陽東高校、入学式当日。
私は姿見の前で固まっていました。
「なんで固まってるの?」
なんで、と言われますと困るんですけど・・・。この制服・・・。
「アイさん・・・。見てくださいこの制服。なんでこんなに複雑なんですか・・・?私、アイさんに習ってない女の子要素には対応できないんですけど・・・?」
「サヤは相変わらず上部だけ女の子だよね・・・。もっと厳しくした方がよかったのかな・・・」
「やめてください、これ以上女の子のレッスンを厳しくされてもついていけません・・・」
「・・・ギリギリ女の子と言えなくもない所まで行けただけマシか、はぁ〜・・・。あのね、この制服のその部分は・・・」
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入学式も顔は半分隠してます。一応、勉強しにきてますので、アイドルとは関係ないですし!
入学式が終わってアクア、ルビー、私の3人で移動していると、かなさんがやってきました。なんか異様にやる気に溢れてるような・・・?もしかして、先輩風を吹かそうとしている・・・?いえ、風というか本当に先輩ですけれども。
「入学おめでとう、アクア。あとルビー、サヤ」
あと、は酷くないですか?おまけ?
「芸能界へようこそ」
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その後、かなさんに案内されて教室に移動、初登校を終えました。
初日の学校が終わった後、4人(アクア、ルビー、みなみ、私)で会話している時に不知火フリルのファンだとルビーが言って、その当の本人がやってきたりしました。私は当然フリルにほとんど興味ないですね。完璧で究極のアイドルがいるのに他の人に興味を持つ意味が分かりませんし。
フリルがアクアとみなみ(ルビーの友達)を認知しつつ、現状は名前を知られていないルビーに向かって
「えと・・・頑張って?」
ルビー、頑張って認知してもらいましょうね!この時点でルビーはちょっと絶望してますけど!
「最後の貴方は・・・」
「私も今はまだ何もしていません。ルビーさんと同じですね」
「・・・貴方の顔・・・」
いや怖いですよ!なんですか?一定以上になると髪を貫通して、私の顔を見れるようになるんですか!?じゃあカミキも貫通してきそうですよね!?やばいですよ!
「・・・私の顔が何かあります?」
「・・・いえ、気のせい。貴方も頑張って?」
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その後、私はルビーに苺プロに連行されました。助けて・・・。
「サヤちゃん!今すぐアイドルデビューしよ!二人で!」
「いや待ってください、そんなわけには行きませんよ・・・!最低4人は要りますって!」
「ミヤえもーん!!早く私たちをアイドルにしてよー!」
「手続きがいるのよ・・・」
「このままじゃいじめられる・・・!」
ルビーは一体、芸能科の人をどんなイメージで見てるんですかね・・・?
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アクアがフリーランスで可愛い子いるじゃん、ということでかなさんを放課後に呼び出して勧誘することに。
頑張ってくださいアクア、ルビー!なんだかんだ言って面倒見のいいこの人を捕まえるのは、とっても大切ですよ・・・!要らないことしないように、私はアクアの後ろで見物人と化してますね・・・!
「有馬かなさん。私たちとアイドルをやりませんか?」
「・・・ちょっと考える時間頂戴」
(アクア、早く押し込んでください!めっちゃドキドキします!)
「待って。たちって誰?」
「向こうで頑張れーってしてる・・・。・・・あれ、なんで私だけが誘ってるの!?サヤちゃんも同じグループだよね!?」
「サヤ!?あんたそのなりでアイドルやってんの!?」
「さっさとヘアピンつけて勧誘してこい、アイドル関係だろ?」
「こう、私が話さない方が勧誘しやすいかなと・・・?」
「人数欲しいって言ったのお前だろ」
「はい・・・」
ヘアピンをつけて、かなさんの前に移動します。大丈夫ですかね、変に擦れて加入しません、とかなったら私倒れますよ・・・?
「あんた、その顔・・・整形?」
言っていい事と悪いことがありますよね?
「張り倒しますよ?」
「違うなら、もうちょっと本物らしい雰囲気出してみなさいよ!」
本物らしい雰囲気ですか・・・。いや、私の顔は本物なんですけど・・・?雰囲気も強弱以外は似てるはずなんですけど・・・?
とりあえずご要望にお応えして、アイさんオーラを纏いながらかなさんと相対します。
「有馬かなさん。私たちとアイドルしませんか?」
「・・・本物らしい雰囲気になったわね・・・。悪いけど・・・」
ふと気がつくと、かなさんの後ろに移動していたアクアが口パクしてますね。えーと・・・?
[泣き落としてくれ]
泣くのは得意ですけど・・・。アイさんにも罪悪感にも、散々泣かされてきましたからね、ただ私の怪しい演技が通るかどうか・・・。
「・・・かなさん、どうしてもダメですか・・・?」
「・・・無理よ」
「・・・どうしても・・・?」
「・・・あんた、泣いてんの・・・?」
「だって、私・・・!かなさんのこと、尊敬してますし・・・!子役の時から頑張ってる、すごい人だと思ってます・・・!そんなすごい人と、アイドルできるならやりたいです・・・!」
「・・・でもやっぱり・・・」
「かなさんは、私のこと嫌いですか・・・?」
「・・・嫌いじゃないわよ。私を敬ってるのは知ってるから・・・」
「でも、アイドルはしてくれない・・・?」
「・・・」
やっぱり私の怪しい演技では厳しいですね・・・。かなさんが下を向いている間にアクアに目配せをします。
「頼む有馬かな。妹たちとアイドルをやってくれ」
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かなさんが苺プロに参加してくれました!わーい!やっぱり私、勧誘に要らないんじゃないですかね!?あの泣き落とし演技、必要でした!?
ルビー、かなさん、私の3人!仲良し(?)アイドルグループです!後1人!
「何で私はいつもこうー!」
「一緒に頑張ろうね、先輩」
「かなさん、頑張りましょう!」
かなさんがスッとこちらに近づいてきて、小声で話しかけてきます。何ですかね、ルビーに聞かせたくない話です?
「・・・あんた、さっきのは嘘泣き?」
「えっと、はい・・・。言ったことは本当ですよ?」
「・・・騙されかけたわよ。役者も目指してる?」
「はい。私は伝説のアイドル、アイさんを目指してますので」
「また高い目標をもったわね〜。さっきの雰囲気通りならいけそうだけど・・・」
「・・・あの雰囲気はハリボテでして・・・」
「でしょうね、あの雰囲気が本当だったら今頃もっと上にいないとおかしいわよ。・・・アイドルと役者の二足の草鞋、あんたに出来るの?」
「・・・やって見せますよ」
アイさん本人に誓いを打ち立ててしまったので、逃げる事は許されません。それにアイドルと役者、両方その目標本人に教わっているんですよ?どれだけ私に才能がなくても、いつかはたどり着ける・・・といいな。
後、私の演技がよく見えたのはたぶん勘違いですね・・・。いきなりアクアに呼びだされる、突然のアイドル、ルビーの雰囲気、アイさんオーラ、からのいきなり泣き出す私。かなさんの感情が行方不明になっていてそう感じただけでは・・・?
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次のアクアの仕事は恋愛リアリティショーです。最後のメンバーであるMEMちょさんが来ます。そろそろB小町本格始動、レッスンの時間割等も考える必要が出てきますね。
ついでに、ついにあかねが来てしまいますね。アイには聞きたいことがあるんですけど、本人は要らないです・・・。