黒閃決めたぜ! 一級術師になったぜ! 特級呪具を作れるようになったぜ! 懐玉編が始まったぜ!
懐玉編が始まっていた!
ある日の夜、遠征任務から帰って男子寮の共有スペースでぐったりしていた時だった。
五条&夏油先輩の呪力が見当たらなかったので風呂から上がってきた灰原に聞いたところ。
「五条先輩と夏油先輩は明日からの合同任務の為に既に現場に向かったよ!
星漿体の護衛だそうだね!責任重大さ!」
なんと原作と違い五条&夏油チームはマンションが爆破される前の日に既に護衛を始めているらしい。
マジでぇ!?夏油先輩か五条先輩が伏黒パパを殺してくれる可能性に賭けて呼吸法の伝授や呪具の貸し出し等々全力で援助したってのに!
護衛期間が1日伸びたら流石に呼吸法込みの体力でも無下限バリア解くのは回避できないかな…。
それからは原作通りマンション爆発からの呪詛師集団"Q"壊滅からの学園襲撃。
メイドの人誘拐からの沖縄旅行と順調?に進んでいった。
それからすぐに俺達一年も沖縄に呼び出された。
「どう考えても一年に務まる任務じゃない…」
「僕は燃えてるよ!夏油さんにいいとこ見せたいからね!」
「俺は空港の警備じゃなくて呪詛師狩りだってよ」
俺は少しでも五条&夏油先輩たちの消耗を抑える為に2日連続で沖縄で呪詛人(じゅそんちゅ)狩りをしまくった。
結果沖縄の呪詛人を激減させる事に成功する。
五条達護衛組が高専に帰った後、最後の詰めに西表島の奥地にアジトを構える呪詛師集団"ヤマネコ"を壊滅させる時が一番大変だった。
森の奥に拠点構えてるから道なき道を進まなきゃならなくてマジでキツかった。
「……てか奥地すぎるだろ!?しかもツリーハウス!うらやま!!」
「壊滅させたら中で遊ぼうよ!」
「いいからさっさと呪詛人を探しますよ」
「七海も大概ノリがいいよね」
三人でワイワイしながらオサレな螺旋階段を登って呪詛人のアジトに乗り込む。
「くっ…!まさかこんなところまで乗り込んでくるとは…!」
「ふっ!お前たちが沖縄本島で倒したのは我らがNo.1のミケさん!
……という事で俺たちはNo.2のトラさんに賭ける!一対一でトラさんが負けたら俺たちは解散するので縛りお願いします!」
本島で襲いかかってきたのはNo.1の実力者だったらしい。俺がワンパンしたからわかんなかった。
「……いいんじゃね?」
「ミケとやらもタイマンに括ってましたからね。そういう気質の集団なんでしょう。」
「いいね!そういうの嫌いじゃない!僕がやるね!」
全員でツリーハウスから降りた後呪詛師集団の中から出てきたムキムキマッチョと灰原が向かい合う。
「「「「トラさん頑張れ〜!」」」」
「号令は俺、シャムがさせてもらいます!それでは…スタートォ!!」
シャムの合図と共にトラが灰原に話しかける。
「俺の術式は延爪術式(えんそうじゅつしき)!爪から呪力の刃が伸びる!」
「術式の開示か!いいね!僕もやるよ!
僕の術式は熱体羽鱗(ねったいうりん)!体に呪力でできた超高熱の羽と鱗を纏うのさ!」
互いに術式の開示を終えた後トラが飛び出す。
「おらぁぁぁぁぁぁあ熱っつ!!?」
「熱体羽鱗・炎羽織(えんばおり)!」
前方に全身の羽毛を射出し、トラに高熱の羽毛を張り付かせた灰原は鱗を増量しながら相手に向かって突き進む。
ゴォォォォォォォォォォォ…………!!
「熱体羽鱗・熱鱗拳(ねつりんけん)!」
「ごべぇぇぇぇ!!?」
「「「「トラさァァァん!!!?」」」」
高熱の鱗を集中させた灰原の拳がトラの鳩尾に叩き込まれた。あいつ念のためか呼吸使ってたな、オーバーキルだろ。
吹っ飛んで顔から倒れ込んで気絶したトラに他の構成員が駆け寄る。あいつ人望あるなぁ。
「オロロロロロロロロロロ…………」
「「「「きったねぇぇぇぇ!!!」」」」
腹パンしたせいかゲロ吐き出したトラに他の構成員が一気に離れていく。やっぱ人望なかったわ。
そうやって沖縄の呪詛人をあらかた壊滅させ終わった頃には星漿体任務は終わって五条悟は覚醒していた。
下手に高専に戻って伏黒パパを迎え撃っても死者が増えるだけだからな。呪詛人狩りで時間を稼いだ甲斐が有ったぜ。
高専 数時間前ーー…
夏油傑side
「お前…どっかで会ったことあるか…?」
「気にすんな俺も苦手だ、男の名前覚えんのは」
呪力の気配も無く突然現れた男が無下限を解いた悟の胸を貫いた。
「悟!」
「来るな傑、問題ない!
術式は間に合わなかったけど内臓は避けたし中を呪力で強化して刃をどこにも引かせなかった。
ニットに安全ピン通したようなもんさ。天内優先!早く行け!」
悟…呼吸法が乱れている…明らかに痩せ我慢してるだろ…!
…だが理子ちゃんがいると悟が全力で戦えないのも事実、悟の言う通り二人を連れて逃げるのが最善か…!
「二人とも…舌噛まないで下さいね!」
「え?」「何を言ってどわぁぁぁ!?」
二人を肩に担いで全力で天元様の元へ向かう。
追跡を誤魔化す為出来るだけ足跡や残穢は残さないようにする。
鍛地が教えてくれた呼吸法が無ければここまで早く到着しなかっただろう。
「鍛地…ありがとう」
「うっぷ…鍛地って誰じゃ?」
「僕達の後輩さ、呼吸法を教えてくれた人でもあるよ。
さ、黒井さんはここでお別れだ。お別れの挨拶でもしてくるといい。」
悟ならあんな奴さっさとボコってくれるはずだが万が一がある。
別れの挨拶を終えたらさっさと行かなければ…。
「ぐすん…別れは終わったぞ…行くぞ夏油…」
「ああ、行こう理子ちゃん」
理子ちゃんと一緒に薨星宮に向かう。
「ここが…」
「ああ、天元様の膝下…国内主要結界の基底、薨星宮。
ここからあの大樹に向かって向かっていけば天元様の元まですぐさ」
天内は何も言わずに目を伏せる。
…やはり行きたくないんだね。
「……それか引き返して黒井さんも連れてここから逃げよう」
「……は?」
天内は私の耳を疑う発言に戸惑う。
「君と出会う前に悟と話はついてる。たとえ天元が人類の敵になっても大丈夫、なんとかなるさ」
そう言って私は胸を張る。
「私達は最強なんだ」
「理子ちゃんがどんな選択をしようと、君の未来は私達が保証する」
私の言葉に理子ちゃんが涙を流し始める。
「私…私…っ!もっと皆と…一緒にいたい!!
もっと皆と…色んな所に行って色んな物を見て……………もっと…!!」
「帰ろう、理子ちゃん」
「……うんっ!!」
タンッ
……………………は?
「ハイお疲れ〜解散解散」
理子ちゃんが奴に頭を撃ち抜かれた……即死だ。
「なんで…お前がここにいる」
「なんでって…ああ、そういう意味ね」
やめろ…その先を言うな…!
「五条悟は俺が殺した」
「そうか、死ね」
手持ちの中で最高硬度の虹龍に噛みつかせる。
虹龍の口の端から撃ってきた銃弾をタコの呪霊を盾に受け止める。
「黒井さんはどうした」
「…あのメイドか、多分死んでる。
生かす気も殺す気も無かったけどな、運良きゃ生きてんじゃねえの?」
「そうか、やはりお前は死ね!」
奴を虹龍で天井に引き摺り回す。次の瞬間、奴が虹龍の口から消えた。
ビィィィィィィ!!!
「最高高度の虹龍が!?」
どこから取り出したのかも分からない刀で虹龍が二枚に下ろされた。
薨星宮の廊下に降り立った奴を追って私も回廊に入る。
……やはり呪力が無い、天与呪縛か。それより…
「どうやってここに辿り着いた?」
「……?ああ、人間が残す痕跡は残穢だけじゃねえ。
臭跡、足跡…は上手いこと隠してあったな…五感も呪縛で底上げされてるんだ…オェッ!」
奴が口から小さな呪霊を吐き出した。
「呪霊に自らの体を格納させてサイズを落とす。それを俺の腹の中にしまう。
透明人間は臓物まで透明だろ?これで俺はあらゆる呪具を携帯して結界を素通りできる」
「天与呪縛だろ?術師と同様に情報の開示が能力の底上げになることは知っている。
さっさと死ね」
ピキィィーーン………
手持ちで術式に簡易領域が備わった呪霊、一級仮想怨霊・口裂け女!
「ねえ…わた…わタ…わたし、きれい?」
返答するまで互いに不可侵!返答した直後に必中のハサミが襲いかかる!さあ…答えろ!
「あー……そうだな、ここはあえて、趣味じゃねぇ」
シャキン…!
「そういう感じね」
呪霊から取り出した呪具によってハサミが斬り払われる。
ヒュルルルルルルルル………!!
この音は…呼吸法!習得には儀式が必要なはず…呪力が無いからか!?
「その音は!何故!」
「ああ!これなら見て盗んだ、いい技術持ってんじゃねえか。使わせてもらうぜ」
奴が口裂け女を斬り裂いて…
キンッ
その瞬間、胸の痛みと共に私の意識は暗転した。