IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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ハロウィン用外伝 原作二学期の後半の方の話。2

 「おい、おい、起きろ一夏。」

 

 「う、うん?箒か、日曜日何だし寝かせてくれよぉ。」

 

 箒の声に起こされる一夏。日課のレウスマンでの海岸沿いを走って来てから、シャワーを浴びて二度寝したのだ。日曜日と言う事もあり、昼まで二度寝を楽しもうとしていた一夏は、それを邪魔しようとする箒に不満の声を上げる。

 

 「起きろ。昨日約束しただろう。」

 

 「約束?」

 

 箒は少し恥ずかしくなる。何となく倦怠期の夫婦のやり取りの様に感じたからだ。恥ずかしさを誤魔化すように語気を荒げ気味に声を掛け、布団を剥ぐ。

 

 一夏は目を擦りながら、そんな約束したかと考えるも、まだ寝ぼけている頭では思いつかない。

 

 「呆れた奴だな。ほら、今日は飾り付け手伝ってくれる約束だろう。」

 

 「飾り付けって、…箒、何だその格好は?」

 

 箒の発した言葉に、一つ大きな欠伸。空気が大量に送られた為に動き出した脳が、目の前の箒の格好に疑問を持った。

 

 箒の格好は巫女服。但し膝上までしかない、ミニスカ巫女服。後ろにフカフカの大きな尻尾に、頭にはキツネ耳。胸の部分は肌蹴ており、中の豊満な胸を押さえつけている晒が見えている。と言うか肌襦袢は如何したと言いたいが、確か前もそんな格好をしていたなと思い出す。

 

 だが前回は一夏の誕生日パーティの時で、ほかの人間もコスプレしていた。一夏は何でそんな格好をしているんだと聞いているのだ。

 

 そんな一夏の様子に改めて呆れる箒。今日は何の日だったと言う問いかけに、頭を悩ませる一夏。

 

 「トリックオアトリート。ほら、これで思い出すだろう。」

 

 「あっ、ハロウィンか。」

 

 「そうだ。それで一夏は悪戯で良いんだな。」

 

 「えっ、あっ…」

 

 生徒会長である更識 楯無が学校主催のハロウィンパーティを企画。仮装して食堂で騒ごうと言う物。飾り付けしたい人は各自でどうぞと言う物であり、箒も、部屋は兎も角、廊下の一角を寮長である千冬に許可を貰い、一年生数人で飾り付けする事になっていたのだ。

 

 その事を思い出す一夏にフフフと怪しく笑い、ベットの上によじ登り、一夏に向かって押さえつけられているが、それが余計に谷間を強調している胸を見せながらにじり寄る箒。

 

 確かにトリックオアトリートと箒は言っており、お菓子を用意出来なかった一夏は悪戯一択ではある。だが、変に色気を出している箒に何をされるんだろうと、一夏は思わず腰が引けていた。

 

 「一夏ぁ、まだ寝てんのっ!!起きなさいよっ!!」

 

 「ちっ…」

 

 「助かったぁ…、起きてるぞっ!!」

 

 もう少しで一夏を捕獲できると言う距離まで近づいていたのだが、その時ドアがドンドン五月蠅く叩かれる。外から聞こえてきた鈴音の声に、箒は舌打ちをし、一夏は小さく助かったと呟いた後、返事を返す。

 

 「入るわよ、って抜け駆け禁止でしょっ!!」

 

 「知らんな。」

 

 一夏が返事を返した事で、一夏が起きている事を知った鈴音がドアを開ける。昼前と言う時間帯であり、鍵はかかっていないと判断したのだ。一夏も、もう日が昇っているのだしと鍵を掛けておらず、だからこそ箒も部屋に入ってこれた。

 

 男子部屋が完成し移ってから、こうして女性陣が勝手に入ってくるのは日常的になっており、慣れてしまっていた。

 

 ちなみに一夏は鈴音の姿が目に入った瞬間、後ろを向いている。その理由は鈴音の格好にあった。

 

 茶色い猫耳を着けているのはまだいい。どうやって動いているのか判らない、長細い尻尾も良いだろう。束や貴輝が何かしたんだろうし、聞いても分からないだろうから。

 

 どこぞのアイドルかっ!!と言いたくなる様なヒラヒラのチェックのスカートも短いが、まぁ良いだろう。問題は上。

 

 何で水着、それも小さ目のビキニである。紐とは言わないが、大事なポッチが確りと隠れているが、それでも布面積は狭く、思わず赤面してしまう。

 

 鈴音からすれば、唯でさえ小さい胸を、箒の様な大きな胸に勝つにはどうしたら良いか考えた結果であり、この布面積でも確りと隠れてしまう自分の胸に落ち込みながらも、一夏の様子を窺えば、思わず顔が熱くなる。

 

 「むっ、嫁の部屋の扉が開いている?」

 

 「あら、ラウラも来たん…」

 

 「ふぅ、邪魔物が増え…」

 

 外からラウラの声が聞こえてきた。なんだかんだと言いながら箒と鈴音もそちらを見て、文句を口に出すのを途中でやめてしまった。

 

 「ね、ねぇ、ラウラ?何その格好…」

 

 「むっ、ミイラ女だ。」

 

 顔を引き攣らせている箒。何とか鈴音が代表してラウラに何の仮装なのか聞く。ラウラは少し胸を張って、服の上から全身に包帯を巻いただけの格好でミイラ女の格好だと言った。ご丁寧に眼帯側を残して頭も包帯で巻かれている。隙間があるらしく、見えてはいるようだ。

 

 「幾らなんでもその格好は止めなさいっ!!」

 

 「ほら、こっち来い。着替えさすから。」

 

 少なくとも好きな男子の所に来る格好ではないと箒と鈴音でラウラを捕獲。同じ男性を好きになってしまった三人、互いに一夏の反応で勝負をしているのに、ラウラの様な色気が無い格好で来られると、恥ずかしくなってしまう。

 

 ラウラをまだましな格好に着替えさせる為に、部屋を出て行った。

 

 「ふぅ、起きよ。」

 

 三人が出て行った為に、ベッドから降りて、洗面所で着替える。流石にTシャツとトランクスと言う格好で、一応女子寮と言えるような場所を歩く訳には行かないからだ。

 

 瞬間、隣でガチャラゴタンという物凄い音がした。物が落ちる様な音である。その後聞こえてきたうめき声に、何があったと慌てて部屋を飛び出し、隣の、弾の部屋をノックする一夏であった。

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