IS 俺とあいつのインフィニット・ストラトス 作:yosshy3304
でも今日上げとかないと、次何時になるか分からないので、区切りも良いしここで切ります。
海だぁというノホホンさんのノンビリ、オットリした叫び声で車内が騒然となり、殆どの女子生徒が海の見える側の窓へと張り付いた。
「おお、結構綺麗じゃねぇか。」
「ふふん、一夏勝負ね。負けた方が海の家でアイス驕りよ。」
「ええ、鈴お前、魚みたいに速いじゃないか…」
「そこは人魚みたいって言ってよ。」
「いや、自分で言ってて恥ずかしくないか?」
「いいじゃない。弾だってあの人には結構恥ずかしい事言ってるくせに…」
「わーわー、虚さんの事はいいだろっ!!」
流石に中学校時代は良くつるんでいた三人で、弾の感想から鈴が一夏との賭け勝負の話へと繋げる。
中国代表候補に一年足らずでなって見せた身体能力は伊達では無く、泳ぎもまた達者であった。それを知っていた一夏は文句を言うも、鈴としてはもう少し可愛い表現をしてほしかった。
もう高校生であり、ふざけている中では問題ないが、真面目に言うと恥ずかしい物があり、弾がその事を指摘すると、藪蛇となって返ってきた。
慌てる弾に苦笑する一夏であったが、窓の外を眺めているメンバーの中に箒が居ない事に気付く。
「箒?如何した?…げっ」
「ふふふ、私のソードカラミティ装備ユニコーンが…」
反対側の席に目をやり、そこで半泣きになって落ち込む姿が。ここに来るまでの時間潰しに対戦型ゲームをやっており、箒は開始直後に一夏になで斬りにされ、大ダメージを負った直後に、更に何処から現れたか分からない円夏の機体に撃破されてしまっていた。
駆け引きも大事なゲームで、ゲームが苦手な箒がピーキーな機体を操っているのは、まさにカモネギ状態であった。ちなみに初代のでは作者の弟がメインに使っており、四天王のワタルのカイリュウをイアイギリ一発で沈めていたりするが、それは別の話なのでおいておこう。
お気に入りの機体が何も出来ないうちに撃破されるのは耐えたらしく、途中から何も言ってこないと思っていたが、ここまで落ち込んでいたとは思ってもみなかった。
「だから、そんなピーキーな機体使うなって言っただろ。ほら、海がきれいだぜ。」
「ううう…」
落ち込む箒の隣の席に、本来の使用者は海を見る為に反対側へと行っていた為、そこに腰を落とし、箒を慰める一夏。ゲームが苦手なのは過去にも経験しており、最初に注意していたのだが、それでもお気に入りの機体で対戦に臨んでしまっていた箒が悪いのだが、それでもほっとけなかったらしく、頭を撫でながら話題を逸らそうと頑張る。
少なくとも落ち込んだ様子は改善されたものの、今の状況が恥ずかしかったのか顔を赤くして俯いてしまった箒。
「一夏っ!!日焼け止め塗ってよ?」
「えっ?あ、ああ、おう。」
「なっ!?一夏っ!!私にも頼むっ!!」
「ああ、良いぜ。」
そんな箒の頭を撫で続ける一夏に、二人の良い雰囲気を察した鈴が、着いたら日焼け止めを塗って貰おうと催促し、日焼け止めを塗ると言う事は、乙女の柔肌に直接触れると言う事で、それは羨ましいと、自分もと顔を上げて催促した。
どもらずやっと箒が顔を上げたと笑顔で返事を返す一夏の、その裏の無い眩しい笑顔に見惚れる二人。
「セッシーは良いの?」
「セッシーはやめてくださいまし。…自分で塗れますわ。」
「なら塗りっこしようよ。」
「お断りします。」
「ええ、何でさ。」
「手つきがやらしいのですわ。」
そんな二人を見ていた暁美がセシリアに話を振り、セシリアにあしらわれている。暁美の手つきはワキワキと動いており、やけにエロい。
「はぁ。」
弾は一人溜息を吐いている。想うのは学年が違う恋人の事だろうか。学年が違う為、当然行先も違い、寂しい思いをしている。
後に何故かスタイルの良い美少女しかいないIS学園生徒の水着に鼻の下を伸ばすが、それはそれ。
「貴輝は如何する?」
「あ?自分で塗れないとこだけ塗ってやるよ。」
シャルが隣に座っている貴輝に、ワイワイと日焼け止めの話で盛り上がっている車内を見て、日焼け止め塗りたい?と声を掛けてくる。直接ではないが、そのニュアンスが伝わった貴輝はヤンワリとメンドクサイと答えた。
その貴輝らしい答えに、まだ少しでも塗ってくれるだけマシかぁと苦笑するシャル。
「ほら席に着け。もう少しで到着するぞ。」
車内は騒がしくてもバスは動き続け、目的地までもう少し。千冬の言葉に、はーいと元気よく返事をし、自身の席へと戻って行く。
旅館についたら、部屋を確認し、荷物を置いて自由時間になる。何処か浮ついた雰囲気でバスは進み続けた。