私の弾き出した計算結果に基づくなら、監督さんのいる撮影用の部屋にバーンと行って、子作りしませんか!?ってするのが一番早いと思いますよね?私もそう思います。監督さんが私をそういう目で見ているならこれでいちげきひっさつ!なんですけども、見てないと思うんですよね…。
しかも今までの過去を振り返ってみると、私の主観的事実に基づいた実に合理的な行動は、結果として何故か私が簀巻きにされて地面を転がる事が多いです。その後、囲んで怒られるっていうおまけも付いてきます。
なので今回は少し遠回りをする事にしましょう!フッフッフ…私だって一応成長してるんですよ…!何故怒られたのかはふわっとしか理解してませんけど、怒られないように色々と学んでるんです!
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監督さんがいる部屋の扉を静かに開けて、中に滑り込みます。監督さんはカメラのセットをしているみたいで、私には気がついていないようですね。
音もなく忍び寄って、作業をしている監督さんの背中に飛びつきましょう!
「いぇい!監督さん!」
「うお!?」
監督さんは分かりやすくびっくりしてます。よし、中々いい反応なのではないでしょうか?
私の考えた作戦はですね、監督さんが私に恋をすれば私のいう通りにしてくれるんじゃないですか?作戦です!…前にもこんな事を考えていたような気がするようなしないような…?
…それはそれとして、恋といえば吊り橋効果です(偏見)。吊り橋の上だと恐怖などから心臓がドキドキしてそばにいる相手を好きになりやすい、というものですね。なんかちょっと違うかもしれませんけど。
つまり、監督さんをびっくりさせればドキドキして側にいる私を好きになるのでは?ということです!好きになってくれればこっちのもの、色々お願いを聞いてもらえます!サヤちゃん大勝利です!完!
「どうですか?ドキドキしてます?」
「…してねえ、とは言わねえよ。カメラ落っことしそうになったからな」
「あ、その…ごめんなさい…」
普通に危ないところでした、ごめんなさい監督さん…。仕方がないので監督さんから離れて、その辺にあった椅子に座る事にします。
こっちをジロっと見た監督さんは小さくため息をついてから話し始めました。
「今度は何を思いついたんだ?」
「いえ別に?何も思いついてませんよ?」
まさか監督さんを恋に落とそうとしてました、なんて言えませんし。
ここで何故か監督さんが懐からロープを取り出しました。私何か怪しい動きしてました?縛られながら撮影なんてできませんよ?やめてください?平和が一番ですよ?
「お前がいつもと違う事をしでかすって事は、何かいらん事を思い付いたんだろ?」
「いらん事じゃないです!いる事です!」
「思いついてんじゃねえか」
「はっ!私を嵌めましたね!?」
これが恋の駆け引き(?)ってやつですか…!?
「はぁ…ほら、さっさと言え」
「嫌です!苺プロの皆さんと一緒に私を縛って囲んで棒で殴るつもりなんでしょう!?」
「囲んで殴られるような事思いついたのかよ…」
「…いえ、そんな事はないではずですが、高確率でやられるので…?皆さん、私を怒るの好きでしょう…?」
「怒るのが好きって、俺らをどんな目で見てるんだ…?」
「…えーっと」
私が監督さんや苺プロの人をどう見ているか、ですか…。どの私に聞いているのかで解答は変わりますけど、今の私なら…。
「信頼してますよ。少なくとも、私の不利益になる事はしないと思っています」
「…そうかよ。なら甘んじて怒られるんだな」
「いーやーでーすー!ほら、早く撮影始めましょう!さっきの事は忘れてください!」
「…誰のせいでこうなってると思ってんだ…?」
…ん?私のせいなんですか?いやいや、そんなまさか…?
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撮影終了!今の私は、少し私の感情を混ぜてる私だよ!何を言ってるのかよくわからないけどつまりそういう事!
「服着替えてきていい?」
「…なぁ、サヤ」
「お、なになに?私に恋しちゃった?」
「する訳ねえだろ」
今日撮影した映像を確認してる監督に着替えてきていいかって聞いたんだけど、返事は思っていたのと違った。いいぞって言われると思ったんだけどなー。
ついでに私の事好き?って聞いたけどこれも駄目。まぁそうだよね、アクアとルビーを孫みたいなものって言ってた監督から見れば私の外見はアイさん、つまり娘みたいなものだろうし。
「…素でカメラに写らねえか?」
「…そんな事してもいい事ないよ。監督も見たくないでしょ、私の嫌な所」
娘みたいに見ていたアイさんに外見が似ているから、アイさんへの親心みたいなものが私にスライドしてきてるだけ。外見が違うならこんな事言ってこないと思う。
監督は視線をこっちに向けて返事を返そうとしたけど、私の話はまだ終わってない。監督にターンは回さないよ!
「監督が見てるのは、心配してたのはアイさんでしょ。私はアイさんじゃない、ただの商品だよ?悪い所を見せるわけないじゃん、価値が下がっちゃうから、ね?」
…こう言ったけど、監督には見せても良いのかもしれない。アイさんだって見せてたし、既に私は一部をアクアに見られてるわけでもあるし。
じゃあなんで見せないのかって言うと…さ、最初に全部見せるならアイさんがいいなって…えへへ…。
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一回チャンスを逃しただけで私が諦めると思います?くくく…甘い、甘すぎですよ監督さん!
なんと今日は!監督さんの家にお泊まりする事にしました!撮影後に車で監督さんの家に移動した時に、監督さんのお母様に許可をお願いしに行ったら、
「あら、いいわよ」
と軽く許可をくれました。その後、監督さんに
「泰志!わかってるだろうね!?」
って言ってましたけど。…監督さんとの子どもを身籠った場合、監督さんが行方不明(諸説あり)になる可能性がありますね…。
今の監督さんは呑まなきゃやってらんねえ、って言いながら自室でお酒を呑んでいます。私はニコニコしながらそれを見てますけど、そんなに呑んで大丈夫ですか?お酒そこまで強くないはずでは…?
なんで泊まるんだよって最初聞かれましたけど、なんででしょうねーそういう気分なんですよねーって感じで返事をしておきました。私の考えを読み取るのは不可能ですよ!たぶん!
ちなみに、監督さんが呑んでいるのは日本酒です、そんなに高くないやつですね。ドーム前の壱護さんは森伊蔵(芋焼酎)を呑んでましたけど、アイさんはなんで森伊蔵を知っていたんですかね…?芋焼酎好きなんですか?興味がないと森伊蔵の名前を聞くこともないと思うんですけど…。
実は私も詳しいです、飲むことはないですけど。日本酒なら14代とか、ウイスキーなら山崎とか、ワインならロマネコンティとかが有名ですよね。
監督さんがコップを空けたので、日本酒を注いであげますか。そういえば、男性は女性に注がれたら飲まなければならない、みたいな風潮が一部ではあるらしいです。見栄の文化なんでしょうか…。
「お注ぎします!」
「…ありがとよ」
監督さんの持ってるコップに注いだんですけど、機嫌はあまり良くなさそうです。うーん…好意とは真逆に進んでいる感じがありますね…。何がそこまで気に障ったんでしょうか…。たまに何か言いたそうな顔をするんですけど、結局何も言ってきませんし…。
困りましたね、とりあえず空になったら注いでご機嫌取りに尽力しますか…。
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「あれ〜〜世界が回ってる〜〜〜」
はい、案の定監督さんが酔っ払いました。回ってるのは世界じゃなくて監督さんの方です。
酔わせてベッドに誘い込む…みたいのをよく映画とかでやってる気がしますけど、そんな事をするつもりはありません。私に好意を抱いてないのにそういう事(フィラデルフィア半導体株指数に似た文字の行為)をしてもらおうとは思ってませんし。だから私に好意を寄せてもらうために頑張る必要があったんですね、無理でしたけど。
「はわわ〜〜〜」
この人お酒飲むのやめた方がいいのでは…?酒に呑まれたりしないもんなんだよ、から即落ち2コマしてた実績もありますし…。
とりあえずクルクル回転してる監督さんをベッドに連行しましょうか。
「監督さん、こっちですよー」
「どっち〜〜〜?」
フラフラなのでまともに歩けていません。千鳥足どころか立つのも怪しくなってきてますね…。仕方がないので、監督さんの肩を持ってなんとか立ち上がらせて連れて行きますか…。
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「あっ…」
ベッドの側まで連れてくる事に成功しましたけど、遂に監督さんが完全に寝てしまい、支えきれずに私と監督さん二人してベッドに倒れ込んでしまいました。
監督さんが私の上にいる状態なので、この状況だけ見たら監督さんに覆いかぶさられ襲われてるみたいに見えてそれなりにやばいですが、まさかこのタイミングで誰か来たりするわけ…。
「泰志、今なんか変な音がしたわ…よ…?」
…するわけ…あるんですか…。
「…た」
「待ってください、これは…」
「泰志ィィィィ!!!」
「ヒエッ」
止めようとしたけど駄目でした。もうめっちゃ怖い…めちゃこわとか言ってる場合じゃないほど怖いです…。
お母様は監督さんの首根っこを引っ掴むと片手で持ち上げて何処かへ行ってしまいました。…私の部屋にアイさんの幽霊だけでなく、監督さんも幽霊仲間として住む事に…ならないよう願っておきますので、強く生きてください…。
いつもより動作の文章を多く入れるように書き方を変更しました。
また、人生初の絵を描こうとしましたが線画(?)途中の時点でやばいぐらい時間がかかったのでとりあえず投稿します。
【挿絵表示】
オリ主と監督の会話の途中の挿絵になるはずでした…。
左の丸は監督になる予定でした。右の子はオリ主に見えますでしょうか…?ご感想、アドバイスをお待ちしております…。