒムラー領って最近噂の発展してきた領だよな?」
「ガラスと磁器、石鹸で稼いだらしいからな……」
「魔物が沢山テイムされてるって言ってたな」
「ここからじゃ魔物かどうかわからねーな……あ、でもなんかデカイのが居るな」
「この距離から見えるってことはそこそこデカイが、うちの20人居る竜騎士様達が追い払ってくれるだろう」
「ワイバーンの火球でいちころよ」
「ヒムラーの軍はワイバーン居ないんだろ? じゃあ楽勝だな」
「数で押して終わりよ。有名な傭兵達や貴族の騎士団も居るし、俺達徴兵組もそこまで死ぬ奴は多くないだろうよ」
「馬鹿だなぁヒムラーの貴族様、王様に逆らうなんてさ」
「隊長、俺達は本当にこの穴から戦場の様子を見るだけで良いのですか?」
「ああ、お前らは新人だから。ヒムラー騎士団の戦い方って奴を実際に見て覚えてもらう」
「上の人は知りませんが、下っ端の俺達は既にヒムラー領の騎士団の主だった隊長達の凄さは身に染みてわかってますよ。なんですか10人で襲いかかっても逆に負けるとか……そんな超人ばっかりなんですか」
「俺も最初は雑魚だったよ。ダンジョンで先輩達と一緒に鍛えたからだな」
「ダンジョンって間引かないと魔物が溢れだして町や村を襲う災厄ってイメージが強いですがね。よく嬉々として行けますね隊長は」
「あー、最初の頃は俺も恐がっていたが、魔物を倒せば倒すほど強くなるのを実感してな。しかも魔物を倒して魔石を魔物から獲ればそこそこの収入になるからな」
「いやぁでもヒムラー領に来て一番驚いたのは豊かさですわ。どこもかしこも今じゃ諸外国が貿易停止しているのに、ヒムラー領は変わらずに豊かでしたし」
「あれでもけっこう冷え込んだんだぞ。領内が戦争に備え始めたから訓練以外でダンジョンに潜れなくなったり、商品の品薄が増えたりな」
「ええ!? 商店に行きましたがあの品揃えで品薄なんですか!?」
「ああ、パン屋なんてもっと種類が多かった……いや、お店の商品全部が少なくなったな。前まではもっと商品の種類も多かったぞ。あともっと安かったし、量もあった」
「ほへぇー、凄い豊かな領だったんですな」
「そろそろヒムラー様が来て6年目になるけど来る前は本当に貧しい村々だったんだけどな」
「それが今じゃ……って奴ですか?」
「まーな……っと、俺も実戦は初めてだが、ウッド領との戦争の話は先輩から聞いているからな。今回も凄いのがいっぱいだと思うぞ」
「敵突撃してきましたね」
「個人用の簡易塹壕しか掘れなかったが……まぁ火力で何とかなるだろう」
「うちの銃の通常の銃弾効きますかね」
「まぁ大丈夫だろう。今回から狙撃銃のドラグノフ狙撃銃が配備されているから……遠距離でも叩ける」
「おうおう、突っ込んできたな。距離は2キロ先ってところか?」
「私達はいつ出撃ですか? 隊長」
「まー待てよ3号12番ちゃん、ちゃーんと俺達の出番は来るからさ」
「いやぁ腕がなりますねぇ! 私の主砲が火を吹きますよ!」
「いや、でも凄いですね生体コアを使って5人で運用する戦車を3人で運用できるなんて」
「運転手、砲手、観測手、銃手は私がやりますからね! 車長と装填手はお願いしますよ」
「「ういういー」」
「始まったな」
ばばばばばば
長男の軍勢がヒムラーの軍に残り400メートルと迫った時に銃が火を吹いた
途切れることの無い鉛の雨が兵士達を襲う
最前列に居た兵士達は何が起きたのか理解できずにバタりバタりと死んでいく
空からその様子を眺めていた竜騎士達は慌てて味方を援護しようと動くが、空に何かが近づいてきた
ギシャァァァァァ!
ワイバーンよりも2回り程大きく雄大な姿
色は様々であるがワイバーンよりも迫力のあるその姿を見た竜騎士達は戦慄した
「ど、ドラゴン!?」
竜達は威嚇で怯えたワイバーンにブレスや魔法で攻撃を行う
今まで最強を誇った竜騎士達は膨大な熱量のブレスに焼かれて消滅したり、雷に撃たれて撃墜されたりと散々な扱いとなる
空の戦いはダンジョンで鍛えまくったドラゴン達の圧勝で終わる
「ご主人! ご主人誉めて誉めて! 私達の圧勝だよ!」
「よくやったなリオ! 今日は皆にたらふくステーキを食わせてやるぞ!」
「牛? 豚?」
「牛のステーキだ!」
「わーい! 皆にも教えるね」
「おう」
「全くリオは子供っぽいんだから。ご主人この後はどうしますか?」
「奥の敵に適当なブレスや魔法を放ってよ。後の仕事はハウニブ部隊がしてくれるでしょ」
「あちゃー、機長、もう空の決着が着いたみたいですよ」
「うお、まじか、早かったな……」
「ハウニブの空中戦はまたの機会ってことですかね」
「しゃーねぇ、地上支援を行うぞ。ハウニブちゃんやっておしまい!」
「了解機長! くらえ! 25キロ爆弾16連発!」
ハウニブにも種類があり、様々な進化をしていた
ハウニブⅡ改(攻撃機型)
直径25m
居住区画直径20メートル高さ4メートル
浮力 ガルタイト複合装甲
装甲厚 下部30mm 側部20mm 上部20mm
推進動力 1050馬力 ハウニブ型ゴーレムモーター3機連結型
最高速度 400km/h
最高高度 4000m
制御 生体コア1体
武装 PK機関銃4丁 40mm機関砲1門 25キロ爆弾16個
乗員 3名 生体コア、機長、整備士
まぁこんなUFOが編隊組んで空から攻撃してきたらパニックになる
地上は竜騎士が全滅し、前衛が玉砕、後ろに逃げようにもドラゴン達が暴れまわっており逃げるに逃げれない
そんな中Ⅱ号戦車やⅢ号戦車、BT-7からなる機甲中隊が投入されると敵は更に死体の山を築いていくこととなる
「よし! 突撃!」
歩兵部隊も敵の士気が崩壊したのを確認すると突撃を開始
多彩な魔法、弾丸による銃撃で死体の山は更に増え、美しい緑の平原だったデポン平原は真っ赤な血と肉の溢れる大地へと変貌するのだった
デポン平原の戦い
ダイ・フレデリック軍(長男軍)
戦死約1万9000人
行方不明4000人
ヒムラー・フレデリック軍
戦死35名(全員蘇生済み)
戦車5両故障
ハウニブ1機故障不時着
影響
ダイ王の権威失墜
西部貴族社会の崩壊
西部地域で人口ピラミッドの崩壊
ヒムラー騎士団の異常な強さへの畏怖
なお長男の死亡は確認できなかった
ワイバーンとドラゴンのスペックの違いを知りたいとのコメントがあったのでここで
ワイバーン レベル上限75
体長3~5メート
時速100km/h
高度2500m
ドラゴン レベル100とする
体長5~15メートル
通常時速100km/h 本気時速時速500km/h
高度5000m
兵器開発部が戦闘機開発でまだまだと言っているのはワイバーンの代わりにドラゴンを練習相手にしているから