転生者と幽霊と   作:霧マッシュ

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お買い物

 

はい。そんなこんなで、デパートにつきました。スマホの向こうだけど、アイさんはすごいワクワクしてます。私は目の前の人の山を見て、すでにどんよりしてます・・・。

 

(えっ、この人混みに突撃するの・・・?おうちかえりたい・・・)

 

 

ちなみに、スマホはずっと会話中のままだよ!今の私は、他の人から見たら誰もいない自分の部屋と謎に会話してるやばいやつだよ!でも電源切ったら会話中が途切れちゃうから切れないよ!今日の終わりまでもってお願いスマホの電池ー!

 

ーーーーーー

スマホからアイさんが楽しそうに指示してくる。えーん。

 

「よしっ!サヤ!突撃!ゴーゴー♪」

 

「はい、行きます・・・」

 

デパートの出入り口にできてる人の津波みたいなのに突っ込む。なんでこんなに人がいるの?日本の人口ってここ数年で増えたりした?いや、昔からこれくらい人がいたかも・・・?

 

耳にスマホを当てる。デパートの中でアイさんと話をするにはこれしかないから。あと他の人に画面見せられないってのもある。

 

「最初はどこ行きます?」

 

「ドレッサー見に行こ。今日一番に買うつもりだったし。もって帰れないから、配送頼まないとね〜」

 

「ドレッサーですか」

 

どこにあるんですかね?その前にまず何階に?

 

人の津波を乗りこなしながら、デパートの地図を探す。だいたいはエレベーターとかエスカレーターの前くらいにあるよね。

 

フフ・・・。他の人を見ていると、自分の行きたい方に行けてなさそうな人がチラホラいるのがわかる。へたっぴだね・・・!人の津波に飛び込んだ後が実にダメ・・・!流れに逆らわず、それでいて行きたい方に自分の流れを向ける・・・!これができなきゃ、先には行けない・・・!

 

ーーーーーー

ドレッサーを売っている場所に到着。人混みがとんでもなかったから、到着までに時間かかりそうって思ってたけど、そんなでもなかった。まだ中学生だから前世ほど体が大きくないし、隙間を抜けやすかったのかな?何にせよ、前世の人の津波をすり抜けるスキルあってよかった〜。

 

スマホを使ってアイさんにドレッサーを見せつつ、どれがいいのか考える。いっぱいあるんですね。どれがいいとかめんどくさい・・・。アイさん適当に選んでくれませんかねー?

 

「アイさん、どれがいいですかね?」

 

「そうだね〜。サヤはどれがいいと思う?」

 

「ど・・・」

 

危なかった、ここでどれでもいいとか言おうものなら何言われるか想像がつく。つまり私の答えは・・・。

 

その辺にあるやつを適当に指差して、スマホに映す。

 

「こ、これ!これがいいかなって!」

 

「ふーん?どうして?」

 

「えっ。どうして?どうして・・・」

 

「いいと思う理由あるよね?」

 

「・・・。すいません適当に指差しました・・・」

 

この後、別にアイさんは私を怒ったりはしなかった。そもそも、わかりません!と答えられると思って質問したらしい。どんなコスメを使うか、その他使うものを理解してない私に選べるとは思っていないんだって。じゃあ聞き返して私の頭を破壊しようとするのやめてくれませんか・・・。

 

でも、ほら!やっぱり嘘はバレちゃうんだ!基本つかない方がいいのは間違いない!基本!バレる前に逃げることができる予定ならリスク管理バッチリ!もしくは正直にファンの皆様お金くださいって言えば嘘じゃないけど・・・。それは・・・どうなんですかね・・・?

 

ーーーーーーー

ドレッサーはアイさんがガッチリ吟味してた。私にはよくわかんない呪文みたいな言葉をいっぱい言ってたけど、あれ全部意味があるんですよねーたぶん。あれ、もしかして本当に私、女の子じゃない説あります?

 

アイさんが選んでくれたドレッサーのお金を支払って、配送をお願いする。次はコスメかー。同じ階じゃないはず。あれ、どこにあるんでしょう?

 

ーーーーーーー

コスメ売り場に到着。当然女の人がめっちゃ多いですね。私も女の子ですけど!女の子ですよ!!

値段をザッと見た感じ、結構高い。

 

「コスメって結構高いんですね。平均、一個6千円くらいでしょうか?」

 

「デパコスだからね〜。プチプラとは価格が違うよ」

 

「女の子って、みんなこんなの揃えてるんですね・・・」

 

「全部デパコスってことはないよ?プチプラと組み合わせてそれっぽくするの」

 

アイドル、タレントとして売れてからは安いのは使わないように言われたけど、と続けるアイさん。そんなことを聞きながら、アイさんに指示されたコスメをカゴに放り込む。はっきりいってこの辺は私には未知の領域。商品の名前は学校での会話に使うのでわかるのもあるけど、どんなものかは知らないし。

 

それなりに取捨選択に時間をかけて、こんな感じかな、とアイさんに言われた時点でカゴの中のコスメを数える。ひーふーみー・・・。

 

「いっぱい買いましたね、これが一個6千円・・・」

 

「女の子って、出費が多いんだよ?」

 

「うっうっ。初期投資、初期投資・・・」

 

まって、使ったらなくなるから初期投資じゃないですねこれ。継続費用、ランニングコストですね。この金額でランニングコスト、目眩がしてきた・・・。世の女の子ってどうやって生活してるんですか・・・?

 

ーーーーーー

最後の一つ、服屋さんに移動。今日の予定はこれでラスト、終わったら帰れるー!長く苦しい戦いでした・・・。

 

アイさんがいうには、買う服はだいたい決まっているらしい。よかった、ここで着せ替え人形にされようものなら倒れてたかもしれない。

 

「最初はシミラールックの予定だったんだけど、今回は色違い双子コーデにしようかなって」

 

「しみ・・・?ふたご・・・?なんですかそれ?」

 

「シミラールックは雰囲気を似せるの。双子コーデはペアルックの女の子同士バージョン!」

 

「はぁ・・・?」

 

雰囲気を似せる・・・?双子の方はペアルックって名前じゃダメだったんですか?わかんない、まあいっか!アイさんに丸投げ!もうこれでデパート探索は終わり!あとはアイさんの好きにして!

 

 

ーーーーーーー

アイさんに言われた服を着て、感想聞く。結局、何着も服を着る羽目になった・・・。あーでもないこーでもないと言って色違いとか、色々違うの着てたけどよくわかんない!あかねが、ファッションはやや無頓着って言ってたのは何だったの?私から見ると全然無頓着じゃないよ?これが無頓着だったら普通の人はどれだけ時間かけて服考えてるの・・・?頭おかしくなりそう・・・。

 

「こんな感じ?私もそこまでファッションにこだわりってないし」

 

「こんだけ語っててそこまでこだわりないんですか・・・。もう私お腹いっぱいです・・・」

 

これが無頓着よりなら、世間一般の人は服考えてるだけで家から出れないんじゃないの、って感じですよ・・・。こんなこと考えてるなら、今後の世界情勢とか考えてる方がお金になりますよ・・・。

 

そんなことを思いながら鏡を見てみる。お店の備え付けの全身見れる大きさの鏡には、スマホを通して見えるアイさんの色違いみたいな私がいました。お化粧とかその辺は違うし、アイさんは伊達メガネ?をしてるけど、私にはない。アイさんと違って、別に今の私は顔を見られても関係ないからだと思う。片目隠れ用前髪は帽子の中に隠してあるので、今は顔が全部見える。これで目にお星様があったらリョースケさんに間違って刺されそう。全身の雰囲気がほぼアイさんなので心がちょっと、ムッてなるけど、最近見慣れた・・・うん、見慣れたと思うので大丈夫!どうせこの後、鏡とか見ないし!

 

「わーこれ・・・。ただのアイさんの2Pカラーでは・・・?これが双子なんとかってやつなんですか?」

 

「そうだよ〜、こんな感じが色違い双子コーデ。サヤが私に似てるから、姉妹みたいに見えるかな?お揃いでショッピング行けるね!」

 

「アイさんのことは他の人には見えませんけどね・・・。買う服はこれでいいんですか?」

 

アイさんからそれでいーよー、と許可を貰ったので店員さんを呼んでお金を支払う。値段たっか!えっ、こんな服に何万も!?コスメといい、服といい、ファッションって何もかもお金かかりすぎません?

 

買い物も終わったしスマホの電池もヤバいしで、会議モードはここでおしまい。スマホをポケットに入れて、家に向かう準備をする。もうヘロヘロです、アイさんは幽霊なので疲れないとかさすが無敵。

 

服はそのまま着て帰ることに。もう着替えるほどの元気はないし、今の私はぱっと見、お忍びアイさんと一緒。服の色は違うけど、雰囲気はよく似ている。ちょっと離れて見ると私とアイさんの見分けがつかないほど、瞳のお星様くらい?アイさんにはなんとも言えない感じで返したけど、内心楽しさがあるよね。アイさんとほぼ同じ、これはもうオーラとか溢れまくりですよ、えへへ。夜遊びにいけるかも?いきなりプロポーズとかされちゃうかな?超お金持ちだったらどうしよー!超お金持ちと結婚できたら働かなくていいじゃん!初めてアイさんそっくりフェイスに感謝する時がきましたかね!?ヤバいテンション上がってきた!でもお相手は要らないかな!お金だけちょうだい!

 

アイさん自体は10年ほど前の人物なので、覚えている人はほとんどいない。私みたいに何か思うところがなければ。そんな人と今から帰るまでに会う確率なんてほとんどないよね!大丈夫ヘーキヘーキ!

 

確認ヨシ!家に向かって出発!

 




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