私が産まれたのはいつだっただろうかもう覚えていないけど確かにあの日に産まれた。私が耐え続けた結果により産まれたのだ私が。
「お父さん?」
「ごめん、だけどもう限界なんだ。」
そしてこの日が私が私を認識した日向こうに居る私の心が限界を迎えたことにより私の感じる痛みはこちら側へもやって来るようになった。だけど一つだけ違う事があった。
「響、大丈夫。私は何があっても響の味方だから。」
「未来・・・」
向こうの私には陽だまりがあるのに!私にはそんなモノはない!私にあるのは音すらないこの世界と向こう側には居ない奇っ怪な生き物たちだけ。こちらに居る生き物に自我なんて上等なモノはないあるとすれば人を襲い喰らう本能のみ。生き物たちは生物と言うよりも下手な映画に出てくるモンスターだった。私はそんなモンスターたちとあちらの私が陽だまりに癒やされているのをこの2年ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと!見せつけられた。
だけどそんな日々も終わりを迎えたあちらの私が力を得たからだ。だから私も力を手に入れた、力を手に入れたことにより私はあちらに少しの時間出て行けるようになった。私は昔あちらの私を正義の名の下に断罪してきた奴らを一人ずつこちら側に連れてきてやった。届かない命乞いをしながら消滅していくのは痛快だった。
2年前立花家に周りもやっているからと嫌がらせとは生ぬるい行いした者の一人である女性はいつものように鏡台の前に座り寝る前のスキンケアをしていた。すると鏡の中の部屋の入り口に見知らぬ少女がたたずんでいる。
「誰!?」
咄嗟に振り替えるもそこには誰も居ないしかしいつからだろう独特な耳鳴りが響く。女性は恐る恐る鏡を見ると先ほど入り口に居た少女が既に鏡の中の女性の前に立っていた。
「ひぃ!」
鏡の中の少女は鏡から上半身を出すと女性を鏡の中に引きずり込んでいった。
この日から行方不明者の人数が徐々に増えていった。
風鳴弦十朗が行きつけのレンタルショップから帰宅している時だった。突如として背後に現われた隠す気のない殺意に反応し横に身体を動かすと先ほどまで自身が居た場所を槍が貫く。
「これは!このアームドギアは!」
暗闇から下手人が現われるそれは色が反転したガングニールのギアを纏った立花響であった。
「響くんだとぉ!」
響は何も言わずにただ不適に微笑みながら弦十朗に拳を振るい何故自分が立花響に襲われているのかが分からず今度は躱すことができなかった弦十朗に響はみぞおちに向けヤクザキックを放ち壁に押さえつけると直ぐ横に刺さっていたガングニールを手に取ると弦十朗に向け振り下ろすも白羽取りをされガングニールはピクリとも動かなくなる。
「おとなしく償え。あの日犯した罪を。」
「何を!」
「忘れたとは言わせない。」
響はガングニールを少しずつ押し込んでいくそしてあと少しで突き刺さると言うとき響の身体から粒子が溢れ始めると響は舌打ちをすると一気に距離をとり近くの角を曲がって行く。弦十朗も直ぐにその後を追うもそこにはもう誰も居なかった。ただカーブミラーがあるだけであった。
そしてまた別の日その日は風鳴翼、雪音クリス、立花響の三人でのテロリストの捕縛そしてアルカ・ノイズの殲滅の任務であった。そして問題なく任務が終り翼が言う。
「一応残党がいないか三人で手分けをして探しましょう。」
「はい!」
「居ないと思うけどな。一応な。」
翼が探索の足を地下に向け半ばまで来たときそれは起こった突如として翼を耳鳴りが襲ったのだ。
「くっ!なんだこれは。」
耳鳴りがやむと翼の背後から誰かがやって来る足音がする。
「誰だ?立花?それとも雪音か?」
やがてその人物が現われるそれは色の反転したガングニールのギアを纏った響であった。
「立花?」
翼がそう響に問いかけると響はうつむけていた顔をあげその手に槍のアームドギアを出現させ翼に襲い掛かる。
「アームドギア!?立花どういうつもりだ!」
「・・・」
無言で襲ってくる響に翼は叫ぶ。
「何を考えている立花!」
「お前があの時少しでも生存者を擁護していれば私は此処に居なかったかもな。」
「なにを!?」
響のその言葉に動揺し翼は槍で吹き飛ばされ態勢を整えようとすると響が翼に向け黒い炎を放つと下半身をその場に固定する。
「これしき!」
「貴女があのとき戦いたいいったんだ。望みが叶ったでしょう?」
響は翼に向け槍を放つ。
「くっ!」
「うぉりゃあ!」
しかし天井をぶち抜いてきてきた響により槍がそらされ背後の壁にぶち当たる。
「翼さん!大丈夫ですか!」
「立花がもう一人!?」
「え?」
響が翼が見る方を見るとそこにはもう誰も居なかった。
遂に二人の響が出会う。
「許さない!みんなを傷つけて!私は貴女を絶対に許さない!」
「おかしな事を言う。私はお前だ!そしてお前は私だ!」
「そんなことがあるものかぁ!イグナイトモジュール抜剣!」
響がイグナイトモジュールを起動したその瞬間もう一人の響が響に手を突き刺す。
「この時を待っていたぁ!」
「なにを!?うっぐぅああぁああぁああ!!!」
辺りを光が包みそれが晴れるとそこには反転したバーニングエクスドライブの響が哄笑を挙げていた。
「ははははははははは!!!!!!これでもはや私は鏡の中の偽物じゃない!さぁ未来、私の陽だまり私を癒やして?」
「そんな、嘘。響・・・!」
「立花響は私一人で十分だ!」
未来の涙が鏡像に沈む響を呼び覚ます。
鏡像の響が苦しみだすと吸収された筈の響が飛び出し鏡像の響を殴り飛ばす。
「もう誰も私に殺させない!!!」
「ほざけぇ!!!」
響はその手に初めて槍のアームドギアを生み出すと鏡像の響に構える。鏡像の響もまた槍を構えると駆け出し二人は激突した。