IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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第五話

 少し教室の外が、授業の合間の休憩時に騒がしかったぐらいで、何事もなく放課後になった。帰りの挨拶をして出ていく女子生徒を横目に、俺達男子三人は千冬に呼ばれ、教卓の前へと集まる。

 

 「お前らの部屋が決まった。」

 

 そう言ってそれぞれに鍵を渡す。というか向けてくる。普通に渡せよ。

 

 「あれ?一週間は自宅からの登校じゃ…」

 

 「マスコミが予想よりも騒がしくてな。急遽、入寮が決まった。」

 

 IS学園は寮暮らしなのだが、男子部屋が無い。俺は一応共学なのに男子部屋が無い事に疑問に思いつつ、一夏が最初に告げらていた事を千冬に聞けば、千冬も頭を抱えて、マスコミの対応が予想外に酷い事を告げる。学園側も予想外だったらしく、てんやわんやだそうだ。

 

 IS競技は社会現象にまでなっている程で、今まで女性しか動かせなかったのが行き成り三人もISを動かせる男性が出て来た事で、競技に男性の部が作られるのじゃないかと世界は期待しているのだ。

 

 当然マスコミも騒ぐ。IS学園側もそれなりに騒がれる事は理解していたが、それを大きく超えた事で緊急措置が取られる事になったのだ。

 

 「急遽だった為、三人には学園側が問題ないと判断した女子生徒と暮らしてもらう。」

 

 「ええっ!!」

 

 「仕方ないだろう。行き成りの事で、部屋を変えるわけにもいかなかったのだから。それとも何か、お前は男好きなのか?」

 

 どうやら部屋が開くまで、と言うか今改築中の部屋が出来るまで、女子と一週間程同じ部屋で寝泊まりするそうだ。急遽決まった事の為、男子部屋を用意しておらず、同居相手が決まっていなかった部屋に入る事が決まったそうだ。

 

 「ええ、織斑君、男の人が好きなんですかぁ!!それは大問題ですよっ!!いや、でも男の人同士ってのは認めている国もあるし。」

 

 千冬の軽口に山田先生がマジで取ってしまい、真剣に悩みだした。

 

 「違いますっ!!普通に女の人が好きですよっ!!」

 

 「そ、それはそれで問題の様な…」

 

 慌てた一夏の一言に、又も山田先生は真剣に悩みだした。確かに実質女子学のIS学園に女好きの人物なぞ放り込めないわな。ちなみに五反田は後ろで爆笑している。おい千冬も微妙に笑っているだろ。

 

 「と、とにかくだ。お前らの部屋は一週間程だが其処に決まった。…襲うなよ。」

 

 「襲わねえよっ!!…ていうか荷物持ってこないと。」

 

 「私が用意しておいた。着替えと携帯の充電器があれば十分だろう。有り難く思え。五反田の荷物は送って貰ってある。事務室に取りに行け。」

 

 五反田は千冬の言葉にウースと答えて、一夏はガックリと肩を落とした。てか、ゲームとか漫画とかACレウスマンの拡張領域に仕舞い込んでいるだろ、お前。

 

 「ああ、そうだ。暫らくの間、お前達は大風呂の使用は禁止だ。」

 

 「ええ、何でだよ。」

 

 千冬のお達しにまたも不満を述べる一夏。こういう気安さは姉弟だからだろう。放課後と言う事もあり、千冬も姉モード入っているのか咎めない。意外に爺くさい趣味である一夏は大きな風呂に足を延ばして浸かる事が出来ないのが不満なのだ。

 

 「あほかお前は。そんなに女生徒と風呂に入りたいのか?」

 

 「あっ…」

 

 千冬の尤もな言葉に、その事を思いつかなかったのか一夏も言葉に詰まる。ちなみに使っていなかった男子風呂を整備し終わったら使える様になるとのことだった。

 

 「ええ、織斑君、女の人とお風呂に入りたいんですか!?そういえば、さっきも女の人が好きって…」

 

 「違いますっ!!言葉のあやというか、なんというか…」

 

 またも、山田先生が一夏の言葉に騒ぎだし、必死に一夏が弁解する。だが、なんというか、深みに嵌って行っているぞ。

 

 「ほら、山田君ももう行くぞ。お前らも早く帰れよ。」

 

 埒があかないと判断したのか、山田先生の襟を持って千冬が去って行った。山田先生の待ってくださーいと言う言葉を残して引きずられていく。

 

 「はぁ、俺らも帰るか。」

 

 「そうだな。」

 

 一夏の言葉に教室を振り返れば、すでに誰もいなかった。其々の手に収まった鍵がチャリと小さくなった。

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