ライブが終わって家に帰ってアイさんに確認です!私のファーストライブの感想を聞きましょう!ちなみに両親は、どこかで私が別人になったのではないかと疑ってましたが、実質金利が実体経済に及ぼす影響・・・って呟いたら本物だと認識したみたいでした!なんでですかね?
「アイさん!どうでしたか!?」
「ルビーのファーストライブ・・・よかったよー・・・。ママ、嬉しくて泣きそうになっちゃった・・・」
アイさん泣きそう・・・泣かないで・・・いや待ってください?
「違います違います!私!私への感想はどこに!?」
「んー?サヤはねー、私が直に教えてあげてるのに、まだ私とは差があるなーって」
「あうぅ・・・」
「でも、サヤも成長してきたね!ちょっと私に近づいて来たよ!」
「・・・え?本当ですか!?えへへ・・・アイさん!もっと、もっと褒めてください!頭も撫でて!」
アイさんから成長した、近づいたっていう日本語が聞けると思いませんでした。最初、別の言語話してるのかと思いましたよ・・・。この日の私は甘やかされてツヤッツヤッでした。これなら、毎日ライブがあっても構わないですよ!毎日甘やかされたいです!え?レッスン?はい。
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ファーストライブの次の日。
私がアイさんに関連した何かしらなのではないか、という話題が少しずつですが大きくなっているのをスマホで確認してます。現実には私とアイさんに繋がりはありませんので、話題になるだけ得なんですかね?非現実、幽霊になってからの繋がりなんて調べようがないですし。
昨日はそのまま解散しましたが、今日は昨日の反省、もしくはよかった所を考えるという集まりがある予定です。B小町全員とアクア、ミヤコさんが参加する事になっています。
私は本日、少し早めに来ました。なんでかというと、実は冷蔵庫にお高いアイスがある事を少し前に確認したからです・・・!アイさんも食べてたやつ、具体的に言うならハーゲ○ダッツ・・・!食べていいかは確認済みなので、少し早めに来て食べる事にしました!無駄な時間は作りたくないので、本当に少しですけどね。
いや別にこっそり食べなくてもいいんですが、なんとなく?何故かこっそり食べたくなりません?自分のお金で買った物ではないので余計に。
付属の木のスプーンで食べるお高いアイスの味は格別ですね!ちなみに、日本ではお高いこのアイスですがアメリカでは安価です。理由は色々言われていますけど、単純に日本のやつが高いだけじゃないですかね?日本向けに色々してるらしいですし。
ソファでアイスおいしーってしていると、部屋の扉が少し開きました。もう誰か来たんですかね?アクア?ルビー?
ドアの隙間から顔を覗かせたのは・・・あれ?来るかは半々くらいかな?と思っていたんですが、佐藤壱護さんです。
演技は全然追いついていませんが、外見はアイさんそっくりの私に対してなんらかのアクションも起こすはず、と予想していましたけど。まさか翌日、普通に乗り込んで来たのはびっくりです。というか、そのまま入って来れるって苺プロのセキュリティどうなってるんですか?ゆるゆる過ぎません?一応、ミヤコさんと離婚はしてないんでしたっけ?その関係ですかね?
目と目が合いましたが、壱護さんはポカーンとしてますね。知らない人扱いすべきなんだから、叫んだ方がいいですかね・・・?でもそれで逃げられても面倒なので、手でも振って挨拶してみますか。
「こんにちは〜」
「お、お前・・・。アイなのか・・・?」
これ、私の言葉が聞こえてないっぽいです?聞こえてたらアイさんではないとわかりそうですし。ならば、ここで私が選択すべきは時間稼ぎですね。アクア、ルビー、ミヤコさん辺りが来るまで演技して騙す・・・いや勘違いさせる、がこの場合の正解とみました!たぶん!
「・・・」
下手に話さず雰囲気だけアイさんオーラにして壱護さんを見つめます。自分でも最近、私自身の雰囲気がアイさんに寄って来ましたねーって感じるので、だいぶ似せやすくなりました。後は嘘の強度(?)とか自分自身すら騙せるかとか?
「・・・アイ・・・」
フラフラっと部屋に入って来た壱護さんを、じっと見つめます。ゆっくりとこちらに歩いて来て、私の近くで歩みを止めました。見つめる私に対し、壱護さんもしっかり見つめ返してきますね。
「アイ、すまなかった・・・。俺がいながら・・・。だが、お前を殺したやつだけは必ず見つけ出してブッ殺す。待ってろ、俺が無念を晴らしてやる」
・・・え?あれ?もしかして、私を幽霊だと思ってる系ですかね?JIFで見えたのはアイさんの幽霊、みたいな感じで?今日来たのは、苺プロにくれば壱護さんが娘のように思っていたアイさんの幽霊に会えるかもしれない、と思っての事ですか?そして、彷徨うアイさんの幽霊に自身の決意を伝えて、より決意を固めようとしてます・・・?
「・・・」
どうしましょう、下手に何か言うことも出来ないですし・・・。
「・・・じゃあな。次会う時は、お前を殺したやつの首を届けてやる」
まさかの生首持参ですか・・・。でも、私もカミキの生首ならサッカーボールしたって心痛まないかも・・・?
殺意と悲しさで混ぜこぜになったような顔をしながら、壱護さんが部屋を出るために扉を開けたそこには。
なんとミヤコさんが!最初は二人とも呆気に取られていましたが、先に正気に戻ったミヤコさんがあっという間に壱護さんを捕まえてぐるぐる巻きにして地面に転がしてしまいました!
・・・手際良過ぎません?まるで他に頭おかしいやつが苺プロにいて、捕まえてぐるぐる巻きにする予定があるかの様な素早い動きだったんですけど・・・?なんでそんな入口近くにロープが用意してあるんですか?こわ・・・。
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ミヤコさんが壱護さんを引きずって社長室に入って行きました。
壱護さん、アクア、ルビー、この3人は復讐に身を捧げる三銃士です。例え最後に自分が死のうとも復讐に全てをかける人たちですね。
さらに前半二人は復讐のため、復讐後に自分のことで悲しむ人がいないように人間関係もバッサリ切り捨てた人たちです。
そんな人の片割れである壱護さんが、簡単に考え方を変えるとは思えないですが・・・。でも、今はミヤコさんが自身の熱い思いを伝えているはずなので、それで改心してください。
と思っていたら、ミヤコさんが社長室から出てきて手招きしてますね。あれー?
「あの人、壱護というのだけど、苺プロの前の社長なのよ。社長業は壱護の方が向いているから、なんとか戻ってきて欲しいのだけど・・・」
「嫌だって言ってるんですか?」
「そこまでは言ってないわ。でもサヤさん、貴方と話がしたいそうよ」
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部屋の中に入ると、壱護さんがこちらを向いて話しかけてきますね。
「お前、アイの幽霊じゃないのか?」
「見ての通り、生きてますよ」
「・・・騙しやがったのか?」
「そちらが勝手に勘違いしただけですよ?」
「・・・偽物か。なら、俺には他に優先する事がある、邪魔したな」
本物の幽霊だったら復讐先を探しながら共に過ごすのもいいか、みたいな事考えてたんですかこの人?
壱護さんが復讐しようが私には関係ないですが、私が早くお金を稼ぐのに貴方のコネと手腕が必要なんですよ。逃がすと思います?
雰囲気をアイさんオーラに変えて、しっかり壱護さんに向けます。貴方もアイさんに重たい感情を感じている1人なんです、話し方以外全部同じな私の言葉は断れませんよね?断らないでください・・・。
「壱護さん。私には、アイさんを失った貴方の心の痛みがどれほどか、なんてわかりません。ですから、私が貴方に言える言葉はひとつだけです」
「お前・・・アイの偽物風情が、何を言う気だ?」
「私をドームに連れて行ってくれませんか?」
「・・・大きく出たな。お前にアイに並ぶほどの才能があるってのか?」
「無いように見えますか?さっき私をアイさんだと勘違いした人の言葉とは思えませんね」
ちなみに私自身は微妙だと思ってます。アイさんが如何にやばいか、一番知っているのは絶対私です。
「壱護さんがしたい事をやめてください、とは言いません。ただ、私たちを手伝ってくれればそれでいいんです」
「・・・」
「壱護。私たちに何も言わず消えた事を申し訳ないと思っているのなら、手伝ってくれないかしら?」
「・・・あぁ、わかったよ!手助けすりゃいいんだろ!・・・本気でドーム、行くんだろうな?」
「私はドームに行かなければならないんです。当然本気です」
「今のこの子達・・・B小町なら、アイと立つはずだったドームにも立てると、私は考えてるわ」
「ならいい。・・・アイ、お前と見た夢、俺はもう一度・・・」
壱護さん確保です!これでミヤコさんがツヤツヤヒアル入れたてに戻りますね!
ところで、アイさんの周りにいる人って激重感情の人多くないですか?まともなのはどうやら私だけのようですね?まったく困った人たちですね〜。
30話目となりました
ここまで読んで頂き、ありがとうございます