IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス 作:yosshy3304
第一話
国際私立IS学園。現存するISコアの研究、又その搭乗者育成を目的として、世界中の国々が日本に押し付けた学校である。
IS正式名称インフィニット・ストラトスは宇宙活動用のマルチフォームスーツであったが、現行兵器すら無力化してしまうその高い性能に、世界は兵器としての活用を見出してしまった。その為ISの生みの親、篠ノ之 束は現状彼女しか作れないISの心臓部、ISコアを467個作り上げた所で止めてしまった。
AC正式名称アーマード・コアに兵器としての地位を奪われた現在、まだまだ高い性能を擁するISはスポーツの道具として存在していた。有事の際は救助活動の優先使用を原則としてである。
女性しか乗れないと言う側面があるが、モンドグロッソ大会、国々が威信を掛けて開発されたIS同士の対戦の世界大会は以外にも世界中で人気を博し、社会現象となってしまったのだ。
そうなっては国として手を抜けず、しかしISコアの数が限られている以上、壊してしまえば反乱が起きかねない。そこで世界中の国々は管理を行う場所を作り上げた。それがIS学園である。弱腰外交で土地を提供してしまった日本にその管理を任せるも、他国の機密すら扱うIS学園はどの国家にも属さないとして治外法権となってしまう。
ISの搭乗者は女性だが、パワードスーツに触れられるとして、ISの整備等の為に共学とされるも、男性の入学者は今年初であった。
(なんでこんな事になった…)
その初の男子生徒は一人頭を抱える。顔を上げて周りを見渡したいが、物理的にと言ってもいい様な視線に晒されている現状、下手に顔を上げるのは自殺行為にも等しい。
IS学園は共学であるが、男子生徒は今年入学した三人以外居ないのである。実質女子学と言ってもいい。物珍しげに自分を見る大量の異性の視線にどうしても居心地悪く感じてしまうのだ。まるでパンダの様に思える。
(あいつらは良いよな。)
自分以外の男子生徒の姿がチラリと視界に入ってきた。自分の座る後ろの方の席から、幾つか前の悪友の姿に思わず憧憬を描いてしまう。同じ様な境遇でありながら、そいつの姉はISに置いて世界最強の名を欲しいままにしており、自分よりも注目度が高い筈なのだが、後ろに座るのは双子の妹の為、それ程緊張していない様に思える。それどころか何か話しているようだ。
世界で初の男性操縦者が見つかったという報道で、この悪友がISを動かしてしまったと言う事を知ったのだ。もう少し詳しく聞いてみると、受験の為に会場入りし、受験場所を探していると目の前に開いている扉があった。覗いてみるとISが置いてあり、触るぐらいは良いだろうと触れた所、機動してしまい、大騒ぎになって今に至ると。
なんじゃそらと笑いながら聞いていたが、ISが男にも動かせる可能性が出てきたとして、その悪友が動かしたISで一斉検査した所、自分も機動に成功し今に至る。
ふと隣を見ると、机に突っ伏して爆睡するもう一人の男。こちらも視線なんか気にしてなさそうだ。これで現在世界中で最強の名を欲しい侭にしている兵器の開発者だと言うのだから、世界もどうかしてるだろと思う。
もう一度頭を抱えて、俺も寝てしまおうかと考える。せめてこの視線だけでも気にしない様にしないと、授業中も集中なんか出来なさそうだ。
「だ、…ごた、五反田 弾君!!」
「わひゃ、あ、はいっ!!」
寝ようか寝まいか考えている内に、先生が来ていたようで、目の前に幼い感じの胸の大きな女性が声を掛けてきていた。それに気づいた瞬間慌てて返事を返してしまい、周りからクスクスと笑いが漏れる。
「大丈夫ですか?頭痛いのでしたら保健室に…」
「だ、大丈夫です。少し考え事していただけですので。」
どうやら心配をかけてしまったらしい。頭を抱えてウーウー唸っていたのが失敗だったのだろう。俺の言葉に先生は、頭が痛かったら言ってくださいね。といって改めてこちらを向いたのだった。