トリプル黒閃決めたぞ!領域展開習得したぞ!ダブル黒閃決めたぞ!特級呪霊生捕りにしたぞ!ゲロ吐いたぞ!
産土神信仰の特級呪霊を生捕りにした日の夜。
俺たち四人は岩手の高級旅館に泊まっていた、呪術師は高給だから一泊数十万の旅館程度なら楽勝で泊まれるのだ。
四人で川の字になってふかふかの布団で寝る前、五条先輩が夏油先輩に電話していた。
「やっほ〜傑〜!」
『……なんで悟はそんなご機嫌なんだ』
「今日は灰原と七海が岩手に任務だったでしょ?アレ準一級じゃなくて特級だったんだよね〜!」
『……は?』
「それに事前に気づいた鍛地と俺も一緒に四人で特級任務行ってきたんだけど…なんと!鍛地が領域展開使えるようになったんだぜ!」
『なっ!?本当か!?』
「あ、あとその呪霊生捕りにしたから明日渡すぞ!
今晩岩手の旅館で泊まるからまた明日な!」
『は?おい悟…』
ピッ
「五条先輩テンション高いですね…」
「後輩に先に領域展開を習得されたんです、恐らく先を越されるのが初めてで興奮しているんでしょう」
「僕らも負けてられないね!とりあえず目指せ一級術師!」
翌日ーー…
「キョキョッ…!」
「……この呪霊すごいな、呪力量が悟以上だ」
「でしょ?俺が弱らせたとはいえ三人で生捕りにしたんだ。感謝しとけよ!」
「そうだな…鍛地、灰原、七海…俺のために生捕りにしてくれてありがとう」
「「「………っはい!」」」
うっひょー!夏油先輩に褒められた!灰原も七海もかなり嬉しそうにしている。
「それで…これから私の任務についてくるって?」
そう、これから俺たちは夏油先輩の任務に同行して岩手を一周する。
そんであわよくばミミナナを回収する!
夏油先輩も俺たちがついてれば虐待されたミミナナを前にしても踏みとどまれるハズだ。
それから岩手のいろんなところを飛び回って岩手の任務を大量消化し続けた。
過剰戦力すぎて呪霊が可哀想になる。
「領域展開ーー狂天濤地!はあっ!」
ガチャンッ!!
「「ギャギュギョガァ!?」」
領域内の竈門の壁が一瞬で変形し呪霊を生捕りにする。
五条先輩と夏油先輩に領域を見せる為ちょうど良い実力の一級呪霊を相手に領域展開を使用した。
「ほい、夏油先輩!」
「生捕りにしてくれてありがとう巌勝…本当に領域を習得したんだな」
「………俺も出来るかも!次の任務行こうぜ!」
「…もう感覚を掴んだのか!?」
「ああ!さっさと行こうぜ!」
次の任務は岩手の僻地の村だった。
……東京から来たって言った途端村人たちの態度が一気に悪くなる。
気分が悪くなるような悪意の視線の中、キラキラした目で見つめてくる幼女が目についた。
……あの子釘崎野薔薇じゃねえか!?
村人たちが離れて行ってから五条先輩が夏油先輩に囁く。
「傑…あの子鄒霊呪法持ってる、多分呪術師の一族だ」
「そうか…私たちでは怖がらせてしまうかもしれないな…灰原、頼んだ」
「おっけー先輩!おーいそこの君!ちょっと良いかな?」
「っ!ハイ!もちろん!」
「僕は灰原雄だよ!よろしくね!ところでこれ見える?」
灰原は手に羽と鱗を生やす。
「っ!!見えるよ!後ろの人たちも同じ?」
「そう!あの人たちは僕の友達なんだ!君の名前を教えてくれないかな?」
「うん!私のばらって言うの!」
「のばらちゃんだね!君の家族はこのこと知ってるかな?」
「おばあちゃんなら知ってるよ!おばあちゃんにも会わせてあげる!」
妹のいる灰原の幼女との会話テクでスムーズに話が進む。
野薔薇ちゃんに連れられて村の端の古民家に辿り着いた。
「おばあちゃーん!はいばらさん連れてきたよ〜〜!」
野薔薇ちゃんが叫ぶと家の奥からドタドタと物音がする。
「そこのガキどけ!私はおばあちゃんだぞ!!」
「ぐえっ!?」
次の瞬間灰原がドロップキックで吹き飛ばされた。
「「「「ええ!?」」」」
「おばあちゃん!?」
「てめえらうちの孫を誑かそうなんて100年早い!野薔薇!さっさと逃げろ「ハイハイおばあちゃん落ち着こうね〜ご飯はさっき食べたでしょ〜!」…何っ!?身体が!」
突然襲いかかってきたアグレッシブなおばあちゃんが五条先輩の無限で拘束される。
「はいばらさん大丈夫!?」
「イテテ…僕なら大丈夫さ!」
「くそう!野薔薇逃げろ!呪詛師のクズ共め!道連れにしてでも殺してや」
「あの〜俺たち呪術高専の任務で来たんですが…」
「…………え?」
数分後ーー…
七海side
野薔薇ちゃんは灰原と鍛地が相手をしている。
先程襲いかかってきた老女が土下座をしてきた。
「大変申し訳御座いませんでした!!」
「ギャハハハハハハ!!!ひー…!ひー…!ウケるー!」
「こらこら悟…馬鹿にしてはいけないよ…彼女も歳なんだから…くくっ」
「クソガキが…!」
「こちらこそお孫さんを利用するような真似をしてしまいすいませんでした。
あのバカ二人は気にしないで下さい。
しばらくしたら任務に行きますので…」
「…あんた本当に呪術師かい?」
「あ!そうだ!」
野薔薇ちゃんと遊んでいた鍛地がこちらに走ってきた。
野薔薇ちゃんの祖母に連絡先を書いた紙を手渡す。
「俺呪術師と呪具職人両方やってるんです!
鄒霊呪法ってことは呪具必須でしょ?もし必要になったら連絡してくださいね!」
「ああ…そちらには残念だろうが野薔薇は呪術師の道に進ませる気は無いよ。
しかし鍛地ってあの鍛地家だろ?…一応貰っておくよ」
「はい!」
それにしても鍛地の実家はかなりの知名度を持っているらしい、こんな地方の呪術師でも知っているとは…。
私も今度鍛地に呪具製作を依頼するべきだろうか…貯金もかなり貯まってきたし、今度依頼するとしよう。
「んじゃさっさと呪霊ボコるぞ」
「悟…領域展開試すんじゃ無かったのか?」
「あ、忘れてた」
私達は村から伸びている山道を歩いて呪霊の反応の元へと辿り着いた。
「領域展開ーー無量空処!」
「ーーーー………!」
「フッ!」
黒閃!!
ッパァン!!
「あ…消し飛ばしちまった…」
「……凄いな悟」
五条先輩が領域展開で動けなくなった一級呪霊を黒閃で消し飛ばしてしまった。
相変わらず五条先輩は理不尽な才能を持っている。
逆に彼は何を持ち得ないのだろうか……性格だな。
巌勝side
五条先輩黒閃によるゾーン無しで領域習得しやがったうえ即黒閃決めやがった!
さすが性格以外の全てを持つ男だ…。
「見て見て〜!モノマネ!前髪マン夏油!」
((((うるせえ……!!))))
その日は最後まで五人で呪霊を祓い続け、帰りの車では五条先輩以外爆睡してしまった。
いくら反転術式で疲労も回復出来るからってなんであのテンション維持できるんだ…?
そして結局ミミナナの村は岩手には無く、夏油先輩の闇落ち阻止が難しくなってしまった。
縁壱のやつは出来なくても問題ないよって言ってたけど出来れば闇堕ちは阻止したいな…。
灰原の死亡フラグはキャンセルできたし不可能ではないハズ…!
一ヶ月後ーー…
「……巌勝…建人…夏油先輩が呪詛師に…!」
「「………は?」」
……………あーー………マジか…。