IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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プロローグ3

 佐藤 貴輝(さとう たかき)は周りからは何であんな奴と仲が良いのかとよく聞かれる。あんな奴とは鈴木 健太(すずき けんた)の事であり、健太は典型的なデブオタである。

 体重は100キロを超え、ボサボサの髪に、脂ぎっている顔。喉が圧迫されているからか天然で笑い声がデュフフフ…と聞こえる。

 ただし性格は明るくバカをやって周りから笑いを取る。普通なら人気者になりそうだが、その容姿が全てを台無しにしていた。

 

 「貴ちゃん、貴ちゃん。」

 

 「あんだよ。」

 

 小学校からの付き合いであり、何故か教室は何時も一緒だ。それこそ学校が違わない限り同じクラスになる。健太の事を良く知っている連中は健太を嫌わない。そんな健太を腐れ縁である自分が嫌うわけがなく、それなりの付き合いをしていた。ただし健太の事を知らない連中はそれが不思議なのだろう。

 そんな健太が帰り道に突然後方から大声で呼びながら走ってきた。ドスドスという音を響かせて、見た目以上に足の速い健太はすぐに貴輝の横に並ぶ。

 家が近い事もあり、帰りが合えば何気によく帰っていた事もあって返事を返し、健太の息が整うまで待つ事にする。

 

 「貴ちゃんって何派?」

 

 「は?」

 

 行き成り健太にそんな話を振られ混乱する。タケノコ、キノコの話だろうか。だがあれは不毛の上、決着がつかない事でも有名だろうに。今する事だろうか?

 

 「は?じゃなくて、貴ちゃんは誰×一夏?」

 

 「はぁ、俺その話知らない。」

 

 どうやらアニメか漫画の話だったらしい。何故か健太は普段オタトークを俺に振ってくる。あんまりアニメとか漫画とかを読まない俺にだ。見てもテレビを付けたら偶々やっていたとか、コンビニで時間潰しに立ち読みするぐらいだ。

 

 「そんな、貴ちゃんなら俺の味方になってくれると思ったのに…」

 

 「あ~、はいはい。また掲示板で叩かれたのか?」

 

 「追い出されました。」

 

 健太の嘘泣きに事情を察する。何故か健太は有名アニメのマイナーな所を好きになる傾向があり、そのアニメの話をする掲示板で叩かれまくるのだ。

 

 「あれ?曇った?…って貴ちゃんっ!!」

 

 「あん?」

 

 行き成り地面に影が差し、健太が曇ったと不思議そうにする。そりゃ、雲が無いわけじゃないんだから曇りもするだろ。俺は気にしない。だが並んで歩いていた健太が上を見上げて焦ったような声を出した。

 俺も上を見上げる。見えたのは赤い何か。正確にはクレーンで吊っていた鉄骨が落ちてきたのだった。

 

 「ってのが俺たちの最後。」

 

 「何でお前は正確に覚えてんの?」

 

 俺は何もない空間と言うのだろうか。何故か足元も何もないのに立って歩ける不思議。ガラスの床等と言うわけでは無く、感触はあるのに、手を伸ばすとすり抜ける。

 そんな場所で巨大な光と相対し、健太がやけに詳しく説明する。どうやら俺達は死んだらしい。

 

 「やはり、特異点か。」

 

 「あー、チート貰って転生?」

 

 何か巨大な光と健太は意気投合しているように思える。うむうむと光が頷き、ISの世界じゃぞと言う。

 

 「なら俺はISに乗ってみたいのと、最高の交渉能力で。」

 

 「まぁ、その程度ならあの世界も許容範囲だろう。でお主は?」

 

 健太が何かを告げるとまたも光はウムウムと頷き、俺の方に向かって問いかけてきた。

 

 「別に。それより天国か地獄かは知らないが、さっさと連れて行ってくれ。」

 

 「貴ちゃんっ!!」

 

 「なんとっ!!」

 

 俺がそう告げると健太は怒ったような剣幕で、光は驚愕を露わにする。そんなに変な事言ったか?

 

 「すまんが、まだそれは無理じゃの。」

 

 「そうだよ、貴ちゃんだって未練の一つや二つあるでしょっ!!」

 

 光に否定され、強制的にISの世界とやらに行くことが決まってしまった。健太に詰め寄られ、顔を顰める。

 

 「つったって、俺アニメとかあんまり知んないし。」

 

 「ほら、貴ちゃんプラモデルはするでしょ。」

 

 俺の言葉に健太は俺の趣味を出してくる。健太の家にあったガンプラを勝手に作ってから趣味と呼べる程度には嵌ったのだ。ただ、原作を知らずに作る。素組みよりは彼方此方手を加えるが。その程度である。

 

 「だからさ、プラモを何時でも作れるように、材料を作れる能力と物作りの才能ってのは?」

 

 「ふむ、それなら大丈夫だな。」

 

 「あー、ならそれで。」

 

 健太の提案に俺は少し魅力的に思えた。光もそれなら大丈夫だといい、俺は深く考えずに了承した。この場所では深く物事を考えられないと知らずに。

 

 最後に光に二人共血の繋がった家族にしておくぞと言われた。

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