IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス   作:yosshy3304

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すみません。リアルが忙しくなり、少し間があきました。一応明日は大丈夫だと思いますが、その次もあくかもしれません。


第四話

 「それじゃぁ、買ってくるぞ。」

 

 「あ、ああ。でも本当に良いのか?」

 

 「そうよ。無理しなくても自分で出すわよ?」

 

 「構わないって。千冬姉にも軍資金は貰ってるし。」

 

 一夏の手には箒の赤い生地に白い縁取りのあるビキニタイプ。胸の前で結ぶタイプの水着と、鈴音のオレンジのこちらもビキニタイプだが、下がスカートの様なヒラヒラとした物が付いている水着。自分が子供体型である事を考慮して、活発なイメージを抱かせる様なのを選んだようだ。その二着が持たれており、会計は一夏が持つようだ。

 

 その事に悪い気がして、箒と鈴音が一夏に声を掛けるも、デートなんだから男に奢らせろと言う意味を込めて一夏が言い返す。それに千冬に軍資金も貰っており、水着を一着ずつぐらいならば、何の問題も無かった。

 

 レジの店員も箒と鈴音と一緒に来ている一夏に嫉妬の様な感情を向けても、変態を見るような目は向けない。ファミリー向けのコーナーだけあって、娘の水着を買いに来るお父さんも居るからだ。

 

 「ふぅ、一夏も行った事だし、本命を探すとするか?」

 

 「そうね。って言っても目星は付いてるんでしょ?」

 

 「当然だな。」

 

 一夏がレジカウンターに並んだのを見た箒と鈴音は、一夏に渡した一夏以外に見られても大丈夫な物とは違う、あくまで一夏だけに見せる為の水着を選び出す。

 

 すでにある程度目星は付けており、すぐさまそれを手に取った。箒は千冬が返した白い方のビキニ。鈴音は胸元にリボンが大量についている花柄の物。だが下手をすれば見えてしまうのではないかと言う程布地が小さい少しアダルトな物を手に取り、一夏が並んだレジカウンターとは反対側にあるレジカウンターに並ぶ。

 

 総合デパートだけあって、水着売り場以外にもレジカウンターはあり、そこでも精算が出来るからこその誤魔化しであった。

 

 空いていたと言う事もあって、後から並んだ筈の箒と鈴音の方が精算が早く終わり、一夏の方を見ると、レジの人間が新米だったのか、少し手間取っていた。

 

 「悪い、待たせた。」

 

 「いや、お前が悪いわけじゃないだろう。」

 

 「まぁまぁ、ほら行きましょ。」

 

 手間取ってはいたが、それ程時間も掛からず、だが待たせた事には変わりなく一夏は二人に謝るも、箒は一夏の所為ではない事を指摘し、謝る必要が無い事を指摘する。

 

 そんな二人に、時間は有限なのだからと、遊びつくすつもりでいた鈴音が二人を宥め、三人は寄り添って水着売り場を後にしようとした。

 

 「見つけたぞっ!!」

 

 「は?ラウラ?ウムグッ」

 

 だが突如声を掛けられ、そちらを見ると少し息を切らせたラウラが居た。一夏が何かあったのかと代表して聞こうとして、口を塞がれた。ラウラの唇で。

 

 「あああ、な、何をやってんのよっ!!」

 

 「は、離れろっ!!」

 

 騒ぐ箒と鈴音の言葉を受けたからという訳ではないが、ガッチリと抑え込んでいた一夏の頭を離して、ラウラはキョトンとした顔で二人の方を見る。

 

 「何をって、親愛表現だが?」

 

 「親愛でキスなんかするかっ!!」

 

 「むう…」

 

 ラウラの答えに鈴音がツッコみを入れ、ラウラが何か間違えたか?と唸る。

 

 「そうかっ!!忘れていたな。」

 

 「忘れていたって何をよ?」

 

 考えていたラウラは掌をポンと打ち、忘れていた事があったと一人納得している。そんなラウラの表現と言うかなんというか、ラウラ以外の三人は少し古臭くない?と思っている。代表して鈴音がラウラに尋ねた。

 

 「おい、織斑 一夏。」

 

 「お、おう…」

 

 「お前は私の嫁にするっ!!いいな、異論は認めんっ!!」

 

 一夏の名前を呼び、ズビシッと指を突き付け、堂々と宣言した。

 

 「何でそうなるのよっ!!」

 

 「ち、違うのか?部下が、日本では気に入った存在を嫁と言うらしいと教えてくれたのだが…」

 

 「合ってるけど、合ってはいるけども…」

 

 鈴音がツッコみを入れ、ラウラの言葉に脱力してしまう。

 

 「あー、ラウラ、それはマンガとかアニメとかのな?」

 

 「ふむ?だが佐藤 貴輝はそれで嫁を貰ったと聞いたぞ?」

 

 「そうなんだけどな…」

 

 ラウラに如何説明したものかと頭を悩ませる一夏、箒と鈴音の二人の手が出てもおかしくない状況だが、手が出ない理由はラウラに恋愛感情が一切見られないからだ。

 

 流石に好いている異性に向けられた恋愛感情には敏感になる。だがラウラから一夏に向けられるのは間違いなく情愛や親愛の類で、分かり易く言うと『お父さん大好き!』とか『お兄ちゃん大好き!』と言った類の物である。

 

 ラウラの同年代としては幼い容姿にあまり強くは言えない。

 

 「はぁ、ラウラはもう水着を選んだのか?」

 

 「うむっ、学校指定の水着がもうすぐ着く予定だ!!」

 

 説明する事を諦めた一夏があからさまな話題転換を試みる。ラウラはその話題に、IS学園指定の水着、所謂スクール水着がもうすぐ寮に着くはずだと胸を張って言う。

 

 「あんた、私物の水着は如何するのよ?」

 

 「そんな物無いぞ?」

 

 「へっ?いや、幾らなんでもそんな訳無いだろう?」

 

 「何を言う。不必要な物を買う必要など無いではないか。」

 

 鈴音の言葉にそれ以外無いと答えるラウラ。そんなラウラの回答に箒も不思議そうな顔をする。

 

 箒も重要人物保護プログラムで転校してばっかりの生活だったが、それでもそれなりの衣服を持っており、ラウラを訝しむ。

 

 だが、ラウラの認識は世情に疎い物。試験管ベビーとして生まれ、今まで軍の中でしか生きてこなかったラウラには仕方がないことかもしれないが、ラウラの実情を聞いて、同じ女性として頬っておけなくなった箒と鈴音がラウラを連れ回す結果となってしまったのだった。

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