IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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原作一期 臨海学校編
第一話


 篠ノ之 箒と凰 鈴音は目の前の光景にムッとした。好いている男子が別の女性と楽しそうに話しているのを見ると、少なからず嫉妬はする。何せ、ダブルデートとはいえデートの待ち合わせだった筈なのだ。

 

 「あん?どした?」

 

 「いや、何でもない。」

 

 「何?アンタ等もデート?」

 

 後ろから、その一夏と話している美少女の、と言うかシャルロットなのだが、待ち合わせ相手だろう、佐藤 貴輝が二人に気付いて話しかけてくる。旦那が居ると分かっていて嫉妬していました。と言うのは如何かと思い、二人は誤魔化す。

 

 「いや、今度の臨海学校の水着買いに行くんだよ。」

 

 先週、臨海学校用に水着を持ちに行った際、貴輝の水着が虫食いにあっていた。貴輝作の防虫剤を使用していた筈なのにである。神様特典チートを抜いてくるなんてと無駄に感心してしまったものだが、水着は必要になるからと、先週は家の掃除等で時間が取られ、こうして今週の事となった。

 

 貴輝が一人で用意すると、絶対に作ってしまって終わりである。そうさせない為に暁美が説得し、シャルロットに選んでもらうと言う名目でデートに行かせたのだ。

 

 貴輝の言葉に、それがデートじゃないのかと思った二人ではあるが、取り敢えずは置いといて待ち人に声を掛ける事にする。貴輝も手を上げてシャルロットに来た事を知らせる。

 

 「二人とも似合ってるぞ。」

 

 「まぁ、それなりかなって私は思ってるんだけど…」

 

 「私は少し不満だな。新しく買おうかな…」

 

 隣では一夏が二人を褒めている。鈴音は動き易さを重視し短パン。箒はミニスカートだ。上は暑くなってきたこともあり、それぞれ合うTシャツに何か羽織るものという出で立ち。だが箒は少し不満があるようで、このデート中に新しく買うとの事。

 

 IS学園での寮生活、その上佐藤工房に住むようになるまで要人保護プログラムで各地を転々とし、服を必要以上に持っていない。佐藤工房に住むようになってからと言っても、流石に女性なだけあって男性陣よりは服は多いが、それでも同年代と比べれば少ない。

 

 やはり好きな人とのデートではオシャレをしたいと思うもの。不満げな箒に、苦笑しながら一夏は、一緒に探そうと声を掛ける。何時までもこうしている訳にはいかず、そうだなと返して箒は改めて前を向いた。

 

 「ってか、何で着物?」

 

 「憧れてたんだよね。如何?似合う?」

 

 「以外にな。似合ってるんじゃねぇか。」

 

 そんな一夏達の隣でも、貴輝がシャルロットの服装を褒めている。シャルロットの格好は涼しげな青い色の物に白い帯を合わせている。頭部もそれに合わせて結ってあり、黒髪ではないがやけに似合っていた。

 

 何だかんだと話している内に、ガヤガヤと人が集まってくる。IS学園と外界を繋ぐ唯一の交通手段であるモノレールの駅で待ち合わせをした以上、しかも臨海学校用に水着を新調しようとしている女子生徒で溢れかえるのは目に見えていた。

 

 休みの日で、前日に帰省している組みが居ないのでそれ程ではないが、八両編成の席がほどほどに埋まってしまっていた。漸く座れる席を見つけたが、一夏グループと貴輝グループ。それに何時来たのかは分からないが、弾に簪、ラウラと暁美とセシリアと言う何時ものメンバーが揃っていた。

 

 「そういえばさ。」

 

 「あん?」

 

 「貴輝って何時まで私の事シャルロットって呼ぶの?」

 

 いきなり何だよと貴輝が返すも、シャルロットはめんどくさくないの?と返す。周りがそれぞれのグループで話している中、貴輝とシャルロットも話しており、その中でシャルロットは貴輝のめんどくさがりな性格でありながら、未だに渾名で呼ばれていない事に気付いた。

 

 シャルロットと呼ぶよりは渾名で呼んだ方が短く、今まではシャルロットとしても仮初の夫婦であったのだが、貴輝に対しての感情。好きと言う感情を隠す事が無くなった以上、戸籍上とはいえ夫婦であると言う状態を利用しない手は無い。

 

 渾名で呼ぶことで、もっと親密になろうとしているのだ。だから渾名で呼んでよと貴輝に迫る。

 

 「シャルで良いんじゃねぇか?」

 

 「もう、縮めただけじゃない。」

 

 「呼びやすくていいじゃねえか。」

 

 「まっ、貴輝らしくていいか。」

 

 だが貴輝の呼んだ渾名はシャルロットの前部分だけ。原作ではシャルルと男装していた時の名前と困惑しない様にと一夏が呼んでいたが、貴輝のそれは明らかにメンドグサガっての物で、シャルロットは不満げだ。だが、惚れた弱みか、まぁ、それが貴輝だと言われればそれまでで、すぐに機嫌を直す。

 

 「ほら、着いたみたいだぜ。」

 

 「だね。何処行こっか。」

 

 「見て回りゃいいじゃねえか。」

 

 「そうだね。」

 

 モノレールは徐々にその速度を落としていく。風景も辺り一面海では無く、駅構内の無機質な物となっていた。

 

 この買い物の目的は、貴輝の水着を買いに来たと言うもの。だが男性の水着等すぐに買えてしまう。先にそれを済ますが、それでも時間は余ってしまう。シャルロットの水着や服も買う心算で、昼飯は何処か適当に済ませばいい。

 

 佐藤工房で作ればいいものの、暁美に説得されてこうしてデート擬きと相成った。だが、こうしてブラブラと歩くのもいいかもしれないと、貴輝はシャルロットの手を繋ぎ、駅の出口から巨大モールを見上げたのだった。

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