IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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第六話

 よく、お前は考えなしに行動して空気を悪くすると健太に注意を受けていた。健太の見た目とは裏腹に空気を読んで、まるで心が読めているんではないかと考えさせられるほどの観察眼を駆使した御ふざけは良く笑かして貰った。

 そんな健太に言われた言葉を少しでも留意していればこんな空気にはならなかったんじゃないだろうか。

 

 「いっくんも、箒ちゃんも落ち着いてよ。」

 

 束が憤る二人を諌めようと声を掛けるも、立ち上がった姿勢だった一夏が座っただけだ。先までシャルと箒が話、一夏が頷いたり呆けたりした和気藹々とした空気が一変していた。

 シャルロットも誤魔化せばいいのに、素直に全部話してしまった。いや、シャルに考えなしに押し付けた俺がいけないのか。

 

 「姉さんは口を出さないでください。どうせその辺に転がっている石ころの問題と考えているんでしょう。」

 

 「酷いよ、箒ちゃん…」

 

 箒も怒っているのが分かる程、静かに怒気を発していた。束にまで、いや束だからこそだろうか、拒絶に近い言葉をぶつけ、束が涙目になって落ち込む。

 

 「はぁ、貴ちゃんも、もう少し考えてね。」

 

 「…すまん。」

 

 そんな惨状に暁美が俺を注意してくる。確かにこの空気にしてしまったのは考えなしにシャルロットに説明を押し付けた俺が悪い。素直に謝った。

 

 「はいはい、二人とも。この問題は解決済みだから、そんなに怒らないの。」

 

 「だけど…」

 

 暁美がパンパンと手を鳴らし注意を引き付け、すでに問題ない状態だと告げるも、一夏はまだ納得いかないように顔を上げる。

 

 「もし解決していないなら、こうして家でお茶なんかしてないわよ。」

 

 「う、う~ん…」

 

 暁美の言葉の何処に解決したという証拠があっただろうか。中学生二人を納得させるのに交渉能力を使うのは如何だろう。だが、今回は俺が悪いのだし黙っておく。

 

 「ほらほら、箒ちゃんも束に謝る。」

 

 「う、姉さん、すみませんでした。」

 

 束の落ち込み様に気まずい表情で箒も謝った。確かに暁美に騙されたとはいえ、あの人見知り過ぎる束が他人に興味を持ったのだ。束の性格上、興味を持った相手が酷い目に合っていると聞いて我慢等出来るだろうか。

 妹である、被害者と言い換えてもいい程その被害にあっている箒は、束が我慢等出来ないと知っている。だからこそ束が落ち着いているのが許せなかったのだ。

 

 「いいよ、あーちゃんの凄さを知っていたのは私だけだしね。」

 

 「暁美さんってそんなに凄いんですか?」

 

 だが箒大好きの束は箒が謝った事にすぐに許した。いや、そもそも怒ってすらない。ただ落ち込んだだけだ。束にとって不幸だったのは暁美の交渉術を知っているのが、佐藤工房の人間、シャルロットも含む。を除けば束一人だった事だろう。

 束の言葉に、見た目というか、そのまんま同い年である事に不思議そうに聞いてくる箒。一夏もそうなのかと不思議そうに首を傾げている。

 

 「うん、あーちゃんは凄いよ。なんたってお話だけで世界を動かしちゃんたんだから。」

 

 「え、えっと…」

 

 束の言葉に何がすごいのかよく分かってなさそうな箒と一夏。いや、君ら結構純粋だな。中学生である事も加味しても、政治とかの授業もあるだろうに。

 まぁ、俺や束の開発した、ACやISの様に分かり易く世界が変わった訳じゃないが、それでも争い等なく世界を変えてしまうのはどれだけ凄い事なのか。流石は神様転生の特典チートだなとしか思えない。

 

 「箒ちゃん…、もう少し学校の授業がんばろっか。」

 

 「うぅ…」

 

 束が話が分かってなさそうな箒に同情的な言葉を贈ると、同情されている事を察した箒が落ち込んだ。

 

 「いっくんは手遅れだね。」

 

 「ひどっ!!」

 

 そんな空気を一掃するため、束を真似ながら暁美が落ちを付ける。一夏の上げた声にリビングに笑い声が響いた。

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