転生者と幽霊と   作:霧マッシュ

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演技と

 

今日は別に待っていたわけではない日曜日です!唯一レッスンがお休みになる可能性がある曜日ですね。今日はレッスンはないけど、苺プロに私の演技を披露しに行く必要があります、ここで酷かったら首・・・ですかね・・・?

 

土曜日には契約書が来ていたので、ハンコを押してそのまま持っていくことにします。送り返すより早そうですし、不備があってもその場で直せますから。

 

ちなみに親の反応は、最初の給料が少なくても倒れるんじゃないぞ、女の子になったから後はニートでもお母さん構わないのに、でした。私のことをどう見てるのか、よくわかりますね!

 

「アイさん、私の演技は大丈夫ですかね?」

 

「私には程遠いけど、大丈夫だよ!」

 

なるほど、アイさんが大丈夫っていうなら、もう大丈夫ですね!それに大丈夫じゃなかったら、そもそも事務所に所属するお許しすら出ない気もしますね・・・。いえ、所属しないと高校行けないですけど・・・。

 

 

ーーーーーーー

所変わって苺プロダクション。

 

現状、私がしっかり踊れるのはB小町の曲だけなので、それを伝えます。

 

この場にはミヤコさんとアクアとルビーがいます。なんでアクアとルビーがいるんですかね?採点してくれるんですか?私の姿格好と雰囲気の関係でアイさんを知っている人は、だいたい私と無敵のアイドルとの比較をしだす気がするので、評価はボロボロになると思うんですよね・・・。

 

「では、サヤさん。準備ができたら曲をかけるから、合図をちょうだいね」

 

「はい、わかりました」

 

今はアイさんオーラではなく私そのままの雰囲気です。アイさんオーラ出しながら演技するのはちょっとキツいですね・・・。将来的には出来る様になりたいですが、アイさんになりたいわけではないので、出来なくてもいいかも?

 

「サヤちゃん、頑張って!」

 

「・・・まあ、頑張れよ」

 

・・・ルビーとアクア、私の演技に期待してる感じですか?えへへ、なら頑張っちゃおうかなー!アイさんの子どもに期待されて、まさか期待以下なんて・・・なんて・・・?

 

一応確認ですけど、無敵のアイドル様レベルを期待してるわけじゃないですよね・・・?そ、そうじゃないなら頑張りますよ!

 

「ミヤコさん、お願いします!」

 

 

 

ーーーーーーー

 

苺プロダクションのとある一室。レッスンなどにも使用されるその部屋には、現在4人の人影がある。

 

一人は壁を背後に、曲に合わせて歌い踊っている。

 

他3人は、立ち位置を変えながらそれを見たり、話し合ったりしていた。

 

「・・・お兄ちゃん、どう思う?」

 

「・・・アイとは実力差があるな」

 

「やっぱりそう思う?じゃあ本当にママじゃないのかな・・・」

 

「アイじゃない、とは思うけどな・・・」

 

「でもさ、全体的に似てない?」

 

「演技の仕方や表現方法はアイに近い」

 

「そうだよね!私はサヤちゃんの演技好きだよ!ママに似てて!」

 

「アイに似た、惹きつける演技なのは間違いない。将来、どうなるか・・・」

 

 

ーーーーーーー

 

演技を終えて。

 

3人の様子はといいますと、アクアとルビーは何かを最後話し合っていたみたい?ミヤコさんは何かメモを取っていたみたいですけど、難しそうな顔をしていますね・・・。もしかしてやばい?

 

採点が終わったのか、ミヤコさんが近づいてきます。それを見てアクアとルビーもやってきましたね。

 

「演技、お疲れ様。評価としては、今そのままアイドルグループのメンバーとしてデビューしてもやっていけそうな感じ、かしら?ただ・・・」

 

「ただ・・・?」

 

「面接の時の回答にもあったのだけど、サヤさんはアイさんに憧れてアイドルを目指してるのよね?」

 

あ、この流れ・・・。これはアイさんが来ますよ!

 

「サヤさんはその憧れてるアイさんと非常によく似ているから、古参のアイドルファンの多くはサヤさんとアイさんを比較するわ。そうなると、少し厳しくなるわね・・・。私も、面接の時の雰囲気があまりにアイさんに似ていたから、その水準一歩手前の演技を予想していたほどよ」

 

それは・・・え?ドーム行く直前のアイさんレベルを予想してたってこと・・・?すいません、雰囲気だけなんです・・・。

 

私の前の壁は一枚目から無敵のアイドル。高過ぎません?

 

「アイさんレベルはまだまだ遠いですね・・・。見た目については、私もそれなりに似ているとは思っていましたけど、ミヤコさんの反応からするとほぼ同じなんでしょうか?・・・あれ、ということは私をお母さんだと勘違いしたアクアさんとルビーさんのお母さんは・・・?」

 

これについては話の流れで今気付きました、みたいな雰囲気だしておかないと不自然ですね、だって子どもがいるとは公表されていませんし。またアイさんの苗字である、星野、も公表されていませんので苗字からアクアとルビーの母と判断するのは不可能ですから、判断材料はアクアとルビーの反応だけです。

 

「・・・お兄ちゃん?」

 

「・・・もう誤魔化しようがないだろ」

 

 

ーーーーーーー

 

そこから先は、アクアとルビーの壮絶な人生の話・・・ではなく、単純に母がアイさんである、と言う話でした。この場の雰囲気からして、ここで父親は?とか聞けるような感じではないですね。聞いたら聞いたでアクアの目が黒星になりそうですけど・・・。

 

私は知ってますしアイさんから直に聞いてますけど、無敵のアイドルに子どもがいた、というのは大スキャンダルです。前の社長も言っていましたけど、当時はバレたら全員まとめて地獄行き、というヤバさ。今の私の状況と似てますね、バレたら地獄行き。アイさんに焼かれてズレてしまったところとかも。

 

「サヤさん。わかっているとは思うけど、この話は・・・」

 

「もちろんです。契約書に記載のある機密情報に属しますし、そうでなくても・・・」

 

チラリ、とアクアとルビーに目線を送る。二人ともヤバい話をした割にそこまで心配してなさそうなのは、私がアイさん風味だからですかね?

 

「アクアさんとルビーさんが公にしたくない。そう願うのであれば、私は絶対に口外しません!」

 

 

ーーーーーーー

 

星野家、家族説明会が終わってその後。アクアとルビーも私の演技の評価を教えてくれるそうです。

 

「サヤちゃん!演技よかったよ、ママみたいだった!ママの方が全然上だけど!」

 

褒められてるのか、貶されてるのかどっちなんですかね?アイさんと差があるのは私が一番よく理解してますよ・・・。

 

「差は確かにある。けど、アイを目指してるのがわかる演技だ」

 

アイさんを目指してる、というか並びたい、というか・・・。難しいですね、教えてくれている本人と同じになるのではなく並ぶ、っていうのは・・・。

 

「ありがとうございます。アクアさんとルビーさんは、アイさんの子どもなんですよね?二人は何か目指してるんですか?」

 

「私はサヤちゃんと同じく、アイドルを目指してるよ!ママも、ルビーはアイドルになるって言ってくれたし!」

 

「なるほど・・・。ルビーさんはアイさんの面影ありますよね。顔とか、目とか・・・」

 

「ママとそっくりのサヤちゃんに言われてもなぁ〜」

 

「あ、あはは・・・。アクアさんは?」

 

「・・・俺は裏方志望だ」

 

「裏方、なかなか渋いご希望ですね・・・。アクアさんにはアイさんの面影が・・・そんなにない、ですかね・・・?目、くらい・・・?」

 

「アイと瓜二つのやつに言われてもな」

 

「・・・え?瓜二つなのは関係ないような・・・?」

 

「お兄ちゃんは役者さんってママに言われてたじゃん!忘れたの!?」

 

「忘れてない。けど・・・」

 

この時のアクアはまだ裏方を目指してる体なんですね、そういえば。どこで役者を目指すんでしたっけ、ララライで行う2.5次元編?

 

劇団ララライといえば、†会ったら私が死ぬ†カミキ、†会ったら私が死ぬ†あかね。うん、実に危ないメンツばかりではありませんか。近寄りたくないですね・・・。

 

 

 

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