転生者と幽霊と   作:霧マッシュ

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日々と始まり

 

それからの日々はとても懐かしいものでした。

 

どう懐かしいかというと、まるで前世に戻ったみたい!学校のある日は、学校という会社の就業時間が終わった後に、ノルマがある残業を課されている感じです。仕事(練習)場所は、親の仕事場にある使われていない部屋を使わせてもらうことに。親の仕事場は近いので、歩いても走ってもすぐ着きます。週に休みは、一応あります。ないこともあります・・・。

 

アイさんに並ぶ、このために前世の社会人だった時の私とほぼ変わらない、それどころか悪化してるかもしれない仕事、生活を送っております。しかも、就業規則も労働基準法も関係ない、超絶真っ黒な仕事。アイドルってすごいなぁ、これで体調崩さないってどういうこと?いや、アイドルがすごいんではなくて、アイさんがすごいのかもしれませんけど・・・。

 

自分でも驚きましたけど、アイドルのレッスン自体は面白いものでした。なりたいって思ってるからですかね?でも正直、アイさんライブでアイドルに目覚めてなかったら、普通に諦めたくなるくらいにしんどかったです。しんどかったけど、上達すると自分でも嬉しいし、アイさんに褒められるともっと嬉しいので、めっちゃ頑張りました!お金を稼ぎやすくなってきてます!

 

ただ、撮影の場合はカメラの位置から、ライブの場合はどこから見ても可愛くなってないといけないから注意!とか言われた時は、

 

「はい?あの、人間の顔って感情を司る右脳が操る左側が、表情が出やすくて・・・」

 

「そーゆーのはよく知らないけど、アイドルには関係ないよ?どこからでも、誰から見ても可愛くなきゃね!」

 

「科学に反するのはやめてくださいぃ・・・」

 

みたいな会話もありました。この世界のアイドルとか役者とかはきっと現代科学では説明のつかない謎の超能力とかを持っててもおかしくないですね。全方面から見てとかおかしい、光を屈折させてますよね?目が光るのも謎ですし。

 

いい表情は覚えて出せるようにとか、それもう人間じゃなくてアルゴとかマクロでは?アイさんは機関のプログラムだった・・・?

 

まあ、私はそれ以前に女の子になる訓練(?)もありましたけど。コスメ、ファッション、流行の追い方、などなど・・・。アイさんから最初に及第点をもらえた時は涙が出ましたよ・・・。

 

「今のサヤなら、半分くらいは女の子っぽい?」

 

「やったぁーーー!四捨五入したら女の子!もう十分です、もう十分でしょう・・・!」

 

「駄目だよ?全部女の子にならないとね☆」

 

この言い方は及第点じゃないだろって?うるさいですね・・・。私の中では及第点って意味なんです。じゃあ今の私は全部女の子なのかって?・・・黙秘します。どうしてそんなこと聞いてくるんですか?私をいじめて楽しいですか?泣きますよ?

 

途中から合間に役者のレッスンも挟まり出しました。あれ、どうして?

 

「役者のレッスンですか?アイドルではなくて?」

 

「そ!アイドルだけじゃそこまで稼げないよ?映画とかCM仕事もこなさないとね!」

 

「えっ。そうなんですか・・・。アイさんはすごいなぁ。私は・・・えへへ、やることだけが溜まっていく・・・。まるで私の机に溜まっていく書類みたい・・・」

 

「アイドルの経験を活かせることも・・・。あれ、サヤ?おーい?帰っておいでー?」

 

アイドルだけじゃ稼げないんですって。困りましたわ(お嬢)。最初に言ってた他の仕事ってそういう意味ですか・・・。アイさんの才能やばすぎでしょ、誰ですかこのやべーやつに肩並べますとか言ったアホは。うん、そうですね、私ですね。誰か助けて。

 

夏休みなんてね、ふふふ・・・。最初の方にアイさんと協力しながら宿題全部終わらせて、あとは全部レッスン生活でしたよ・・・。一日☆☆時間っていうのは伊達じゃない。レッスンの合間の休憩は、休みっていうか気絶してた気もしますし。

 

「サヤ、起きて!時間だよ!」

 

「もう朝ですかぁ・・・?」

 

「違うよ?レッスンの続き!早く起きて!」

 

「あっ、はい・・・」

 

寝てるのか気絶なのか、家で寝てるのか仕事場で寝てるのか。もうね、そんなこと考えてたらアイさんと肩を並べるのは不可能です。玄人の私は、もうそんなことは考えない。自分の言葉の責任は持たねばならない。やれるだけやるしかないんです!

 

親が心配してきたこともありましたが、これは私の問題。アイさんライブで燃やされたとはいえ、責任からは逃げられないのです。親に頼ることも当然ありますが、私はアイドルから逃げる気はない・・・。ない、ですよ・・・。つらみ・・・。

 

アイさんレッスンを受けてて気づくのは、すぐに答えを教えてくれる、ということ。これ、アイさんが自分で研究した答えなんでしょうね。前世の上司は仕事は見て覚えろタイプだったので新鮮でした。前の、興味がない状態で答えだけ教えられても覚えられなかったですね・・・。興味って大事。そういう意味ではアイドルに興味はあっても女の子には興味なかったので、そちらは全然覚えられなくてアイさん笑顔(目以外)でしたけど!

 

私はすぐに答えを教えてもらえるので、アイさんが自身の研究に費やした時間を、私は費やさずに済みます。なので、私はその分レッスンに時間を回せていることになりますけど、レッスンすればするほどアイさんのハードル高すぎない?と感じますね。動き、判断、表現、その他色々。あれれ〜、おかしいですね〜、全然追いついている感じがしない〜。アイさんは幽霊なので、これ以上成長しない・・・といいな。されたらもう終わりです、解散!いや成長してても見えるの私だけですけれど!

 

この辺の詳しい内容は、機会がありましたら追々ってことで。これ全部話していると、だいぶ長くなりますので・・・。

 

ルビーとアクアはどうしているのかな。ルビーについては、将来の私のライバル候補ですね。アイさんとカミキの血を引く、主人公の片割れ。アイさんの後継者。

 

(例えルビーが主人公の片割れで、成功が約束されているとしても・・・。絶対に譲るつもりはない。罪悪感はルビーとアクア、両方にも当然多くある。でも、だからって譲るのは今の私に教えてくれているアイさんに失礼だし、そもそも譲ってしまえば私は頂点にはなれない。お金稼げない。そんなこと、絶対に認められない・・・!)

 

アクアについては、私の役者としてのライバル候補・・・?男女別なので、そこまで気にしなくてもいいのかも?今のところ、役者をメインにする気はないんですけど・・・。現状では色々バレないようにする必要がありますよね、アクアに対しては。死にたくないですし。いやルビーに対しても同じ・・・?

 

(実際に私が役者をやる場合、ライバル候補はフリルとか、かなさんとか、†会ったら終わりそうな人†あかね、とかですかね?これマジですか?男性陣の層に対して、女性陣の層が分厚すぎますよ・・・。でも、お金!アイドルだけじゃ稼げない!役者でも負けられない!そのお給料は、私の物です!)

 

 

ーーーーーーーー

アイさんと会ってから一年と少し。2回のアイさんブートキャンプ(地獄の夏休み)を過ごした私はもはやドイツ軍人(?)。並大抵のことでは動じません!ふふん!

 

そんな私の手に握られているのは進路希望調査票。中学卒業後の進路をどうしたいですか、ということを示すための紙。これまでに2回あったんですけど、面倒だったので適当に書いて出しちゃいました。流石に3回目、この辺から適当に書くわけにはいきませんね・・・。

 

そんなことを考えつつ、学校から家に帰還。アイさんがお出迎えしてくれます。

 

「あれ、サヤ?何持ってるの?」

 

「これですか?進路の希望調査用紙です。よく知りませんけど、芸能人を目指す芸能科?がある高校に行くには、どこかの事務所に所属している必要があるらしいですよ?別に高校行かなくてもいいんですけど・・・」

 

芸能科の話はアクアとルビーが言ってましたよね?所属してないといけないって。あと、最終学歴中卒は万が一の再就職に響きそうので避けたいですね。一応前世は大卒なので、自尊心的にも・・・。

 

「サヤが所属する事務所?そんなの決まってるじゃん!」

 

決まってます?どこかに履歴書とか送った覚えどころか、書いた覚えもないんですけど・・・。オーディションとかも受けてないですよ?アイさんは幽霊、勝手に送ったりできないし・・・。

 

「私の教え子なんだから、当然苺プロだよね!私と顔も似てるし、すぐ所属できるよ!アクアとルビーもきっと所属してるから、寂しくないでしょ?」

 

苺プロ。あはは、またまたご冗談を。・・・え?冗談じゃない!?

 

 





評価にも感想がついていることがあるということを、二日前に知りました。返信はできない?ようですので、この場で感謝申し上げます。
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